なぜ現代人は結婚できなくなったのか?【未婚問題と少子化問題】
Summary
TLDR日本の未婚率上昇の原因として、かつての結婚の当然性から個人の選択への移行、メリトクラシー化に伴う男女差の可視化などが影響しているが、個人と社会のジレンマに明確な答えはないことが示唆されている。
Takeaways
- 📈 日本の未婚率は上昇し続け、2020年のデータでは男性が約28%、女性が約18%である。
- 🤵 昔の人々は社会的圧力や周囲の期待により結婚し、子供を持つことが一般的だった。
- 💡 現代の結婚観は個人の自由が重視されており、結婚しない選択をする人が増えている。
- 👶 少子化は社会の存続にとって深刻な問題であり、結婚と直接関連している。
- 🔍 結婚の概念は本能的な幸福よりも社会制度としての役割が強調されてきた。
- 📚 「サピエンス全史」によると、人類の成功はフィクション(嘘)を信じる能力にある。
- 🧬 現代社会と人間の本能との間には齟齬があり、それが結婚や生殖に対する考え方に影響を与えている。
- 💑 結婚制度は男女の長期契約を可能にするが、本能とは必ずしも一致しない。
- 🌐 近代化とグローバル化により、個人の本能や自由がより重視される社会に変化している。
- 🚫 現代において結婚制度への疑問が増え、結婚しない、またはできない人が増えている理由と背景が複雑である。
Q & A
日本の未婚率はどのように変化していますか?
-日本の未婚率は上昇し続けており、特に50歳時点で一度も結婚したことのない人の比率が増えています。
2020年の日本の男性と女性の生涯未婚率はどの程度ですか?
-2020年のデータによると、男性の生涯未婚率は約28%、女性は約18%です。
未婚率の増加は何故社会にとって問題とされているのですか?
-未婚率の増加は少子化と直結しており、社会の存続にとって重要な問題とされています。
昔の人々が結婚していた主な理由は何ですか?
-昔は周囲の圧力や社会的な期待によって、多くの人が結婚して子供を産んでいました。
なぜ現代人は結婚しなくなった、または結婚できなくなったのですか?
-現代は自由な社会で結婚を選択しない人が増え、また結婚に対する価値観の変化や経済的な理由など複数の要因が影響しています。
「サピエンス全史」で述べられている、ホモサピエンスが他の人類を凌駕した理由は何ですか?
-ホモサピエンスがフィクション、すなわち共有された信念や物語を信じる能力を発達させたことが、他の人類種との差別化と圧倒的な成功の要因とされています。
結婚という社会制度は本能的幸福にどのように関係していますか?
-結婚という社会制度は本能的幸福を直接的に重視するものではなく、むしろ社会全体の利益や存続を目的としています。
現代において結婚に対する考え方にどのような変化が見られますか?
-結婚という制度への疑問や批判が増え、個人の自由や本能的な幸福を重視する傾向が強くなっています。
近代化やグローバル化が結婚という制度にどのような影響を与えていますか?
-近代化やグローバル化により、個人主義や本能的な価値が重視され、伝統的な結婚観が相対化され否定されやすくなっています。
社会制度としての結婚は将来的にどのような方向に進むと予測されますか?
-社会の変化とともに結婚制度も進化し続けるでしょうが、人口減少や少子化の問題解決に向けた新しい形の社会制度が求められる可能性があります。
Outlines
📈 結婚の変遷と現代の未婚率
昔と比べて現代の人々が結婚しなくなった理由について解説しています。日本の未婚率の上昇に焦点を当て、男性の生涯未婚率が約28%、女性が約18%に達していると指摘。これらの数字は過去のデータを基にしており、今後さらに未婚率が上昇する可能性があることを示唆しています。社会が結婚を当たり前と見なしていた過去と、現代の自由な社会における結婚の選択肢の変化を考察し、少子化問題への懸念を表明しています。
🌐 サピエンスの成功とフィクションの力
ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」を参考に、ホモ・サピエンスが他の人類種を凌駕して成功した理由を説明しています。この成功の秘訣は、フィクション(虚構)を信じる能力にあると述べ、これが人類を社会的動物から文化を持つ種へと進化させた主要因であるとします。フィクションの信仰が社会制度、文化、宗教などの形成を可能にし、これによりサピエンスが環境に迅速に適応し、他の種を圧倒できた過程を解析しています。
🔍 結婚制度の進化と社会の変化
結婚制度がホモ・サピエンスの進化とどのように関わってきたかを探り、結婚が社会における遺伝子の外部、すなわち社会制度としての役割を果たしてきたことを指摘します。結婚制度が個人の本能的幸福よりも集団の生存や繁栄を優先する形で発展してきた経緯を説明し、それが現代社会での結婚に対する態度や少子化問題とどのように関連しているかを論じています。
💡 現代社会における結婚制度の問題点
結婚制度が現代における個人の価値観や幸福追求とどのように衝突しているかを分析します。結婚が本能に反する社会制度であること、そしてそれが現代社会においてどのように批判され、問題視されるようになったかを探ります。また、グローバル化や情報化が進むにつれて、結婚という制度が相対化され、その結果として未婚率の上昇や少子化が進行している現状を詳述しています。
🔄 社会制度と本能の狭間で
社会制度と個人の本能的幸福の間の緊張関係について深く掘り下げ、この緊張が現代社会における結婚観、少子化問題、そして社会の存続にどのような影響を与えているかを検討します。リベラルな価値観の台頭がこの緊張関係をどのように変えているか、そして多様性や個人主義が結婚制度に与える影響について分析しています。
🚀 結婚率低下の背景と解決策の模索
競争社会における結婚率の低下と、その背景にある社会制度と個人の能力差の問題を探ります。メリトクラシーや市場競争が結婚市場にどのような影響を与え、特に女性の結婚選択にどのように作用しているかを説明し、伝統的な結婚観や男尊女卑がどのように結婚率に影響を与えてきたかを考察しています。そして、現代社会における結婚と出生率の問題をどのように扱うべきかについて、社会制度の見直しや価値観の変化に焦点を当てた解決策を提案しています。
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Highlights
日本の未婚率は上昇し続けている
男性の生涯未婚率が約28%
女性の生涯未婚率が約18%
今の若者の50歳時の未婚率はもっと高くなると予想される
過去には95%以上が生涯に少なくとも一度は結婚できていた
結婚できない社会になっていく原因を分析
Transcripts
[音楽]
今回はなぜ昔は結婚できていたのに今の人
は結婚できなくなったあるいは結婚しなく
なったのかなテーマです
日本の未婚率は上昇し続けています
50歳以降に結婚する人は少ないから50
歳の時点でこれまでに一度も結婚したこと
のない人の比率を生涯未婚率としているん
だけどその数字が上がり続けているんです
ね
未婚率は5年ごとに調査されていて最新の
2020年のデータでは
男性の生涯未婚率がおよそ28%で女性が
およそ18%になっています
現時点の障害未婚率は20年前30年前に
若者だった人たちのデータなので今の若者
が50歳になった時の障害未婚率は
おそらくもっと高くなるだろうと思われ
ます
これは
厚生労働省のサイトにある
未婚率の推移のデータです
過去の障害未婚率50代の未婚率を見ると
80年から90年は
未婚率が5%を切っています
これはつまり50年代から60年代に20
歳だった人たちは95%以上が生涯に
少なくとも一度は結婚できていたという
ことです
社会全体の95%もの人たちがみんな結婚
できていたなんて今となっては想像し
がたいような状況だと思います
昔は実際に結婚するのが当たり前と言える
ような社会だったんですね
今の社会の前提になっている考え方は
結婚するかどうかは個人の自由というもの
だけど
結婚するかどうかはともかく
少子化は社会の存続にとって最も重要な
問題なので長期的にはその問題を避ける
ことができません
そして
未婚と少子化はかなり近い問題ではあるの
でなぜ昔は結婚できていたのに今の人は
結婚できなくなったのかというのも
重要な問題だと考えます
未婚という問題
少子化という問題に関して
昔は周囲の圧力によって気が進まないまま
結婚して子供を産んでいたけど今は自由な
社会になったから
結婚を選択しない人が増えていると漠然と
感じている人が多いと思います
そしてそれゆえに
未婚とかソース化とかもはや解決不可能
じゃねと多くの人が思っているんじゃない
かと思います
ただ自分は問題を詳細に把握することで
解決の糸口が見えてくるんじゃないかと
考えています
そのため今回はなぜかつては未婚率が
低かったのに現代人は結婚できなくなった
のかの理由をなるべく多くの人が納得
できるように言語化したいと思います
そして生殖とか淘汰に関連する話なので
遺伝的なこと進化的な観点を踏まえて説明
をするつもりです
結婚に関して例えば人間には子孫を残す
本能があるはずなのに
結婚できなくなっているそんな社会は
おかしいと思っているとしたらそれは
間違っています
なぜなら
結婚という社会制度は
我々に遺伝的に備わっている本能を歪めて
生殖を強くブーストするような仕組みの
ものだからです
ここからはそもそも結婚という制度は人間
の本能的幸福を重視するものではないこと
を説明していきたいと思います
よく人間が進化的に獲得してきた本能と今
の社会の環境とに齟齬があるみたいな話が
言われるじゃないですか例えば
肥満の問題とかがそうですよね
人間の遺伝子が形成されてきた長い歴史に
おいて
洞爺死亡の多い食べ物はすぐに食べようと
するのが適応的だったけど法則の時代に
なった今は
むしろ肥満が社会問題になりやすいみたい
な話は多くの人が一度は聞いたことがある
と思います
そういう本能と社会とにミスマッチがある
という話なんだけどここからは
我々が進化的に獲得してきた本の音これ
までの社会を支えてきた結婚のような社会
制度とに大きな齟齬があるという話をし
たいと思います
これについて説明するために
サピエンス全史という本の内容を参考にし
たいと思います
サピエンス全史の序盤ではなぜ我々ホモ
サピエンスという種が現代のような社会を
築き上げるくらい主として大きく成功した
のかその理由について説明しています
土佐のゆばるのはハラリは大きなの道具の
使用優れた学習能力といった一般的に
サピエンスの強みとされるものは
サピエンスが主として成功した要因では
ないとしていますなぜそう言えるかという
と大きなの道具の使用優れた学習能力
みたいな特徴は
ネアンデルタール人などのサピエンス
以外の人類にもあったものなんですね
にもかかわらず他の人類は生き残ってなく
てサピエンスだけが生き残ったわけです
それはなぜかという話がサピエンス電子で
されています
サピエンス電子で
著者のハラリはサピエンスが主として圧倒
的に成功した理由は
嘘を信じるようになったことだったと述べ
ています
嘘を信じるようになる以前のサピエンスは
他の自然生物と比べてもそこまで強い種で
はなくサバンナでひっそりと暮らしていた
らしいです
でも
突然サピエンスの脳にちょっとした変化が
起こってサピエンスは
嘘フィクションを信じるようになります
そしてその変化によってサピエンスは他
よりも圧倒的に強い種に変化しました
サピエンスの強さの理由はフィクションを
信じることによって
遺伝子の外側にあるものの影響力を受け
やすくなったことにあります
フィクションを信じてしまうというのは
固体レベルでは
必ずしもポジティブな変化ではないです
理屈に合わないものを信じてしまうという
のは現代の合理的な見方からすると
むしろ頭が悪いとされやすいような血管
です
ただ集団としてはフィクションの影響を
受けやすいことはものすごい強さに
つながります変化がめちゃくちゃ速くなる
からです
自然な生物は
遺伝子によって行動パターンを変化させ
ますただ
遺伝子を介した変化は遅いです
何世代も個体をまたぎながら少しずつ変化
するのが遺伝子です
一方でフィクションによる変化って
遺伝子を返さないからめちゃくちゃ早いん
ですよ
フィクションに強く影響を受ける
サピエンスは
信じる者が変わりさえすればそれによって
行動パターンも変わりますこの
特徴が主という集団の単位では
突出した強みになりました
変化が早いってことはトライアル
&エラーの回数が多いってことです
サピエンスと他の種が戦った場合たとえ
最初の方にほとんどのサピエンスが負けて
も一度サピエンス側が勝てる行動パターン
みたいなものを発見するとサピエンスの
場合それがすぐに伝播します
遺伝子を介して変化する必要がないので
集団を強くするようなフィクションが他の
サピエンスにもすぐに伝わっていきます
そうなるとやがて勝てる行動パターンを
備えたファピエンスばっかりになりますよ
ね
それに対して他のフィクションを信じない
ような手話スピードに対応できないんです
よ
[音楽]
遺伝子でしか変化できないのでものすごい
速度で勝ちパターンを発見して共有して
いくサピエンスにボコられ続けてしまう
わけです
これが主としてのサピエンスの強さの理由
です
サピエンスの強さの要因は
遺伝子の外部にあるものの影響を受け
やすくそれゆえに遺伝子を介さない
スピードで変化できることにあるんですね
ここまでの説明は要点をかいつまんで結構
適当に話しているので実際の内容を知り
たい方はサピエンス全史を読んでください
サピエンスが他の市よりも圧倒的に強い種
になった後はサピエンス同士の争いが
起こりました
そしてサピエンス同士の争いでは基本的に
有利なフィクション
遺伝子の外部を備えている集団が生き残っ
てきました
遺伝子の外部には思想
文化
伝統関数
宗教法律
科学技術などいろいろあるのですがここで
はそういう遺伝子の外部にあるものを
ひとまとめにして社会制度と呼ぶことにし
たいと思います
自然な生物の場合生存に有利な遺伝子を
持っている種が生き残りますでも
サピエンスの場合は事情が異なるんですよ
サピエンスの種としての強さは
遺伝子の外部にあるからです
サビエンスは有利な遺伝子を持った個体が
生き残るというよりは有利な社会制度を
持った集団が生き残りやすいん
ですそして社会制度はそれが集団の存続に
とって有利に働くなら
サピエンスの本能的幸福を重視する必要は
必ずしもありません
その社会制度を重視する集団が生き残り
やすくなるならたとえそれが本能に反した
ものであっても重視され続けます
サピエンスという種の事情は
遺伝子の外部である社会制度によって
ごく短期間のうちに飛躍的に発展したこと
にあります
[音楽]
サピエンスの遺伝子はまだほとんどが自然
な生物に近いような状態なのに
サピエンスを取り巻く状況は
遺伝子の外側にある社会制度によって
大きく変化していきました
社会制度によって社会が発展していった
速度にサピエンス自身の遺伝子の変化が
追いついていないんです
[音楽]
基本的に
我々が何に幸福を感じるかは
遺伝子本能に規定されていることが多い
です
一方で社会制度はたとえそれがサピエンス
個人の本能的な幸福に反するものであって
もそれを採用した集団を強くするならば
受け継がれていきます
いわゆる保守的
伝統的な価値観とされるものがなぜ今まで
尊重されてきたのかというとそれが我々の
本能的な幸福を満たすものだからではなく
むしろ本能的な幸福に反してでも集団全体
を強くする性質を備えていたからです
でここまでなぜ現代人が結婚できなくなっ
たという趣旨の動画でサピエンスの
成り立ちの話をしてきたかというと本能的
幸福に反するけど集団を強くする故に尊重
されてきた制度が
結婚だからです
つまり
結婚すると幸せになれるから結婚が大事と
いうことではないんですよ
結婚という制度が今の社会に根付いていて
それが重視されている理由は単に
過去に結婚のような社会制度を採用した
集団の方がそれをしなかった集団よりも
生き残りやすかったからです
本能的には女性は決められた男性と結婚
するよりもより強い遺伝子の男性を選別し
て子孫を残そうとしたかもしれないし
男性は集団に協力的になるよりも自分が
より優れた個体だと主張するために力を
誇示しようとしたかもしれないです
でもそのような自然な本能を重視するよう
な集団はおそらく
結婚のような制度を備えた集団に滅ぼさ
れるなどして生き残ることができなかった
と考えられます
結婚という制度は
古今東西の一定の規模に達したほとんどの
社会集団に見られるものでそれらは細かい
ところで多少の違いはあるけど基本的には
近代的な感覚からすれば男尊女卑とみなさ
れるようなものになります
なおここでは
結婚という制度に付随している保守的な
価値観なども含めて
結婚という社会制度であると考えます
あと
婚姻という言葉もあるけどそれもまとめて
結婚と呼ぶことにしています
[音楽]
世の中には様々な社会制度があるけどその
中でも結婚は非常に深くサピエンスの歴史
に根付いたものと言えます
結婚は例えば資本主義とか法のもとの平等
みたいなものよりははるかに歴史が深く
土台がしっかりしたもので数ある社会制度
の中でもトップティアに位置するものだと
思います
結婚という制度が強い理由として本能的な
幸福に反する社会制度ではあるんだけど
本能的な幸福を全く無視しているわけでは
ないし男女がwin-winになるような
アルスの正当な取引を実現させる側面も
あるんです
結婚には男女の長期契約を可能にすると
いう性質があります
結婚という社会制度は女性の本能を短期的
に否定して
男性の本能を長期的に否定するという形に
なっています
若い時期の女性は本能的にはもっと相手を
より好みしたいと考えます一方
男性は年齢を経て性的魅力を失った女性と
は離れたいと本能的には感じます
そういった本能を否定して男女の長期的な
契約を成立させるのが
結婚という制度なんです
長期で見れば
結婚によって男女の性的資本の差が鳴らさ
れるという形になっています
このような制度について男女ともに確かに
本能に反するものではあるけどそれほど
道理に反したものであるとは思いにくいと
思います
短期的には性的資本に差がある男女の長期
契約というある種の正当な取引を実現さ
せるのが
結婚という制度だったんです
ただ
旧来的な信頼関係が破綻した場合女性側
からすれば若くて価値の高い時期の自分を
捧げるに値する男性はほとんどいないし
男性側からすれば若い時期が終わっても
面倒見続けるに値する女性はほとんどい
ないて形で大多数の男女が結婚できる社会
ではなくなっていくんですね
でサピエンスの自然な本能を重視するので
あれば
結婚のような社会制度は
むしろなくなっていくのが正しいわけです
よ
現代になって
結婚という社会制度が否定されるように
なってきているわけだけどそれは現代は
サピエンス個人に自然に備わっている遺伝
子に規定される本能的幸福が重視される
社会になってきたことを意味します
なぜ現代になるほど社会制度が否定されて
本能が肯定される社会になっていくのかと
いうとこれについてはまた別の動画で
詳しく説明したいんだけどここで概要を
簡単に言うと
近代化とグローバル化が進むほど本能が
肯定されて社会制度が否定されます
近代化が進むと人間は個人として思考する
ようになって自分の内面とか自分の考え方
みたいなものを重視出すんですね
そうすると自分の本能の方に準拠するよう
になりやすく社会制度の方に矛盾を感じ
やすくなります
日本の近代小説とかも内面と社会との矛盾
や葛藤をテーマにしたものが多いですよね
近代的に思考するようになると社会制度の
おかしさに気づきやすくなるん
ですよく
理性と本能が対立するといったイメージが
あるけど実は近代的な理性は本能を再評価
する性質があります
敵の敵は味方みたいな感じで本能と理性は
社会制度と対立することによって実は協力
し合う関係にあるんですね
あとで説明するけどリベラルな価値観は
社会制度を否定して個人に備わっている
本能を重視する傾向があります
次にグローバル化や情報化も社会制度を
相対化する性質があります
グローバル化が進むほど世界中のあらゆる
人間に共通するものみたいな普遍性が意識
されるようになるけどそれによって特定の
社会制度が相対化されるようになっていき
ます
特定の社会制度とサピエンスの本の音では
本能の方が普遍性が高いからです
まあ先に言ったように
結婚というのは社会制度のトップティアな
ので
ローカルな伝統とか文化とかに比べれば
結婚が疑われるようになる順番はだいぶ後
の方なんだけどそれでも
結局は結婚も本能に反する社会制度では
あるのでグローバル化が進むほど否定さ
れるようになっていきます
近代化グローバル化の動きによって社会
制度も影響力が弱まって本能が重視される
ようになっていくので現代において
結婚という制度を疑う人が増えているん
ですね
結婚が本能に反するものである以上は特に
結婚したいと思わないとか
結婚という制度に矛盾を感じると個人が
思うのは当然なんですよ
個人の自由や権利や本能的な幸福を受理
する視点からすれば
結婚するのが前提だった社会がおかしかっ
たんです
一方でサピエンスの強さの源泉が本能では
なく社会制度にある以上はそれを否定する
と社会は衰退していきます
社会制度を否定するというのは自然に
戻ろうとしているようなものなので
そりゃ社会は成り立たなくなっていきます
よね
実際に個人の本能的な幸福を重視するよう
になった社会は
少子化が進んで
存続が危ぶまれるようになっています
あといろいろ厄介な問題があって例えば
すでに我々は実存のレベルで社会制度を
大きく頼っています
これまでの人類は本能的に気の進まない
相手と接触させる結婚という制度によって
出生をブーストしてきてそれは正しくない
歴史ではあるんだけど
現存する我々という個体はそのような
正しくないものの結果として今この世界に
存在しているわけです
もし個人の本能が歪められない状態まで
世界を正すなら今の我々という存在がこの
世界にふさわしくないことになってしまい
ます
あとリベラルな価値観は多様性を掲げる
ことが多いですよね
これも本能に準拠したものと言えます
結婚に付随する伝統的な価値観は男
らしさや女らしさを提示して個人をその枠
に当てはめようとしてきたわけだけどそう
いう社会制度は強制しようとしてきた同質
性に比べて個人の遺伝的な本能には多様性
があります
だからリベラルの掲げる多様性の重視と
いうのは個人の本能的幸福の重視という
意味合いを持ちます
ただ今の我々のような多様な個体が現存
するのは
過去の社会が本能に反する形で出生を促し
てきたからでもあるわけで今いる人たちの
本能的な多様性を尊重することは長期的な
州全体の多様性を否定することになります
そういうことを考えると非常に難しい問題
があるわけです
最も
少子化が進んでいくことには良い側面も
あって
少なくとも
爆発的な人口増加が続いていたよりは
ずっとマシだったと思います
また
結婚しなくてもいい社会になるような個人
の本能が歪められるような社会から個人の
本能的な幸福が重視される社会に向かう
変化はそれ自体決して悪いこととは言え
ません
とはいえ強い社会制度が生き残るという
原理が変わるわけではなくこのまま人類が
絶滅するまで人口が減り続けるかというと
どこかの時点で個人を強く否定するような
社会制度が復権するみたいになる可能性は
十分にあります
そのため
少子化が進んで社会が崩壊していくことを
それはそれでいいことと放置していいわけ
でもないように思います
急激な人口減少にはさすがに危機感を持つ
べきでしょう
じゃあどうすればいいかだけど当
チャンネルの他の動画でも言ってることな
んですが基本的に自分はメリトクラシーや
ビジネスのような相対的な順位をつく競争
を疑っています
詳しくはまた別の動画で説明するつもり
ですが
メリトクラシーやビジネスは優秀な個人に
利益が与えられるようにする仕組みだけど
これも本能と社会制度とで本能の側を重視
するものになります
人間は自然な動物としての本能では優秀な
個体が尊重される生き残るような状態を
妥当に感じますでそうやって
競争の勝者が生き残るという本能的な正し
さを重視するからこそ社会制度が否定され
て社会が衰退に向かっていくわけです
個人の能力を可視化する
競争のシステムが社会に浸透していくこと
も実は本能が重視される自然な状態に戻っ
ていく性質を持っていて実際に
メリトクラスやビジネスが影響力を持つ
ほど
結婚できる人は減っていきます
例えば
座席教育が進んだり女性が市場競争に参加
するほど出生率が低下していくことは世界
的な傾向です女性が競争に参加するように
なると
結婚できる人が減っていくんですがそれは
差が可視化されることで女性が競争の会の
男性に魅力を感じなくなるからです
何らかの順位が可視化されて
男性と女性にそれぞれ同じくらい
競争の上位と解がいるとします
こうなった場合女性には上層コーンを従う
傾向があるので自分と同等か自分よりも
能力が上の男性しか恋愛対象になりにくい
です
だとすると
必然的に結婚できない人が発生しますよね
このようにして
能力の差が可視化されると女性の選考が
ネックになって全員が結婚できない社会に
なりますただこれは女性が悪いと言いたい
わけではなく
妊娠などに追うリスクなどの制約割の差を
考えれば女性が優秀な男性をより好みする
のはおかしなことではないです
クラスやビジネスによって個人の能力差が
可視化されるような状態はいびつなもので
はなくて
むしろ自然な本能に近いような正しい状態
なんです
逆に
伝統的な結婚観が男尊女卑
拡張性という形を取りやすかったのは男女
の評価を分離して
男性を上に置けばそれによって全員が結婚
できるようになるからです
社会制度的に
男性を女性よりも上と位置付けることで
実際に女性の本能としても多くの男性に
好意を持ちやすくなるし本能をうまく
ハックしているような感じですね
そういう仕組みが近代化グローバル化が
進むことで
影響力を持たなくなりそれによって結婚
できない社会になったんです
でそれならば
未婚問題やソース化問題を解決するために
拡張性のような結婚観を復権させるべきだ
みたいなことはもちろん主張するつもりは
ないです
個人の自由と権利を尊重する近代的価値観
はそれはそれで重視すべきものだし
グローバル化と情報化が進んだ現代におい
て
伝統を復権しようとするのは現実的では
ないと思います
ではじゃあどうやって出生率を改善する
方向を目指していくかなんだけど
突破口は今の社会に誤解があることだと
思っています
今の社会においては優秀な個人を優遇する
ことで社会全体が豊かになっていくという
前提で
メリトクラシーやビジネスによって発生
する秩序が重視されがちです
ただそうやって優秀な個人を優遇しようと
することは
むしろ本能が重視される自然な状態に社会
を対抗させていくことになるんですよね
そこに誤解があるんじゃないかと思って
ます
だとすれば今の社会のメリトクラシーや
ビジネスは別にそれをそんなに重んじる
必要はないことになります
メリトクラシーやビジネスのような競争を
疑って
革命を実行していくための方法については
この動画ではすでに結構な尺になって
しまっているのでまた機会を改めて語り
たいと思います
動画じゃなくてテキストで良ければ
ベーシックインカも実現する方法という
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書いています
全文無料で読めるので
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