【徹底解説】『オッペンハイマー』アカデミー賞受賞作がついに日本上陸!
Summary
TLDRこの動画スクリプトは、ノラ監督の映画「オッペンハイマー」についての詳しい解説と分析です。映画は、オッペンハイマーの人生と彼が関与した曼ハッタン計画、さらには彼の内省的な葛藤を描いています。非線形な叙事と2つの視点(核分裂と核融合)を用いて、複雑なテーマを描きながら、歴史的背景と現代の緊張感をうまく融合させています。視聴者は、オッペンハイマーの葛藤と決断に触れ、その彼の行動が今日の世界にどのように影響を与えているかを再考する機会が与えられます。
Takeaways
- 🎬 本作はノラ監督のフェティッシュで、複雑な物語構造を持ち、時間軸が4つ存在するという特筆。
- 🌟 作品は核分裂と核融合の2つの視点から語られ、それぞれの視点がカラーとモノクロで表現されている。
- 🔬 オッペンハイマーは核分裂(フィッション)の象徴であり、その心理的揺れ動く描写が多重ロコのようにブレて動く背景として表現。
- 🌐 ストロースは核融合(フュージョン)の象徴であり、その野心とプライドが描かれている。
- 🕒 時間軸は1954年、1957年、1930年から1945年、そして1947年までの4つの時期に分かれ、各時期に起きた出来事がシャッフルされた形で描かれる。
- 🎥 作品はオッペンハイマーのキャリアと彼の内面、特に原爆開発に関する疑問を探求する。
- 💡 オッペンハイマーの言動は常に矛盾し、その揺れ動く心が核分裂の描写として表現されている。
- 🌌 核兵器の開発と使用に関するオッペンハイマーの態度は、彼の言動不一致と密接に関係している。
- 🚀 戦後のオッペンハイマーはアメリカの軍路線核兵器増強路線に反対し、政治的な影響力を得た。
- 🌿 エンディングは現代の視聴者に問いかけ、核兵器の存在とその危惧を再び提起する。
- 📚 作品のタイトル「アメリカンプロメテウス」は、オッペンハイマーが与えた日と昇進の意味を含んでいる。
Q & A
本作が扱うデリケートな話題は何ですか?
-本作が扱うデリケートな話題は、オッペンハイマーの人生と彼が関与した曼ハッタン計画に関連する核兵器の開発とその影響です。
オッペンハイマーの矛盾した感情は何を象徴する؟
-オッペンハイマーの矛盾した感情は、核分裂を象徴するフィッションと、ストロースを象徴する核融合のフュージョンというラベリングが示しています。
オッペンハイマーのキャリアについてどういう視点から物語が進められているか?
-オッペンハイマーのキャリアについて、物語は非線形の時間軸に沿って進められており、彼の過去と現在を交錯させた独特の構造で展開されています。
オッペンハイマーとストロースの違いは何ですか?
-オッペンハイマーは科学者の知的好奇心と倫理感の間で揺れ動いており、相反する感情が同居しています。一方、ストロースは自己の野心を達成するために戦略を立て、オッペンハイマーを社交界から追放しようとする人物です。
本作のカラーとモノクロのパートはどのように意味をなすか?
-カラーパートはオッペンハイマーの主観的な視点を、モノクロパートはストロースの視点と歴史的な客観的な視点を表しています。それぞれの視点が物語的不同の側面を描いています。
ノラ監督がオッペンハイマーの物語に興味を持った理由は何ですか?
-ノラ監督は、優秀な頭脳を持つ人々が結果を予見できなかったという興味深い点に惹かれ、オッペンハイマーの物語に興味を持ったと述べています。彼らは選択肢がなかった、または選択肢がないと感じていただけなのだと。
オッペンハイマーの社会的な抹殺がどのような形で行われたか?
-オッペンハイマーの社会的な抹殺は、非公式の裁判のような長文会で行われ、ストロースが徹底的に彼を吊し上げ、社会的に抹殺しました。これは1954年の長文会のシーンで描かれています。
本作で描かれる原子力委員会の役員理事とは誰ですか?
-本作で描かれる原子力委員会の役員理事はルイスストロースです。彼は原子力委員会の委員長を務め、オッペンハイマーに社会的な追放を要因としました。
オッペンハイマーがアメリカ原子力委員会の下問委員に任命された背景にはどのような事情があるか?
-オッペンハイマーがアメリカ原子力委員会の下問委員に任命された背景には、彼が持つ科学者としての声望と曼ハッタン計画での貢献があります。また、戦後のアメリカは原子力技術の研究と使用管理を行う組織が必要とし、オッペンハイマーがその中核の1人として選ばれたのです。
エンディングのシーンで示されるノラ監督のメッセージは何ですか?
-エンディングのシーンでノラ監督が示すメッセージは、人類が持つ力の責任と、その力を使ってしまった後、取り返しのつかないことになるという警告です。また、核兵器の存在が引き起こすリスクと、そのリスクを受け入れる平和の築き方について考えるべきであるというメッセージも含まれています。
Outlines
🎬 映画「オッペンハイマー」の感想と解説
この段落では、映画「オッペンハイマー」の鑑賞感想とその評価軸についての議論が行われています。特に、従来の評価基準に基づくノラ映画と比較して、この作品がどのように新しい視点を提供しているかが分析されています。また、個人的にベストオブ2024年と选出されたことや、その理由についても触れられています。
📜 複雑な物語構造と主題の分析
この段落では、映画の複雑な物語構造と主題が詳細に分析されています。特に、時間軸の設定や視点の違い、そしてそれらが如何しく物語を進めるかが焦点づけられています。また、核分裂と核融合という2つの視点を通じて、オッペンハイマーとストロースという2人の人物の矛盾や共通点を探求する試みがなされています。
🌟 オッペンハイマーの心理と行動の分析
この段落では、オッペンハイマーの心理と行動について深く掘り下げていきます。彼の知的好奇心と倫理感との葛藤、そしてそれが彼の行動にどのように影響を与えたかが中心となります。また、彼の行動の不一致や、それが科学者としての彼の弱さとして表れている点も考察されています。
🔬 科学と政治の葛藤を通じて見たオッペンハイマーとストロースの対比
この段落では、オッペンハイマーとストロースの対比がなされています。2人の人物がどのように科学と政治の葛藤に直面し、その中で自分たちの信念を守りながら行動したかが、詳細に追われます。特に、ストロースの野心とプライド、そしてオッペンハイマーの知的好奇心と倫理感が対比されることで、彼らの対立する性格と選択が明らかにされます。
🎓 オッペンハイマーのキャリアと共産主義との関係
この段落では、オッペンハイマーのキャリアと彼が共産主義との関係について詳しく説明されています。彼の大学時代から教授時代まで、そして共産主義との関わりを通じて彼がどのように影響を受けたかが追い求められています。また、彼が共産主義者であるとされる理由や、その根拠についても触れられています。
💥 原爆開発の責任とその影響
この段落では、オッペンハイマーが原爆開発の責任者としてどのように影響を受けたかが考察されています。彼の科学者としての知的好奇心と、その発明が人類に与える影響について、彼はどのように悩んでいたかが詳細に描かれています。また、戦後のアメリカの軍備増強に対する彼の反対運動も触れられ、彼の政治的な活動がどのように評価されたかが明らかにされます。
🌍 核兵器の脅威と歴史の繰り返し
最後の段落では、核兵器の脅威とその歴史的背景が述べられています。オッペンハイマーがどのようにその脅威に対処し、歴史の繰り返しを防ぎようとしたかが中心となります。また、映画のエンディングがどのように現実世界と繋がっているか、そしてそのメッセージの意図についても議論されています。
Mindmap
Keywords
💡オッペンハイマー
💡核分裂
💡ストロース
💡非線形敘事
💡倫理性
💡社会主義・共産主義
💡科学者としての責任
💡核兵器
💡歴史の繰り返し
💡プロメテウス
💡ダモクレスの剣
Highlights
本作は魔もじして日本公開されたオッペンハイマー完全解説えで、日本人としての感想が詰まる映画であると思います。
映画は従来のノラ映画みたいな面白いつまらないっていう評価軸で語れる。
本作は2024年ベスト1の作品として個人的に評価されている。
作品はデリケートな話題を扱った作品であり、解説では個人の主観的な意見も入ってくる。
本作には4つの時間軸が存在し、それぞれ異なる出来事がセリフを起点にしてシャッフルする形で描かれている。
カラーとモノクロに分かれ、カラーの部分がペンハマの視点でフィッション核分裂をラベリングされ、モノクロパートはストローズの視点でフュージョン核融合がラベリングされている。
オッペンハイマーとストロースは共に矛盾を抱えた人物という点で共通し、それぞれ順を追って説明していく。
オッペンハイマーの視点で語られるカラーパートにつけられたラベリングは、フィッション核分裂で、1つのものが2つに分裂する比喩として使われている。
ストロースの視点で語られるモノクロパートにつけられたラベリングは、フュージョン核融合で、バラバラだったものが1つにまとまる比喩として機能している。
オッペンハイマーの言動は常に矛盾しており、原爆に対する態度がその一例である。
ストロースはプライドが高く、底知れない野心を抱えた人物であり、オッペンハイマーに再疑心を抱くようになる。
ストロースは1954年の長文会を仕組み、オッペンハイマーを徹底的に吊し上げていき、社会的に抹殺しようとする。
オッペンハイマーとストロースは対称的な人物として描かれており、双方がクリストファーノーラン監督によってサリエリみたいな人物として演じられている。
核分裂と核融合のラベリングは、オッペンハイマーの矛盾とストロースの再疑心の連鎖反応からオッペンハイマーを公職追放するという一点に集中している。
オッペンハイマーは科学者としての知的好奇心と倫理感の狭間で揺れ動いており、核兵器を作りたいという願望とそれを作ってはならないという倫理感が対立している。
ストロースは表面上はオッペンハイマーにしことを言っているが、その裏では緻密な策略を巡らして彼を社会的に抹殺しようと画策している。
オッペンハイマーとストロースの視点によるカラーとモノクロの分配は、それぞれが歴史的な客観的な視点と個人の主観的な視点を描いているという解釈がある。
社会主義と共産主義の違いについても触れられており、アメリカでは社会主義から共産主義への過渡を求める革命が必要という考え方がある。
オッペンハイマーのキャリアについても触れられており、彼はハーバード大学を卒業し、ケンブリッジ大学で実験物質を学び、ゲッティンゲン大学で理論物理学を学んだ。
オッペンハイマーは共産主義者の決定的証拠はないが、進歩的な考えに共感していたことが明らかであり、共産主義との関わりがスペイン内戦や労働組合に捐款していた。
マhattan計画の実施に関連して、オッペンハイマーは科学者のリーダーとして選ばれ、後にアメリカ原子力委員会の下問委員に任命される。
戦後のオッペンハイマーはアメリカの軍路線核兵器増強路線に反対し、政治的な影響力を得て反対に努めたが、ストロースによって社会的に抹殺されてしまった。
エンディングシーンでは、オッペンハイマーとアインシュタインの会話から核兵器の存在が暗示され、歴史が繰り返すというノラ映画のモチーフが示されている。
Transcripts
はいということで今回は魔もじして日本
公開されたオッペンハイマー完全解説え
これ日本人として感想に詰まる映画やと
思いますまなんか従来のノラ映画みたいな
面白いつまらないっていう評価軸で語れる
映画では決してないんですよねま紛れも
なくすごい映画ではあるんですけどま
ちなみに僕は個人的にベスト12024年
ベスト1や持ってますまこれね取ってんの
まだ4月上旬なんですけどまそれぐらい
ヘビーで重くのしかかるまけどなんか見
終わった後に友達と語らずにはいられな
いっていうなんかそんな不思議な映画です
ねでまちょっと時間もないんで早速解説の
方始めさせていただこうと思うんですけど
皆さんご存知のように本作かなり
デリケートな話題を扱った作品ですまどう
しても解説とは言いながら要所要所で僕
個人の主観的な意見とかも入ってくるとは
思うんですけどまあくまで試験ですので
そこだけご理解くださいこっからネタバレ
ババかましていくんでご注意くださいでは
よろしくお願いしますまず始めに本作の
構造をおさいしておきましょう本作には
時間軸が4つ存在しますえまず
オープニング1954年ですね
オッペンハイマーの機密情報取り扱い資格
セキュリティクリアランスを剥奪するか
どうかを決めるための長文会ですねそして
2つ目が1957年ルイススローズを総務
長会に任命するかどうかを決めるための
校長会この校長会と長文会は要するに
ヒアリングですね行政機関による徴収が
いるつまり公開のものが校長会徴収がい
ないつまり非公開のものが長文会と区別さ
れますそして3つ目の時間軸は1930年
から1945年オッペンハイマーが原爆を
開発していく家庭が学生時代から終戦まで
を通して描かれていきます4つ目の時間軸
は1947年終戦後プリンストン高等
研究所の池のほりでアインシュタインと
オッペンハイマが会話してるシーンですね
最初と最後に出てくるこのシーンが終戦
から2年後の1947年になってますとま
こんな風に4つの時間軸は存在してて
カラーとモノクロに分かれてるカラーの
部分がペンハマの視点になってて
フィッション核分裂ですねてラベリングさ
れてますモノクロパートはストローズの
視点でこちらはフュージョン核融合と
ラベリングされてますねこのフィッション
とフュージョンっていうラベリングは
オッペンハイマーとストロースを象徴する
キーワードにもなってるんですけどまそれ
はちょっと後々説明させてもらいます4つ
の時間軸があって2つの視点があるその上
で各年代に起きた出来事がセリフを起点に
してシャッフルする形で描かれているこれ
が本作の構造ですねま正味な話何も知らん
と見に行ったら結構面食らうと思うんです
よ僕は結構結構びっくりしましたはいでま
あらかじめオッペンハイマーのキャリアに
ついて下調べした人なんかは結構全体像が
ね見えてるんでまシャッフルされても混乱
せずに理解できると思うんですけどなぜか
ここで物語をノンリニアにしてしまうって
いうねなんでこんな余計なことすんねんて
思う方結構おると思うんですけどま許し
たってくださいあのこれがノーラ監督の
フェティッシュなんですよっていうことで
この基本構想を把握した上でまずはメイン
テーマについて見ていきましょうまずは
本作を描く2つの視点核分裂核融合につい
て先に結論から言ってしまえば核分裂核
融合はえオッペンハイマーとストロースの
象徴でありカラーとモノクロの意味は主観
的な感情と歴史における記録ですそして
オッペンハイマーもストロースも共に矛盾
を抱えた人物という点で共通行があります
それぞれ順を追って説明していきますまず
はオッペンハイマーから見ていきましょう
オッペンハイマーの視点で語られるカラー
パートにつけられたラベリングは
フィッション核分裂です核分裂とは原子角
が2つ以上の原子角に分裂する現象をさし
ますつまり1つのものが2つに分裂する
比喩なんですよねここでは
オッペンハイマーという1人の人物が常に
2つの感情に分裂し揺れ動いていることを
示しています本作最大の疑問にして確信
それはオッペンハイマーが何を考えていた
のかという点につきます天才科学者
ロバートオッペンハイマーは一体何を考え
てどういう心境で原子爆弾の開発を指揮し
たのか本作が電気映画である以上本作の
根源的なテまであると言えます劇中
オッペンハイマーの言動は常に一致してい
ませんエドワードテラーのセリフでもあり
ますが本心が分からないオッペンハイマー
が何を考えているのかその本心は掴み
どころがなくどの時代どの場面でも常に
揺れ動いています言ってることと実際やっ
てることがバラバラなんですよね常に
オッペンハイマーの言動は矛盾しまくって
ます独りんご事件の時にはその行動がどう
いう結果を招くのか分かっていながらなぜ
か殺人未遂を犯かし後になって後悔して
慌てて取り消しますこのドックリンゴ事件
におけるオッペンハイマーの不可解な行動
は後の原爆と追をなしていますね
オッペンハイマーの矛盾はまだまだあり
ます明雄ハルコンシリエがロシアへの情報
提供を持ちかけてきたシリエ事件では
シリエを守るためにパッシュ大佐に嘘を
つきますそしてオッペンハイマーの言動フ
一致を表す重要なキャラクターとしてジン
タトロックが登場します終盤の長文会では
彼女が私を愛していたからですと答えてい
ますが実際には逆の関係性であることは
明々白白ですジタトロックに手をつごうと
するのはオッペンハイマーが先ですし彼女
に会いに行くのは常にオッペンハイマーの
方です気軽な関係を求めながら次第にその
関係性にのめり込んでいきそれが最終的に
自殺という結果で終わった時
オッペンハイマーは激しく同様し後悔し
ます自分がFBIに監視されているから
共産党員であるジンタトロックは殺された
オッペンハイマーはそう思い込み自分を
責めるんですよね事実ではジタトロックが
暗殺された説は低いというのが規定路線に
なっていますが映画版では
オッペンハイマーの主観なので黒い手袋を
した手がジの頭を押さえつけている
ショットが一瞬だけ映り込んでいました
それからオッペンハイマーの言動不一致と
いえば原爆に対する態度がまさにそうです
よね原爆投下を決める暫定委員会の会議で
は10日に反対しその後のシーンでは
エドワードテラーにこれで戦争を終わらせ
られると言います原爆開発を積極的に推進
しているのかと思いきや武器の開発と使用
は全く別問題だと主張しそうかと思うと
完成した原爆が投下された結果をいち早く
知ろうとします自ら積極的にワシントンに
行こかとグローブス将軍に低減したり2つ
の原爆を軍に引き渡した後もそれが最大
効果を発揮できるようにギリギリまで具体
的なアドバイスを出していましたそのくせ
原爆を化しその商法がもたらされた直後
から深く公開していくんですよねじゃあ
ほなお前なんで作ったんやって思いますよ
ね僕は原作もアメリカンプロメテウス呼ん
でる時からずっとそう思ってました
クリストファーノーラン監督は海外
メディアのインタビューにおいて本作で
ロバートオッペンハイマーっていう人物の
物語に興味を持った理由を次のように述べ
てます興味深いことの1つは優秀な頭脳の
持ち主たちが結果がどうなるか予見でき
なかったということではないということだ
彼らには選択肢がなかったあるいは選択肢
がないと感じていただけなのだ劇中でも
言及があったように1945年当時世界の
原爆実験トリニティ実験が行われた際非常
に少ない可能性ではありますが核分裂の
連鎖反応が止まらず地球上の待機に引火し
人類が滅亡する可能性がありました
グローブス将軍がオッペンハイマに重ねて
問うようにほぼ0であって完全に0では
なかったんですねそのわずかな可能性が
あることを知りながら科学者たちはボタン
を押したんですよその矛盾にノーラ間とか
興味を持ったとまそれが本作オッペン
ハイマンを取ろうと思った最初の同期だと
言うてますねまこのようにオッペン
ハイマーの言動は常に矛盾をはんでます何
もかもが矛盾してる要すな科学的行奇士
知的欲求から原爆を作りたいと思いながら
同時に自身の倫理感からこれはいけない
ことだと思っていると常に相反する感情が
同居し揺れ動いてるんですよねえこの
揺れ動くオッペンハイマの心理を資格的に
表現した描写が多重ロコのようにブレて
動く背景ですねオペハマとラビが初めて
列車の中で会うシでは座席が揺れてました
し原爆10日後のスピーチの場面でも背景
が揺れてましたねさらに終盤の長文会で
ロシャロブから筆問されまくってるシーン
でもどんどんどンっていう思い足音と一緒
にこの揺れ動く描写が使われてましたねえ
この相反する感情が同居して揺れ動って
いうのは劇中で強面を取ってた時代の
オッペンハイマーが生に語ってた光の性質
と同じなんですよね光は粒子であると同時
に波でもあります2つの状態を合わせ持っ
てんのが光なんですよね加えて量子力学で
は不確定性っていうものが存在します不
確定性って要するにゆらぎですよね的に
向かってダーツを投げた時みたいに歩いて
の点の周りにダーツが集まるけど毎回同じ
場所に刺さるわけじゃないっていうま
そんな感じの毎回異なる結果になるよって
いう性質を量子力学ではゆらぎって言う
てるんですよねまこれは劇中で
オッペンハイマーが原始する量子力学的な
イメージとしても資格的に表現されてます
ねこれはのビジュアル的なイメージの断片
はオッペンハイマーが想像してるものを
表してますがこれは劇中でニールスボアが
オッペンハイマーに言うCanyou
heartheMusic音楽は聞こえる
かっていうセルフとも対応してますね数式
を学風に見立てて音楽を聞くま直感的に
感覚的に理解できるかってニールスボアは
若いオッペンハイマーに通てるわけなん
ですよねアインシュタインは相対性理論の
アイデアをイメージとして着装しました
近代科学の認識を根本から変えた理論は
わずかな証拠から直感的に導かれた
アイデアや仮説が先に発表されそれに
基づいた検証が後から行われて
るってことがまあ往々にしてあります
メンデルの遺伝法則アインシュタインの
相対性理論フランクの量子論ダーウィンの
シカ論なんかがそんな感じですねまこの
ように言語は思考を規定しないんですよね
オッペンハイマンは誰もが認める天才です
ま天上にイメージとして考えが浮かんで
しまう見えてしまうま実際にそれを経験
する前理解が先に訪れるですよねま劇中で
も核分裂のニュースを聞いた学生がその
現象を再現した時オシロスコープに移った
地味なパルス見ただけで原爆の可能性に
まで一瞬で思いたります核分裂による連鎖
反応が可能であり原爆や原子力発電に応用
できるとあの地味なパルスを見ただけで
そこまで考えついてまうんですよねこの人
はねオッペンハイマーって理論の人なん
ですよ頭がよしぎるがゆえにイメージとし
て見えてしまう浮かんでしまう見えて
しまうがゆにすぐ理解してしまうけどその
考えから目を背けるとまこれがオッペン
ハイマーっていう人間の弱さで矛盾なん
ですよロスアラモスのシーンで会議の時
原爆って口にした科学者に対して
オッペンハイマーはガジェット装置って
訂正させるんですよねで等価値を決める
会議の時では原爆のことをシングルデバイ
スって言ってで原爆等価の被害状況を撮影
したスライド見せられる時最初からメモ
合わせてませんねま公開前から何かと議論
読んでたシンですけどこのシーンオッペン
ハイマの後ろに座ってるハンスベーテは
スライドがめくられると言葉を失ったよう
な表情を浮かべてるんですよねけど
オッペンハイマンは最初から見向きもし
ないないと原爆っていうアイデアを得た
瞬間からこうなることが見えてた分かって
ただから目を背ける避するんですよまこれ
がオッペンハマの人間的な弱さであり相反
する感情が同居してるっていう証拠でも
ありますね原爆を開発したいという科学者
としての知的好奇心と非人道的な兵器を
作ってはならないっていう倫理感オッペン
ハイマはこの2つに引き裂かれていて常に
この2つの感情を行ったり来たりしてる
わけなんですよねだからオッペンハイマの
シーンには核分裂っていうラベリングがさ
れてるわけですそんなオッペンハイマの
矛盾しまくった二重性を玉ねぎの顔を1枚
ずつ剥いでいくみたいに明らかにしていく
のが1954年の長文会のシーンなんです
よねトリニティ実験終了後本作終盤の長文
会のシーンで実質的な検察官ロジャーロブ
はオッペンハイマに質問します原爆を開発
することには賛成で10日には反対するの
かと水爆の開発にも反対してるとどれが
お前の本心なんやととうわけですよまこれ
は映画オリジナルのセリフなんですけど
明らかに現代を生きる僕たちが持ってる
疑問をロシャロブに大弁させてますよね
結局どっちなやとお前は何を考えて原爆作
やとオッペンハイマがずっと目を背けてき
たものを逃避してきたものに直面させて
断罪していくのがこの長文会であり
オッペンハイマにとって実質的な処刑状と
なるわけですね一方ルイスストロースの
視点で語られるカラーパートにつけられた
ラベリングはフュージョン核融合ですね核
融合とは2つの原子角が衝突して合体し1
つの重い原子角を作る現象を指します
つまりバラバラだったものが1つに
まとまる比喩として機能してるわけなん
ですよねアインシュタインに無視され同
遺体の輸出に関して公衆の面前で馬鹿にさ
れたことにタを発するストローズの再義心
の連鎖反応がオッペンハイマーの公職追放
処分という一点に収束していくという見方
もできますしカラーパートで描かれた
オッペンハイマーの主観視点での断片的な
出来事がモノクロパートでの出来事に収束
していくという見方もできるでしょう
いずれにせよノンリニアな自系列に分解さ
れた各々のエピソードが1つの執着点に
行きつくというのが核融合という
ラベリングの意味なんですよねまずは
ルイスストロースについて見ていき
ましょうストロースは非常にプライドが
高く底知れない野心を抱えた人物です初
登場シーンでは上院議員補佐官に自分の
ことを少々だと形成させていますし
オッペンハイマーと初対面した1947年
のプリンストン高等研究所のシーンで
オッペンハイマーから卑しい苦売りだった
と言われたことを1959年の長文会の
シーンで今度は自虐的に使ってましたね
12年経ってもまだ根に持ってるんですよ
この人それからオッペンハイマーと初対面
の時にはストラウスとユダヤ人の読み方で
名前を言われてすぐにストロースと訂正さ
せていましたオッペンハイマーも
ストロースも共にユダヤ人なんですが
ストロースの場合はかなりコンプレックス
に感じているんですよねそんな
コンプレックスの塊で燃えたげる野心を
抱きプライドが高いスローズはシタインに
無視されたことをきっかけにオッペン
ハイマに対して再疑心を抱くようになり
ますあいつが何か吹き込んだに違いない
その再議心は核分裂の連鎖反応のように
どんどん連鎖して増幅していき最終的には
オッペンハイマーを公職追放処分にすると
いう目的に向かっていきます
アインシュタインに無視され同意体の輸出
に関するヒアリングで馬鹿にされソ連の
原爆実験後の会議では自分の意見に反対さ
れといった具合に1つ1つの出来事がが
連鎖して像が増していくんですよねそして
そんなオッペンハイマーを完全に葬り去る
べくストロースは1954年の長文会を
仕組みました正式な裁判ではないので立証
責任がないというのをいいことにもう徹底
的にオッペンハイマーを吊し上げていき
ますこの長文会でストローズは
オッペンハイマーという矛盾に満ちた人物
の顔を剥いでいきバケの川を剥がした上で
社会的に抹殺しますがこれは長会のシーン
で今度はスローズ自身に帰ってきますね
オッペンハイマーの長文会のシーンと
ストロースの校長会のシーンは追をなし
てるんですよねまたオッペンハイマーと
ストローズっていう人物も対称性をなして
ますオッペンハイマーは知的好奇心と倫理
感の狭で揺れ置き言ってることと実際やっ
てることがバラバラでしたスローズも同じ
なんですよね表面上はオッペンハイマに
しすることを言っときながらその裏では
緻密な策略を巡らして彼を社会的に抹殺
しようと画策してる言ってることでやっ
てることがバラバラなんですよ2人とも
クリストファーノーラン監督はルイス
ストロースで演じたロバートダウニー
ジュニアに映画アマデウスにおける
サリエリみたいな人物や手て説明してた
らしいですま要するに核分裂と核融合の
ラベリンググっていうのは違反する感情が
全に同居して揺れ動いてるっていう
オッペンハイマーの矛盾と再疑心の連鎖
反応からオッペンハイマーを公職追放
するっていうそこに一点に集中していく
ストローズをそれぞれ象徴してるっていう
そういう話ですねえでこれ核分裂と各
それぞれカラーとモノクロに映像分れてる
んですけどこれ普通に考えたら逆ですよね
より昔に起こった出来事の方がモノクロで
でより近代に近い方がカラーちゃうのって
僕はなんか最初見た時そう思ったんです
けどこれ2つのパートを視点で考えたら
結構納得できるんですよまずモノクロパー
とストロースの視点ですねフュージョンは
いずれも歴史における客観的な視点を描い
てるんですよね20世紀の記録映像とか見
たらモノクロじゃないですかまそういう
現代から振り替えた20世紀における客観
的な資っていう意味で僕たちが普段20
世紀って聞いた時パッてイメージする
慣れ親しんだモノクロ映像が当てはめられ
てるんじゃないんかなって思いましたで
カラーパートフィッションオッペンハイマ
の視点ですね核分裂の方ですけどまこちら
はオッペンハマの主観的な視点ですよね
脚本もオッペンハイマの一印象で書かれて
るって言われてましたしまあくまで
オッペンハマの視点を通してみた当時の
風景でありよてま個人が感じた服装的な
感情の色合いまそれが映像的にカラーで
反映されてるんじゃないかなと思いました
ま本作オペハイムはご覧なった方皆さん
思ってると思うんですけどとてつもない
スピードで物語り進んでいくんでバンバン
バンバン進んでいきますよねまちょっと
その辺の補足とかねしながら何してんねん
ていうのを説明していこうと思いますまず
は最初に出てくる長文会のシーンですね
これ何してんのかってことなんですけど
オッペンハイマーの機密情報取り扱い資格
通称急クリアランスを取り消すか田舎を
決めるヒアリングが行われてるんですよね
秘密情報取り扱い資格セキュリティ
クリアランスにはいろんな種類があるん
ですけどまそん中でも原子力に関する情報
を扱う場合にはこの旧クリアランスが必要
になってきますまちなみにあのトランプ
政権時代に話題になってた9アノンの由来
っっていうのがこの海外の掲示板4ちゃん
の初投稿ま自称なんですけど旧
クリアランス持ってるっていうそれに由来
しとるんですよねまあまあちょっと話取れ
ましたけどえじゃあそもそもなんで資格白
出すとかそんな話なってんのって話なん
ですけどこれオッペンハイマーにソ連の
スパイじゃないんかっていう疑いかけられ
てるからなんですよねソ連は世界発の社会
主義国家ですね社会主義っていうのは資本
主義から共産主義に至る全段階っていう
位置づけでま目指す方向性としては同じな
んですよま社会主義とか共産主義とか何や
ねって話なんですけどちょ30秒で
終わらすんで聞いてくださいえま社会主義
も共産主義もまずは資本主義を否定すると
から始まるんですよねま全てのものを国家
が所有して国民全員に平等に分配すると
これが社会主義の考え方です資本主義から
社会主義に移行するためには労働者
プロレタリアによる革命が必要であるとま
要するに力づくで資本家から奪い取れと
もうそうして革命した先に平等があるんや
とまこれが社会主義の考え方ですだいぶ
ざっくりですけど共産主義は社会主義の
さらに先完成系っていう位置付けですね
もはや国家っていう枠組すらなくコミュ
ンっていう集団の中で個人の利益幸福が
最大化された状態を目指してますま完全
無欠な平等を目指すこれが共産主義ですね
まだから共産主義つまり赤い思想に染まっ
てる人は社会主義国家であるソレンと同じ
思想をしてるとってことはワンチャン
スパイの可能性あるよなってそういうこと
で1950年代のアメリカでは
ヒステリックなぐらい共産主義が球団され
てますえ資本主義自由主義の最大の輸出国
がアメリカ合衆国ですからねで
オッペンハイマーの場合を元々共産主義者
と親しくしてた上にマ発端計画の関係者の
中にロシアのスパイがおったんですよねま
クラウスフックスっていうイギリスから
派遣できとった理論物理学者なんですけど
でま劇中ではカットされてるんですけど
この同時代ローゼンバーグ夫妻って
ユダヤ人の科学者がそれのスパイとして
逮捕されてたりとかしてますそんな公会の
ヒアリングなんですけど終盤で判明する
ように実はこれルイスストロースによって
公務用に仕組まれたやらせつまり
カンガルー裁判やったんですよね劇中の
政府でもありましたけど形式こそ裁判の形
取ってますが公式の裁判じゃないんで何で
もありなんですよま警察官的な役割して
ロシャロブっていうビ1警察官を選んだも
スローズですしま最終的なジャッジを下す
人事保安委員会の委員3人あの部屋の奥に
7で座ってる3人ですねま反響主義的な
成実層を持ったこの3人選んだもスローズ
なんですよでこの3人のうの真ん中1番
よう喋ってるあの人ね人事保安委員会の
委員長ゴードングレイあれラんだも
もちろんストローズですえぐいすよねま
極めつきにエグイが検察側に渡してる
FBIの1000ページ超えてる盗聴記録
監視記録ですねこの盗聴記録ほとんど違法
ですからね裁判やったら使えないんですよ
でもこれは正式な裁判じゃないから使える
よねっていうのがこの長文会のえぐいとこ
です劇中では直接的に描かれてないんです
けどスローズは当時のFBI長官あの悪名
を高いJドガフーバー長官と親密な関係に
ありましたで一方オッペンハイマー側の
弁護士と言うたらギャリソンっていう法定
経験のない弁護士が1人だけなんですよ
しかもこの裁判じゃないから証人リストも
FBIのその資料も何も渡されんとただ
なぶり殺しにされるっていうねえぐいすね
ほんまね非公式の裁判地みた長文会で肉機
オッペンハマを完全に葬り去ってやるとえ
ま総子軍団がスローズででオッペンハマに
とったらこの長文会ってのは処刑場みたい
なもんなんすよね次校長会のシーンなん
ですけれどえそんなストロースが今度は
ヒアリングされる側になっているのが
モノクロで描かれる校長会のシンですね
ホワイトハウスの長官クラスの閣僚は
大統領が任命してそれが乗員の校長会で
承認されてようやく正式なものとなります
これまたヒアリングなのでいろんな質問が
浴びせられ各トピックについて喚問された
証人が答えていくという流れになってるん
ですけれどま裁判じゃないんですよね途中
でストロースが戦略を練りたいがために
証人リストをくれとかえ反対尋問しても
ええんかとかいう場面がありましたが
いずれもマギ乗員議員ま真ん中に座ってる
おっさんですねこの人からこれは裁判じゃ
ないってまいめられてましたね裁判じゃ
ないからラミマレックエジルデイビッド
ヒルはストローズの悪字について証言する
だけで良かったわけなんですよ裁判じゃ
ないから証拠を提示して検分してといった
立証責任がない証言するだけで12/分に
効果があるだからストロースは誰が証人と
して喚問されているのかしきりに気にかけ
とったわけなんですよ自分がやったのと
同じ方法で今度は自分が葬り去られるイが
応報とはまさにこのことですね次回
オッペンハイマーが学生時代から教授に
なるまでですねJロバート
オッペンハイマーカのJには意味がないっ
て劇中で本人が言うてましたけどこれ父親
ジュリアスの頭文字ですね父親がドイツ
からアメリカに移民としてやってきた
ドイツ系大臣2世ですそんな
オッペンハイマーはハーバード大学を主席
で卒業してでイギリスのケンブリッジ大学
に進学しますこの時は実験物学学んでたん
ですけどあんまり向いてませんでしたま
そんな中ニールスボアと出会い理論物理学
の道に進みますケネスブラナーエンジェル
ルスボアは二次対戦火ナチスの原爆を開発
してたベルナーハイゼンベルグの師匠でも
ありますそうしてイギリスからドイツへ
渡ったオッペンハイマーはドイスの
ゲッティンゲン大学で理論物理学を学び
ますゲッティンゲン大学は当時まだ誕生し
て間もない量子物理学の最先端を行く大学
でもありましたえこの量子物理学っていう
のも遡ればアインシュタインが発表した
相対性理論E=mc事情にタンを発するん
ですがまそんなアインシュタインは量子
世界における不確定性っていうのが
受け入れられませんでした月人間で学んだ
オッペンハイマンはオランダに飛びます
パウリのハた原理で有名なウルフガング
パウリーの元で検算を重ねまこの頃に生涯
の友達となるイドルラビと出会ってますで
アメリカに帰ってきてからカルテック
カリフォルニア高家大学ですねと
バークレーで強弁を取り始めるんですよ
劇中でオッペンハイマーがピカソの絵眺め
たりとかイーゴリストラビンスキーの
レコード聞いたりまTSレットのアレチを
読んだりとかしてる映像が一瞬だけ映るん
ですけどまこれがは多分オッペンハイマー
が物理だけじゃなくって文学とか芸術とか
そっちにも明るかったんだよっていうこと
を表してるんやと思いますま裕福な家庭で
育っておかが確か画家やったんですよね
オッペンハイマーはねまそういう影響から
か結構試作とか文学とかあと芸術にも
詳しかったんですまそういう経緯から原爆
実験のコードネームはジョンダノ氏三味
一体の神を我が心を打てっていうあれから
取られてトリンキーってなってるみたい
ですね次え共産主義との関わりですね大学
教師となったオッペンハイマーの周りには
共産主義の思想に被れた人がたくさんおり
ました後に妻となるキャオッペンハイマー
愛人ジンタトロック弟のフランク
オッペンハイマー弟フランクの妻
ジャッキー作家でありフランス文学の教授
でもあるハルコンシリエなどなどいっぱい
いてはります劇中でも出てくるま共産主義
たちのパーティーみたいなもんなんです
けれどまあれ何してんのかって言うと主に
左翼しそうに被れた文化人知識人たちが
集まってまお茶飲んでるだけなんですよね
お茶飲みながらえ昨今の政治やニュースに
についてどうすればもっと良くなるか
ザックバランに議論してるんですよ結局の
ところオッペンハイマー自身は共産主義者
だったのかって話になってくるんです
けれどま結論から言うとより良い社会を
目指すという思想に共感しただけであって
ガチ勢じゃないんですよね正式に党に所属
していたこともなければ当時の時代背景的
にインテ理想の人たちには進歩的な考え
つまり左翼的な考えが流行っていたという
事情もあります実際FBIはこの頃から
共産主義の集まりに顔を出している
オッペンハイマーをこっそりと監視し
始めるわけなんですけれどこれといった
決定的な証拠はありません全てが状況証拠
でしかないんですよですがこれまた厄介な
のが思想的に共感できるからってこで
スペイン内戦やらま労働組合にお金を送っ
てるんですよスペイン内戦の場合は
ファシズムは許容できないからであり労働
組合に炎上するのはより良い社会を作り
たいそういう思想に基づいておりますそう
いった経緯もあって共産主義者の決定だと
なる証拠もないけれどかといって明確に
共産主義者じゃないと否定できるだけの
証拠がないのもまた事実なんですよその
曖昧さにつけ込んで高年ストローズにはめ
られてしまうわけなんですまた劇中の
セリフでもありましたが二次対戦が始まっ
て間もなくするとより良い社会にしたいと
いう進歩的な考えには同調できるけどソ連
の全体主義的な性格はちょっと違うんじゃ
ないのっていう人が増え始めますで実際
キャサリンが共産主義との関わりを立った
のもこれが理由ですしオッペンハイマーも
労働組合といった活動から遠ざかっていき
ます次マ発端計画ですね1939年棒名
ユダヤ人の物理学者レオシラードがチスが
先に核兵器を開発することを恐れて同じ
棒名ユダヤ人であるアインシュタインの
署名を借りてルーズベルト大統領に警告
する手紙を書きましたまこれからウを曲折
を得て3年後ですねもようやくマン
ハッタン計画は国家プロジェクトとして
スタートしますテネシー州オークリッジ
ニューメキシコ州ロスアラモスワシントン
州ハンフォードなどなどま全米各地に関連
施設が共産作られてで本部はテネシー州の
オークリッチに設置されました映画でも
描かれてるように土地を買い上げ街を建設
し軍事施設も作りまま20億ドルぐらいの
予算が吸い込まれてアメリカ始まって以来
の大記号な軍事プロジェクトになりました
まそんなマンハッタン計画の実施は陸軍
マンハッタン公平関空っていう葬式が行っ
ててそこの責任者にグロブ将軍が選ばれた
わけなんですよねで計画に参加する科学者
たちのリーダーとしてオッペンハイマーが
選ばれますえ劇中でオッペンハイマーに
何かとイもつけてくるケネスニコルズチサ
はグローブスの側近なんですよねで
アメリカ原子力委員会の初代ジェネラル
マネージャーでもありますまだからロシア
が原爆実験に成功した時の会議でもこいつ
が登場してくるわけなんですよねでもう
1人ケネスニコルズと同じぐらいウクサイ
がシアフレックエンジェルボリスパッシュ
大佐ですねこの人は陸軍の情報証拠なん
ですけど戦後にはCIAの特殊任務ま
要するにアンサとかですよねを担当してる
かなりやばいやつですまだからグローブス
将軍が転属させてオッペンハイマーから
遠ざけたとまそんな感じですまここで
ちょっと原爆の仕組みについても軽く触れ
ておきたいと思いますウランや
プルトニウム原子の中心にある原子核を
人工的に破壊することによって放出される
大量のエネルギーを利用した爆弾まそれが
原始爆弾なわけなんですよ広島に落とされ
たがリトルボイって呼ばれてるもんでま
トリガー型っていうのを採用してますま
これは劇中ロスアラモスで科学者たちが
黒板にえ界て説明してましたね両端におい
たウランの塊を火薬の爆発によってもう
片方のウランにぶつけるとまそれによって
被爆させる方式ですで長崎に落とされたん
がファットマンって呼ばれるやつですねま
こちらウランじゃなくてプルトニウムが
使われてますトリニティ実験で使われたの
もこちらのプルトニウム型でしたま遠投系
やったリトルボイと違ってファットマンは
楕円形してますねこれは中心に核分裂物質
であるプルトニウムを配置しその周囲を
火薬で囲んでで爆発させることで圧縮して
被爆させるとそんな方式になってるから
ですねでちなみにこのリトルボーイ
ファットマンっていう平気らしからの名前
つけたんはオッペンハイマーの教え語で
ある理論物理学者ロバートサーバーです次
戦後のオッペンハイマー終戦後
オッペンハイマーはアメリカ原子力委員会
AECの下問委員に任命されますクイス
スローズは原子力委員会の委員であり53
年から58年の間え委員長を務めており
ます指紋委員というのは要するに顧問の
ようなものですね原子力委員会っていうの
は2次対戦後の原子力技術の研究と使用
管理を行う組織で現在はエネルギー賞の
管轄になっておりますまたこの頃
ロスアラモスを去ったオッペンハイマーは
ルイスストロースが役員理事を務める
プリンストン高等研究所の所長に就任して
おりますプリンストン高等研究所には
ドイツからイギリスイギリスからアメリカ
へと亡命してきたアインシュタインが処平
されており映画の中でアインシュタイン
オッペンハイマーストロースが出会う
シーンは時期的にはこのプリンストン高等
研究所の所長のオファーをストローズが
提案した時のものですねえ戦後
オッペンハイマーは原爆の父としてタイム
心の表紙を飾るなど地位と名声を獲得し
ましたえ大学時代から教授時代は天才科学
者だったオッペンハイマーは戦時中のマン
ハッタン計画ではえ管理者としてそして
戦後には政治家的なポジションへと
移り変わっていきますえ劇中でも描かれて
いたように戦後のオッペンハイマーは
アメリカの軍路線核兵器増強路線に対し
徹底的に反対の立場を表明していきます
自身が得た政治的な影響力を最大限に駆使
してアメリカの軍学路線に反対していく
わけですね戦後アメリカは核兵器を増備し
ていく路線に勝を切りますそもそも敗戦色
が濃厚だった日本に対しアメリカ軍が原爆
を化したのは兵器のデモンストレーション
という意味合いと2次対戦後のそれに
対する牽制というアメリカの思惑があり
ました原爆を使用したのは100万人の
アメリカ軍人の命を救うためだという理由
は後付けで元々は劇中で京都はハムの地だ
から外す行っていたヘンリースティムソン
国務長官の発言をトルーマンが投手した
ものですねアメリカの年配層や保守層には
未だにこの理由を支持している人が多いと
言われておりますそんな風に二次対戦終結
間際からソ連を意識していたアメリカが
ソ連を警戒して軍備増強に走るのは当然の
成行でもありましたですが
オッペンハイマーはそんなホワイトハウス
の意行に真光から反対していきますそう
して断るごとに反対しているうちに
ホワイトハウスの政治家たちから煙たがら
れストローズによって社会的に抹殺されて
しまうのです劇中ストローズと
オッペンハイマーたち原子力委員会の
メンバーが円卓を囲んで会議している
シーンがありますがあれは1949年に
ソレンが原爆実験に成功したという情報を
受けての会議の様子ですこの映画登場人物
の名前も年代も一切キャプションが出ない
からすごく分かりにくいんですよねえ次が
本作のエンディングの意味についてですね
広島長崎の原爆化シーンがないてことで
公開前からメディアで結構頻繁に取り沙汰
されてましたねま正味な話ですけど僕は
オピンハイム初めて見た時何とも言えへん
しこりみたいなもんを感じたんですよねっ
ていうのもノラ監督はインタビューで今の
若い人たちに本作を見て各について考えて
もらいたいみたいなこと言ってるんですよ
まそんな意がある割にはパズル的な構造
ギミックの方が全面に出ててま半角反戦
っていうメッセージ性が結構弱いんちゃう
んかなってそんな風に感じたんですよね
これやったらメディアで言われてるみたい
な原爆投かシ入れるなりま被爆の参じ
見せるなりした方が良かったんちゃうんか
なって思ったんですよ最初の時はで2回目
見た時にようやく気づいたんですけどこの
作品結局のところオッペンハイマーの視点
つまり戦勝国アメリカの視点で描かれた二
次体制の話なんですよねま当たり前なん
ですけどま核兵器を開発しそれを使った
戦争国アメリカの責任を問うっていう内政
的なアンサーを出すことで結果的に反戦
半角を訴えてるんですよねこの映画
オリバーストーン監督は絶賛してて
スパイクリー監督はいまいっていう評価
下してるっぽいんですよ僕が感じてるこの
モヤモヤの全てが多分この2人の評価の
違いに現れてるような気がしてます
まあまあまあそういう前提でエンディング
の意味についてちょっとね考えていこうか
なと思います本作のエンディング
プリンストン高頭系研究所の池のほりで
アインシュタインとオッペンハイマーが
会話をかわします核分裂の連鎖反応が
止まらずに大義に印加する可能性あの話
どうなったんやってという
アインシュタインに対してオッペンハイマ
は成功したと思いますって何とも言えへん
表情を浮かべながら回答してましたでその
直後には核弾頭を搭載したミサイルが乱立
しそれらが一斉に発射されて世界が火の海
に包まれていく不穏なショットが入ります
ね僕はこのエンディングシーンでノラ監督
は僕たち観客を現実世界に返したとと思う
んですよ日本語の予告トレーラーで渡辺家
のナレーションが言ってたみたいにま二次
体制の過去の話じゃなくて今こうしてる間
にも核兵は地球にあるんですよってっと
20世紀の話を描いてきて最後の最後で
現代今に目を向けさせるそんな終わり方
だったように感じますまた核兵器の存在
する世界を救ってしまったアメリカにも
その責任があるって暗示してるようにも
感じましたねえ冷戦時代のドピークには
地球上に7万パスもの核兵器がありました
とはいえ21世紀になった現代でも核兵器
は1万発以上この地球上に存在してるって
言われてます1度使われたという規制事実
があって今も地球上に核兵器が存在してる
以上まいつなん時使われるか分からへん
ですよねま絶対に核兵器は使われへんって
いう保証はどこにもないと1961年ジョ
Fケネディ大統領は国連総会の演説で偶発
的な核戦争が勃発する危険性について述べ
ましたまその状況をダモクレスの剣やって
表現したんですよねダモクレスの剣って
いうのはギリシャの古事生後でま髪の毛1
本で吊された剣が頭上にある状態をさし
てるんですよねま要するにいつ剣が落下し
てきて死ぬかもしれへん一食即発の事態
ってことですね各のリスクは今こうしてる
間にも存在してる僕たちが教授してる平和
はそういうリスクの上に成り立ってるんだ
よってことをオッペンハイマの
エンディングは暗示してると思います劇中
でオッペンハイマー自身も言うてました
けど人は力を持つと使いたくなるんですよ
ね開発した時点で終わりなんですよかつて
ノーベルがダイナマイトを発明した時これ
で文明国は恐れをおいて軍隊を解散させる
だろうって言うてましたけど実際はそれた
真逆のことが起きてますよねま従来の非
じゃない規模の支障者が第一世界大戦で
出ることになりましたね2001年同日
ハスルが起きた直後NSAはグローバル
データマイニング計画プリズムを使って
自刻民を監視の対象にしましたねで
2010年にはNSAが開発したサイバー
兵器スタックスネットが正解中に流れて
改良悪用されたりとかしてましたまロシア
がウクライナに進行し2023年には包括
的各実験禁止条約ctbtの批准を撤回し
て核の使用をほめしてますねまそういっっ
た兵器サバ兵器も含めてですけど核兵器も
ま最初に作り出すのって科学者とかの専門
家たちですがまそれが兵器として使用する
のって外交や政治の領域になってくるん
ですよね作り手と使い手が違うしそもそも
両者には見えてる現実が違うとこれは映画
の中でトルーマンとオッペンハイマーの
認識の違いっていう形で明示されてました
ねまとどもつまり強力すぎる力を開発した
時点で取り返しがつかないんですよね開発
が成功してしまった時点でもそれをなかっ
たことにはできひんし後々もできひんと
開発したものと当人が属する国家にはその
責任が一生つきまとうとまそんな
メッセージがエンディングには込められ
てるように感じましたでまそれからノラ
映画のモチーフでもあるエカ酵素が本作
オッペンハイマーでも採用されてましたね
エンディングのシーンで地球に広がって
いく炎の後オープニングで若かりのオペ
ハイマが見てる水溜まりの波紋が繋がっ
てるしエンディングで目を閉じる
オッペンハイマーとオープニングの長文会
で目を開けるオッペンハイマーはやっぱ
繋がってますねかつてローマの歴史家は
ましたそして歴史は繰り返す本作における
ノラ映画のモチーフエカ構造は歴史は
繰り返すてのを暗示してるようにも思い
ますねではなぜ歴史は繰り返すんかまそれ
は人が歴史から何も学ばへんからですよね
まだからこそ今一度オッペンハイマーを
きっかけに核について戦争について考える
べきなんじゃないんかと思います本作
オッペンハイマーの原作本のタイトルは
アメリカンプロメテウスです映画の冒頭で
はプロメテウスについてのキャプションが
示されてましたねプロメテウスとは
ギリシャ神話に登場する神で人類に日を
与えた代償として腹を大わしにつまれ
続ける罰を受けましたプロメテウスって
いう単語はギリシャ語でプロま先にとか前
にとか意味ですねとメテウス考えるもの
分解できるわけなんですけどまこの場合
先見の名を持つものとか熟慮するものって
いう意味になりますまこの他にも分ける
場所を変えてプロ名の方で分けるとまこれ
が促進するとか昇進するっていう意味に
なるんですけどセウスまこれ神ですね会釈
すると人類に神の日を与えたことで神に
昇進させたものっていう意味にもなるん
ですよねま原爆っていう日を人類に与えた
ロバートオッペンハイマーは果たして
どちらの意味でのプロメテウスなん
でしょうかはいということでここまで
オッペンハイマー色々と語ってきましたが
2人ともノーラ監督の大ファンなんで
ちょっと気合いが入って長い動画になって
しまったんですけれどここまでご覧
いただいた視聴者の皆様えありがとう
ございましたありがとございました
オッペンハイマーは見た人の数だけえ
いろんな意見感想が出る作品だと思います
え皆さんの感想をコメント欄で教えて
くださるとえ嬉しいですではまた次回の
動画でお会いしましょう以上ネタリカでし
[音楽]
[音楽]
た
[音楽]
です
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