たけし、フォレスト・ガンプ批判「なぜ北野映画には説明が少ないか」を語る。in国際映画シンポジウム(2)

Takeshi Channel
24 May 201406:45

Summary

TLDRこの動画では、映画監督が作品制作において余計な説明を排除する重要性について語っています。撮影した映像を編集する際、必要な要素を残し、不必要な部分をカットすることが作品のエッセンスを引き出すとしています。特に北野監督は、将棋の例を用いて、必要な部分だけを見せることで全体の理解を促すことができると述べています。また、黒沢明監督との対談を通じて、説明過多な画面は避け、本質を追求する姿勢が語られています。漫才と落語の違いを映画に例え、北野作品が持つ独特のアプローチについても触れています。

Takeaways

  • 🎬 映画制作において、説明することを避ける姿勢が重要である。
  • ✂️ フィルムの編集では、撮影された素材から不要な部分をカットすることが一般的である。
  • 🔄 ラッシュを見てからオールラッシュを繋いで編集を始める。
  • 🕒 初期の編集で3時間のフィルムを1時間50分に短縮した経験がある。
  • 🎥 重要なシーンだけを撮影し、余計な説明を省くべきである。
  • ♟️ 将棋の解説のように、重要な部分を見せれば前後の過程は理解できる。
  • 🍳 料理の過程を見せる必要はなく、完成した料理を見せるべきである。
  • 🗑️ 不要なシーンは撮影しても後で必ずカットする。
  • 🎥 黒澤明監督の映画にもサービスショットが含まれているが、必ずしも必要ではない。
  • 📽️ 北野監督の映画は漫才よりも落語に近いスタイルを持っている。

Q & A

  • 映画の編集で何を基準にカットを決定するのかをどのように考えているのか?

    -映画の編集では、シーンの要するにエッセンスを残すことが大切です。北野監督のように、説明を省き、必要な部分だけを残すことで、観客が前後の流れを理解できるように編集することが理想です。

  • 北野監督は映画の編集でどのようにして時間の長さを調整するのか?

    -北野監督は、映画の編集で最初の編集が3時間あったものを、工業的な観点から4回回せるように1時間50分に調整するなど、時間の長さを調整することが重要だと考えています。

  • 映画の編集でカットされた部分はどのように処理されるのか?

    -映画の編集では、カットされた部分はラッシュと呼ばれるもので、全てのカットされたシーンを確認し、最終的な編集に反映するかどうかを判断します。

  • 北野監督は映画の編集でどのようにして余計な部分をカットするのか?

    -北野監督は、余計な部分をカットする際には、そのシーンが本当に必要なものかどうかを判断し、必要なものであれば残し、そうでなければカットすることが大切だと考えています。

  • 映画の編集で「サービスショット」とは何を指すのか?

    -「サービスショット」とは、映画の中で観客にサービスを提供するような、特に重要な意味を持たないシーンを指します。例えば、黒沢明監督が言及したサーフィンの映画の最後のショットがその例です。

  • 北野監督は映画の編集でどのようにしてシーンの流れを作り出すのか?

    -北野監督は、シーンの流れを作る際には、説明を省き、必要な部分だけを残すことで、観客が自然と前後の流れを理解できるように編集することが重要だと考えています。

  • 映画の編集で「ラッシュ」とは何を指すのか?

    -「ラッシュ」とは、映画の撮影で撮られた全てのシーンをまとめたもので、編集者が最終的な映画を作るために必要なシーンを選別するために使用されます。

  • 北野監督は映画の編集でどのようにして映画の全体的な流れを調整するのか?

    -北野監督は、映画の編集で全体的な流れを調整する際には、シーンの要するにエッセンスを残し、余計な説明を省き、観客が理解しやすいように編集することが大切だと考えています。

  • 映画の編集で「オールラッシュ」とは何を指すのか?

    -「オールラッシュ」とは、映画の撮影で撮られた全てのシーンを一度に繋いで見ることを指します。これにより、編集者が最終的な映画を作るために必要なシーンを選別することができます。

  • 北野監督は映画の編集でどのようにしてシーンの重要性を判断するのか?

    -北野監督は、シーンの重要性を判断する際には、そのシーンが物語にどれほど寄与しているか、そして観客が理解できるかどうかを基準に判断することが大切だと考えています。

Outlines

00:00

🎥 映画編集の過程とその基準

北野監督が映画の編集過程について語ります。撮影したフィルムの多くをカットし、必要な部分だけを残す編集作業について説明しています。映画のエッセンスを重視し、不要な説明を避けるためにどのような基準でカットを行うかが議論されています。また、黒澤明監督との対談を通じて、サービスショットの重要性や映画の構成についても触れています。特に、映画『キズリターン』での編集において、上映時間を短縮するための判断や、将棋の解説に例えた映像表現の工夫が述べられています。

05:01

🍬 映画の中のおまけとエンターテインメント性

映画におけるサービスショットやおまけの役割について考察されています。グリコのキャラメルに付いているおもちゃのように、映画の中で観客を引きつけるための要素としておまけが必要であると語られています。さらに、黒澤明監督との対談でのエピソードを通じて、映画のシーン構成や下品な画面を避けるための工夫についても触れています。北野監督の映画が漫才よりも落語に近い雰囲気を持つという指摘もあり、独自の映画スタイルについて深く掘り下げられています。

Mindmap

Keywords

💡映画作り

映画作りとは、映画を制作するプロセス全体を指します。このスクリプトでは、映画を作る際の撮影、編集、シーンの選定について言及されています。たとえば、シーンを撮影した後にどの部分をカットするかについて話し合っています。

💡カット

カットとは、映画の編集プロセスで不要なシーンや部分を取り除くことです。このスクリプトでは、映画の流れをスムーズにするためにカットが行われる様子が説明されています。例えば、北野監督が長すぎるフィルムを工業的な理由から1時間50分に抑えるためにカットしたと述べています。

💡説明しない

説明しないとは、映画の中で全ての情報を視聴者に明示的に伝えない手法を指します。スクリプトでは、北野監督がフォレストガンプのように過剰に説明する映画を嫌い、必要な部分だけを見せるスタイルを好むことが述べられています。

💡余計なもの

余計なものとは、映画においてストーリーの進行やテーマに必要ではないシーンや要素を指します。スクリプトでは、取ったものを後でカットする過程で、余計なものを取り除くことが重要であるとされています。

💡ラッシュ

ラッシュとは、撮影直後にフィルムを繋ぎ合わせた初期段階の編集版を指します。このスクリプトでは、撮影した全てのシーンをラッシュで確認し、そこからカットを行うプロセスが説明されています。

💡黒沢明

黒沢明は、日本の著名な映画監督で、多くの名作を生み出しました。スクリプトでは、彼の映画制作に関する考え方や、彼との対談で語られた内容が紹介されています。例えば、黒沢監督がサービスショットについて語ったことが述べられています。

💡サービスショット

サービスショットとは、映画において観客の興味を引くために入れるシーンやカットのことです。黒沢明監督が映画の最後にサービスショットを入れたことについて、このスクリプトで言及されています。

💡漫才

漫才は、日本の伝統的なコメディ形式で、二人組の会話劇を特徴とします。スクリプトでは、北野監督の映画が漫才よりも落語に近いと述べられており、漫才のノリが映画の中でどう表現されているかが語られています。

💡落語

落語は、日本の伝統的な一人語りのコメディ形式で、ユーモアとストーリーテリングが特徴です。このスクリプトでは、北野監督の映画が漫才よりも落語のような雰囲気を持っているとされ、その比較が行われています。

💡演出

演出とは、映画のシーンや演技の配置、カメラアングル、音響などを指揮して作品を形作るプロセスです。スクリプトでは、北野監督の演出方法や、どのようにして映画のエッセンスを引き出すかについて触れられています。

Highlights

映画作りをせずに伝える方法について興味を持つ

フィルムの編集過程でカットされたシーンについての疑問

撮影されたシーンと最終的な作品の関係性について

編集の過程でシーンをカットする基準について

映画の長さと編集の関係、40分の足りなさについて

キズリターンの編集過程と時間の調整について

編集でシーンをカットする理由とその影響について

映画のエッセンスを伝える方法について

将棋の解説と映画編集の類似性について

映画のシーンをカットする際の判断基準について

映画の編集で余計なものを取り入れる理由について

黒沢明監督との対談と映画編集の影響について

サービスショットの重要性と映画への影響について

映画の編集で余計なものを取り入れるリスクについて

映画の編集でシーンをカットする意図について

映画の編集でシーンの重要性を評価するプロセスについて

映画の編集と観客の期待とのバランスについて

Transcripts

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説明して何かを伝えようとするっていう

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映画作りを全くなさらないでそのことに

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関して1つ聞きたいんですけどもその場合

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に出来上がって我々が見ているフィルム

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ですねこれは実はそのもっと要するにあの

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撮影した部分がいっぱいありましてでそれ

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をいろんなとこでカットされてるんでは

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ないかとやはりその一遍あの撮影すると

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必ずラッシュってのえ見てそれ全部繋いで

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オールラッシュってのがあってそそっから

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またこう切っていくわけですけどもえ確か

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僕も北野監督自身に聞いたんでは今踏切ら

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れてる傷リターンでもなん

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かかなり切ったという話を聞いたんです

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けどもその切ったということはさっきの

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その説明しない余計ここは余計だと思う

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から切るわけですねでそのその辺りについ

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てですね

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え取ったものを切るという時のその何を

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基準になさるのかどういう判断でそれを

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なさるのかそのことを聞きたいん

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ですあのその競合につきってのは本当の

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ことで言うとえ40分かそこら足りなくて

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足りないって聞いたらじゃあ歩くって歩い

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ただけでよく歩く映画だなあれはそうです

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けどえキズリターンってのはかなり回して

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あのした時最初の編集で3時間あってこれ

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でオて言ったらちょっと関係者がちょっと

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長すぎますやっぱ工業的には4回回したい

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ということでそうすると1時間50分

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ぐらいに抑えてくんないとってことであ

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そうて取ったんですけどまそれは取って嫌

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で取ったわけじゃなくてそっちの方が

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すっきりするなと思って撮ったんですけど

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まちょっと言い方違うかもわからんけど

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あの最近ちょっと将棋とか興味って見てる

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と将棋の解説の時にハブのハブ官とか

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なんかいう人が将棋のその人の将棋をは

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始めから終わりまで差してを説明したこと

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は1回もないだろうっていう要するに

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しのぎ合いをやってるとこを見せればその

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前の過程は当然分かるわけで将棋をしてる

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人はだからその見せなくていいとこを

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わざわざ見せる必要はないしそのパーツ

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見せれば前後のま前の部分は理解できる

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ような絵を取るべきだていうそれすごい

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わがままな言い方ですけどそういう感じに

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なってしまうんですねだ

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から説明

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のあることってすっごい嫌いであの

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フォレストガンプに僕は何年ういたって

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腹立ってきちゃってもうるせえこの野郎っ

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てじゃ電子呼んでこいそんなもなという

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ような感じがあってえであれあのホレスコ

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でもっと頭来たのは羽がこう

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コンピューターグラフィ動いて足元に来た

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時に俺の映が予算終わってるじゃねえか

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お前ていうなどうなってんだこれそういう

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イライラしながら見てるなったんですけど

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やっぱなだけこうエッセンスであってえ

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料理は行ってもできた料理を見あの見せて

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食べさせらいいわけでこうやって料理して

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ますなんてことは一切いらないんじゃない

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かそうするとそのあの僕の質問ですけど

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そのえ出来上がったいや撮影したフィルム

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を繋いでカットしてきますねはいでその時

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は取った時は取った時はそれはいると思っ

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ただからカットした部分とからそれしか

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取ってないってあの確信持ってこの絵だけ

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取ればいいっていう時にははい終わりて

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帰っちゃうと終わりですかとあのこのシ

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はって女監督さんなんか言うんだけども

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それはいらないっていうのはそん時あの

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自分でこれでいいと思ったらそうですけど

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ちょっと不安だた余計なもの取っとこうか

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で結果的にやっぱ外してますねえまそん時

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の整理みたいなものがあってやっぱりこれ

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いらないなと思いながらも取ってとこって

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の必ず後で外して

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ますあの分さご承知と思いますけど日本に

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は黒沢ア監督って方がいらっしゃいまして

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あのまお好きな方嫌いな方いるかと思い

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ますけれどもあのたさんとの対談というの

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があるわけですねこれテレビいれご覧に

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なった方いるかもしれませんこんなにあの

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黒沢明監督を輝かしちゃった方はいないん

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ですね僕はあの黒沢アという監督に関して

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はいつでもややえいくつかの疑問を持って

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おりますけどたけさんが横に並んで話し

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てる黒沢アの美しさすごいんですねであの

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その中で黒沢明さんがあのあの例の

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サーフィンの映画とか言ってですね最後の

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ショットはいらないなて言いましたね

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あのとあれはサービスショットですよと

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いう風に行ってらしたと思うんですけども

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あのえ本来ならばいらないものを最後の

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ショットあれはつけちゃったわけですねあ

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あのサーズショットっていうのは間違い

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ないんですけどそれはあの昔おまけつき

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グリコ買う時におまけが買いたくてグリコ

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が買ったってことと同じイメージであれが

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ないとダメだとって気がするんですけど

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グリコのキャラメルの本体は食べたくなく

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ても上についてるあのおもちゃだけ欲し

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いってこがあのあのなんだろう

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チョコレートのなんとかシールみたいな

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もんでそれが欲しくて物を買っちゃうこと

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もあるんであの映画の中であのおまけが僕

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は好きですけどあのあの時でも奇妙に頷い

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てらっしゃいな人がやっぱり何言ってやん

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でと思ってたわけですかいや体でかい年は

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酒ちょっとおかないんでであん時はまだだ

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よって映画を撮ってたあったなんですけど

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俺はもういいよっつったん

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だあと1つあの伺いたいと思ったのはあの

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えその男凶暴日で新相の落がちょっと流れ

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ますねで

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あのえこれも黒沢明監督とのあの対談の中

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で言ってらたんですけれども分皮肉を込め

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て自分はあの下品な画面取りたくない生き

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筋の画面を取りたいとで下品な画面って

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いうのは全部説明しちゃう画面で本当なら

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そんなものを必要としないのに入れてどう

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だうまくできたろうみたいなことを見せる

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とでそれをやりたくないというんです

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けれどもあのどうなんでしょうたけしさん

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の映画はですねえたけしさんなんてごめん

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なさい北野た監督のはですね

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あの漫才よりは楽音に近いんですね何か

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感じとしてそれであの比較的漫才のノりが

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あるかなと思っていたえみんなやってる会

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もその前半はずっと落語のトであるような

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気がするんですね

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映画作りカット編集判断基準黒沢明対談北野監督撮影ラッシュプロセス
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