皮膚科医が「アトピーは治るの?」の質問に答えます
Summary
TLDR筆界の小林智子が、アトピー性皮膚炎について解説する動画です。アトピー性皮膚炎は、乾燥肌、免疫異常、かゆみの3つの病態が複雑に関係して発症・悪化する病気です。炎症を抑えるためにステロイド外用薬を適切に使用することが重要ですが、患者さんの目標はアトピー性皮膚炎の「治る」ではなく、炎症をコントロールしてステロイドフリーを目指すことが大切だと説明しています。最近の新薬を活用することで、重症の患者さんにも炎症のコントロールが可能になり、すべすべの肌を取り戻すことも十分に可能になってきました。
Takeaways
- 😊 こんにちは。筆界の小林智子です。今回はアトピー性皮膚炎をテーマにお話をします。
- 😃 インスタのストーリーでアトピーに関する質問を募集したところ、「アトピーは治るのか?」という質問が非常に多く寄せられました。
- 😕 アトピーが「治る」と言う表現が、患者さんと医師の間で認識のずれが生じる可能性があります。
- 😮 アトピー性皮膚炎の3つの主な病態は、乾燥肌、免疫機能の異常、そして痒みです。
- 💦 アトピー患者の肌はバリア機能が低下しており、水分を保持できない状態にあります。
- 💊 炎症を抑えるために、ステロイド外用薬を適切に使用し、徐々に減量していく「プロアクティブ療法」が推奨されています。
- 🤔 乾燥した肌のバリア機能の低下は残念ながら完全に回復することは難しく、保湿を続ける必要があります。
- ⚕️ 最近では生物学的製剤などの新しい治療法が登場し、炎症をよりコントロールできるようになってきました。
- 💯 最終的には、炎症をコントロールし、ステロイドフリーの状態で保湿を行えば、すべすべの肌になることが可能です。
- 🎯 アトピー患者さんは、治るか治らないかに固執するのではなく、炎症をコントロールしステロイドフリーの状態を目指すことが大切です。
Q & A
アトピーとは具体的にどのような症状ですか?
-アトピーは3つの主な症状から成り立っています。1つ目はドライスキン(乾燥した肌)、2つ目はバリア機能の低下(肌がダメージを受けやすい状態)、3つ目はかゆみです。これらの症状が複雑に絡み合って発症したり悪化したりします。
なぜアトピー患者の肌はバリア機能が低下しているのですか?
-アトピー患者の肌は、水分を蓄える力が低下している状態にあるため、バリア機能が弱くなっています。そのため、肌から水分が蒸発しやすく、外的刺激を受けやすくなり、結果としてアトピー性の炎症を起こしやすくなります。
アトピーの標準的な治療法とは何ですか?
-アトピーの標準治療法には、ステロイド外用薬を使用することが主要な治療法になります。ステロイド薬は強い抗炎症作用を持っており、肌の炎症を速やかに鎮めるのに有効です。ただし、副作用もあるため、使用量と期間には注意が必要です。
プロアクティブ療法とは何ですか?
-プロアクティブ療法とは、ステロイド外用薬を最初は十分な量を使用して炎症を抑えた後、徐々に使用量を減らしていく方法です。この方法で薬の量をコントロールしながら、最終的にはステロイドフリーの状態で保湿剤のみで肌を健康に保つことができるようになることが目標です。
中等症以上のアトピーでは?
-中等症以上のアトピーの場合、ステロイド外用薬だけでは炎症がうまくコントロールできない重症のケースも存在します。しかし、最近では生物学的製剤を使った新しい治療法も登場し、これまでコントロール不良だった重症患者でも炎症を上手く抑えられるようになってきました。
アトピーが完治する可能性はあるのでしょうか?
-残念ながら、アトピーはバリア機能の低下した肌の状態が根本的な原因となっているため、完全に治すことは難しいと言えます。ただし、適切な治療法を通じて、炎症をコントロールし、ステロイドフリーで保湿のみで管理できるようになれば、肌の状態は大きく改善する可能性があります。
アトピー治療の目標は何ですか?
-アトピー治療の目標は、完治させることではなく、炎症をコントロールしてステロイドフリーの状態で管理できるようにすることが重要です。そのため、一時的に完治したと感じられても、保湿ケアを継続して行い、炎症のコントロールを維持し続けることが重要となります。
アトピーの改善には何が大切ですか?
-アトピーの改善には、患者側でステロイド外用薬を正しく使用することが非常に重要です。医師の指示通りに十分な量を塗り、プロアクティブ療法を通じて徐々に減量していくことが、炎症のコントロールと長期的な改善につながります。
患者と医師の間でアトピーの認識にずれがあるとのことですが、どのようなことが問題になっているのですか?
-アトピーが治ったと言う解釈が患者によって異なります。例えば、ステロイドフリーになった状態や、肌がすべすべになった状態などです。このような認識のずれが医療不信につながる恐れがあるため、患者と医師間での意思疎通が重要になります。
アトピーに関する誤解を解消するために、患者に伝えるべき重要なポイントは何ですか?
-アトピーを完治させることは難しいので、治るか治らないかに固執するのではなく、まずはステロイドフリーで炎症をコントロールできる状態を目指すことが重要だということを患者に理解してもらうことが大切です。適切な治療と保湿ケアを続けることで、肌の状態は大きく改善できる可能性があるということを伝える必要があります。
Outlines
🤔アトピーが治るかどうかの複雑さ
小林智子がアトピーに関する一般的な質問に答える形で、アトピーが治るかどうかについての話題を取り上げます。アトピーの治療が難しい理由の一つとして、アトピーが多様な形で現れ、患者によって治療の解釈が異なることを指摘します。例えば、アトピーの症状が年齢と共に改善する場合や、逆に成人後に発症するケースがあります。さらに、患者と医師の間での認識のずれが医療不信につながることもあると説明。アトピーについて、基本的にドライスキン、免疫システムの異常、かゆみが主な症状であり、これらが絡み合って症状が悪化することもあると述べます。治療においては、ステロイド薬の正しい使用が重要であり、適切な治療によってアトピーの症状を管理することが可能であると強調しています。
🚀アトピー治療の新たな進化
最近のアトピー治療に関する進歩として、特に「デュピルマブ」と呼ばれる薬剤がゲームチェンジャーとなったことを紹介します。この薬剤によって、以前はコントロールが難しかったアトピーの患者も炎症を効果的に管理できるようになりました。小林は、アトピーが完全に「治る」ことに固執するのではなく、炎症をコントロールし、ステロイドを使用しない状態(ステロイドフリー)へと導くことが治療のゴールであるべきだと提案します。この治療アプローチにより、炎症と色素沈着が改善され、肌の状態が良くなることが可能です。この進化した治療法は、アトピーの患者に新たな希望を与え、より良い肌の状態へと導くことができると結論づけています。
Mindmap
Keywords
💡アトピー性皮膚炎
💡バリア機能
💡標準治療
💡プロアクティブ療法
💡炎症コントロール
💡生物学的製剤
💡ステロイドフリー
💡保湿
💡乾燥肌
💡かゆみ
Highlights
今回はアトピーについてお話ししたいと思います。
アトピーに治るのかという質問は難しく、患者さんによってその解釈が異なることが多い。
アトピーは3つの病態(ドライスキン、免疫システムの異常、かゆみ)から発症・悪化する。
アトピーの患者さんはバリア機能が低下しており、乾燥しやすい肌質。
炎症の抑制にはステロイド塗り薬が必要だが、適切な使い方が重要。
プロアクティブ療法で徐々にステロイド塗り薬の量を減らし、最終的にはステロイドフリーで保湿のみの管理が可能なケースも。
アトピーの根本原因であるバリア機能低下は改善が難しい。
炎症自体はお薬によってコントロール可能。
アトピーの治療は近年大きく進化し、重症例でも炎症コントロールが可能に。
炎症をコントロールし、徐々に色素沈着も改善すればすべすべの肌の状態を目指せる。
アトピーが治るか治らないかに固執するのではなく、ステロイドフリーで炎症をコントロールすることがゴール。
アトピーの病態を説明し、患者さんの質問にも解説する。
以前のインスタのストーリーで質問を募集したので、それへの解説も予定。
動画を楽しみにしていてください。
今回の動画は以上です。
Transcripts
みなさんこんにちは
筆界の小林智子です
今回はアート p をテーマにお話しし
たいなと思いますいいん私のインスタの
ストーリーでアトピーに関する質問を募集
したことがあったんですけれどもその時に
アート p はノールのぷい質問を非常に
多く頂いたんですねダウンをで今回はこの
赤ピア治るのという非常にちょっと重い
テーマにはなるんですけどもこちらを
取り上げたいなというふうに思います実際
にですねあとピア治るのという質問は診察
をしていても聞かれることが非常に多いで
すって私は個人的にこの質問は非常は
難しいと思っていて
なぜなら例えば鍾乳と p の方なんかは
大人になっていくにつれて治ることも多い
ですし
反対に成人にだってから発症するような
アトピーもあったりしてアトピーと
ひとことで言っても色々なタイプの
アトピーがあるというのもう一つの理由な
んですけれどもそれ以上にですね患者さん
によってアートピア治るっていう解釈が
異なることが多いからです人によっては
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が治ったという風に捉える方も
いらっしゃいますしもう肌そのものが
生まれ変わってすべすべの肌になるような
状態を治ったという風に捉える方も
いらっしゃいますこういった患者さんの
なかでもその見解が異なるだけでなくって
患者さんと皮膚科医との間においても認識
がずれているようなこともあってそれに
よってですねなかなか患者さんと一緒の
意思疎通ができなくなって結果的に医療
不信につながってしまっているような
アトピーの患者さんも見受けることがある
からだなので apiana を取っと
いう質問にはいかいいえというような短絡
的な答えで返答するのは非常に難しいと
いうふうに思っていますではそもそもです
ねアトピーとはどういった秒たいかという
と基本的には3つの病態があって一つが
ドライスキン予感そう肌ですねあとは名機
システムの異常そしてかゆみこの3つが
複雑に孕めあって発症したり悪化したり
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乾燥肌なんですけれどもあ p の患者
さんというのは基本的にバリエ機能低下し
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というと浜の中で水分を蓄える力が低下し
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なので水分が外に蒸発しやすくなって乾燥
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なって結果的に寄付で炎症を起こしやすい
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ようやくに関しては以前の動画でも解説を
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てですね ferodo の塗り薬を
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ロールフリーの正体今日は保湿だけで維持
できているような方も多くいらっしゃい
ますのでそういった意味でも適切な治療と
いうものがアトピーの改善には重要である
ということは是非押さえていただけたらと
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で暴動のアポピア治るのという質問に関し
てなんですけれども先ほど申し上げたよう
なあポピーの患者さんのベースとなって
いる
バリア機能を低下した肌すというのは残念
ながらコントロールしていくことは難しい
ですなのでエテュセロールフリーになった
としても保湿を通年で行っていくことが
基本的には必要になってはくるんです
けれども
怒っている炎症そのままに関してはお薬に
よって十分コントロールすることは可能
ですしそれによってステロールフリーに
持っていくことは十分可能じゃないかなと
いうふうに思いますもちろん中にはそれ
ほどがようやくだけではなかなか治らない
ようなまあそういった重症なケースという
のもあるんですけれども最近では10
ピックセントと呼ばれるような中シャープ
も登場してこれがゲームチェンジャーと
いうふうに言われるんですけれどもアプリ
の治療というのも一気に進化したんですね
なのでそういった今までコントロール不良
だった患者さんに対しても上手く炎症を
抑えていくことが十分可能な時代に突入し
てきたわけですねこの炎症をコントロール
できていると少しずつですね炎症を色素
沈着も改善してきて最終的にすべすべの肌
の状態を言いすることも10秒可能かなぁ
と思いますのでぜひですねアトピーの患者
さはアトピーが治るか治らないかという
ことに固執するのではなくってます
worth てレベルフリーの状態に炎症
コントロールしていくというところが
ゴールだっていうことを今回の動画で
押さえておいていただけたらというふうに
思いますということで今回はアトピーに
関してその病棟を含めてご説明させて
いただきましたまたですね以前の
ストーリーで募集した質問に対する解説も
こちらの動画で解説したいなと思ってい
ますのでぜひ楽しみにしていてくださいと
いうことで今回の動画は以上ですそれでは
はぁっはぁっはぁっ
[音楽]
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