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Eiken Foundation of Japan
21 Nov 202219:32

Summary

TLDR本研究では、英語のみのCLIL授業と日本語を戦略的に取り入れたCLIL授業を比較し、トランスランゲージングの効果を検証しました。調査結果によると、トランスランゲージングはリスニングとリーディングの理解を促進し、思考の深まりや整理に役立つことがわかりました。しかし、英語の産出量には大きな影響は見られず、学習者の英語レベル向上が求められました。また、学習に対する情緒的な側面では、母語の使用が安心感を与えることが確認されました。

Takeaways

  • 📚 この研究は、クリル(Content and Language Integrated Learning)授業におけるトランスランゲージングの効果を検証しています。
  • 🏫 研究は、伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校で実施され、英語のみの授業と日本語を活用した授業を比較しています。
  • 🌐 トランスランゲージングは、学習者が持つ言語リソースをタスク遂行のために使い分け、知識の習得と内容の理解を促進する教育法です。
  • 🔍 研究結果によると、トランスランゲージングはリスニングとリーディングの内容理解、英文解釈を促進する効果があります。
  • 📈 スピーキングとライティングにおける思考の深まりと整理にも効果的でしたが、英語の産出量への影響は限定的でした。
  • 👥 学生は英語学習への前向きな姿勢を持ち、日本語の活用が安心感を与えていることが示唆されています。
  • 🔑 英語力の低い生徒にとって、トランスランゲージングは情緒面に特に有効である可能性があります。
  • 🤔 学習者の英語スキルが英語の産出量に大きな影響を与えるため、トランスランゲージングだけではアウトプット量の増加には限界があることが示されています。
  • 👩‍🏫 教員は、教育効果を意識して、どの状況や場面で母語仕様が許されるかを判断し、言語のバランスを調整する必要があります。
  • 🔄 過度な日本語の使用は、英語学習の機会を奪うだけでなく、学習者の学習姿勢にも影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
  • 🚀 今後の展望として、英語レベルの向上に向けたより一層の取り組みが、効果的な英語教育に必要であることが示唆されています。

Q & A

  • 河野和之さんはどのような研究を行っていますか?

    -河野和之さんは「クリルにおけるトランスランゲージングの効果」という研究を行っています。これは英語で行われる内容言語統合型学習の中で、戦略的に日本語を活用した教育法であるトランスランゲージングの効果を検証するものです。

  • クリルとはどのような教育法ですか?

    -クリルはContent and Language Integrated Learningの略で、科目内容やテーマの学習と目標言語でのコミュニケーション能力の育成を同時に行う教育法です。

  • トランスランゲージングとは何を意味していますか?

    -トランスランゲージングは、学習者が持つ言語リソースをタスク遂行のために使い分け、効果的に知識の習得と内容の理解を促すための戦略的な言語使用のことを指します。

  • 河野さんの研究ではどのような効果が検証されましたか?

    -河野さんの研究では、トランスランゲージングがリスニングとリーディングにおける内容理解と英文解釈を促進させる効果があることが検証されました。また、ライティングとスピーキングにおける思考の深まりと整理を促すことも確認できました。

  • 研究ではどのような方法でトランスランゲージングの効果を検証しましたか?

    -研究では、令和2年9月から10月までの2ヶ月間、英語のみのクリル授業とトランスランゲージングを取り入れたクリル授業を実施し、アンケートや発話分析、ライティングの算出量の比較などを通じて効果を検証しました。

  • トランスランゲージングの活用目的は何ですか?

    -トランスランゲージングの活用目的は、トピックに関する内容を深め思考の整理をさせる、日本語では言えるが英語では言い表せない単語や表現をお互いに確認させる、多面的に物事を捉え様々な角度から考える、適切な表現で明確に改善点を指摘することができるようにする、意見交換の効率化と活性化のためです。

  • 研究の結果、英語力の低い生徒にトランスランゲージングはどのような影響を与えましたか?

    -英語力の低い生徒にとって、トランスランゲージングは情緒的な側面で安心感を与え、英語での授業に対する不安感を軽減する効果がありました。

  • スピーキングとライティングにおける英語の算出量にトランスランゲージングはどのような影響を与えましたか?

    -トランスランゲージングを活用しても、スピーキングとライティングにおける英語の算出量に大きな変化は見られず、英語レベルの向上が必要なことが示唆されました。

  • 河野さんの研究の結論は何ですか?

    -河野さんの研究の結論として、トランスランゲージングはリスニングとリーディングにおける内容理解と英文解釈を促進する効果があり、学習に対する情緒的な側面にも影響を与えることがわかりました。しかし、英語算出量に著しい影響は見られず、英語力の向上が求められました。

  • 今後の展望として、河野さんはどのようなことを提案していますか?

    -河野さんは、トランスランゲージングを活用した授業では日本語を戦略的に使用することが重要であり、過度な使用を避けるべきだと提案しています。また、教員は教育効果を意識して、どの状況や場面で母語仕様が許されるかを判断し、授業を準備展開していく必要があると指摘しています。

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