令和４年度大学設置基準等の改正について

Summary

本次説明では、大学設置基準の歴史的改正について解説し、新しい時代に適応する教育システムの重要性に焦点を当てています。大学設置基準は、昭和31年以来、複数の改正を経てきましたが、今回の改正では、学習者中心の教育、社会への開放性、教育の質の保証など、新たな要素が加わっています。学位プログラムの重要性、教員の役割、教育研究実施組織の再編、基幹教員制度の導入、単位の計算方法の見直しなど、多岐にわたる改正内容が含まれています。これらの改正は、大学教育の質向上と、社会のニーズに応える柔軟性を持った教育システムの構築を目指しています。

Takeaways

• 📚 大学設置基準の歴史的改正: 令和4年度に実施された大学設置基準の改正は、昭和31年以降の大きな改正の一つである。
• 🎯 改正の目的: 改正は、教育の自由かつ多様な形態の実現、教育研究の発展を図るために、基準を柔軟かつ明確にすること为目标している。
• 🔄 過去の大改正: 2つの過去の大改正は、平成3年の対効果化と平成15年の準測主義化であった。
• 🌐 2040年のグランドデザイン: 学習者本位の教育への転換と高等教育の訴訟システムの再構築が提案された。
• 🏫 質保障システム部会: 令和2年に設置され、17回の審議を経て、令和4年3月に新規まとめが整理された。
• 📈 教育課程の見直し: 新規まとめでは、教育課程の編成、事後点検、評価、認証評価の結果を踏まえた普段の見直しが求められた。
• 👨‍🏫 基幹教員制度: 従来の専任教員制度から基幹教員制度への変更が提案され、教員の責任化審査における考え方を見直す。
• 🏢 施策の柔軟性: 改正は、教育課程編成の柔軟性や施策の柔軟性を促進し、社会のニーズに対応する学位プログラムの構築を容易にする。
• 📊 単位の計算方法の見直し: 従来の単位制度は変更されず、但し、授業方法による単位の計算方法を法令で定める規定は廃止される。
• 🎓 卒業要件の明確化: 大学の卒業要件について、厳密に4年間在籍することを求めるものではないという点を明確化する。
• 🏢 施策の適用と経過措置: 改正の施行技術は令和4年10月1日とされ、現に設置されている大学に対しては、基幹教員や校舎、研究室の規定の適用は従前の例によることができる。

Q & A

大学設置基準の歴史的改正について教えてください。

大学設置基準は昭和31年の制定以来、逐次改正がなされています。大きな改正は2つあり、一つは平成3年の対効果の改正、もう一つは平成15年の準測主義化の改正です。

平成3年の改正の目的は何でしたか？

平成3年の改正は、自由かつ多様な形態での教育を実現し、教育研究の発展を図るために、基準を緩やかに設定することを目指しました。

平成15年の準測主義化の改正の主なポイントは何でしたか？

平成15年の準測主義化の改正では、設置認可自体を弾力化し、高等教育の訴訟システムを再構築しました。大学設置基準については、設置審査の最低基準であるという観点から整理を図り、基準の一覧性を高め、明確化を図ることを求めました。

令和2年6月に設置された質保障システム部会の目的は何でしたか？

質保障システム部会は、高等教育の総称システムの見直しを目指し、学習者本位の大学教育の実現や社会に開かれた質保障の実現を検討するため設置されました。

大学設置基準等の改正のキーコンセプトは何ですか？

大学設置基準等の改正のキーコンセプトは学位プログラムです。学位プログラムは3つのポリシーに基づいて編成され、各大学における内部訴訟は学位プログラムを基礎として行われるべきことを理念上明確にすることや、内部市訴訟による教育研究活動の負担の見直しが求められます。

改正前後の大学設置基準の性質や構造の違いは何ですか？

改正前後の大学設置基準は、大学の設置者に対して必要最低基準を定め、その水準を図ることを求めています。構造としては、理念等を定める総則関係、教員組織や事務組織など学内組織関係、専任教員等の教員関係、施設等関係、教育課程等、定員管理で構成されています。改正により、教員の一体的な連携体制の確立や、柔軟な教育課程編成を可能とする見直しが行われました。

基幹教員制度の目的は何ですか？

基幹教員制度の目的は、学位プログラムに対する責任制に基づく仕組みを明確化し、大学教育の質向上を図ることです。これにより、教員が十分養成されていない成長分野等において民間企業からの進むか教員の登用の促進や、複数大学等でのクロスアーポイントメント等の進展が期待されます。

期間教員制度の特色は何ですか？

期間教員制度は、学位プログラムの編成、実施、普段の見直しなどにおいて責任を担う教員の責任制の明確化を図るものです。期間教員は、教育課程の編成や運営に責任を持ち、大学内での教育研究活動に深く関与することができます。

指導補助者についてどのような改正が行われたか？

指導補助者については、設置基準上に明確化することが提言され、大学の学生やその他の大学が定めるものに補助させることができることが規定されました。これにより、TA等の授業への参画を促進し、学生への手厚い指導体制が確保されることが期待されます。

単位の計算方法の見直しについて教えてください。

単位の計算方法の見直しでは、従来の1単位あたり標準45時間の学習内容を持つ単位制度自体は変更しませんが、授業方法の多様化が進む中で、授業方法による単位の計算方法を法令で定めることは合理的ではないと考えられました。そのため、授業方法別に基準を定めた規定を廃止し、多様な事業方法を柔軟に組み合わせた事業科目の設定が行えるようにすることが期待されます。

卒業要件の明確化について説明してください。

卒業要件の明確化では、大学の卒業要件として大学に4年以上在学することと124単位以上習得することが必要です。しかし、厳密に4年間在籍することを求めるものではないという観点から、大学に4年以上在学する規定を削除するなどの改正を行いました。これにより、学生は7月に大学を卒業し、サマースクールや海外の大学院に進学することも可能になります。