【九電｜九州から脱炭素をリード】火力発電の水素・アンモニア混焼

九州電力株式会社

2 Sept 202411:28

Summary

TLDR水素とアンモニアは、発電用燃料として注目されており、特にアンモニアは燃料として直接利用できるだけでなく、水素の輸送手段としても役割を果たします。100万kW級の石炭火力発電所では、年間約50万トンのアンモニアが必要とされています。アンモニアの利用には新たなサプライチェーンの構築が求められ、国内外の企業と協力しながら技術的な検討が進められています。また、アンモニア専用の大型輸送船の建造も検討されており、これらの取り組みはカーボンニュートラル実現に向けた重要なステップです。

Takeaways

💡 水素とアンモニアは、CO2排出削減に向けた火力発電の燃料として注目されている。
🌍 アンモニアは燃料として使用できるだけでなく、水素の輸送手段としても役立つ。
🔋 100万KW級の石炭火力発電所で年間約50万トンのアンモニアが必要と試算されている。
🏭 九州電力グループは、2030年までに水素とアンモニアを用いた火力発電の実用化を目指している。
⚙️ アンモニアを燃料として大量に使用するため、新しいサプライチェーンの構築が必要。
🚢 アンモニア輸送には専用の船舶が必要で、LNGと同様にコスト削減のため大型船の建造が検討されている。
🤝 九州電力グループは、国内外の20社程度と水素・アンモニアの調達に向けた共同検討を行っている。
🌱 アンモニアのサプライチェーン構築には、製造・輸送・受け入れ・貯蔵・利用の各段階が含まれる。
📈 2030年には国内で年間300万トン、2050年には年間3000万トンのアンモニア需要が見込まれている。
💪 脱炭素社会の実現に向け、九州電力グループは前例のない挑戦に取り組み、社会的意義の大きな役割を果たしている。

Q & A

水素とアンモニアが発電燃料として注目される理由は何ですか？
-水素とアンモニアは、燃焼時にCO2を排出しないため、火力発電におけるCO2排出削減に寄与する燃料として注目されています。
アンモニアが水素の輸送手段として利用されるのはなぜですか？
-アンモニアは水素分子を含むため、大量輸送が難しい水素をアンモニアとして輸送し、利用する場所で水素を取り出すという方法が有効だからです。
100万KW級の石炭火力発電所でアンモニアを20%混焼する場合、年間どのくらいのアンモニアが必要ですか？
-1基あたり年間約50万トンのアンモニアが必要とされています。
日本のアンモニア需要は2030年と2050年にはどのくらいになると想定されていますか？
-2030年には年間300万トン、2050年には年間3000万トン規模の国内需要が想定されています。
現在の日本国内のアンモニア需要はどのくらいですか？
-現在のアンモニアの国内需要は年間100万トン程度です。
エネルギー取引部門ではアンモニアのサプライチェーン構築に向けてどのような取り組みをしていますか？
-エネルギー取引部門では、アンモニアの製造、輸送、受け入れに関する協議をアンモニア製造者や船会社と行い、最適なサプライチェーンの構築を進めています。
ヤラ・インターナショナル社はどのような役割を果たしていますか？
-ヤラ社は世界最大級のアンモニア取り扱い事業者であり、アンモニアの生産から利用までのサプライチェーン構築に向けた共同検討を行っています。
アンモニアの輸送にはどのような課題がありますか？
-アンモニアを液体で運ぶには低温または高圧で輸送する必要があり、専用の船が必要です。大型の船で輸送することでコストを抑える検討が進められています。
MCH（水素キャリア）とはどのような技術ですか？
-MCHはトルエンに水素を結合させ、常温で液体として輸送し、利用場所で水素を取り出す技術です。トルエンは再利用が可能ですが、輸送効率は低いという課題があります。
カーボンニュートラル実現に向けて、企業が果たすべき役割は何ですか？
-カーボンニュートラルの実現は社会的意義が大きく、特に発電所からのCO2排出削減が重要です。企業は前例のない取り組みを積極的に進め、社会の脱炭素化に貢献する必要があります。