【感動する話】入社式に行った娘が30分で帰宅「私の名札だけこれだった..」中卒無能と書かれた名札をもっていた。俺はすぐに電話し契約の白紙を告げた..【スカッと】【朗読】
Summary
TLDRこの文章は、田辺拓也という男性が自身の会社で起業した経緯や、亡くなった妻との出会い、娘の理科の成長といじめ体験、そして娘が社会人として直面した難題とその克服を綴った物語です。娘が研修中に嫌がらせを受け、屈辱的な扱いを受けた際には、父親が果敢に立ち上がり問題を解決します。物語は、家族の絆、人生の困難、そして成長と復讐の力強さを描いています。
Takeaways
- 😢 スクリプトは、娘が会社で受けた侮辱的な扱いとそれが家族に与えた影響を中心に展開している。
- 👨💼 田辺拓也社長は、自分の会社で娘を侮辱する人事担当者に対して法的措置を脅して対処を迫る。
- 🏢 娘は研修中に「中卒無能」という文字が書かれた名札をつけて行動を求められたという侮辱を受けた。
- 😡 人事担当者の不当な対応と、娘がその衝撃で会社を辞める決断を描いている。
- 📚 田辺拓也の経歴や彼が持つ特許、技術力が会社の成功に寄与していることが明かされる。
- 🎓 娘の学歴と、それが会社や学校での彼女の扱いに与える影響が描かれている。
- 👪 田辺拓也と娘の家庭環境、そして彼の妻の死去による影響が物語に深さを持たせる。
- 💼 娘が父の会社で働くことと、その後の自己成長と独立志向が物語の後半に描かれる。
- 🤝 田辺拓也が娘の進路に理解を示し、彼女が自分の道を選ぶことを支持している。
- 🔄 娘が新しい会社で働くことで得た経験と、それが彼女の成長に与えた影響が示されている。
- 🌟 娘が過去の苦難を克服し、自信を持って前向きに生きることを物語の最後で強調している。
Q & A
田辺拓也さんはどのような経歴を持っていますか?
-田辺拓也さんは大学を卒業後、電気技術者として働いていたところ、技術特許を出して独立し、自分の会社を起こして成長させました。その技術は地電池の性能を向上させるもので、大きな成功を収めました。
田辺さんの会社はどのような特徴がありますか?
-田辺さんの会社は中堅企業で、多くの有望な技術特許を有し、利益率の高い有料会社として知られています。
田辺さんの娘、理科はなぜ18歳で働いていますか?
-理科は早く生まれたため、高卒後にすぐに働き始めました。また、田辺家の状況から、彼女がすでに働いていることを周囲に伝えるようになっています。
田辺さんの妻はどのような経歴を持っていましたか?
-田辺さんの妻は20代の女性弁護士で、海外でホム経験を積んでおり、国内でも有数のホーム弁護士でした。
田辺さんの妻はなぜ急病で倒れ、その後どうなりましたか?
-田辺さんの妻は数十万人に1人という非常にrareな病気で倒れ、治療が間に合わなくなり、この世を去ってしまいました。
田辺さんは妻の亡き後、どうやって娘を育てましたか?
-田辺さんは会社での社長業務を続けながら、娘の理科を大事に育て、家庭で過ごす時間を増やすために貯金を投入し、介護設備を自宅に導入しました。
理科さんはなぜ学校をサボりましたか?
-理科さんは学校でいじめられた経験があり、特に母親不在であることを理由にからかわれ、嫌な思いをされたため、学校に行きたくなくなったそうです。
理科さんが会社での仕事はどのようなものでしたか?
-理科さんは父の会社で特許管理業務や電池開発案件の会議に参加し、実験室での実験にも携わっていました。また、社内で評価され、不可能な戦力となりました。
理科さんはなぜ会社を辞めましたか?
-理科さんは自分の人生で普通の苦労を経験したいと考え、父の会社以外の普通の会社で働く経験を積んでみたかったためです。
理科さんが転職した後の会社での出来事とは何でしたか?
-理科さんが転職先の会社で研修生として働いていた際に、名札に「中卒無能」という屈辱的な言葉が書かれていたことが発覚し、ショックを受けました。
田辺さんはどのようにして娘の遭受した問題を解決しましたか?
-田辺さんは娘が受けた不当な扱いについて、転職先の会社の社長に直接連絡し、問題を解決する姿勢を見せることで、娘の尊厳を守り、問題を解決しました。
理科さんが会社での出来事後にどのようになりましたか?
-理科さんは最初はショックを受けて自宅で伏せ込んでしまいましたが、後に父の支援を受けて問題を正面から対処し、研修を無事に終え、元気に仕事に取り組むようになりました。
Outlines
😢 研修生への侮辱
娘は会社で研修中に学歴を理由に侮辱的な名札をつけられてしまい、そのショックで会社に行けなくなりました。その後、父親は侮辱を仕掛けた人事担当者に問い詰め、娘を守るために容赦ない措置を取ることを決めます。父親は田辺拓也、54歳で田辺ワークスの社長であり、会社を自分で起こして成長させた経験があります。娘の理科は18歳で、高卒で既に働いています。
😔 悲劇と再生
田辺さんは大学卒業後、技術特許を出して独立し、会社を築きました。その後、若い女性弁護士と出会い結婚し、娘の理科を授かります。しかし、妻は急病で亡くなります。田辺さんは妻の死体と向き合いながら、娘のために生きるために会社を続けることを選び、娘を守ることを約束します。
😡 いじめと父の決意
娘の理科が学校でいじめを受け、学校を休むようになります。田辺さんは娘を守るために学校側と交渉し、娘が学校に通わなくても義務教育を果たしたと認めさせることに成功します。娘は学力が高いため、学校に通わなくても十分な学力を有していると証明し、中学を卒業することができました。
😤 社会復帰と挑戦
理科は会社で働き始め、特許管理業務や電池開発案件の会議に参加します。娘の能力は高く、会社内で評価されていきます。しかし、娘は外の会社で働く経験が欲しいと言い出し、父親はその望みを叶えるために、娘が自分と同じ条件で採用試験を受ける会社を探します。
😭 社会人としての苦難
理科は新しい会社で研修を受ける途中、学歴を理由に嫌がらせられ、名札に「中卒無能」という文字が書かれています。その結果、理科は涙を流して会社を辞めてしまい、父親は娘を慰めます。
😠 父親の怒りと対処
田辺さんは娘が嫌がらせを受けた会社に電話をかけ、契約を破棄することを告げます。そして、会社に向かって直接問い詰め、侮辱を仕掛けた担当者に法的措置を取る可能性を示します。
😡 対立と解決
田辺さんは侮辱を仕掛けた小沢と直接対面し、その行為を非難します。小沢は傲慢で、そんな行為を軽く見ている様子です。社長である浜田が現れ、小沢を処分し、田辺さんに謝罪します。田辺さんは契約を継続する意向を表明し、最終的に問題は解決します。
😌 成長と前向き
事件を経て、理科は成長し、会社でポジションを確立します。過去3年間で学んだ知識が役立ち、会社に貢献しています。父親は娘が独立し、困難に直面しても自己解決できる力を持っていると確信しています。
Mindmap
Keywords
💡研修生
💡侮辱
💡学歴
💡父親
💡企業
💡法的措置
💡研修名札
💡精神的苦痛
💡社会
💡転職
Highlights
研修生が名札に侮辱的な文字で書き換わられ、学歴による差別が行われた。
研修生はその侮辱的な扱いにより精神的ショックを受け、会社を辞めることを余儀なくされた。
父親が娘を侮辱した人事担当者と対峙し、法的措置を示す。
田辺拓也が自身の会社を成功させ、技術特許を開発し、高い利益を得ていることが明かされた。
田辺の娘は18歳で既に働いており、学歴や社会的な常識にとらわれず進路を選択している。
田辺は妻の急病とその後の死によって人生最大の悲しみに直面した。
田辺は娘を守るために、娘が嫌われる可能性のある再婚を避ける決断をした。
娘が学校をサボるようになり、いじめの被害に苦しむ様子が描かれている。
田辺は娘が学校をサボる理由を探し、いじめ問題に対処することにした。
田辺は娘の学力について自信に満ちており、学校での勉強よりも重要なことを教えている。
娘が学校を中退し、父親の会社で働くことを希望した。
田辺は娘の会社でのキャリアをサポートし、特別扱いはしないという姿勢を表明した。
娘は会社で素晴らしい成果を出し、他の社員や上司から高く評価されるようになった。
娘が自分の道を選ぼうと决心し、父親の会社を離れることを告げた。
田辺は娘の決定を尊重し、外の会社での挑戦を支持した。
娘が転職先の会社で嫌がらせを受け、精神的苦しみを経験した。
田辺は娘の嫌がらせ問題に対処し、適切な解決策を探求した。
娘が嫌がらせを受けた会社を辞め、父親の会社に戻ることを決めた。
田辺は娘の成長と独立を祝福し、彼女の未来に期待している。
Transcripts
なんだこれ
はそれは会社で配布された研修性用の名札
らしかったが問題はその外形ではなく
挟み込まれている紙片に来された文字だっ
たそこには中卒無能という文字が枠
いっぱいに来されてい
た研修中はこれをつけてろ
てその会社の入社式で娘は学歴が卒である
というだけの理由で強烈な侮辱を受けて
しまうショックを受けた娘は相対して帰宅
するが泣き崩れてもう会社には行けないと
落ち込んで
しまう後日会社に行けなくなった娘に
変わって後始末をするために取引先に
向かった俺は娘を侮辱した人事担当者を
呼び出して
問い詰める中卒なで侮辱されて当然文句が
あるなら法的措置を覚悟しろとすごむ人事
担当の言葉を受けた俺は容赦ない措置を
取ることに
なる俺は田辺拓也今年で54歳になる俺は
田辺ワークスという会社の社長として働い
て
いる名前からも分かるように俺は若い頃
この会社を自分の手で起こし順調に長させ
ながら今日まで経営してき
た会社の資本規模はまだ中堅といった
ところだが数多くの有望な技術特許を有し
ており利益率の非常に高い有料会社として
世に知られて
いる俺には1人娘がいてなおリカという
30代半ばで結婚した俺が授かった理科は
今年18歳になったばかりだ
世間的に見て18歳といえば高校を卒業
する年齢で俺の家庭状況を知らない相手
からはお嬢さんは今年大学受験ですかと
尋ねられることが
多いしかしそういう質問をした相手は俺
から娘はすでに働いていますという答えを
返され軽く枠するのが通例となっていた
では理科が早生まれで高卒で働き始めた
ばかりかと言うとそれも違ってい
た18歳の理科がどのような事情で働いて
いるのかを分かりやすく説明するためには
俺のこれまでの人生のことを語らねばなら
ない俺は大学を卒業した後しばらく電気
技術者として働いていたある時ふとした着
を得て技術特許を出したところそれが認め
られたのをきっかけとして独立し自分の
会社を起こしてい
た俺の得た特許は地電池の性能を好調する
目的で活用できたため世間で地電池の需要
が高まるのに合わせて世間から注目を集め
た各種の開発案件を大手企業から受けおい
その期待に答えるうちに俺の会社は順調に
成長していっ
た俺が開発した技術はそれを利用する企業
からのロイヤリティ収入だけでかなりの
利益を上げることができるものだっ
たそこから派生する特許も着実に抑えて
いったため俺さえその気になれば会社を誰
かに売却しその利益だけで一生遊んで
暮らすことも可能だっ
たしかし俺は技術を考案しそれを現実の
製品に適用するために日々汗をかくことが
好きだったし会社の社員たちと助け合って
生きることに喜びを感じていて若くして
引退することは全く考えなかっ
たそんな調子で俺はひたすら働くうちに
20代を過ぎ30代に差しかかってい
たその頃俺の会社の技術はすでに海外企業
にも採用されそれらの企業との開発案件も
舞い込むようになってい
た国内企業との接触なら自社の力だけで
なんとかなっていたが海外企業との法務
相談となると高い語学能力と専門知識を
持つ弁護士と組む必要があっ
た当時業界内で評判の高い特許事務所に
相談を持ちかけたところ俺の会社の担当と
してついてくれたのはまだ20代の女性
弁護士だっ
たその女性はかなり若いうちから海外で
ホム経験を積んでいて海外の大手IT企業
の顧問として働いた経験を持つ国内でも
有数のホーム弁護士だっ
たしかし出会ってすぐの頃はあまりに外見
が若く見えるその女性が俺の求める業務
スキルを本当に持っているのかと内心謝ん
だことがあっ
ただがその女性は俺の相談した案件を非常
に短い期間で処理し非常に有利な形の契約
を相手企業との間に締結してくれ
たその制約後俺はその女性弁護士に対し
内心で能力をあんでいたことを正直に白場
して謝罪したその上で彼女に俺の会社の
顧問弁護士になってくれることを願い出る
と彼女は爽やかな笑みを浮かべて開拓して
くれ
た彼女は男性から能力を疑われることには
なれっこですがこうやって正直に謝罪され
たことは初めてですと言い逆に俺の率直さ
を称賛してくれ
たこうして女性弁護士と俺はとても良好な
ビジネスパートナーとなった
彼女とビジネスを進めるうちに俺たちは
互いの能力や人格を認め合うようになり1
年が経過する頃には自然な形で交際を始め
その翌年に結婚し
たそして結婚から2年後1人娘の理科を
授かることができ
たその間も俺の会社の業績はずっと順調で
優秀な妻のホームサポを受けることでより
万力な状態となってい
た娘も健やかに成長していて俺の人生に
おいて最も順風満々な時期だっただがその
直後俺は一転して人生最大の悲しみに直面
することと
なる妻が急病になって倒れ必死の治療の買
なくこの世去ってしまったのだ
妻の命を奪ったのは数十万人に1人という
非常に珍しい病気で自覚症状もなく進行
する特徴があり病院に担ぎ込まれた時点で
すでに余名わずかという状態だっ
た事実を受け入れることができなかった俺
は治療法がないという医者を見限り世界中
の病院関係者に掛け合い金に痛はつけない
から妻を治療してくれと依頼しただが
アメリカでこの省令について豊富な経験を
持つ最高峰の医者からもどれだけ治療して
も大きく嫁を伸ばすことは困難と告げられ
俺は絶望の底に叩き落とされ
たその後俺はまだ意識がはっきりしていた
妻と話し合い海外に行ってまでわずかな嫁
を得るよりも家族3人で共に過ごす時間を
作ることを選ん
だ俺は医者と話し合い妻を自宅で介護
できる設備を自宅に導入してまだ3歳だっ
たリカがずっと妻と一緒にいられる環境を
作っ
たそれまで生活以外に浪費することなく
蓄えていた貯金を俺はそのために惜しみ
なく投じ
た俺の寿命1年と引き換えにリカと妻が
過ごせる時間を1日伸ばしてやるそんな
取引を持ちかけてくる神でもあくまでも
存在したなら俺は喜んで取引に応じていた
と思うだが最後の瞬間までそんな取引を
持ちかけてくる存在は俺の前に現れなかっ
た妻は自宅療養を開始して1年と立たずし
て俺とリカをのして天国に旅立ってしまっ
たリカはいつ頃からか衰弱する母の運命を
良きしていたのか最後の数ヶ月は母の
ベッドから離れようとせずずっと母に抱か
れて過ごしてい
た妻がいなくなった後俺が人生を投げ出さ
ずに住んだのは理科の存在があったおかげ
だっ
たもし俺と妻の間に子がいたら俺は気力を
失い仕事も全てやめただ残された時間を何
もせず過ごすだけの抜け殻のようになって
いたと
思うしかし俺は妻にリカは俺が命に変えて
も守るから安心してくれとそう約束してい
た俺は残された人生を理科のためだけに
使うと決めていた
その後俺は会社で社長業を務めながらも
業務拡大は控えるようになっ
た機関特許は自社で保有し続けたが
パートナー企業との間で開発した特許の
多くを譲渡することでその技術を世の中で
広く使えるようにしていっ
た育てあげた技術を手放すのは辛いこと
だったがそれと引き換えに俺は自分が家庭
で過ごす時間を手に入れ母を失ったリカの
そばで過ごすことにつっ
たリカが小学校から帰宅する時間には必ず
家にいて出迎えリカが孤独を感じることの
ないように勤め
たもちろんそれで母親の不在を埋められる
わけではなかっ
たよその家の子供が母親と手をついでいる
のを理科が羨ましそうに眺めているのを
見るた俺は胸を締めつけられるような
気持ちになっ
たしかしだからと言って俺は安易に再婚は
しなかっ
た俺の会社が順調だったこともあり妻を
失ったことを知る人々から多数の再婚話を
持ちかけられたが俺は非常に慎重に対処し
結果的に全てを断ってしまっ
た紹介された女性たちに魅力を感じなかっ
たわけではないリカが何の思い入れも持っ
ていない女性を新しい母として突然
引き合わせることが俺にはどうしてもでき
なかった理科の記憶にあるのは実の母の
記憶でありそこに別な女性が入り込む余地
があるとは思われなかっ
たしかしそんな理科も中学校に上がる頃に
とリカは母親がいない境遇というものを
かなり冷静に受け止められるようになって
いたこの頃になるとリカは俺の前でも母が
いないことを嘆いて泣くことはなくなって
いただがそれは母のことを忘れてしまった
のではなくリカが立ち止まって嘆いていて
も仕方ないことを悟り前を向いて生きる
ことを決意したことの現れだった
そうした偽善とした強さを漂わせる姿に俺
はアシひの妻の姿を重ねるようになってい
たしかし理科がそうした外見とは裏腹に
内心で強い苦しみを抱えていたことをある
時俺は思い知ることとなっ
たいつもなら朝元気に起き出す時刻になっ
てもリカがベッドから出てこなかったのだ
気分でも悪いのかと心配して尋ねる俺に
リカはただ今日は学校に行きたくないと
弱々しく答えるのみだっ
た結局その日を境いに理科は学校に行か
なくなってしまっ
た急病になったわけではない日中は家の中
を普通に動いて過ごしているのにリカは朝
になるとベッドから起き上がれなくなって
いた
リカは成績も良く友人も作って楽しくやっ
ていたことを知っていた俺は外部に何かの
原因があるはずと確信し
た子春期を迎えようとしていたリカが男の
俺には理解しがい感情を抱えるようになっ
たのかもしれず俺は焦らず時間をかけて
対処することにし
た俺は理科に早く学校に行かないとと
せかすことな
また学校で何かあったのかとも問いただす
ことなく自然にリカが自分の口から何か
言ってくれるのを待つことにし
た学校を休み始めて3日目担任からリカの
体調を暗示連絡が入った辺りでリカは
ようやく学校に行きたくなくなった理由を
話してくれ
たリカは最近一部のクラスメートから母親
がいないことを理由にからかわれるように
なっていたの
だ決してクラス全員からいじめられている
というわけではなくあくまで数人の生徒
から父親だけでどうやって家事をこなして
いるのかといったことをしつこく聞かれて
いるらしかったその連中はお前の下着も
父親に表せているのかなどと非常に答え
にくいことをしつこく質問しくるらしかっ
たリカも最初は冗談めかしてかわしていた
が相手は断るごとに理科に母親不在の生活
をいじるような言動を繰り返してき
た自然と理科はそれらの生徒グループとの
接触を避けるようになっ
たそうなると連中は廊下を歩いている理科
を不に突き飛ばしたり持ち物を隠すことを
始めたらしい
ただいずれの場合も相手は偶然体が
ぶつかったことを予想い口ではその場で
謝罪してくるし持ち物もしばらくすると机
の中に戻されるらしかっ
た俺はその生徒たちの行為の悪質さに吐き
怪我し
た理科に直会をかけている連中は仮に後で
この件が問題視されたとしても確実に
言い逃れのできる実を用意していた聞けば
リカはクラス替えの直後から嫌な思いをし
ていたらしくそのことに俺は何ヶ月も
気づけないままでいたことに
なるこんな時母親がそばにいてくれれば男
の俺が気づかない理科の微妙な変化に
気づいてやれたのだろうかという思いが頭
をかめた同時にそもそも母親がばその卑劣
な連中に目をつけられて嫌な質問をされる
こともなかったであろうことを考えると
どうにもやりきれない気持ちになっ
た理科には何の日もない母親がいないと
いうだけでどうして理不尽ないじめの
ターゲットにされねばならないの
か1度先生と話をしてみるそれはめどうし
てだこういう問題はリカが1人で対処
しようとすればするほど深みにはまるもの
だ根を立たないとこの後もずっと同じこと
が繰り返されるかもしれない
ぞ私みたいなことになった子はこれまでに
何人もいるけどしばらくしたら嫌がらせは
やむのでも下手に大人に相談したらずっと
狙われ続けるようになる
の俺はそのいじめをしている連中の悪に然
としてい
たしばらく大人しく我慢していれば解放し
て見せるだが大人に相談した奴はいつまで
もターゲットにし
続けるこのことを周囲に見せつけ
ターゲットとなる生徒の身動きを封じて
いるのだ高が学生の悪ふざけと見過ごす
ことはできなかった学校という閉鎖的な
空間で発揮される子供の残酷は大人よりも
激しいものになることが
あるその場で俺は不安に怯える理科に表
だって手出しはしないと約束して安心させ
たしかし俺は理科にも誰にも気づかれぬ形
で動くことを決意してい
た俺はその日のうちに担任に電話連絡して
事情を伝えてみただが担任の態度は見え
きらないものだっ
た明白な証拠がないのにいじめがあるとし
て動くことは難しいん
ですですがこのまま投稿すれば理科はまた
同じ目に会うかもしれませ
ん一方は軽くふざけただけのつもりが他方
はいじめだと認識することもありえます
から生徒から事情を聞いただけで保護者
からうちの子をいじめっこ扱いするのかと
抗議されるここともあるので学校側で安易
に調査をすることもできないん
です難しい立場であることは理解してい
ますですが私は自分の娘を守ることを最
優先し
ます担任がこなかれ主義になっていること
を球団する気にはなれなかっ
た担任の立場からすれば学内にいじめが
あると会議で発言したり上長に相談した
だけでもいらぬ騒ぎを起こすな証拠はある
のかと責められるのが教育現場の実情なの
だろう俺は理科を傷つけている生徒たちに
やり返したい気持ちも当然感じていたが
それよりも理科の苦しみを取り除くことが
最優先だっ
た俺はまずいじめに苦しんだ経験のある人
たちの体験談やどう対処したかの情報を
ネットで調べ回ったそれである程度の知識
を得てから会社の付き合いのつてをたどり
いじめ問題に対処したことのある元教員を
紹介してもらい直接会って相談させて
もらったそうして足場を固めた上で俺は
学校側と話し合い理科が自分で望まない
限りこのまま投稿させないことを了承させ
た日本は憲法で教育の義務をを定めており
親が子供に義務教育を受けさせず教育委員
会から子供を学校に行かせるよう特則を
受けても応じなければ罰金を貸されること
になっているだが学校に通わなくても自宅
や学校以外の環境で子供を勉強させその
進捗を学校側に報告して学校長がそれを
認定すれば投稿はせずとも親は教育の義務
は果たしたものと認められるようになって
いる俺はそれらの事例を調べ上げた上で俺
がこの件を騒ぎ立てないことを条件に学校
や教育委員会からも理科に通学を求める
こともさせないことを確約させ
た学校側はしぶしぶ応じたという手だった
が本音では面倒なクレーマー気質の親が
自ら引き下がると言い出してきたことを
喜んでいたのではないだろう
か俺はこれらのことについて理科に一切
告げることなく決着をつけ
たリカが自分で学校に行きたいならいつで
も戻れるでも行きたくないならずっと行か
なくても構わない
ぞそういうのって親がばっされるんじゃ
ない
のさすが弁護士の娘だなそういうルールは
ちゃんと知ってるのかだけどな理科に中学
を出るだけの学力があると証明さえできれ
ば別に学校に投稿すること自体が義務では
ないんだ
よ
お父さん私に黙って学校と話をしてくれた
の
ね今の時点でも理科の学力はとっくに中学
レベルを超えてるからなとにかく無理に
学校に戻ることは考えなくなったんだ
とにかく今は自分の気持ちを休めること
だけ考え
なさいお父さん
ありがとう俺がリカの能力が中学レベルを
超えてると言ったのは気休めではなかった
リカは幼少期から非常に知能が高いと言わ
れ学校の授業が始まる前に全教科の教科書
を独givenしてしまうような子供だっ
た
中学生になった理科は俺の所蔵する技術書
や妻が残した法律書の入門書程度は
当たり前に読んでおり知識だけならそこら
の社会人にも負けないものを持ってい
ただから俺は理科の学力については何の
不安も感じておらず理科が今後学校に再び
通うかどうかは本人の自然な選択に任せれ
ば良いと考えていた
そして結局リカが再び中学に通うことは
なかった学校には通わずとも休日には本当
に親しかった友人と出会って交流するなど
してしっかりと外界との繋がりをリカは
確保していたので俺は何の心配もせずリカ
の好きにさせてい
たやがてリカは15歳となり中学を卒業し
た一般的学に卒業試験はない理科が十分な
学力があることを示す学習記録を俺が中学
に提出すると問題なく卒業証書を手に
入れることができ
たそれより少し前に俺は理科と今後の進路
について話し合う機会を持っていた高校に
進むとなればこれまでとは全く別な環境に
入ることができるかつていじめを仕掛けて
きたメンバーと再び会う可能性がない遠い
場所にある高校に進むこともできるし理科
に何か学びたいことがあるならそのための
専門学校に行くこともいいと思っていただ
がリカは俺の予想にはなかった進路を希望
してきた私学校にはもう行きたくない
のそうかま俺も無理に高校に行けという
つもりもない
リカがしたいことがあるならそれがなんで
あれ支援するぞお父さんもお母さんも今の
私くらいの頃には将来の仕事をイメージし
て勉強してたんだよねだけど私今のところ
はこれがやりたいっていう目標はまだ
見つけられてない
のそう言ってリカは軽く俯いたそれは悪い
ことでもなんでもないぞ切る目的を若い
うちから決めて突き進むのが成功者の条件
なんていう言われ方をするが俺はそう思わ
ない確かに俺もお母さんも自分の進路を
早く見定めたように見えるかもしれないが
人には見えないところで何度も起動出世し
てるんだそうな
の長年一戦にいるスポーツ選手だって
しょっちゅう変えたりを一したりを
繰り返してるんだよ本人が未知の進路に
進むくらいの決心をしてたとしても周囲
からは淡々としてるように見えるだけで
内面は右に左にと大きく揺れ動いてるもん
なん
だへえトップで活躍してる人って常に堂々
として見える
けどトップにいる人ほど自分の内面で葛藤
を処理する力がが高いからねして言うなら
こんなことで悩む自分は情けなみたいに
自分を下げてしまう思考には陥りにくい点
が凡人とは違うとこかもしれない
なお父さんもお母さんもしょっちゅう悩ん
でたのもちろんそれをお互いに相談し合え
たから乗り越えてこられたん
だ私にもお父さんがいてくれたからどうに
かここまで来れたんだもんね子供が親に
頼るのは当然のことだお前の年でそう
ややこしく考えることじゃ
ないね私お父さんの仕事を手伝えないかな
俺の仕事私学校に行かなかった分ずっと
お父さんの技術書とお母さんの法律書
ばっかり読んでたからそっち方面の予備
知識はいっぱいあるの実地に行かせる場が
あれば試してみたいんだけど中卒のそれも
不登校じゃ普通の会社は雇ってくれない
でしょう理科が仕事かいや案外いい考えか
もしれない
なリカはこの場の思いつきでこんなことを
言う子ではないかなり前からリカの中で
育っていたアイデアなのだろう
リカが自分からやってみたいというのなら
俺が反対する理由はなかっ
たこれをきっかけにリカが自分の判断で
人生を前進させたという感覚を得ることが
できたならそれはきっとリカの一生の財産
になること
だろうそういうことなら俺の会社で雇って
やるだが特別扱いはしないからそのつもり
でなうん私も社長の娘だからってエコひき
なんてされたくない役に立たないと思っ
たらいつ首にされても文言わない
よそんな経緯で中学を卒業したばかりの
理科は俺の会社で働き始め
た俺は会社で特許管理業務の他様々な会社
から持ち込まれる電池開発案件の会議に出
たり時に自分のアイデアを試すために実験
室に出入りするというスタイルで仕事をし
てい
た技術所と法律書で知識武装した理科は
その全ての業務を理解する措置を備えて
おり俺は当初は理科を自分の女手のように
扱い様々な雑務を与えていっ
た最初こそ何をするにもおっかなびっくり
な態度だった理科だったが作業の要領を
掴むことができると前の集中力で仕事に
没頭していっ
た2ヶ月も経った頃にはリカは俺が与える
仕事を非常に短時間でそれもミスなく
こなすようになってい
た周囲にいた社員たちも仕事への能速度が
尋常ではないとお世辞でなく言うほどだっ
たその頃になるとリカも社内で気がせず話
ができる相手を何も見つけてい
た最初は俺の後をついて歩くだけだった
理科は休憩時間にはそうした気の合う人の
そばに行って雑談相手を務めるうちに自然
とその仕事を理解して手伝うようになって
い
た理科の純NU性の高さはいずれの場所で
も遺憾なく発揮され軽い手伝いという
レベルを超えて役に立つようになっていっ
た
入社から半年もした頃にはホム部門と電池
開発部門の双方の部署から社長さえよけれ
ばリカさんをうちに正式に配属してもらえ
ませんかと壊れるまでになっ
たそして3年の月日が経ち理科の同級生
たちが高校を卒業する頃には理科は社内で
不可欠な戦力として見なされるまでに成長
してい
た俺はこのままリカがこの会社で働き
続けるものと思っていた頃改まった表情の
リカから相談を受け
たお父さん私一度外の会社で働いてみたい
の急にどうしたまあお前のことだからこう
やって口に出す以上は十分に考えた上での
ことなんだろう
が私の友達大半が大学に行くんだけど一部
は就職する子もいてねああそうだなみんな
就職試験とか結構苦労してて入社してから
の苦労も色々あるみたい
でそれはリカがここに入った時も経験した
ことだろうでも私はお父さんの力で試験
なしで入れてもらってその後もすごく丁寧
に育ててもらったでしょう友達が言うよう
な会社に入る上での苦労とかは味わって
ないからみんなと今1つ話が合わなくなっ
て
てそういうことかだけど理科が苦労を
味わってないってのは違うと思うぞそりゃ
学校から新卒で採用された社員とはだいぶ
違う形だったかもしれないだがそういう
普通の苦労ってものを経験することが必ず
しも人生に有用とは限らないんだし
でも私中学からずっと普通じゃないとこを
進んできたからこのままこの会社で働くの
もいいと思うけど少しだけ世間でいう普通
の立場で働くこともしてみたい
の普通
か俺はリカが何を言おうとしているか大体
のところを掴んでいたやはりリカは自分が
どこかで人生をドロップとしたという感覚
を捨てきれずに
いる俺の年齢にもなるとそういった世間の
目を気にする感覚はなくなっていくが学校
を出ていこう俺の会社だけを見てきた理科
には自分の世間が狭いもののように感じ
られているの
だろう友人が世間の大会にこぎ出そうとし
ている中自分も1度くらい容赦なく荒い波
がある場所を見ておきたいと気になったの
かもしれ
ないすでに俺の社内でかたる評価を得て
いるリカがわざわざそういう世間なみな
苦労をする必要はないと俺はそう感じてい
たがこればかりはリカが自分でそう納得し
なければ意味が
ないわかったそういうことなら一度自分で
納得行くまで外の世界を見てくると
いい俺はそう言い取引先の会社のいくつか
に声をかけ中卒でも高卒と同じ扱いで入社
試験を受けさせてもらえる会社を探して
もらっ
たやがてその条件を了承してくれる会社が
見つかり俺は理科にその会社の試験を
受けるように伝え
たその会社は俺の会社が取得した特許を
使って新製品を製造することが決まりかけ
ている会社だった
人事担当者に理科が俺の娘であることを
教えれば理科は特別扱いされて問題なく
入社できるだろうしかし理科は非常に勘が
いい俺が裏で手を回すようなことをすれば
リカは確実にそれを見抜くに違いなかった
そんなことになればわざわざ理科が別会社
に入ろうとしていることの意味自体が
なくなってしまう
そのため俺は理科が採用家庭や研修で特別
扱いされぬよう俺との繋がりを完全に
伏せるよう人事部の部長に依頼して了承を
取り付けてい
たそして理科はその他の高卒社員たちと
全く同等の試験を受け順当に合格を
勝ち取っ
た俺の会社で一戦級の活躍をしていた理科
が落とされる可能性はないと思ってははい
たがそれでも合格の一方を聞いた時俺は
アドした理科が別の会社に移ることを社内
で発表すると複数の部署から本気の移流が
かかったが理科の決意が強いことを知ると
皆が理科の新たな角手を喜び温かく
送り出してくれ
たそして年度が変わりリカが初出勤する日
がやってきた卒らしい無難なデザインと色
のスーツに身を固めた理科が息よよと出社
していくのを見送った俺は人生における1
つの大きな行事を終えたような気分になっ
てい
た入社式を終えたらすぐに研修が始まる
スケジュールなので今日のリカの帰宅は
夕方になる予定だっ
た俺は早くから今日休むことを決めており
この日を理科の大好物ので祝うべく食材の
買い出しに出かけ
たしかし予定と異なり俺が食材を抱えて
戻るとまだ午前中だというのに理科が帰宅
してき
た随分早いじゃないか夕方に戻るまでに
間に合わせるつもりで手の混んだ料理を
始めようとしたところだったの
に笑いかける俺にリカは俯いたまま返事を
返してこな
俺はすぐに異変を察したどうしたんだ何か
あったのかなんでも
ない普段にない高いトーンで答えるリカの
声は明らかに涙声だと分かったなんでも
ないわけないだろう泣くようなことがあっ
たのかお父さんには頼らないって決めた
からこんな最初からまた甘えるわ
に行か
ないそう言って通りすぎようとする理科の
肩を俺が掴んで引き止めるともうとっくに
我慢の限界に達していたらしいリカは俺の
胸に顔を押し付け越を漏らし始め
た俺はリカが自然に泣き止むまで何も言わ
ずじっとしてい
たやがてリカは世間って私が思ったより
厳しかったみたいと泣き濡れた目で無理に
笑顔を作って手にしていたバッグから
プラスチック編を取り出して俺に手渡して
きたなんだこれ
はそれは会社で配布された研修性用の名札
らしかったが問題はその外形ではなく
挟み込まれている紙片に来された文字だっ
たそこには中卒無能という文字が枠ぱいに
来されていた研修中はこれをつけてろてほ
他のメンバーもこんな変な内容の名札だっ
たのか違うよみんなはちゃんと名前が私
これは何か間違いでしょうって言ったけど
担当の社員からお前のことを同期生に
ちゃんと知ってもらうための措置だって
けるのが嫌なら帰れって言われ
てその瞬間の悔しさが蘇ってきたのか再度
リカは顔を覆って肩をふわせ始め
たお前が無能なものか俺の会社でお前は
みんなから評価されていただろあれが世間
の評価だ今日お前が見てきたものは世間の
姿なんかじゃない今日はもう眠って全部
忘れ
なさい私もうあそこに行く気力がない
たった1も働けなかったよ行かなくていい
こんな侮辱を人に与えるような会社理科が
行くと言っても俺が行かせないわがまま
行ってお父さんの会社を飛び出したのに
ごめんねお父さん謝るなお前は謝らなくて
いいん
だその後俺はリカが落ち着くまで言葉を
かけ続けたそのうち泣きつかれたリカは
どうにかシャワーだけを浴びたものの食欲
はないと言って部屋に入っていっ
たリカの部屋の閉じられたドアを見つめ
ながら俺はリカが理不尽にいじめられ中
学校に行けなくされた時のことを思い出し
ていた俺は実質に戻り電話を取り出して
リカが就職したばかりの会社の社長の番号
を呼び出し
たこれは田さんお世話になっており
ます今回の取引のことなんですかはい週内
にも契約締結の予定ですが何か修正事故で
もありました
かええ修正といえば修正になりますね全て
白死に修正させてもらいます
あすみません分かりにくい言い方になって
しまいましたね契約破棄させていただくと
いうことです打身ではなく決定事項です
正式なお話は事務手続きを通じて行います
待ってくださいあの特許が利用できないと
うちの今期の売上があの案件だけで64億
の見込みを立ててあるんです
よ締結前の契約を前提に売上の見込みを
立てるのは本社の自由ですがそれに
付き合う義理はありませんのででは失礼し
ますなおも動揺して何事か叫ぶ浜田の声を
無視して俺は電話を切りコールバックでき
ないよう浜田の番号を着信拒否し
たその夜リカに屈辱を与えた名札を手にし
たまま俺は朝が来るまで一睡もできなかっ
たすっかり明るくなってもリカの部屋の
ドアは開かなかったリカは精神の負荷が
限界を超えるとよほど必要に迫られない
限り地質から出てこなくなってしまう俺は
自分が生きている間に再び理科がこのよう
な状態になることは想像していなかっ
た俺はもし理科が起きてきた時のために
簡単な軽食を作って冷蔵庫に入れそのこと
をメモに残してテーブルに置き自宅を後に
した
俺の足は自分の会社にではなく理科が出勤
するはずだった会社に向かっていた動く
気力のなくなった理科に変わって諸々の後
始末をせねばならないし何よりリカを侮辱
した担当に会わずに済ませるわけにはいか
なかっ
た会社の受付に行き俺が昨日入社した
ばかりの社員の家族であることを告げ新社
の研修を担当している責任者に会いたいと
告げた枠気味の受付担当者に対し俺は人権
に関わることだと告げ取りがない場合は
弁護士を連れて再度やってくると言っ
た普段から特許管理で弁護士と接触し妻も
弁護士だった俺は通り一辺の法律知識は
当然持ち合わせて
いる法的対処について説明する際の俺の
言葉遣いから俺が本気であることを察した
らしい受付担当は真面目な顔で俺に
しばらく待ってほしいと告げ内戦で誰かに
連絡を取り始めたや受付から担当者が間も
なく参りますと告げられた俺は霊を言って
その担当者が来るのを待ったほどなく出て
きたのはしだらけのシャツを着た中年の男
だった
その男は見た感じでは俺よりいくらか年下
かと感じたがクリーニングの聞いた
スラックスを着ている俺よりもはかに
くびれて見えた男は面倒で仕方ないと言っ
た表情を隠しもせず首の辺りをかきむしり
ながら俺の前にやってきたあんた
誰いきなり王兵な態度を見せられ俺はリカ
を侮辱したのがこの男で間違いないと確信
していた
俺は無言で中卒無能と書かれた名札を男に
突きつけていた
ああこれを作って娘に渡したのはあなただ
ね
ははああの娘の父親か何か困るよね入社2
日目から無断血筋されてこっちは確認で
だいぶ時間取られた
よ確かに俺は昨日ここにした田カの父だ
あなたのお名前を伺いたいのだがそうやっ
て名前を言わせて特定してもう逃げられ
ないぞって思わせるクレマのお手本みたい
な手口だな今なんと言ったはいえいえ
こっちの話で顔まで見せといて逃げかりは
しませんよ私は小沢てんです小沢聞く
をあさに声で名乗る小沢はこちらを老する
つもりであることを隠すつもりはないよう
だっ
た娘はリカはこんな屈辱的な名札をつけて
出社はできないと言って自宅で伏せって
しまったこんな非常識な対応をした理由を
聞かせてくれるかなはあこんな程度で
寝込んだたくしれのわからん小娘だ
なしれだと科はまともな名札に変えてくれ
と言っても拒否されたと言っていたぞだ
からこの程度の嫌がらせ程度社会では
当たり前にあることでしょう取引先から
ちょっとプレッシャーかけられて逃げ出す
ようじゃどうせ使い物にならないからこう
やって軽く鍛えてやってんです
よこれが訓練だとだが他のメンバーには
まともな名札を渡していたそうじゃないか
そりゃって他はみんな高卒以上でしたから
ねなんだとだってあんたのご自慢の娘は
中卒でしょストレートに言うけどなんか
問題抱えてなきゃ中卒で終わりになるわけ
ないじゃんほんのちょっと叱られた程度で
大げさに泣きわめくとか平気で人のものを
盗むとかで後で問題になったら研修した俺
も文句言われるからねこういう揺さぶり
受けてどう反応するか見るのはむしろ当然
の対処なんです
よ本気で言っているのか本気ですよで
あんの女2日目から無断血筋ときたもんだ
こんな弱弱しいメンタルじゃ研修だけどう
にかごまかして乗り切っても配属後1日で
つまらんことで傷ついたってわめき立てて
挙げ句こうやって会社に責任取れって言い
出す手合いだったってことででしょうが
なんてことで早速こうやって本人に変わっ
て法的措置がどうとか言い出す父親が
出張ってきた普段からこんな感じで関わっ
た人間に文句つけまくって子がせびってき
た手合いだろうあいにくうちにもホーム
部門はあってね無理筋な要求しても全部
あんたに跳ね返ってくるぜすでに俺の業務
を妨害してくれてるからなあんまり
しつこいようなら業務妨害でこっちから
訴えてやってもいいんだ
ぜもはや処置なしだ
な口を開けば人を侮蔑する言葉しか出さ
ない小沢をこれ以上相手にしても時間の
無駄にしかならないと俺はそう悟ってい
たいそのこと殴りつけられれば話が早いの
にと一瞬だけ凶暴な考えが頭をよぎったが
俺はすぐに冷静さを取り戻した一旦ここを
去って弁護士を連れて再訪するつもりで俺
は小沢に無言で背を向けたなんだよ脅しが
通じないと分かって早々に尻尾を巻いて
逃げるのか別にいいけど次来た時はこっち
もホーム担当連れてくるからそのつもりで
なしつこいの侮辱を聞き流しながら正面
玄関に向けて歩き出した俺の視界に昨日の
夜電話で話したばかりの浜田社長の姿が
入ってき
たちょうど出先から記者したばかりだった
らしい浜田社長は俺の姿を見て目を丸く
すると俺の前に走り込んできた田辺さん
昨日から何度も連絡を取っていたんですよ
今もあなたの会社まで行ってきたでこちら
にお見えになられるならそうと言って
いただけていればいえ今日来たのは浜田
さんにお会いすることが目的では昨日お
伝えした件ならもう決定事項ですから
そんなこの間まで何の問題もなかったのに
どうしてですか事情を聞かせ願えませんか
こちらに問題があるのならいくらでも対処
する用意
が浜田が必死に俺に懇願している横から
小沢が割り込んでき
た社長社長もこいつになんか厄介ごと
吹っかけられてお困りなんですか
小沢お前が出る幕ではないいえいえこの
おっさんたった今俺にイチもつけて小金
せろうとしてきたばかりでしてね企業に
文句をつけては賠償金とかお詫びの品を
せびる春原の上州犯ですよ社長が何を理由
に揺さぶられてるか知りませんがこの手の
手合いにそんなおびな対応してたら
付け込まれるだけです私が追い払ってあげ
ますからご安心を黙れこれ以上その口を
開く
な特々と語る小沢の胸ぐらを浜田社長が
掴んでいた浜田社長は柔道の心へでもある
のか体格だけは一回り大きな小沢を左右に
軽々と振り回し投げ捨てるように床に
放り出していた浜田社長をさそと助けてい
たつもりの小沢はその社長から荒い扱いを
受け床にはいつくばった状態で目を見開い
て何をなさるんですかとうめいてい
たそれはこっちのセリフだこちらは田
ワークスの社長さんだぞとんでもなくブレ
なことを言いよってたたべワークス
こいつがこいつなどと言うでないこの
馬鹿者が鬼の行走となった浜田から再度
掴みかかられそうになった小沢はひと
かん高い叫び声をあげ亀のように丸まって
許しをこい始めたお前が謝罪するのは私で
はない田辺さんに比例を
詫びろそう言われ小沢は慌てて俺に向かっ
て土下座し直し申し訳ありませんと連呼し
始めたが俺は一別だにしなかっ
たその時なぜ俺がここで小沢と会っていた
のかその理由が分からない浜田社長は俺に
最初からの経緯を教えてほしいと懇願して
き
た今の浜田社長と小沢とのやり取りから
浜田社長は人事の現場で何が起きているか
を全く把握していないらしいと俺は感じて
いた俺は
こんなくらない状況から離れたいという
気持ちでいっぱいだったが浜田は今にも
小沢と並んで俺に土座しかねない雰囲気
だったやなく俺はリカが俺との繋がりを
伏せてこの会社に入社したこと入社式で
小沢から受けた仕打ちについて説明した話
の途中で浜田社長はすでに顔を真っ赤に
するほど興奮していたが俺が無能と書かれ
た名札を取り出したところでついに激発し
ていたこの知れもがなんということをして
くれたお前のせいで64億の取引が飛んだ
んだぞ責任を
取れそう叫んで浜田社長はなおも背を丸め
たままでいた小沢に馬乗りになって本気で
締めをかけようとし始めた浜田社長に同行
していた社員と俺が協力して浜田長を小沢
から引き離したことで小沢が絞め落とさ
れる事態だけは回避することができ
た俺は特許権の利用を巡る交渉で収支冷静
な浜田社長の姿しか見たことがなかったが
実は非常に激しやすい性格だった
らしい荒々しく息をつく社長の足元で小沢
はもう顔をあげることもできず丸まった
ままお許しくださいお許しくださいと涙声
で叫び続けてい
た俺はもう小沢に対していかなる感情も
感じなかった理科のことについて仕返しし
てやりたいという怒りも今の惨めな姿に
対する連UMも湧いてはこなかっただが
小沢のせいで自分の会社が傾くかもしれ
ないと落胆する浜田社長の姿は見るに絶え
ず結局俺は後日落ち着いた状況でもう1度
だけ話し合うことを約束してその場を離れ
たその夜のうちに浜田所長から連絡があり
小沢を人事から外して地方市者の営業職の
平社員として左遷する決定をしたとの連絡
が入っ
た小沢は自分が会社で評価されていない
ことに対して前々から不満を持っていた
らしく卒で入前から能力を評価されていた
理科のことを面白く思わなかったよう
だそれであのような幼稚な嫌がらせを行っ
た
らしい俺はこの日起きたことについては
リカに何も言うことはなかったが翌朝朝
早くから起き出してきたリカは決意の
こもった表情で俺に行っ
たお父さん私ねもうだけ出してみるそれで
ダメだった時はまたお父さんの会社に戻っ
ても
いい中学の時は再度学校に行きたいと言わ
なかった理科が今度はもう一度だけ会社に
行きたいと言ったことで俺はリカの内面に
大きな変化が生じていたことを感じ取っ
たリカはもう1人前の大人だ俺の許可など
求めずしたいようにしなさ
それで失敗したとしても戻ってこれる場所
は俺が守っておく遠慮なく思う通りに行動
し
なさいリカは俺に向けて満面の笑を返すと
それじゃ行ってきますと元気に行って玄関
から飛び出していっ
たその日リカが相待してくることはなく
夕方に嫌よく戻ってきたリカを俺は2日
遅れの入の手料理で持てなした料理を食べ
ながらリカは俺の顔を見つめていっ
た私にあの名札を渡した人急に部署買えに
なってたよそうか研修途中で担当が変わる
とは何か急なことがあったのかも
な
やっぱりいつも見守ってくれてるんだね
ああお母さんはいつもリカのことを見守っ
てくれてるさお母さんのことを言ったわけ
じゃないんだけどうんうんまあいいや
とにかくありがとう
お父さんその後リカは無事研修を終え元気
に仕事を続けて
いるリカが過去3年間俺の会社で身につけ
た理系知識とホーム知識はいずれも現場の
上長を驚かせるほどのものになっていて
リカは1年目にも関わらず慰霊の抜擢を
受けて責任あるポジションを任されてい
た浜田社長と俺は後日改めて話し合いの場
を持っていたその席で改めて浜田社長が
深く謝罪してくれたことでその誠意に嘘が
ないと感じ取った俺は白死に戻すつもり
だった特許利用件の契約を当初の予定通り
締結していた
後日聞いたところではこの契約のホーム
作業にはリガも参加しており貴重な戦力と
なって会社に貢献している
らしいかつて母がそうであったように企業
のホームポジションで自分の居場所を
見い出した理科の表情はとても明るく安心
して見ていられるものになってい
た今回のことはこれで解決したとはいえ
これから先が生きていく上でまた困難な
ことが降りかかることがあるかもしれない
だがその時にはリカは再度泣き崩れて実質
にこもることはしないのではないかと俺は
予想してい
た理科はもしかしたら俺に相談すること
すらなく自分の力だけで困難に立ち向かう
ことを選ぶのではないか最近ますます
出会った頃の妻のおかげを
ようになったの姿を見ながら俺はそう確信
していた
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