物理学第11回

山田蓮
30 Jun 202423:07

Summary

TLDRこの授業では、ビッグバン宇宙モデルにおける初期宇宙の進化と宇宙の晴れ上がりについて学びました。宇宙が始まったばかりの頃から約10の13乗秒後、温度が約3000Kに低下し、電子が陽子の周りを回るようになり、水素原子が形成されると晴れ上がりが起こる。この現象により、輻射が物質と熱並行状態から自由に進む状態へ移行し、宇宙背景輻射が形成されます。COBE衛星の観測により、2.7Kのプランク分布に一致する宇宙背景輻射のスペクトルエネルギー分布が確認され、ビッグバン宇宙モデルを支持する証拠となりました。

Takeaways

  • 📚 授業のテーマは物理学の第11回で、ビッグバン宇宙モデルにおける初期宇宙の進化についてです。
  • 🌌 宇宙の「晴れ上がり」は、宇宙開始後約10の13乗秒(約30万年)に起こる出来事で、宇宙の温度が約3000Kに低下した際に電子と陽子の結合が始まります。
  • 🔬 初期の宇宙では、電子は自由に飛び回り、陽子と結合してヘリウム原子核を形成し、ニュートリノは「海」として存在しました。
  • 🌟 宇宙の「晴れ上がり」前には、輻射が物質と熱並行状態にあり、プランク分布に従っていました。
  • 🚀 宇宙の「晴れ上がり」は、電子が陽子の周りを回るようになり、水素原子が形成されることで、輻射が自由に進むようになる過程です。
  • 📉 晴れ上がりの後、輻射の波長は宇宙の膨張により長くなり、より低い温度のプランク分布へと変化していきます。
  • 🔮 宇宙背景輻射は、1964年にペンチとウィルソンによって発見され、それがどの方向から来ても同じ強さを持つことがわかりました。
  • 🏆 ペンチとウィルソンの発見は、1978年にノーベル物理学賞を受賞するほどの重要性があり、ビッグバン宇宙モデルの検証にとって重要な証拠となりました。
  • 🛰️ COBE(コズミックバックグラウンドエクスプローラー)は1989年に打ち上げられ、宇宙背景輻射のスペクトルエネルギー分布を測定し、2.7Kのプランク分布と一致する結果を得ました。
  • 🔄 ハッブルの法則、宇宙背景輻射、ヘリウムの存在はビッグバン宇宙モデルを支える重要な観測事実であり、これらの一致はモデルの正しさを示しています。

Q & A

  • 物理学の授業で説明された宇宙の初期状態はどのようなものか?

    -初期宇宙はビッグバン後、物質と放射線が熱平衡状態にあり、電子が自由に飛び回り、陽子と電子が結びつき水素原子を形成し始めた時期です。

  • 宇宙の「晴れ上がり」とは何を意味するのか?

    -宇宙の「晴れ上がり」とは、電子が陽子の周りを回るようになり、水素原子が形成され、放射線が物質によって散乱されなくなった状態を指します。

  • 宇宙の「晴れ上がり」が発生した時点で、宇宙はどのくらい経過していたか?

    -宇宙の「晴れ上がり」は、ビッグバンから約10の13乗秒後、つまり約30万年後に発生しました。

  • 宇宙の「晴れ上がり」前と後で、放射線のスペクトルエネルギー分布にどのような変化があるのか?

    -「晴れ上がり」前は放射線が物質と熱並行状態にあり、プランク分布を持っていました。晴れ上がり後は、放射線は物質によって散乱されず、まっすぐに進むことができるようになり、プランク分布は温度が低下した状態のまま維持されています。

  • 宇宙背景放射線とは何であり、どのように観測されることがあるのか?

    -宇宙背景放射線とは、ビッグバン後の初期宇宙の状態を示す放射線であり、ペンチとウィルソンによって発見された。宇宙のどの方向からも均一な強さで観測されます。

  • COBE衛星はどのような目的で打ち上げられ、どのような結果を得たのか?

    -COBE(Cosmic Background Explorer)衛星は宇宙背景放射線の詳細な観測を目的として打ち上げられ、宇宙背景放射線のスペクトルエネルギー分布が2.7Kのプランク分布と一致するという結果を得ました。

  • ハッブルの法則とは何であり、ビッグバン宇宙モデルにどのような影響を与えるのか?

    -ハッブルの法則は、宇宙が一様に膨張していることを示す観測事実であり、これがビッグバン宇宙モデルの基本的な前提となっています。

  • ビッグバン宇宙モデルを支持する観測事実にはどのようなものがあるのか?

    -ビッグバン宇宙モデルを支持する観測事実には、ハッブルの法則、宇宙背景放射線、大量のヘリウムの存在などがあります。

  • ニュートリノの海とは何であり、現在の研究状況はどうなのか?

    -ニュートリノの海とは、ビッグバン宇宙モデルで予測される大量のニュートリノが存在する状態です。現在の研究状況では、この海との比較可能な観測結果はまだ得られていません。

  • 授業で触れられた宇宙の進化の年表にはどのような出来事が含まれているのか?

    -授業で触れられた宇宙の進化の年表には、クオークからハドロンへの移行、ニュートリノの海の形成、ヘリウム原子核の合成、そして宇宙の「晴れ上がり」などが含まれています。

Outlines

00:00

🚀 ビッグバン後の初期宇宙の進化

この段落では、ビッグバン宇宙モデルにおける初期宇宙の進化について説明されています。宇宙の「晴れ上がり」という現象が約10の13乗秒後に発生し、その時点での宇宙の温度は約3000ルビに低下したとされています。この現象は、電子が陽子の周りを回るようになり、水素原子が形成されることで引き起こされます。また、この時点での宇宙の様子を、物質、電子、陽子、そしてニュートリノの海と呼ばれる状態での輻射についても触れられています。

05:02

🌟 宇宙の晴れ上がりの意味と影響

宇宙の晴れ上がりとは、電子が陽子周りを回る水素原子に取り込まれ、単独で飛び回る電子が減少し、輻射が自由に進むことができる状態になった現象です。この変化により、宇宙の可視性が向上し、遠くの天体を観測することが可能になります。段落では、晴れ上がり前後の宇宙の様子を図解し、輻射がどのように進むようになったかについて説明しています。

10:08

📡 宇宙背景輻射の発見とその意義

この段落では、宇宙背景輻射の発見とその科学的な意義について述べています。1964年にペンチとウィルソンが無意図にこの輻射を発見し、それによって宇宙の初期状態に関する研究が進展したとされています。この発見は、ビッグバン宇宙モデルの重要な支柱となり、1978年にノーベル物理学賞を受賞するほどの価値があったと評価されています。

15:10

🔬 COBE衛星による宇宙背景輻射の観測

1989年に打ち上げられたCOBE衛星による宇宙背景輻射の観測結果がこの段落の焦点です。COBEは宇宙背景輻射のスペクトルエネルギー分布を測定し、2.7Kのプランク分布と一致する結果を得ました。この発見は、ビッグバン宇宙モデルの正しさを支持する重要な証拠となりました。

20:10

🌌 ビッグバン宇宙モデルの検証と結論

最後の段落では、これまでの授業で学んだ内容を総括し、ビッグバン宇宙モデルの検証について述べています。ハッブルの法則、宇宙背景輻射、ヘリウムの存在など、観測事実がこのモデルを支持していると結論付けられています。また、ニュートリノの海についてはまだ観測結果が得られていないが、今後の研究で検証される可能性があると期待されています。

Mindmap

Keywords

💡ビッグバン宇宙モデル

これは宇宙の始まりを説明する理論であり、宇宙が一つの非常に高温、高密度の状態から膨張し始めたとされる。ビデオでは、ビッグバン宇宙モデルがどのように初期宇宙の進化を説明し、その後の宇宙の晴れ上がりや宇宙背景放射の観測事実と一致しているかについて述べています。

💡宇宙の晴れ上がり

これは宇宙の初期段階で発生した出来事で、宇宙が始まってから約3000ルビの温度になった時に、自由に飛び回っていた電子が陽子の周りを回るようになり、水素原子が形成されるようになったとされる出来事です。ビデオでは、この出来事がどのように宇宙の進化に影響を与え、宇宙背景放射の観測に関連しているかについて説明しています。

💡宇宙背景放射

これは宇宙の初期状態から残された放射線であり、どの方向からもやってくるとされる。ビデオでは、宇宙背景放射がどのように宇宙の初期状態を証明し、ビッグバン宇宙モデルを支持する証拠となっているかについて述べています。

💡ハッブルの法則

これは宇宙が膨張していることを示す観測事実であり、遠く離れた星が離れる速さをその距離に比例するという法則です。ビデオでは、この法則がビッグバン宇宙モデルの基礎となる観測事実の1つとして紹介されています。

💡ヘリウム原子核の合成

これは宇宙の初期段階で発生した核反応であり、大量のヘリウム原子核が形成されたとされる出来事です。ビデオでは、この合成がビッグバン宇宙モデルの予測と一致し、モデルの正当性を支持する観測事実として挙げています。

💡ニュートリノの海

これは宇宙の初期段階で大量に生成されたニュートリノが存在したとされる状態です。ビデオでは、ニュートリノの海がビッグバン宇宙モデルの予測の一つであり、将来の観測で検証される可能性があると述べています。

💡COBE衛星

これは宇宙背景放射の観測に使用された衛星であり、宇宙背景放射のスペクトルエネルギー分布を測定することができました。ビデオでは、COBE衛星の観測結果が2.7Kのプランク分布と一致し、ビッグバン宇宙モデルを支持していると述べています。

💡プランク分布

これは量子力学において、放射線のエネルギー分布を表す数学的な関数であり、宇宙背景放射のスペクトルエネルギー分布がこの分布に一致することが示す宇宙の初期状態を意味します。ビデオでは、COBE衛星の観測結果がプランク分布に一致している点について触れています。

💡ペンチとウィルソン

これらは宇宙背景放射を発見した物理学者であり、その発見はビッグバン宇宙モデルの重要な証拠となりました。ビデオでは、ペンチとウィルソンが無意図に宇宙背景放射を発見した経緯について説明しています。

💡宇宙の膨張

これは宇宙が時間とともに拡大している現象であり、ハッブルの法則に基づいています。ビデオでは、宇宙の膨張がビッグバン宇宙モデルの核心であり、宇宙背景放射の波長が膨張によって引き延ばされることについて述べています。

Highlights

授業の開始とビッグバン宇宙モデルの進化についての説明。

宇宙の晴れ上がりとその定義、宇宙の初期進化の年表。

宇宙の温度が約3000ルビに達し、晴れ上がりが起こる。

晴れ上がり前宇宙の状態、物質と輻射の状況。

ヘリウム原子核の合成とニュートリノの海。

輻射が物質と熱並行状態にあり、プランク分布に従っている。

宇宙の晴れ上がりが電子と陽子の結合、水素原子の形成を引き起こす。

晴れ上がり後の宇宙の様子、輻射がまっすぐに進むようになる。

宇宙の晴れ上がりの言葉の意味と霧が晴れた状態への例え。

晴れ上がり後の輻射のスペクトルエネルギー分布がプランク分布に従っている。

宇宙背景輻射の発見とその重要性。

アーノ・ペンジケントとロバート・ウィルソンによる宇宙背景輻射の発見。

COBE衛星による宇宙背景輻射の観測とその結果。

COBEの観測結果が2.7Kのプランク分布と一致することを示す。

ビッグバン宇宙モデルの検証とハッブルの法則。

ハッブルの法則、宇宙背景輻射、ヘリウムの存在がビッグバン宇宙モデルを支持。

Transcripts

play00:01

皆さん

play00:03

こんにちは物理学1第11回の授業を始め

play00:08

ます今回は初期

play00:11

宇宙すなわちビッグバン宇宙モデルにおけ

play00:15

る始まったばかりの頃の宇宙がどのように

play00:19

進化していったのかについて前回に

play00:22

引き続き説明し

play00:25

ます今回の内容は宇宙の晴れ

play00:32

宇宙背景

play00:34

福者ビッグバン宇宙モデルの検証

play00:42

ですこの初期宇宙の進化の年表は前回も出

play00:48

てきまし

play00:50

た前回はこの

play00:55

うちクオークからハドロンへ

play01:01

ニュートリノの海が

play01:06

できるヘリウム原子核の

play01:10

合成という出来事について述べまし

play01:15

た今回

play01:17

は宇宙の

play01:20

晴れ上がりという出来事について述べ

play01:24

ます宇宙の晴れ上がりは宇宙が始まって

play01:28

から約10の13条秒

play01:34

後宇宙の温度が

play01:36

約3000

play01:39

ルビになった時に起こった出来事

play01:45

です宇宙が始まってから約10の13条秒

play01:49

後宇宙の温度が約3000ルビになった時

play01:53

に起こった出来事

play01:58

です10の3病は年に直すと約30万年

play02:06

です前回出てきた出来事に比べればかなり

play02:10

時間が経った後ということになります

play02:13

が現在の宇宙は始まってから138億年

play02:18

経過しているわけですからそれに比べれば

play02:22

まだ始まったばかりであると言え

play02:28

ますまず

play02:30

晴れ上がりが起こる少し前は宇宙はどの

play02:34

ような様子だったのかについて述べ

play02:39

ます物質に関して

play02:42

は電子が単独で飛び回っていまし

play02:49

たまた陽子も単独で存在していまし

play02:56

たヘリウム原子核の合成という出来事の

play03:00

結果大量に作られたヘリウム原子核はその

play03:05

周りを2個の電子が回るようになってい

play03:08

まし

play03:08

たすなわちヘリウム

play03:12

原子という形態になっていましたヘリウム

play03:17

原子という形態になっていまし

play03:20

play03:22

さらにニュートリノが前回ニュートリノの

play03:26

海と呼んだ状態になっていました

play03:34

輻射すなわち広い意味での光に関しては

play03:39

晴れ上がりが起こる少し前の時点でも

play03:43

やはり宇宙を満たしていまし

play03:49

た晴れ上がりが起こる少し前の宇宙の様子

play03:53

についてもう少し説明を続けます

play04:00

この時点で輻射は物質と熱並行状態にあり

play04:05

まし

play04:05

たこのことについては第8回で説明しまし

play04:12

た従っ

play04:14

て輻射のスペクトルエネルギー分布は

play04:19

プランク分布でし

play04:25

たスペクトルエネルギー分布というのは

play04:33

一般に色々な波長の輻射が混在している時

play04:38

波長とその波長を持つ輻射の強度との関係

play04:42

のことですこれも第8回で説明しまし

play04:48

play04:50

そして輻射が物質と熱並行状態にある時

play04:55

輻射のスペクトルエネルギー分布は

play04:59

プランク

play05:02

分布プランク分布という形になりますこれ

play05:06

も第8回で出てきまし

play05:12

play05:14

さらに車は電子に散乱され

play05:19

てまっすぐに進め

play05:22

ないという状態でした

play05:29

先ほど述べたような状況から少し時間が

play05:32

経過した時に宇宙の晴れ上がりという

play05:36

出来事が起こりまし

play05:39

たその発端となったの

play05:43

はそれまで自由に飛び回っていた電子が

play05:47

陽子の周りを回るように

play05:50

なり水素原子が作られ始めたことです

play06:00

やがてほとんどの電子は水素原子に

play06:04

取り込まれ単独で飛んでいる電子はごく

play06:08

わずかになりまし

play06:14

たこの図は晴れ上がりの前と後との宇宙の

play06:20

様子を示したもの

play06:25

です左の図

play06:31

腫れ上がりの前

play06:34

で丸の中にプラス

play06:39

が書いてあるものは用紙を

play06:43

表し丸の中にマイナスが書いてあるものは

play06:48

電子を表してい

play06:51

ます

play06:53

そして矢印のついた

play06:57

波線矢印のつい波線は輻射を表してい

play07:04

ますこの時は輻射は電子に散乱されて

play07:09

まっすぐに進めませんでし

play07:14

た一方右の

play07:21

図晴れ上がりの後で

play07:25

は電子が容子の周りをを回るように

play07:32

なり水素原子が作られたことを表してい

play07:39

ます単独で飛んでいる電子がほとんど

play07:42

なくなった

play07:43

結果輻射は何にも邪魔されず

play07:48

にまっすぐに進むことができるようになり

play07:53

ました

play08:05

単独で飛んでいる電子がほとんどなくなっ

play08:08

た結果輻射は何にも邪魔されずにまっすぐ

play08:11

に進めるようになりまし

play08:16

たこのように輻射がまっすぐに進めるよう

play08:20

になったこと

play08:22

を宇宙の

play08:26

晴れ上がりと呼んでいます

play08:33

宇宙の晴れ上がりという言葉の意味合いは

play08:36

次の通り

play08:37

ですまず霧がかかった状態を想像してみて

play08:42

ください霧がかかると遠くまで見通すこと

play08:46

ができなくなり

play08:48

ますこれは光が霧を構成している小さな

play08:53

水滴に散乱されるから

play08:57

ですそこで

play09:01

先ほどのスライド

play09:03

で左の図のよう

play09:08

に輻射が電子に散乱される状態を切が

play09:13

かかった状態に例えるわけ

play09:17

です次に霧が晴れた状態を想像して

play09:23

ください霧が晴れると遠くまで見通すこと

play09:27

ができるようになります

play09:30

これは水滴がなくなって光がまっすぐに

play09:35

進めるようになるから

play09:37

ですそこでこのスライド

play09:42

で右の図のよう

play09:46

に単独で飛んでいる電子がほとんど

play09:49

なくなって輻射がまっすぐに進めるように

play09:53

なった状態を切がれ切りが晴れた状態に

play09:57

例えて晴れ

play09:59

と呼ぶわけ

play10:07

です先ほど述べた通り晴れ上がり以前には

play10:13

輻射は物質と熱平行状態にありまし

play10:18

た従って輻射のスペクトルエネルギー分布

play10:22

はプランク分布になっていまし

play10:26

たそこで晴れ上がりが起こったわけですが

play10:30

このことは輻射のスペクトルエネルギー

play10:33

分布には影響を与えなかったと考えられ

play10:39

ますよって晴れ上がりの直後も輻射の

play10:44

スペクトルエネルギー分布はブランク分布

play10:47

でし

play10:48

たこの時のプランク分布は約3000

play10:53

ケルビンという温度に対応するものでした

play11:02

晴れ上がりの後輻射の波長は宇宙膨張に

play11:07

より引き延ばされて長くなっていきまし

play11:14

たどの波長の輻射も同じように波長が

play11:18

引き延ばされた

play11:20

結果波長が引き延ばされた結果輻射の

play11:24

スペクトルエネルギー分布はプランク分布

play11:28

であることにはがないがより低い温度の

play11:32

プランク分布になっていったということが

play11:35

理論的に導かれ

play11:37

ますこうして低い温度のプランク分布に

play11:42

なり現在に至ると考えられ

play11:52

ますこの輻射

play11:55

はどの方向からもやってくる

play12:00

どの方向からもやって

play12:02

くる宇宙背景服者とし

play12:07

て我々に観測されるはずだと言え

play12:14

ますこのようにビッグ版宇宙モデルという

play12:18

仮説から理論によって引き出される予言の

play12:22

1つ

play12:24

にスペクトルエネルギー分布がフランク

play12:29

分布である宇宙背景服者の

play12:33

存在があり

play12:38

ます以下そのような予言と比較されるべき

play12:43

観測はどのようになっているかを説明し

play12:46

ますここで2人の人が登場し

play12:50

ます1人目がアーノ

play12:58

ペジーウィルソン

play13:04

です

play13:09

ペンジュラム州にある研究所

play13:14

で電波受信用のアンテナの調整をしてい

play13:17

まし

play13:18

たその目的は初期宇宙の進化の研究とは

play13:23

全く関係ないものでした

play13:29

ところがその過程

play13:32

で彼らはそのアンテナがある電波を受信し

play13:36

ているのに気がつきまし

play13:39

たその電波は発生限が特定できないもので

play13:44

ありまたどの方向からも同じ強さでやって

play13:48

きていまし

play13:49

たこれは1964年のことです

play13:59

ペンチとウィルソンには最初その電波の

play14:02

正体が全くわかりませんでし

play14:08

たところが偶然にも同じニュージャージー

play14:12

州の彼らの研究所のすぐ近く

play14:17

で宇宙背景副者を検出しようと計画して

play14:21

いるグループがいまし

play14:25

たテンジとウィルソンはそのグループの

play14:28

ことを知ってようやく我々の受信した電波

play14:32

こそ宇宙背景福者というものだと理解し

play14:35

まし

play14:38

たこのように幸運に恵まれた発見であった

play14:41

わけですがそれで

play14:44

も初期宇宙の進化の研究にとって重要な

play14:48

発見である

play14:49

ことそれでも初期宇宙の進化の研究にとっ

play14:53

て重要な発見であったことは間違いない

play14:57

わけで

play14:59

ペンチとウィルソンはこれにより1978

play15:03

年にノーベル物理学賞を受賞しまし

play15:10

たペンジュラムはこのようなアンテナを

play15:14

調整している過程で宇宙背景輻射を発見し

play15:19

まし

play15:22

た以上述べたように宇宙背景輻射は発見さ

play15:27

れたわけですが

play15:30

宇宙背景副者は初期宇宙の進化の研究に

play15:34

とって重要なものなのでその後も色々な

play15:37

観測が行われまし

play15:40

たその中でとりわけ重要な業績を挙げたの

play15:45

が1989年に打ち上げられ

play15:50

た宇宙背景副社探査

play15:54

衛生

play15:56

COBEでした

play16:01

COBEというの

play16:05

play16:06

コズミックバックグラウンド

play16:10

エクスプローラーの頭文字を取ったもの

play16:13

でコビと読み

play16:16

ますコビの上げた業績は2つありますその

play16:21

うち1つ目について以下で説明しもう1つ

play16:26

については第13回に説明することにし

play16:33

ますこの図はコビの観測による宇宙背景

play16:39

輻射のスペクトルエネルギー分布を示した

play16:42

もの

play16:45

です横軸は振動数で単位はGHz

play16:55

です上には対応する波長がメモってあり

play17:02

ます波長は振動数に反比例するの

play17:08

で右に行く

play17:11

ほど波長が短くなってい

play17:16

ます縦軸

play17:22

はその振動数を持つ輻射の強度

play17:27

です射の社の輻射の強度の単位については

play17:33

気にしなくて結構

play17:38

ですよく見ないと分からないかもしれませ

play17:41

play17:42

play17:44

短い縦の線分がたくさん書いてあるの

play17:50

が観測結果

play17:57

です普通はこのような線分はエラーバーと

play18:01

呼ばれ測定における誤差の範囲を表すもの

play18:08

ですしかしこの図に限って言えばこれらの

play18:12

線分はエラーバーを20倍に拡大したもの

play18:17

ですエラーバーそのものを書くと短すぎて

play18:21

テト区別がつかなくなってしまうので

play18:24

わざと20倍に拡大してあるわけ

play18:27

ですすなわちそれだけ誤差の小さい観測

play18:32

結果であると言え

play18:36

ます曲線

play18:41

は曲線

play18:44

は理論的

play18:47

な2.7Kという温度のプランク分布を

play18:52

表してい

play18:54

ますすなわちこの図はコビの結果が2.7

play19:01

Kのプランク分布と非常によく一致して

play19:04

いることがわかり

play19:14

ます以上述べたよう

play19:18

にコビによる観測の

play19:23

結果宇宙背景副者

play19:27

のスペクトルエネルギー分布

play19:33

は非常に綺麗

play19:35

な2.7ケルビのプランク分布であること

play19:40

がわかりまし

play19:44

たこのようにペンジケント

play19:58

がブランク分布であることが示されまし

play20:02

たこれらの観測はビッグバン宇宙モデルと

play20:07

いう仮説から理論によって引き出される

play20:10

予言とぴったり一致しているのでビッグ

play20:14

BAN宇宙モデルを強力に支持するもので

play20:17

あると言え

play20:22

ます最後に第5回から今回まで述べてきた

play20:27

ことのまとめとして

play20:29

ビッグバン宇宙モデルがどのように検証さ

play20:32

れたことになっているのかを整理しておき

play20:38

ます

play20:41

まずハッブルルメートルの

play20:46

法則ハッブルルメートルの法則という観測

play20:51

事実がありまし

play20:53

たこれは宇宙が一様に膨張していることを

play20:57

示していました

play21:00

この宇宙が一応に膨張していることから

play21:05

自然に導かれるの

play21:08

がビッグバン宇宙

play21:12

モデルと

play21:14

いう仮説

play21:17

ですこの仮説

play21:20

から理論によっ

play21:23

て引き出される

play21:28

この仮説から理論によって引き出される

play21:31

予言

play21:35

に宇宙背景

play21:39

輻射大量のヘリウムの

play21:43

存在ニュートリノの

play21:46

海がありますこのうちニュートリノの海に

play21:52

ついては今のところこれと比較できる観測

play21:55

結果はありませんが今のところと比較

play21:59

できる観測結果はありません

play22:02

が宇宙背景

play22:04

福者大量のヘリウムの

play22:07

存在は観測結果とピぴったり一致してい

play22:12

ます宇宙背景輻射大量のヘリウムの存在は

play22:16

観測結果とぴったり一致してい

play22:20

ます従って宇宙背景復者大量のヘリムの

play22:25

存在に最初のハッブルルメートルの法則を

play22:31

加えた3つの観測事実によっ

play22:35

てビッグバン宇宙モデルは支えられている

play22:41

ことになり

play22:46

ます今回の内容

play22:49

は宇宙の

play22:53

晴れ上がり宇宙背景

play22:57

輻射ビッグバン宇宙モデルの検証でした

play23:02

それではこれで今回の授業を終わります

Rate This

5.0 / 5 (0 votes)

Related Tags
宇宙進化ビッグバン物理学輻射宇宙背景ヘリウム合成ニュートリノハッブル法則COBE宇宙モデル科学授業
Do you need a summary in English?