エビデンスに基づく政策立案を実践するために #6:セッション3:新型コロナ対策とEBPM

rietichannel
24 Feb 202131:20

Summary

TLDR大竹文雄教授は、新型コロナウイルス感染症の行動経済学に関する講演を行い、日本における感染者数の少なさと国民皆保険制度、保健所の整備、クラスター対策の効果的な実施、人々の協力の高さとの関連を探求。また、日本の感染予防政策の特徴として、海外のlockdown政策と比較し、緊急事態宣言でも強制力はほとんどなかったことを指摘。感染予防のメッセージ戦略や市民への情報提供の重要性を強調し、自己責任と行動変容の促進を呼び掛ける。

Takeaways

  • 😷 大竹文雄教授は、新型コロナウイルス感染症の行動経済学に関する報告を行い、日本における感染者数と死亡者数が比較的少ない現状を分析しています。
  • 🏥 国民皆保険制度や保健所の整備が、日本の感染拡大防止に寄与しているとされる仮説が提出されています。
  • 📢 日本政府は、lockdownを強制化するのではなく、市民への情報提供と協力要請に基づく行動変容を促す政策を採用しています。
  • 🗣️ 専門家会議は市民に直接呼びかける形で、感染予防のメッセージを発信し、行穏な行動を促進しています。
  • 📈 行動経済学的アプローチが、感染予防対策のメッセージ作りに取り入れられており、効果的なメッセージの開発が行われています。
  • 📊 大竹教授自身が実施したRCT(ランダムコントロールトライアル)によると、利他的なメッセージは感染予防行動に効果があったと示されています。
  • 📱 接触確認アプリの普及が進まない背景には、プライバシーや人権への懸念があると指摘されています。
  • 📉 経済的な損失を強調したメッセージは、外出の抑制に効果的であることが研究から明らかになりました。
  • 📚 行動経済学の分野における分析や研究が進んでおり、迅速かつ頻度の高いデータの利用が重要視されています。
  • 🔍 政府統計だけでなく、民間企業のデータを活用して、即時の分析を行うことが災害対策への対応に役立つとされています。
  • 🤔 科学的根拠に基づく政策目標の設定が重要であり、データとエビデンスを駆使した意思決定の仕組みを検討する必要があると強調されています。

Q & A

  • 大竹文雄教授はどのような立場から新型コロナ感染症の行動経済学について話しましたか?

    -大竹文雄教授は、3月19日から専門家会議に参加し、専門家委員会の終了後に分科会に入って新型コロナウイルスに関する対策に関わってきました。

  • 日本の累積検査陽性者の数と死亡者数はどのようになっていますか?

    -21日の段階で日本の累積検査陽性者は19,000人、死亡者数は3,002人となっています。

  • 日本と欧米諸国と比較して、感染者数と死亡者数が少ない理由について専門家会議はどのような仮説を示しましたか?

    -国民皆保険制度による医療へのアクセスの良さ、保健所の整備による公衆衛生水準の高さ、クラスター対策の効果、政府からの行動変容の要請に対する人々の協力の高さが挙げられています。

  • 日本の感染予防政策の特徴は何ですか?

    -日本の感染予防政策は、海外のlockdown政策とは異なり、緊急事態宣言でも強制力はほとんどなかったという点が特徴です。代わりに市民への情報提供によって行動変容を促す政策が用いられました。

  • 専門家委員会はどのように市民に行動変容を促しましたか?

    -専門家委員会は24日からの専門家会議から直接市民に呼びかける形で行動変容を促しました。これは従来の政策担当者を経由するスタイルから一変し、専門家が直接市民にメッセージを伝える形となりました。

  • 行動経済学的メッセージはどのように市民に伝えられましたか?

    -行動経済学的メッセージは、市民に感染予防の重要性や具体的な対策方法を伝えるための様々な形で提供されました。例えば、ビデオ通話での会合の推奨や、身近な人の命を守るという利他的なメッセージが用いられました。

  • 大竹教授自身が実施したRCT(ランダムコントロールトライアル)の結果はどのようなものでしょうか?

    -大竹教授が実施したRCTでは、市民に6種類のメッセージを送って感染予防行動を取る意図と実際の行動を調査しました。その結果、利他的なメッセージが接触を減らす意図に効果があった一方、実際の行動にはあまり影響がなかったことがわかりました。

  • 最近の研究では、接触確認アプリの普及に影響を与える要因は何ですか?

    -接触確認アプリの普及に影響を与える要因は、日本の感染状況が比較的軽かったことや、プライバシーや人権に関する懸念が伝えられなかったことが考えられます。

  • 経済学的な分析において迅速で頻度の高いデータの重要性は何ですか?

    -迅速で頻度の高いデータの利用は、経済学的な分析においてリアルタイムでの状況把握や適切な対策の立案に不可欠です。

  • 大竹教授は、政策目標の設定においてエビデンスが果たす役割についてどのように考えていますか?

    -大竹教授は、政策目標の設定においてエビデンスが非常に重要であると考えており、データや指標を駆使して目的を発見し、最適な手段を見つけることが望ましいと述べています。

  • 行動経済学的メッセージが効果的であるとされる理由は何ですか?

    -行動経済学的メッセージが効果的であるとされる理由は、人々が感染予防の重要性や具体的な対策方法を理解し、それに基づいて行動を起こすことができるためです。

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