C値（気密性能）はどこまで追求すべきなのか（一種換気、三種換気の注意点含む）

Summary

この動画では、住宅の気密性能、特にC値（隙間風の量を示す指標）について深掘りしています。最近の住宅では、より高い気密性が求められている一方で、その基準や根拠にはあいまいな部分が多いと指摘。さらに、適切な換気量の重要性と、それを保証するためのC値の目安について説明しています。また、住宅のサイズや家族構成によって最適な換気量が異なること、そして高気密住宅での換気システムの選択肢とその調整方法についても触れています。この動画は、住宅設計や建築における気密性と換気のバランスについて詳しく解説する内容となっています。

Takeaways

• 😀C値（気密性能）をどこまで追求するかは業界内での重要な議論ポイントであり、様々な会社が異なる基準を設けている。
• 🏠建築基準法では、室内の空気は最低でも1時間に0.5回換気する必要があると規定されている。
• 🌬一人あたりの適正な換気量は、1時間に30立方メートルとされ、家族構成によって必要な換気量が変わる。
• 🔧換気システムの種類によっては、手動で換気量を調整できるが、3種換気システムでは調整が困難。
• 📊C値が1以下でないと、自然給気口から適切に空気が入ってこないことが多い。
• 🏡大きな家や小さな家、家族の人数によって、適切な換気量は大きく変わる。
• ⚙気密性が高すぎると、換気システムが効果的に機能しない場合がある。
• 🌟実際には、多くの住宅でC値が2.5程度まで改善されているが、理想的な換気量に達していないこともある。
• 📉C値を追求することの根拠は曖昧な場合が多く、実際には個々の住宅や使用状況に適した換気計画が必要。
• 🔍気密性能を高めることは重要だが、過剰な気密性が逆に換気効率を下げることもあるため、バランスが重要。

Q & A

気密性能のc値とは何か?その定義を教えてください。

c値は、住宅の気密性能を表す指標です。住宅の隙間からの気流量を、住宅の容積で割った値と定義されています。つまり、c値が大きいほど、隙間からの気流量が多く、気密性が低いことを意味します。

なぜc値を上げることが重要なのか?そのメリットを教えてください。

c値を上げることで、隙間からの熱の損失を防ぎ、冷暖房費の削減につながります。また、外気の流入を抑えることができるため、省エネ性も向上します。加えて、ダストや虫の侵入も防ぐことができます。

c値と熱交換効率の関係について教えてください。

c値が高いと隙間からの外気流入が多くなるため、熱交換器の熱交換効率が低下します。例えばc値5で熱交換効率80%の熱交換器を使っても、実質的に50%程度まで落ちてしまうことがあります。気密性を高めることで、熱交換器の性能を十分に引き出せます。

三種換気と一種換気の違いを教えてください。

三種換気は、自然風を利用して家の換気を行う方式です。一種換気は、ダクトとファンを使って機械的に換気を行う方式です。三種換気の方が熱損失が大きく初期コストも安いですが、一種換気の方が換気回数を正確にコントロールでき、風量も安定します。

労基という用語の意味を教えてください。

労基とは、住宅の隙間からの気流量のことです。外気温や風速、周囲の地形によって異なりますが、c値が高いと労基も大きくなる傾向があります。労基を抑えることが気密性能の向上につながります。

ファンの種類別に圧力特性の違いがあるとのことですが、どのような違いがあるのでしょうか。

翼型ファンは風量性能が高いものの圧力性能が低く、遠心ファンは風量性能は若干劣るものの圧力性能に優れています。三種換気には圧力性能の高い遠心ファンを使うことが望ましいとされています。

気密住宅のデメリットを教えてください。

気密性が高すぎると換気不足による空気の質の低下が起きやすくなります。また、結露が発生しやすくなったり、臭いがこもりやすくなることもデメリットの一つです。適切な換気を心がけることが大切です。

c値をどの程度まで追求する必要があるのでしょうか。

c値は小さいほどいいですが、1以下を追求する意味はあまりありません。0.5-1程度に抑えれば十分な性能が得られます。コストとのバランスも考慮し、過剰な性能を要求する必要はありません。

三種換気を行う上での注意点を教えてください。

吹き抜けや階段などの影響で想定通りの換気が得られないケースがあります。また、遠心ファンではなく翼型ファンを使用している場合、圧力不足で十分な換気が行われない場合があるので注意が必要です。

c値を改善する方法を教えてください。

外壁や屋根の断熱材を厚くする、しっかりした気密テープを使用する、隙間を埋めるなどの対策が効果的です。また、窓やドアの気密性も重要なポイントだといえます。