新型コロナ対策からEBPMを考える #4 セッション2:新型コロナと専門家の関わり【RIETI EBPMシンポジウム】

rietichannel
16 Jan 202257:25

Summary

TLDRこのトランスクリプトは、慶應義塾大学総合政策学部の中村真紀子氏が司会を務めたパネルディスカッションを記録しています。議論の中心は、専門家が新型コロナウイルスに対処する際の役割とコミュニケーションの重要性にあります。経済学者と医療者の異なる視点が対立し、感染対策の目的やPCR検査の価値、行動規制の効果、医療提供体制の課題、ワクチン接種のインセンティブなど多岐にわたる問題が提起されています。参加者は、専門家の意見をもとに、将来同じような事態が発生した場合に備えるためのヒントを得ることを目的としています。

Takeaways

  • 😀 コミュニケーションの重要性:専門家間の意見の対立やコミュニケーションのギャップが問題視されている。
  • 🤔 意思決定者の資質:政策決定に詳しい専門家の議論を一般的な言葉に翻訳する能力が求められる。
  • 😢 医療逼迫の現実:医療現場は余裕がなく、感染対策と通常医療のトレードオフが困難である。
  • 👥 専門家の役割:専門家は選択肢を提示し、価値判断は政治家や意思決定者に委ねるべきである。
  • 🛑 検査の考え方の違い:医療専門家と経済学者の間で、PCR検査の目的と効果に対する考え方が異なる。
  • 🚫 行動規制の効果:緊急事態宣言などによる行動規制は、人々を動かす唯一の手段ではないと議論されている。
  • 💉 ワクチン接種のインセンティブ:金銭的インセンティブが与えられるべきかどうか、医療専門家間で意見が分かれる。
  • 📉 経済社会活動の影響:感染拡大防止と経済社会活動のバランスが、多くの議論を呼び起こしている。
  • 🏥 医療提供体制の課題:専門家は医療提供体制の強化や効率化について多くの議論を提供している。
  • 📉 社会経済的損失:自殺者や教育費など、コロナ禍による経済的、社会的損失が指摘されている。
  • 🌐 国際的な視点:日本の対応は国際的に比較的低い感染者数を維持しているが、倫理的助言の欠如が問題となっている。

Q & A

  • このセッションのテーマは何ですか?

    -このセッションのテーマは、専門家が新型コロナウイルスにどのように関わり、今後同じような事があった場合にどうすれば良いかについてのヒントを得られるような議論です。

  • セッションで取り上げられた医療者と経済学者の考え方の違いは何ですか?

    -医療者は感染者数を最小化し、通常医療とトレードオフを考慮する一方で、経済学者は社会経済的な影響も重要な要素として扱う必要があると考えます。

  • 専門家と意思決定者との間のコミュニケーションが不足しているという意見はなぜ出されましたか?

    -専門家と意思決定者との間のコミュニケーションが不足しているという意見は、専門家の知識を効果的に意思決定に反映させるためには、その間のコミュニケーションが重要であるからです。

  • PCR検査についての議論は何ですか?

    -PCR検査については、検査が陽性者を発見するためのものであり、費用対効果を考え、ハイリスクな人だけを検査することが重要だとの意見が主張されました。

  • ワクチン接種のインセンティブについてどのような意見がされましたか?

    -ワクチン接種のインセンティブについては、医療側からは金銭的インセンティブで動く人は少ないとの意見が多く、社会貢献の観点からの接種が望ましいとされています。

  • 感染対策の目的は何かという論点では何が言及されましたか?

    -感染対策の目的は、医療的には感染者数を最小化し、経済社会的角度からは感染対策による経済的損失を最小限に抑えることです。

  • 行動規制の効果についての議論は何ですか?

    -行動規制の効果についての議論では、人々は緊急事態宣言などの行動規制によってしか行動変容しないという医療の立場と、経済学者は情報提供と介入の両方が必要だと考える点が対立しています。

  • 医療提供体制についての議論は何がされましたか?

    -医療提供体制についての議論では、専門人材が限られていることや、医療提供体制の拡充が十分に行われないことについて触れられました。

  • 新型コロナウイルス感染症に対する社会全体の対応として何が求められますか?

    -社会全体の対応として、リスク管理の視点からの対策、専門家と意思決定者間のコミュニケーションの強化、医療提供体制の改善などが求められます。

  • セッションの司会者である中村真紀子さんはどのような立場から話を進めましたか?

    -中村真紀子さんは慶應義塾大学総合政策学部の立場から、専門家の意見をもとに、新型コロナウイルス感染症に対する社会的な対応を議論しました。

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