【30年ぶり賃上げでも増えなかったロスジェネ・氷河期世代賃金】永濱 利廣氏が賃上げ報道の実態を解説/賃金構造基本統計調査を確認/企業の労働コスト抑制のシワ寄せが/個人消費はGDPで3四半期連続マイナス

日経CNBC
20 Apr 202417:51

Summary

TLDR今回のトークでは、第1生命経済研究所の長浜俊さんがゲストとして、30年ぶりの賃金アップとその影響について語りました。2022年の春闘で3.6%の賃金上昇が達成されたと話題に挙げられ、2023年の春闘ではさらに5%を超える上昇が見込まれています。中小企業や非正規労働者にも賃金アップの波及効果が期待されていますが、実際には30代後半から50代前半の世代、いわゆる「ロスジェネ」にとっては賃金があまり変わっていないと指摘。若年層の賃金が上がるのは、日本の年功序列型賃金体系と少子化による人手不足、若者の価値観変化による労働市場の流動性の高さなどが背景にあると解説。一方で、60歳以上のシニア世代の賃金は上がっているものの、過去の世代と比べると下がり幅は少ないと語りました。さらに、物価上昇と賃金アップの関係についても触れ、個人消費の伸び悩みが懸念材料となっている現状を示しました。

Takeaways

  • 📈 過去30年で珍しい賃金上昇が見られるが、ロスジェネレーションには影響が少なく、彼らの生活水準は大きく変わっていない模様です。
  • 💼 中小企業だけでなく、非正規雇用者にも賃金上昇の波及が見られるとされていますが、全体的な賃金の伸びは年代によって異なります。
  • 📊 統計によると、若年層の賃金は上昇している一方、60歳以上のシニア世代の賃金も増加傾向にありますが、30代後半から50代前半の層は賃金があまり変わっていないと指摘されています。
  • 👴 年金の問題も考慮される必要があり、物価上昇に伴う年金の変動が、実際には生活水準を下げる可能性があるとされています。
  • 👨‍👩‍👧‍👦 30代後半から50代前半の層は、家庭の責任があるため転職が難しく、給料の上昇が少ない傾向にあるとされています。
  • 💼 企業は人件費を抑える傾向にあるため、目立たないところで賃金を抑えているとされています。
  • 📉 物価上昇率が予想より高ければ、実質賃金の上昇が見込めなくなる可能性があるとされています。
  • 📚 学歴による賃金の格差が依然として存在し、高卒と大学生を比較すると、大学生の賃金上昇が鈍くなっている傾向があります。
  • 💵 パートタイム労働者の賃金上昇率が高く、労働市場の流動性が高いことが影響しているとされています。
  • 🌐 地域によっては、特定の企業の影響で賃金が上昇している地域もありますが、全国的に見ても星的であると指摘されています。
  • 🚀 若い世代は積極的に転職活動に取り組むことが、賃金上昇の鍵になり得るとされています。また、副業やスキマバイトを通じて収入を増やすことも提案されています。

Q & A

  • 30年ぶりの賃上げが実現された背景は何ですか?

    -30年ぶりの賃上げは、中小企業への波及効果や非正規労働者への影響、経済状況の改善などが背景にあります。また、企業が優秀な人材を引き止めるための努力も要因です。

  • 春島の賃上げが3.6%上昇したにもかかわらず、毎月勤労統計で1.2%しか上昇しないのはなぜですか?

    -春島の賃上げは所定内給与を基準としており、毎月勤労統計は名目賃金を基準にしています。所定外給与の伸びが低かったため、全体としての賃金の伸びが小さく見えます。

  • 賃金構造基本統計調査によると、一般労働者の所定内給与の上昇率はどのくらいですか?

    -賃金構造基本統計調査によると、一般労働者の所定内給与は2.1%上昇し、毎月勤労統計を上回る結果となっています。

  • 若年層の賃金が上昇している理由は何ですか?

    -若年層の賃金が上昇している理由には、日本の賃金体系による低賃金のスタート、少子化による若者の数が少なくなり、労働市場の流動性の高さなどが挙げられます。

  • 30代後半から50代前半の層で賃金が上昇していない理由は何ですか?

    -この年代層は、転職が難しくなっているだけでなく、家庭の責任も増えており、企業からすれば彼らを必要としない理由が増えています。また、彼らの専門スキルが求められない場合があり、賃金が上昇しない状況に陥ります。

  • 賃金が上がっても儲けを得られない人々とは誰ですか?

    -無職世帯や高齢者が含まれており、彼らにとっては賃金の上昇が直接的な利益をもたらさない場合があります。また、年金の受け取り高が下がることで、生活が苦しくなる可能性もあります。

  • 個人消費の伸びが難しい理由は何ですか?

    -個人消費の伸びが難しい理由には、30代後半から50代前半の層で賃金が上昇していないことが挙げられます。彼らは家庭の責任を背负い、消費を増やす余裕がない状況です。

  • 物価上昇率が予測より高くなる可能性がある理由は何ですか?

    -アメリカの利下げ観測の変化や知的財産リスクの高まりによって、円安・原油高が進展する可能性があります。これにより、物価上昇率が予測より高くなる可能性があります。

  • パートタイム労働者の賃金が上昇している理由は何ですか?

    -パートタイム労働者の賃金が上昇している理由には、彼らの賃金が低いため上昇しやすいという点や、労働市場の流動性の高さがあります。

  • 企業が人件費を抑える方法として行っていることは何ですか?

    -企業が人件費を抑える方法として、基本給を上げながらボーナスを減らしたり、残業を減らして所定外給与を少なくすることで、全体の人件費を抑えています。

  • ロスジェネ世代が賃金アップに向けて何をすべきですか?

    -ロスジェネ世代は、転職活動に前向きになることや、副業を始めることで収入を増やす方法を模索すべきです。また、スキマバイトを活用して柔軟な働き方で収入を増やすこともできます。

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