VERTICAL Vs. HORIZONTAL Studio Monitors (Can They Be Flipped?) | ADAM Audio

ADAM Audio

21 Apr 202006:55

Summary

TLDRアダムオーディオのプロダクトマネージャーであるStefan Maurerが、スタジオモニターの垂直または水平向きについて解説し、その意図しない向きでの使用について説明します。スタジオモニターは、音響フィールドの幅広いスイートスポットを最適化されており、リスナーが移動しても信頼できるミキシング判断を下すことができます。向きを変えると周波数応答に大きな誤差が生じる可能性があり、特にマルチウェイスピーカーでは、ツイーターとウーファーなどのドライバが隣接する周波数帯で動作し、正しい組み合わせがスムーズな周波数応答を実現するために重要です。アダムオーディオのSシリーズは、ツイーターとウェイブガイドを再調整できる機能があり、垂直向きで使用する際に水平方向への広範なディスペンションを提供します。ただし、水平向きで使用する場合は、ディスペンションの特性が逆転して垂直方向への幅を広げるため、スタジオモニターの向きは重要です。アダムオーディオは、向きや設計に関するご質問や、代替スピーカーセットアップの経験についてもお答えします。

Takeaways

🎚️ スタジオモニターは、音響の甜酸区（sweet spot）が広く、かつリスナーが動いても信頼できるミキシング判断を下せるように設計されています。
🔄 意図しない向きで使用すると、周波数応答に大きな誤差を引き起こす可能性があり、ミキシングの判断が正確でなくなる可能性があります。
📏 マルチウェイスピーカーでは、周波帯が隣接する複数のドライバー（例えばツィーターとウーファー）が同じ周波数を再現し、その貢献が重なってリスナーの耳に届きます。
🎛️ オンアクスでのリスニングポジションは、スタジオモニターの開発プロセスで非常に重要です。
🔄 非共軸型のスピーカーでは、ツィーターと隣接するドライバーは通常、垂直に並んでいますが、横に動くと周波数応答に影響を与える可能性があります。
🚫 90度回転させた場合、低い周波数では問題ありませんが、クロスオーバー周波数では、ドライバーの相位アラインメントが悪化し、周波数応答に大きな影響を及ぼします。
📏 クロスオーバー周波数が2.6キロヘルツの場合、1メートル離れた場所で30センチ横に動くと、周波数の相位シフトが大きくなり、周波数応答に大きな谷が生じます。
🔊 周波数の範囲がドライバー間の間隔と同じか短い場合、最悪の場合、ドライバーの貢献が完全に位相差回転し、特定の周波数が減少またはキャンセルされる可能性があります。
📈 3ウェイシステムでは、ミドルレンジとウーファーの間のクロスオーバー周波数の波長が比較的長いため、ドライバー間の間隔は問題になりません。
🔄 Adam AudioのAMTツィーターとウェーブガイドは、原生の状態では広い水平方向の拡散で均一なカバーと広い甜酸区を持っていますが、横に置くとその利点が逆になります。
🔧 Adam AudioのフラグシップSシリーズの多くのモデルでは、必要に応じてツィーターとウェーブガイドを再配置することができます。
📐 モニターの高さやツイーターの位置により、正しい位置に設置するのが難しい場合は、ウェーブガイドを回転して最適化された拡散を活用するか、低いプロフィールを持つ水平型のスピーカーを選ぶことができます。

Q & A

スタジオモニターはなぜ垂直または水平の向きで設計されるのですか？
-スタジオモニターは、スピーカーの音が一定で周囲から移動しても信頼できるミキシング判断が下せるように、幅広いスイートスポットを最適化するために垂直または水平の向きで設計されています。
向きを変えて使用することで周波数の応答にどのような影響が生じる可能性がありますか？
-向きを変えて使用すると、リスナーがパーフェクトなネクサスでない場合、周波数の応答に重大な誤差が生じる可能性があります。また、デスクまたはコンソールの左側と右側で移動することで、エラーは変動する可能性があります。
マルチウェイスピーカーとは何ですか？
-マルチウェイスピーカーは、少なくとも2つのドライバーが隣接する周波数帯で動作するスピーカーであり、たとえば2ウェイシステムではツィーターとウーファー、3ウェイシステムではツィーターとミドルレンジドライバーが該当します。
軸上でのリスニングポジションがスタジオモニターの開発プロセスでなぜ重要なのですか？
-軸上でのリスニングポジションは、滑らかな周波数応答を実現するために、スタジオモニターの開発プロセスで非常に重要です。これは、リスナーが正確にその位置にいるかどうかにかかっています。
非共軸スピーカー設計とは何ですか？
-非共軸スピーカー設計とは、ドライバーが同じ場所に並列して設置されていない設計であり、通常はツィーターと隣接するドライバーが垂直に配置されています。
スピーカーを90度回転させた場合、周波数応答にどのような影響が生じる可能性がありますか？
-スピーカーを90度回転させた場合、リスナーが軸上から外れると、各ドライバー間の距離が異なるになり、ドライバー間の位相差が悪化して周波数応答に負の影響を及ぼす可能性があります。
位相差が生じることで、音質にどのような影響が生じる可能性がありますか？
-位相差が生じると、特定の周波数でのドライバーの貢献が適切に加算できなくなり、周波数の減衰や取り消しが生じる可能性があり、音質の判断や信頼できるイコライザの決定が困難になる可能性があります。
3ウェイシステムではなぜウーファーが横に設置されることがよくありますか？
-3ウェイシステムでは、ミドルレンジとウーファーのクロスオーバー周波数の波長がすでに非常に長い（通常1メートル以上）ため、ドライバー間の間隔が波長よりも小さいため、その間隔は重要ではありません。
AMTツィーター設計とHPスウェーブガイドの組み合わせで得られる効果は何ですか？
-AMTツィーター設計とHPスウェーブガイドの組み合わせは、原生的な向きで幅広い水平方向の拡散を持ち、均一なカバーと広範なスイートスポットを実現しますが、垂直方向の拡散は限られています。
アダムオーディオのSシリーズのフラグシップモデルでツィーターとスウェーブガイドを再調整できる理由は何ですか？
-アダムオーディオのSシリーズのフラグシップモデルでは、特定の状況下でツィーターとスウェーブガイドを再調整することで、垂直方向の拡散を強化し、水平方向のカバーを限定することができます。
スピーカーの向きを意図した方法とは異なる方法で設置する必要がある場合、どのようなアドバイスがありますか？
-スピーカーの向きを意図したものと異なる方法で使用する必要がある場合、スピーカーがそれを許可する場合は、波ガイドを適切に回転させて最適化されたツィーターとミドルレンジドライバーの拡散を活用できるようにします。または、最初から水平設計のスピーカーを検討することもできます。
アダムオーディオはスタジオモニターの向きと設計に関するどのような追加情報を提供していますか？
-アダムオーディオは、スタジオモニターの向きと設計に関して、お客様が直面する問題や状況に応じた推奨事項を提供しています。また、お客様が持っているスピーカーの向きとセットアップに関する経験も興味を持っており、コメントセクションでフィードバックをお待ちしています。

Outlines

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🎚️ スタジオモニターの向きと設計理由

スタジオモニターは、音響的スイートスポットを広く確保するために垂直または水平の向きで設計されています。異なる向きで使用すると、周波数の応答に大きな誤差が生じる可能性があります。特に、マルチウェイスピーカーでは、ツイーターとウーファーなどの異なるドライバーが隣接する周波数帯で動作し、正確な組み合わせが滑らかな周波数応答を実現するために不可欠です。向きを変えると、リスナーが軸上にある位置から外れると、ドライバー間の位相差が悪化し、周波数応答に影響を及ぼします。ただし、AMTツイーターやウェーブガイドの設計により、水平方向の広いディスペンションが得られますが、垂直方向のディスペンションは限られています。

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🔄 モニターの向きを変えることによる影響と解決策

モニターの向きを変えると、ディスペンション特性が変わり、水平方向のカバーが狭くなり垂直方向のカバーが広がることになります。アダムオーディオでは、フラグシップSシリーズのモニターでツイーターとウェーブガイドを再調整できるように設計しています。ただし、モニターの高さやスタンドの調整性、コンソールの高さによっては、ツイーターが耳に向かってポイントすることが難しい場合があります。向きを変える必要がある場合は、ウェーブガイドも回転させて最適なディスペンションを活用できるようにし、または水平設計のモニターを選ぶことができます。アダムオーディオは、モニターの向きや設計に関するご質問や、代替スピーカーセットアップの経験についてお答えします。

Mindmap

Keywords

💡スタジオモニター

スタジオモニターとは、音楽制作などのプロフェッショナルな用途で使用される高精度のスピーカーです。ビデオのテーマは、スタジオモニターがなぜ垂直または水平の向きで設計され、その向きを逆に使用する場合の問題点についてです。スタジオモニターは、周囲のスペースで音響的に一貫性を保ちながら使用できるように最適化されています。

💡スイートスポット

スイートスポットとは、スピーカーから出る音が一定の範囲で均一になる領域です。ビデオでは、スイートスポットの幅を確保することで、ミキサーが周囲を動いても信頼できる判断を下せるようにと設計されていると説明しています。

💡周波数応答

周波数応答とは、スピーカーが再生する音の周波数ごとの強さです。ビデオでは、スピーカーを意図しない向きで使用すると、聴取位置が理想的でない場合に周波数応答に大きな誤差が生じることに言及しています。

💡ドライバ

ドライバとは、スピーカーで音を再生する部品のことで、ツィーターやウーファーなどがあります。ビデオでは、マルチウェイスピーカーで使用される複数のドライバが隣接する周波数帯で同じ周波数を再現し、聴取位置に到達する時間のずれが重要な影響を与えると説明しています。

💡クロスオーバー周波数

クロスオーバー周波数は、マルチウェイスピーカーで異なるドライバが再生する周波数の境界を示す周波数です。ビデオでは、クロスオーバー周波数の周波数帯でドライバの貢献が重なること、それが滑らかな周波数応答を実現するために重要な役割を果たすと説明しています。

💡フェーズシフト

フェーズシフトとは、音波が異なる時間で聴取位置に到達することで生じる位相差です。ビデオでは、スピーカーの向きを90度回転させた場合、ドライバ間の位相差が悪化し、周波数応答に影響を与えると触れています。

💡ディスペンション

ディスペンションとは、スピーカーから出る音が空間に広がる範囲です。ビデオでは、AMTツィーターとウェーブガイドの設計が、水平方向に広く覆われることで広いスイートスポットを実現していると説明していますが、向きを変えるとディスペンションの特性が逆になる可能性があると警告しています。

💡ウェーブガイド

ウェーブガイドとは、スピーカーのツィーターに付加される部品で、音波の指向性やカバー範囲を調整する役割を果たします。ビデオでは、Atom AudioのSシリーズのモニターでウェーブガイドが回転可能で、最適化されたディスペンションを利用できると紹介しています。

💡AMTツィーター

AMTツィーターとは、エアモーダルトランスデューサーの略で、スピーカーで使用される一種のツィーターです。ビデオでは、Atom AudioのAMTツィーターが広い水平ディスペンションを持ち、デスクや天井からの干渉を抑える効果があると説明しています。

💡水平設計

水平設計とは、スピーカーのウーファーがツィーターの横に置かれるようなスピーカーの設計です。ビデオでは、高さの制限やコンソールの位置によって、垂直設計のスピーカーを適切に設置するのが困難な場合があると触れ、水平設計のスピーカーがそのような状況に適していると提案しています。

💡モニターの向き

モニターの向きとは、スピーカーを設置する際の垂直または水平の状態です。ビデオの中心的なトピックは、向きが音響的品質に与える影響と、向きを変えることの可能かどうか、そして向きを変える場合の対処法についてのアドバイスです。

Highlights

Studio monitors are designed with a vertical or horizontal orientation to optimize the usable sweet spot for consistent sound.

Using studio monitors in a different orientation than intended can cause significant errors in frequency response.

Multi-way speakers have at least two drivers working in adjacent frequency bands, which must be correctly aligned for a smooth frequency response.

The correct addition of contributions from multiple drivers is critical for achieving a smooth frequency response.

In non-coincidental speaker designs, drivers are vertically aligned to maintain phase alignment when moving sideways.

Rotating the speaker arrangement by 90 degrees negatively affects the phase alignment of the drivers.

A small offset in the distance between the ear and each driver can cause a significant phase shift, resulting in frequency response dips.

For wavelengths in the range of the spacing of the two drivers or shorter, a complete phase rotation can occur, leading to attenuation or cancellation of certain frequencies.

The tweeter is usually placed on top of the woofer in most 2-way systems to maintain correct frequency response.

In 3-way systems, the mid-range and tweeter are vertically spaced to avoid issues with the longer wavelength of the crossover frequency.

Atom Audio allows the tweeter and waveguide to be reoriented in many of their flagship S series monitors for enhanced vertical bounds.

The dispersion characteristics of the AMT tweeter design and HP waveguides can impact inaccuracies when the speaker is rotated.

When positioning studio monitors vertically, it can be challenging to ensure the tweeter points at the listener's ears, especially with non-adjustable stands or high consoles.

If a speaker must be used in a different orientation, rotating the waveguide can help maintain optimized dispersion.

Atom Audio offers speakers with a horizontal design, such as the A 77 X or S3H mid-fitted monitors, for situations where vertical orientation is not ideal.

The video provides recommendations for speaker orientation and design, acknowledging that the monitoring system must work for the user.

Atom Audio is open to answering questions and hearing experiences with alternative speaker setups.