アメリカが金と銀を貨幣として再定義し始めた？

クマさんのマクロ経済と投資に関するメジャーではないストーリー

1 Mar 202408:38

Summary

TLDRアメリカのオクラホマ州とミズーリ州が、金銀への州資本利得税を廃止する法案を提出した。これは金銀を商品ではなく法定通貨として再定義し、連邦準備制度の貨幣独占に対抗する動きである。背景には、連邦政府が憲法に反して紙幣発行を乱用していることへの批判がある。

Takeaways

😊 オクラホマ州とミズーリ州が金銀の資本利得税を廃止する法案を提案
📈 これにより金銀への投資コストが下がり、金銀を通貨として扱う道が開く
🌟 法案が可決されれば、金銀が法定通貨としての地位を回復する第一歩に
😮 連邦準備制度の通貨発行独占が崩れ、政府の借入れ能力が制限される
🤔 金本位制の崩壊以来、ドルは名目上の通貨となり、価値が低下している
💡 良質な通貨である金銀が劣悪な通貨であるドルを市場から駆逐する
😨 これが進めば、連邦政府の財政が破綻し、アメリカの分裂につながりかねない
🇺🇸 アメリカ合衆国憲法は金銀を唯一の法定通貨と定めている
🔎 トランプ氏の投稿など、金本位制回帰を求める動きが共和党内で起きている
🤔 アメリカが分裂国家となれば、ドルの国際通貨としての地位が揺らぐ

Q & A

オクラホマ州とミズーリ州は金銀の資本利得税をなぜ廃止しようとしているのか?
-金銀への投資コストを下げるためです。金銀に税金がかかると、取引コストが高くなり、通貨としての利用を妨げます。
金銀の資本利得税を廃止する法案が成立した場合、金銀の位置付けはどう変わるか?
-金銀がコモディティではなく通貨として再定義されることになります。つまり法定通貨としての地位を得ることになります。
なぜアメリカの州レベルでこのような金銀の法定通貨化を目指す動きが起きているのか?
-連邦準備制度の通貨発行独占を問題視する動きの一環として、金銀を法定通貨として位置づけ、健全な通貨制度を築こうとする州レベルの動きが広がっているためです。
トランプ前大統領がSNSで共有したアメリカ憲法の金本位条項と、この動きにはどのような関連性があるか?
-トランプ氏の発信は、連邦準備制度の通貨発行独占に対する批判の象徴的な動きであり、各州で起きている金銀の法定通貨化への動きと同様の文脈で理解することができます。
ミズーリ州とオクラホマ州で具体的にどのような法案が提出されているのか?
-ミズーリ州ではダグリチ議員が法案AB1867、ビルハードウィック議員が法案B1955を提案。オクラホマ州ではシンジェット議員がSB1507、ネサンダーム議員がSB1508を提案しています。
この法案が成立した場合、どのような影響があると考えられているか?
-連邦政府の支出能力が制限されること、州外からの銀行参入など金融システムへの影響など、様々な変化が予測されています。
なぜアメリカの分裂が金融システムに影響を与えるのか?
-ドルの国際通貨としての地位が揺らぐことで、アメリカの影響力の低下につながるためです。分裂したアメリカの通貨の信頼性は低下します。
グレシャムの法則とは何か、どのように関係しているのか?
-貨幣の額面価値と実際の価値の間に差が生じた時に、実質価値の高い通貨が市場から駆逐される法則です。この逆に金銀がFRBの通貨を駆逐することが期待されています。
金銀の法定通貨化を進める流れはアメリカ国内で広がる可能性があるか?
-既に複数の州で同様の動きがあり、今後も広がる可能性が高いと考えられます。ただし連邦政府との軋轢も十分に考えられ、流動的な状況です。
こうした州の動きと連邦政府との関係は今後どうなっていく可能性が高いか?
-連邦最高裁等で争われる可能性が高く、州の権限と連邦政府の権限の線引きが問われることになるでしょう。結論は現時点では不透明です。

Outlines

00:00

📺 YouTubeチャンネルの概要

<paragraph1>では、金銀に関心のある視聴者向けのYouTubeチャンネルの概要が述べられています。週1回のペースで金銀関連の動画を配信する意向が示されています。

05:03

🪙 金銀への課税政策の変更

<paragraph2>では、アメリカの複数の州で金銀への資本利得税の免除を定めた法案が提出されていることが報告されています。これはFRBの金融政策がもたらす問題を解決し、金銀を法定通貨として位置づけようという動きであると分析されています。

Mindmap

Keywords

💡金本位制

金本位制とは、通貨の価値を金によって支える貨幣制度です。ビデオではアメリカ合衆国憲法が金銀を法定通貨として定めていること、それに対して連邦準備制度が名目通貨を発行していることが問題視されています。つまり、健全な金本位制への回帰が求められているのです。

💡連邦準備制度

連邦準備制度(Federal Reserve System)とは、アメリカの中央銀行システムのことです。ビデオでは、連邦準備制度が金銀に裏付けられない通貨を乱発し、インフレを引き起こしていると批判されています。

💡法定通貨

法定通貨とは、国家が定める公定の通貨のことです。ビデオではアメリカ合衆国憲法が金銀を法定通貨と定めていることが述べられています。しかし、連邦準備制度の発行する通貨が事実上の支配的通貨となっているという矛盾があると指摘されています。

💡グレシャムの法則

グレシャムの法則とは、良貨が駆逐され悪貨が流通するという経済の法則です。ビデオでは、逆グレシャムの法則が起こり、本物の金銀貨が連邦準備制度の通貨を追い出す可能性があると述べられています。

💡州権

州権とは、アメリカにおける州の権限のことです。ビデオではオクラホマ州などの州議会が、州内での金銀への課税を廃止し、事実上の通貨として金銀を使用できるようにする動きが報じられています。これは州権の強化を意味します。

💡分裂

分裂とは、今一つの統一されたものが複数の部分に分割されることです。ビデオでは、アメリカの両極化が進んでおり、分裂の危険性がはらんでいると指摘されています。分裂が進めばドルの国際通貨としての地位が揺らぐことにもなりかねません。

💡トランプ大統領

ドナルド・トランプは第45代アメリカ合衆国大統領(在任:2017年~2021年)です。ビデオでは、トランプ大統領がアメリカ合衆国憲法上の金本位制に関する条文をSNSで共有したことが紹介されています。

💡共和党

共和党はアメリカの2大政党の一つです。ビデオでは最近の共和党内の金本位制回帰を訴える動きが報じられています。これはトランプ前大統領の影響力の表れでもあります。

💡南北戦争

南北戦争は1861年から1865年にかけてアメリカ合衆国の北部と南部が戦った内戦です。ビデオではこの歴史的事例が引き合いに出され、アメリカ国内の緊張状態を示す例として紹介されています。

💡両極化

両極化とは意見などが二極化することです。ビデオではアメリカ国民の政治的、経済的両極化が進行していると指摘されており、これが分裂の危うさを増しているとされています。

Highlights

オクラホマ州とミズーリ州が金銀の州資本利得税を廃止する法案を提出

これらの法案が可決されれば、金銀の取引コストが下がり、貨幣としての利用を促進

金銀への課税は、それらをコモディティとしてではなく貨幣として再定義する動きへの障害

ロンポール元議員は「金銀に税金を課すことはあり得ない。それは詐欺である」と指摘

これらの法案は、連邦準備制度による貨幣の独占を覆す可能性を秘めている

背景には、連邦準備制度による貨幣発行の独占が合衆国憲法に違反しているとの認識がある

憲法専門家は「金銀の利用が広がれば、連邦準備制度の効力が失われるだろう」と指摘

グレシャムの法則では、良い貨幣が悪い貨幣を市場から駆逐するが、今回はその逆が起こり得る

これらの州法が施行されれば、連邦政府への影響や州外銀行の参入なども起こり得る

金銀への関心の高まりやトランプ氏のメッセージは、貨幣の本質回帰への動きを示している

アメリカの分裂はドルの国際通貨としての地位にも影響しかねない重大なリスク

アメリカ国内の政治的、経済的対立から、分裂の可能性が現実味を帯びている

南北戦争の教訓からも、アメリカ国内の分断は決して平和とは言えない状況だ

金銀を法定通貨と定める州法案の動きは、健全な貨幣制度への広範な州レベルの動きの一環

憲法上の金本位への回帰を唱えるトランプ氏のメッセージは symbolic な意味が大きい