TSFW Forum⑩ 講演⑤「サステナブル・ファイナンスの潮流と〈みずほ〉の取り組み」牛窪 恭彦 みずほフィナンシャルグループ執行役 リサーチ＆コンサルティングユニット長兼サステナビリティ推進担当

Summary

株式会社みずほフィナンシャルグループの牛久保康彦氏がサステナビリティ推進の重要性と、みずほの取り組みについて語りました。環境問題やエネルギー安全保障を考慮した金融商品の充実を進め、特にトランジションファイナンスの注目を呼びかけています。また、国際金融都市としての東京の役割を強調し、みずほがサステナビリティ推進をさらに強化する意気込みを述べています。

Takeaways

• 🌐 牛久保康彦氏は、みずほフィナンシャルグループのサステナビリティ推進を担当しており、経済学部卒業後、国内外の調査業務や産業調査部長を経て現在に至る。
• 📈 環境エネルギーやデジタル、社会保障など、経営戦略から広範な分野をカバーし、サステナビリティやDXを推進している。
• 🌿 サステナビリティ推進は、企業価値向上や成長戦略の一環として捉え、社会課題のチャレンジを単なるコストではなく、ビジネスモデルの高度化と見なす必要がある。
• 🔄 脱炭素化は、イノベーションや巨額の投資を必要とし、企業は金融機能を通じてこれらの投資を支える必要がある。
• 💡 サステナブルファイナンスは、グリーンファイナンスとソーシャルファイナンスを含み、トランジションファイナンスにも注目が集まっている。
• 📊 市場動向では、サスナビリティ関連の債券発行が急速に増加しており、2022年度の8月までに昨年度の7割近い発行が実現している。
• 🌍 ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、エネルギー安全保障が重要視され、化石燃料からの脱却と再生可能エネルギーの導入が加速する見込み。
• 🇪🇺 ヨーロッパでは、ロシアからの化石燃料への依存からの脱却が進み、脱炭素化の流れが加速する可能性がある。
• 🇯🇵 日本でもエネルギー安全保障と脱炭素化の流れを加速させる必要があり、企業はサステナビリティ推進に貢献する金融商品を活用する。
• 🏙 東京都は国際金融都市東京構想2.0を掲げ、グリーンファイナンスを活用して国際金融都市としてのステータスを確立する戦略を展開している。
• 🏢 みずほは、サステナビリティ推進を強化し、組織改編を行い、金融と非金融の機能を融合させることで、よりレベルの高いサービスを提供することを目指している。

Q & A

牛久保康彦様の現在の役職は何ですか？

株式会社みずほフィナンシャルグループの執行役、リサーチ&コンサルティングユニット庁兼サステナビリティ推進担当、グループcsuoチーフサステナビリティオフィサーを兼務しています。

サステナビリティ推進担当として牛久保様が担当している主な業務は何ですか？

金融市場や産業動向分析を担当するリサーチ部門と経営戦略、環境エネルギー、デジタル、社会保障などの広範な分野をカバーするコンサルティング部門を統括しています。

サステナビリティ推進の加速が求められている背景にはどのような要因がありますか？

気候変動やCOP26での議論、ロシアによるウクライナ侵攻後のエネルギー供給問題などが挙げられます。これにより、特に欧州では脱炭素化の流れが加速する見込みです。

サステナビリティ推進において重要な役割を果たしている金融商品は何ですか？

グリーンファイナンス、ソーシャルファイナンス、トランジションファイナンス、リンクボンドローンなどがあります。

トランジションファイナンスとはどのようなものですか？

カーボンニュートラルへの移行を支援する金融商品であり、特に化石燃料からの脱却や再生可能エネルギーの導入を促進するものです。

サステナビリティ推進をどのように捉えるべきですか？

単なるコストではなく、ビジネスモデルの高度化や企業価値の向上、成長戦略の一部として捉えるべきです。

サステナビリティ推進において、企業はどのようにストーリーを伝えるべきですか？

中長期的なビジョンを明確にし、現状とのギャップをどのように戦略的に埋めるかをわかりやすく伝えることが求められます。

サステナビリティ推進において、金融機関の役割は何ですか？

企業のサステナビリティ戦略をサポートする金融商品やサービスを提供し、内外の投資家やステークホルダーとコミュニケーションを取るきっかけとなる役割を果たします。

みずほフィナンシャルグループがサステナビリティ推進に向けた取り組みとして行っていることは何ですか？

組織改編を行い、金融面と非金融面の機能を融合させることで、より高度なサービスを提供することを目指しています。

国際金融都市としての東京の役割とはどのようなものですか？

サステナビリティ推進をリードし、国際的なベストプラクティスを示すことで、他の国や地域の成長と脱炭素化の両輪を実現する支援役となることが期待されています。