人間の本質かもしれない『異邦人|カミュ』【雑談#78.5】

てつがくちゃんねる
5 Feb 202422:26

Summary

TLDRこの動画スクリプトでは、アルベール・カミュの代表作「異邦人」が紹介されています。物語の主人公であるムルソーは、社会的な規範や期待に反して行動し、最終的に死刑囚となります。彼は嘘をつかないという信念を持っており、社会から異邦者として扱われることに。カミュは実存主義に批判的であり、彼の文学は社会的な鎧を脱ぎ捨て、人間の本能的、動物的な側面に焦点を当てています。スクリプトは、穆ルソーの内面と彼が直面する社会の非合理性を描き、観る者の心を深く打つ内容となっています。

Takeaways

  • 📚 アルベール・カミュは20世紀フランスの代表的な小説家で、代表作に『異邦人』、『シシポスの神話』、戯曲『カリギュラ』、そして『ペスト』などがあります。
  • 🎭 カミュは実存主義の思想に影響を受けながらも、自己の哲学的な立場を常に強調し、サルトルとは真反対の思想を持っていると主張しました。
  • 👥 『異邦人』の主人公は、フランス領アルジェリアに暮らすムルソーという男性で、彼の行動は社会からの異邦者として見なされることが多く描かれています。
  • 🔫 ムルソーは、感情に素直で嘘をつかないという性質を持っており、それが彼の信念として描かれています。
  • 🌞 物語の重要な場面として、ムルソーが母の葬儀で泣かなかったり、葬儀翌日に海水浴に行って肉体関係を持つなど、社会的な期待に反した行動をとります。
  • 🚨 ムルソーは、ある事件で人を殺害し、その後逮捕・裁判を受け、死刑判決を受けます。
  • 🤔 裁判で、ムルソーは自分の感情や動機を正直に語りますが、それが彼に不利になる証言となってしまいます。
  • 💭 彼は社会の価値観に反する自己肯定的な生き方を通じて、最終的に幸福を感じるという結末を迎えます。
  • 🌅 『異邦人』は、社会の枠組みに疎外感を覚える人々の心に響くと共に、個人の自由と社会の価値観との葛藤を描いた作品です。
  • 📖 この作品は、人間の本能的・動物的な側面と社会的側面の間の葛藤を、独特の視点から描いていると言えます。
  • 🌟 『異邦人』は、人間の本質や生き方について深く考えさせてくれる傑作であり、多くの読者に愛され続けています。
  • ✍️ カミュの文学は、実存主義とは異なる独自の哲学的視点を提供し、人間の内面と社会的枷锁に挑戦しています。

Q & A

  • アルベール・カミュの代表作の一つである『異邦人』は、どのような作品で、どのようなテーマを扱っていますか?

    -『異邦人』は、20世紀フランスの小説家アルベール・カミュの代表作の一つで、主人公ムルソーという男性が社会から異邦者として見なされる経験を通じて、個人の自由と社会的期待との間の葛藤を扱っています。

  • カミュが実存主義者と比較される理由は何ですか?

    -カミュは、彼が活動していた時代が実存主義の前時代であり、また彼の作品が不条理を扱っていたことから、実存主義者と比較されることがあります。しかし、カミュ自身は実存主義を否定し、特にジャン=ポール・サルトルとは思想的に真反対であると主張していました。

  • カミュの『異邦人』における主人公ムルソーの性格はどのようなものですか?

    -ムルソーは、社会的な期待や規範に従わない、非常に自己中心的で自由な精神を持ち、嘘をつかないという強い信念を持っています。彼は社会の異邦者であり、自分の欲求に素直であり、衝動に従って行動します。

  • 『異邦人』の中で、ムルソーが自分の母の葬儀での態度についてどのように語りますか?

    -ムルソーは母の葬儀で泣かず、平然と過ごし、その後すぐに海水浴に行き、タバコを吸いながら過ごしました。彼は悲しんでいると同時に、母の死によって解放されたと感じているという複雑な心境を持っています。

  • ムルソーが死刑囚として待つ最中、彼はどのようにして自分自身の正当性を肯定しましたか?

    -ムルソーは、死刑囚として待つ最中、自分の生き方を肯定し、自分が今まで正しいと信じ続けてきたことを思い出しました。彼は自分の人生を選び、その選択を正当化し、自分に特権を持っていると感じています。

  • カミュの『異邦人』は、なぜ現代の読者にも読んでいられる価値があるとされていますか?

    -『異邦人』は、個人の自由と社会的期待、信念と現実の間の葛藤を扱っているため、現代の読者にも共感できるテーマを持っています。また、主人公ムルソーの強い自己肯定感と自由な精神は、現代の価値観に訴えるとされています。

  • カミュの『異邦人』は、実存主義とはどのような関係がありますか?

    -『異邦人』は実存主義の思想に触れていますが、カミュは実存主義を批判的に見なしており、特にジャン=ポール・サルトルとは思想的に対立しています。カミュの描く人間は、実存主義が強調する社会的性質よりも、動物的で本能的な側面を強調しています。

  • 『異邦人』の主人公ムルソーが、どのようにして社会から異邦者と見なされるようになったのですか?

    -ムルソーは、社会的な期待や規範に従わず、自分の欲求と衝動に素直であり、嘘をつかないという信念を持っています。これらの行動と態度が、社会の普通の規範と異なっており、そのために彼は社会から異邦者と見なされるようになりました。

  • カミュの『異邦人』で、主人公ムルソーが抱える葛藤とは何ですか?

    -ムルソーが抱える葛藤は、個人の自由と社会的期待、信念と現実の間のものです。彼は社会の規範に従わず、自分の欲求と衝動に従って行動し、それが彼を社会の異邦者とさせています。また、彼は自分自身の生き方を肯定し、幸福を感じる一方で、社会から疎外されています。

  • 『異邦人』の主人公ムルソーが、自分の人生をどのように正当化していますか?

    -ムルソーは、自分の生き方を肯定し、自分が今まで正しいと信じ続けてきたことを思い出します。彼は自分自身の生き方を選び、その選択を正当化し、自分に特権を持っていると感じています。また、彼は社会の規範に従わず、自分の欲求と衝動に素直であり、嘘をつかないという信念を持っています。

  • カミュの『異邦人』は、どのようにして読者を深く引き込み、考えるよう促しますか?

    -『異邦人』は、主人公ムルソーの強い自己肯定感と自由な精神を通じて、読者を深く引き込みます。彼の行動と選択は、社会の普通の規範とは異なりますが、その一方で彼は自分自身の生き方を肯定しています。このような対比的な描写が、読者を自分の人生観や価値観について考えるよう促します。

Outlines

00:00

📚 異邦人紹介とアルベール・カミュのプロフィール

この段落では、アルベール・カミュという作家の紹介と、彼の代表作「異邦人」について語っています。カミュは20世紀フランスの小説家で、実存主義の思想に影響を受け、不条理さを取り扱う作品が多く知られています。また、彼は実存主義的な小説家の1人とされており、特にジャン=ポール・サルトルと比較されることが多いです。

05:03

🕵️‍♂️ 異邦人の物語概要と主人公ムルソー

第2段落では、小说「異邦人」のストーリーラインと主人公ムルソーについて詳述しています。ムルソーは、母の葬儀で涙を流さず、その後の行動が社会的な異邦者として捉えられ、最終的に死刑を宣告されるまでのプロットが語られています。彼の行動は社会の規範に反しており、それが彼を異邦者と見なす要因となっています。

10:04

💬 ムルソーの正直さと愛について

この段落では、ムルソーの性格について深く掘り下げています。彼は嘘をつかないという強い信念を持っており、それが彼の動物性を象徴すると説明されています。また、恋人マリーとの関係も触れられており、ムルソーが愛を表現する能力のなさを示す会話が紹介されています。

15:04

🤔 社会と異邦者としてのムルソー

ここでは、ムルソーが社会から異邦者として扱われることと、それが彼の人生観と衝動への素直さに関連していると語られています。彼は社会的な鎧を装うのではなく、自分の欲求と衝動を隠さずに生きているとされています。その姿勢は、社会の規範に反し、彼を異邦者と見なす理由となりました。

20:07

📖 異邦人への個人的な感想と結論

最後の段落では、物語を通じて見られるムルソーの人生観と、それが読者自身の人生にどのような影響を与えるかについて語られています。また、異邦人という作品が持つ意義や、実存主義との関係についても触れられており、読者に向けてこの作品を読んでほしいという要請がされています。

Mindmap

Keywords

💡アルベール・カミュ

アルベール・カミュは20世紀フランスの代表的な小説家で、本作「異邦人」の著者です。彼は実存主義の思想に影響を受けながらも、その思想に反発し、独自の文学世界を築きました。カミュの文学は、人間の孤独と自由、そして社会的異邦者としての存在をテーマにしています。

💡異邦人

「異邦人」とは、カミュの代表作であり、主人公ムルソーが社会的ルールに反し、最終的に死刑を受けるというストーリーを通じて、社会的異邦者としての存在を探求しています。この作品は、人間の自由と社会的規範との間の葛藤を描き、深く多くの読者を魅了してきました。

💡実存主義

実存主義は、人間の自由意志と個々の存在の重要性を重視する哲学的な思想です。カミュは実存主義の思想に多大な影響を受けていますが、同時にその限界や矛盾にも注目し、独自の文学的探求を行ってきました。

💡社会的異邦者

社会的異邦者とは、社会の規範や価値観に反する行動をとり、社会から排斥される存在を指します。カミュの「異邦人」では、主人公ムルソーが社会的規範に従わず、その結果死刑を受けるというストーリーを通じて、社会的異邦者としての苦悩と葛藤を描いています。

💡自由意志

自由意志とは、人間の意志が自由であるとする哲学的な概念です。実存主義では、自由意志が人間の存在の核心であり、個々の自己実現を可能とすると考えられています。カミュの作品では、自由意志を通じて人間の孤独と葛藤が描かれており、その重要性が強調されています。

💡不条理

不条理とは、道理や筋道でないこと、または予期しない事象を指します。カミュの「異邦人」では、主人公ムルソーが社会の常識や規範に反する不条理な行動を繰り広げ、それが彼を社会的異邦者へと導く要因となります。

💡死刑

死刑とは、国が犯罪者に対して命を奪うことによって行われる最重の刑罰です。「異邦人」の主人公ムルソーは、社会的規範に反した行動の結果、死刑を受けることになります。その死刑が宣告された瞬間でのムルソーの心理状態が、作品の重要な場面の一つです。

💡信念

信念とは、人が持つ確固たる意志や信条です。カミュの「異邦人」では、主人公ムルソーが自分の信念に忠実に生きる姿が描かれており、それが彼を社会の異邦者とすることになる要因となっています。

💡人間の孤独

人間の孤独とは、個々人が抱える孤独感や隔たりを指します。カミュの作品では、人間の孤独が深く描かれており、それが人間の自由意志や個々の存在意義を問うる契機となっています。

💡社会的規範

社会的規範とは、社会の中で成員が遵守すべき行動基準や価値観を指します。カミュの「異邦人」では、主人公ムルソーが社会的規範に反し、その結果を背負うことになる姿が描かれています。

💡自己実現

自己実現とは、人間の潜在能力を最大限に発揮し、自己の理想や目標を達成することを指します。実存主義では、自己実現が人間の最高の目標とされていますが、「異邦人」では、自己実現を追求するムルソーが社会から疎外される姿が描かれています。

Highlights

アルベール・カミュが紹介された理由は、彼の作品「神の異邦人」の哲学的価値と、20世紀フランス文学においての重要性にかかわっています。

カミュは1913年に生まれ、20世紀フランスを代表する小説家であり、「異邦人」や「カルイギュラ」などの代表作があります。

カミュは実存主義小説家の一人として紹介されることがありますが、彼はその思想を完全に否定しています。

カミュの作品は、社会の常識や価値観に挑戦する異邦的な存在として描かれることが多く、その独自の哲学的視点が高く評価されています。

「異邦人」の主人公であるムルソーは、社会の規範に逆らい、自己の信念を貫く姿勢で描かれています。

ムルソーは、母の葬儀での態度や、ギャングとのトラブルなど、社会から異邦者扱いされる経緯があります。

カミュは、実存主義者としての自己定位を否定し、自己の思想を明確に表現しました。

「異邦人」は、主人公ムルソーの信念と行動を通じて、社会の常識に挑戦する意図を示しています。

カミュは、自己の作品を通じて、社会の価値観や人々の考え方に批判的な視点を提供しています。

ムルソーの人生観は、社会の規範に反し、自己の欲望や信念を貫く姿勢が特徴的です。

「異邦人」は、主人公の内面世界や感情の動きを細かく描写し、読者を深く引き込みます。

カミュの文学的手法として、主人公の心理状態を詳細に描写し、読者をその世界に引き込むスタイルがあります。

「異邦人」は、人間の本質や社会的価値観を問う、深い哲学的なメッセージを持つ作品です。

カミュは、社会の規範や常識に挑戦し、人間の自由や自己実現を追求する思想を展開しています。

「異邦人」は、主人公の人生観や行動を通じて、社会の価値観に対する批判と疑問を提起します。

カミュの作品は、人間の内面世界を深く掘り下げ、普遍的な問題に向き合う意図があります。

「異邦人」は、文学的な手法を駆使して、人間の孤独や社会的異化を表現しています。

カミュの文学は、人間の自己実現や自由を追求する姿勢を通じて、社会の枠組みに挑戦しています。

Transcripts

play00:00

こんにちは哲学チャンネルです今回は

play00:03

アルベール神の異邦人を紹介したいと思い

play00:06

ます是非最後までご視聴

play00:10

くださいさてアルベールカミュまこれ説明

play00:14

の必要はないかもしれませんが一応重要な

play00:18

ところだけ触れておきます1913年

play00:23

生まれ20世紀におけるフランスの小説家

play00:26

ですねえ代表作としては今回紹介する

play00:30

異邦人を始めまたサルトルから異邦人の

play00:36

哲学的翻訳と表されたシシポスのシンは

play00:41

または戯曲のカリギュラそしてペストなど

play00:45

になるんでしょうかあのすごくどうでも

play00:49

いい話なんですけれども昔テレビでよく見

play00:53

たタレントの戦神さんはあの今は事務所の

play00:58

社長をやっていらっしゃると思うんですけ

play01:00

もアルベール神のお兄さんの孫らしいです

play01:04

で彼はよくですね実存主義小説家の1人と

play01:09

して紹介されることがあるんですけれども

play01:12

これは彼が活動した時代がまさに実存主義

play01:15

前世期だったこととえ彼の作品が不条理を

play01:20

扱っていたことによってこのなんて言うん

play01:23

ですかね実の主義の思想の中には1つ

play01:27

大きなキーワードとして不条理っていう

play01:29

ものがありましてまそれもあってそのよう

play01:32

に評価されていると思うんですけれども神

play01:35

自身はですねえこれを完全に否定してい

play01:38

ますえ実存主義的な小説家の代表格は

play01:43

サルトルだと思うんですけれどもまオート

play01:46

ですね作品で言うとで特に同年代で当時

play01:50

進行もあったサルトルと神はよく比較され

play01:54

ていてで2人セットで実存主義者として

play01:57

紹介されることが多かったみたいなんです

play01:59

play02:00

でそれに対して神はある気候で私と

play02:03

サルトルの思想は真反対であるっていう風

play02:05

に断言していますでこれ作品に関しても

play02:09

そうで例えば不条理文学の代表者である

play02:13

カフカえこれは過去に変心をサブ

play02:17

チャンネルで取り上げてると思うんです

play02:18

けれどもカフ科の小説の多くは突然現れる

play02:23

不条理の圧倒的な力ですねえこれに老廃

play02:27

する主人公が描かれることが多いんです

play02:30

けれども神の小説の多くはですね突然

play02:33

現れる不条理にそれでも平成と立ち向かう

play02:37

ような強い人間が描かれるんですよねだ

play02:41

からそういう意味で個人的にはどちらかと

play02:44

いうとニーチェの超人思想的というかえ

play02:47

そういう印象を受けることが多いですね

play02:50

それで神自身も彼の作品の主人公たちと似

play02:54

たような性質を持っていて生涯を通じて神

play02:58

だったり実存主義だったり共産主義だっ

play03:01

たりえそういったものを否定し続けたん

play03:04

ですねでこういった姿勢はある時には世界

play03:09

情勢が大変なことになっているのにえそう

play03:11

いう姿勢に固執して解決策を提示しないで

play03:14

わがままを言っている人間みたいな感じで

play03:18

批判されてですねえこういった批判

play03:20

サルトルもしていてえそれが原因で2人の

play03:23

中は断絶してしまうわけなんですよねま

play03:27

ただ今振り返ってみると神は当時世界を

play03:31

より客観的に俯瞰できていた人間の1人な

play03:35

のだと思いますでそんな彼の小説デビュー

play03:38

作が異邦人ですねえ本当はその原型となる

play03:43

幸福なしという作品を書いていたのですが

play03:46

出来が気に入らなかったみたいでえそれを

play03:49

書き直してですね異邦人としてえ出版した

play03:53

わけですでちなみに幸福なしという作品は

play03:57

神が死んだ後ですね観光されていますで

play04:00

これ翻訳版もあ出版されていてストーリー

play04:03

が微妙に違うこちらの作品も非常に名作だ

play04:07

と思いますまなんでよければですね違法人

play04:10

とセットで読んでみると良いのかなと思い

play04:14

ますで次に異邦人の粗筋を紹介したいん

play04:18

ですけれどもこれあの話の筋だけ紹介する

play04:22

とですね多分不思議な感覚を受けると思い

play04:24

ますえただその不思議な感覚っていうのは

play04:28

ですねえた的に言うと作中の人々が受けた

play04:32

ものと同じだと思われるので今回に関して

play04:35

はあえてまずはそういう紹介の仕方をし

play04:38

たいと思いますでこの作品の主人公は

play04:42

フランス領アルジェリアに暮らすムルソー

play04:45

という男性ですで彼がですね養老院に入っ

play04:49

ていた母の不法を受け取るところから物語

play04:53

が始まります

play04:55

でお母さんの葬儀がありますので彼は休暇

play04:59

を取ってですねえそこに向かうんですねで

play05:02

ただこの母の葬儀では彼は泣きませんでし

play05:06

たえそれどころか平然とミルクコーヒーを

play05:09

飲みタバコをふかしえ母の泣きがを見るか

play05:13

という風に聞かれても見ないっていう風に

play05:15

答えるんですねで葬儀に疲れた彼は帰って

play05:18

ぐっすり寝て翌日海水浴に赴きますえ

play05:23

そしてそこで昔の仕事の同僚であった

play05:26

マリーという女性に出会ってえ2人はその

play05:29

の日に肉体関係を持ちますまあ一言で言う

play05:33

と不謹慎ですよねでまちょっと時間は過ぎ

play05:36

てですねその後彼は彼が住む

play05:39

アパートメントの隣人のレモンという男性

play05:43

から彼がこう関係を持っていた女婦がです

play05:46

ねえ家にいってえその女性から金をせびら

play05:50

れてえ彼はそれを騙されたと思ってですね

play05:54

その女性をボコボコにしてしまったとえ

play05:56

ただ最後に少しだけ寄りを戻したいって

play05:59

いう相談を受けるんですねでムルソはそれ

play06:01

を受けてえ女性を誘い出す手紙を代筆する

play06:05

んですがえ結果的にはですねえその手紙に

play06:08

よって家に訪れた女性をレイモンはまたも

play06:11

ボコボコにしてしまうんですよでこの女性

play06:14

の兄がアラビア人のギャングでレイモンと

play06:17

ムルソーの2人は以後ですねギャングの

play06:19

集団に目をつけられてしまうことになった

play06:22

とでさらに後日ムルソーはレイモンを通じ

play06:25

てマソンという男性の別荘に遊びに行こ

play06:28

うっていう風にに誘われるんですねで

play06:31

ムルソーは彼女のマリーと一緒にマソンの

play06:34

別荘に遊びに行くんですけれどもそこに例

play06:38

のギャングたちがついてきてしまうんです

play06:39

よで一色即発の中レイモンがギャングに

play06:43

対してピストルを使おうとするんです

play06:45

けれどもこれをムルソーが静止してで

play06:48

ムルソーはピストルを預かるんですねま

play06:51

この一食即発の空気が解決されたことで

play06:54

一応こう一旦はえギャングとのこう

play06:57

バチバチした関係っていうのは平成な状態

play07:00

になったんですけれどもその後ですね

play07:03

ムルソーが別荘の近くを散歩していると

play07:06

そのギャングの1人がですね浜辺で

play07:08

日向ぼこをしていたんですよでなぜか

play07:11

ムルソーは彼に近づいていきレイモンから

play07:14

預かっていたピストルで発砲してしまい

play07:16

ますえそして倒れた相手にさらに4発の

play07:20

銃弾を追加で発砲し殺人を犯してしまい

play07:24

ましたえその後ムルソーは逮捕され裁判が

play07:28

始まるんですねで検事とか弁護士に反抗の

play07:32

同級を聞かれてもムルソーはよくわからな

play07:35

いっていう風に答えるんですよで姉妹には

play07:37

太陽が暑かったせいだみたいな答えをする

play07:40

始末でまそういうこう証言もそうなんです

play07:44

けれども裁判の材料は彼に不利なもの

play07:47

ばっかりだったんですねえそれこそえ

play07:50

先ほど触れた通り母の葬儀の際の態度が人

play07:53

としてとても冷徹なものだったことえ

play07:56

そして葬儀の翌日に女性と肉体関係を持っ

play08:00

たことえさらにギャングとのトラブルの

play08:02

当事者だったことしかもですねえ裁判中

play08:06

ムルソーはその裁判のことをですね人言の

play08:10

ように眺めているんですよねでそういう

play08:12

態度も相まって結果的に彼はギロ神経の

play08:16

宣告を受けてしまいますそれで死刑宣告を

play08:20

待っている最中えムルソはですね自分自身

play08:23

が今幸福であることを確信しますえそして

play08:28

彼の最後の願いをは自分が死刑に処される

play08:31

時それを見ている監修が自分に対して像の

play08:35

言葉を投げかけてくれることでしたまそう

play08:39

いう話なんですねいかがでしょうかかなり

play08:43

細かい部分をはってはいますが実際に起き

play08:47

たこととしては以上の通りですそれでこの

play08:51

作品の肝は1にも2にもムルソーの信念な

play08:56

んですよねあの法人というタイトルにある

play09:00

通りムルソーはまさに一般社会における

play09:05

異邦人異物だったんですえっと過去にです

play09:10

ねサブチャンネルで取り上げたことがある

play09:12

コンビニ人間という作品があるんです

play09:14

けれどもあの作品ではADHDもしくは

play09:18

アスペルガー的な性質によってえ社会から

play09:22

の阻害というかですね生きさを感じている

play09:25

主人公が描かれていたのですがムルソーは

play09:29

そのような主人公ともちょっとまた違う

play09:31

タイプなんですねそのなんだろう人の

play09:34

気持ちが読めないから異常な行動をして

play09:36

しまうとか旗から見ておかしな言動をして

play09:39

しまうとかそういうことではなくてむしろ

play09:43

彼の感受性って波の人よりも豊かだと

play09:47

言えるんですよその作中では睡眠欲とか

play09:51

性欲が大勢な描写もありますしその他者の

play09:56

こう気持ちの変化に対してですね気に感じ

play09:59

取るっていう描写もあったりするわけです

play10:01

ねだからそういう意味で人間一般よりも

play10:04

非常に動物的な感性を持った存在だという

play10:07

風に考えられるかもしれませんえしかし

play10:12

ムルソーはですね嘘をつくことができ

play10:14

なかったんですよまこれも動物的って言っ

play10:17

たら動物的なんですけれどもま飛び切り嘘

play10:20

をつくことができないもしくは嘘をつく

play10:23

ことが嫌いだえ嘘をつかないという信念を

play10:26

持っている嘘をつかないという強さを持っ

play10:28

ているいう風に言い換えることもできるか

play10:30

もしれませんがまこれを表す印象的な

play10:33

シーンはまやはり恋人のマリーとの

play10:37

エピソードですねあのこうマリーはですね

play10:41

ムルソーに対して仕切りに私のことを愛し

play10:45

ているっていう風に聞くんですけれども彼

play10:47

はその度に多分愛していないと思うと

play10:52

答えるんですよでただムルソーがマリーに

play10:55

対して愛着がないかっていうとそんなこと

play10:57

は全然なくてええ彼はちゃんとマリンに

play11:00

対して一緒にいたいという気持ちは持って

play11:02

いるんですけれどもえっとそれが愛とか

play11:06

愛しているかっていう風な質問になると

play11:10

そういうことではないなっていう風に思っ

play11:12

てしまうんですねでも普通この人のことが

play11:16

好きで一緒にいたいなって思っていて愛し

play11:18

ているって聞かれたら愛してるよって

play11:21

答えればいいじゃないですかでもそれが

play11:23

できないもしくはそれをしないんですねだ

play11:25

からそう聞かれたら多分愛していないと思

play11:28

うっていう風にそのまま伝えてしまうん

play11:30

ですよでさらにえ印象的なシーンはマリー

play11:34

から求婚されるっていう場面があるんです

play11:36

けれどもまそれなんてもそのさたるものと

play11:39

いうかですねあのある日マリーが私と結婚

play11:43

したいっていう風にウルソに聞くんです

play11:45

けど彼はそれに対して君が望むならそうし

play11:48

てもいいって答えるんですねでその上で

play11:51

マリーがじゃあ私を愛しているのっていう

play11:54

風に聞くと前にも言った通り愛してはい

play11:57

ないと思うとと答えるですでさらにじゃあ

play12:01

なぜ私と結婚するのという質問に対しては

play12:04

君が結婚したいと言ったからだと言い

play12:08

マリーがじゃあもし他の女が同じことを

play12:12

言ってきたらあなたは結婚の申し込みを

play12:14

受けるのという風に聞くと多分受けるって

play12:17

答えるんですよねまおそらく非常にこう

play12:20

特殊なやり取りではあるのかもしれません

play12:23

がえ私はですね昔このやり取りを読んだ時

play12:27

にこれ自分やんって思ってしまったんです

play12:30

よねあのまもちろん無想ほどの極端さは

play12:34

ないのですが私にはですね間違いなく無想

play12:38

的な性質が割としっかり存在していて彼の

play12:42

考えるロジックが痛いほど分かってしまう

play12:45

んですよねあのこれすごいどうでもいい話

play12:48

なんですけれども私はですね過去にある

play12:51

女性と3年間同棲していたんですねこれは

play12:55

あの今の妻とか一切関係ないんですけれど

play12:57

もでそれでその女性は同性中に3回別の人

play13:02

と浮気をしたんですけれども私はですね

play13:06

相手が別れたいというまではその浮気を

play13:09

許容したんですよでそれはなんか相手を

play13:13

愛しているとかまだ一緒にいたいとか

play13:17

かわいそうだからとかそういう動機では

play13:19

なくてですね単に同棲するという契約が

play13:23

そこにあって相手がそれを破棄していない

play13:26

からってい理由だったんですよまそれで

play13:28

結果的に3回目の浮気で女性は出ていって

play13:31

しまったんですけれどもなんだろうなあの

play13:34

それと似ているというかですねこうムルソ

play13:37

の人生障害を小説を通して見ていると他人

play13:42

ごとは感じられない部分が多々あっても

play13:45

それだけにすごく読んでて心が痛いという

play13:48

か締めつけられるというかそういう感覚が

play13:50

あるんですよねまだからそういう意味で

play13:53

異邦人っていう作品は私にとってのとても

play13:56

重要な本として今も何度も読み続ける存在

play13:59

になっていますまちょっと話がそれたので

play14:02

話を戻すとムルソーが嘘をつかないエピ

play14:05

ソードドっていうのは他にもあって例えば

play14:08

母親の葬儀の際の態度がおかしかったこと

play14:11

をとめられた際にですね彼は誰しもに身内

play14:16

にいなくなって欲しいという思いは少し

play14:19

だけあるものでしょうみたいなことを言う

play14:21

んですよこれま裁判としてはどう考えても

play14:24

自分の不利になるような証言ですよねで

play14:28

もちろん彼は母親の葬儀の際確かに悲しん

play14:32

でいたんですよえしかしあのムルソーは

play14:35

世界をまっすぐに見つめる人なのでそこに

play14:38

ですね悲しんでいる自分と養老院にいる

play14:42

母親という多少面倒な存在がいなくなった

play14:45

アド感を感じている自分っていうのを同時

play14:48

に把握しているわけですよねえそしてそれ

play14:51

を他者に隠すことしないとえもちろん自分

play14:55

からわざわざ発信することはないんです

play14:57

けれどもそれについて聞かれたら正直な

play15:00

気持ちを答えてしまうわけですよえーこの

play15:04

ようにですねムルソは誰よりも自分の欲求

play15:07

に素直でえそしてその衝動に対して嘘を

play15:10

つかない人間だったんですねだからある

play15:13

意味非常に動物的でありある意味非常に

play15:17

強い人間なのかもしれませんそんな彼は

play15:20

ですねまもちろん殺人を犯していますから

play15:23

それは絶対にダメなんですけれどもま社会

play15:26

から異邦人のレッテルを貼られ処理されて

play15:29

しまいますえそしてですね彼はそれでも

play15:33

そのように生きた性を肯定し最後幸福に

play15:36

満たされているわけですねもちろんその時

play15:39

の気持ちを測りことはできませんがま

play15:42

おそらくですね面倒くさいせから解放され

play15:45

るっていう語るシを感じていたのかもしれ

play15:48

ませんまこれって読んだ際の解釈っって人

play15:53

によってどう変わるんですかねあの先ほど

play15:57

の通り私はムルソーに自分を重ねてしまう

play16:00

のでムルソーの目から物語を見てしまうん

play16:03

ですよでもそういう要素がない方がいると

play16:06

したらそういう方は一般市民の目から彼を

play16:10

見るんですかねそのムソを違法人として

play16:13

見るというかそういう見方があるのかなっ

play16:16

ていうのが結構興味があったりしますまと

play16:20

はいえですねこれ個人的な考えとしては誰

play16:23

しもの心の中に無想的なものが眠ってい

play16:26

るっていう風に思っていてまだから

play16:29

言い換えると人の本質をある種具現化した

play16:33

のがムソであると人は本質的に動物的な

play16:37

衝動を持っていてそれを社会的な鎧で隠し

play16:41

て生きているわけですよそれは生き方とし

play16:45

て隠すという意味もあるし嘘をついて

play16:48

見繕うという意味もありますよねそれで

play16:51

ムルソはどちらの選択もしなかったわけ

play16:54

ですまそれだけに異邦人という作品は

play16:57

そんな心の奥底にある本質をですね

play17:00

グリグリえぐられるようなそんな力を持っ

play17:03

た傑作だと思いますだからそういう意味で

play17:06

全然実存主義的ではないんですよねえっと

play17:10

人間という存在を中心に置くという実存

play17:13

主義という意味ではえ2つに近い要素は

play17:16

あるんですけれども実存主義における人間

play17:19

ってもっと社会的なんですよえただ神の

play17:23

描く人間はもっと動物的で本能的なんです

play17:26

よねですからおそらく神が実存資業を批判

play17:31

していたのはきっとその部分なんだと思い

play17:34

ますまあ古典にはですね必読とも言える

play17:38

ような名作がいくつかありますが個人的に

play17:41

は異邦人はまさにそうした意味での必読の

play17:46

書なのかなという風に思っていますま是非

play17:49

ですねえ今回音声聞いていただいて面白

play17:53

そうだなっていう風に思ったりあ自分の中

play17:55

にムルソーいるやんて思ったりですねえ

play17:58

そういういう感覚がありましたらあの

play18:00

そんなに長くない中編小説なので読みづら

play18:04

さもそこまでないですし是非ね手に取って

play18:07

読んでいただきたいなと思い

play18:09

ますで最後にですね異邦人の中でも

play18:13

とりわけ有名なシーンを引用して終わり

play18:16

たいと思いますあのムルソーが死刑を待っ

play18:19

ている時ですね彼の元を何度も彩が訪れる

play18:24

んですよで彼はムソに対して神を信じる

play18:27

かていうに聞くんですけれども武信論者

play18:30

だったムルソーは片にそれを拒否するん

play18:32

ですねえしかしある時ムルソーの中で何か

play18:36

が壊れ資材に向かって大声で心の声を叫ぶ

play18:41

んですねでかなり長いんですけれども非常

play18:45

に重要な箇所でありムルソーの本質を表す

play18:48

言葉なのでそのまま引用したいと思います

play18:52

で中にはですね今回紹介しなかった小有名

play18:56

なんかも出てくるんですけれどもその辺り

play18:58

は気にしないでいただければと思い

play19:01

ます祈りなどするな消えてなくならなけれ

play19:04

ば焼き殺すぞ君はまさに自信満々の様子だ

play19:09

そうではないかしかしその信念のどれを

play19:12

取っても女の髪の毛1本の重さにも値し

play19:15

ない君は死人のような生き方をしている

play19:18

から自分が生きているということにさえ

play19:20

自信がない私はと言えば両手は空っぽの

play19:24

ようだしかし私は自信を持っているについ

play19:28

て全てについて君より強くまた私の人生に

play19:33

ついてきるべきあの死についてそうだ私に

play19:37

はこれだけしかないしかし少なくともこの

play19:40

心理が私を捉えていると同じだけ私はこの

play19:44

心理をしっかり捉えている私はかつて

play19:46

正しかったし今もなお正しいいつも私は

play19:50

正しいのだ私はこのように生きたがまた別

play19:54

な風にも生きられるだろう私はこれをして

play19:57

あれをしなかったこんなことはしなかった

play19:59

が別なことはしたそしてその後は私は

play20:03

まるであの瞬間自分の正当さを証明される

play20:06

あの夜明けをずっと待ち続けていたよう

play20:09

だった何者も何者も重要ではなかったその

play20:13

訳を私は知っている君もまたその訳を知っ

play20:17

ているこれまでのあの巨の人生の営みの

play20:20

間中私の未来の底からまだやってこない

play20:23

年月を通じて1つの暗い衣吹が私の方へ

play20:27

立ち上ってくるその暗い伊吹がその道筋に

play20:30

おいて私の生きる日々ほどには現実的とは

play20:33

言えない年月のうちに私に差し出される

play20:37

全てのものを人なみにするのだ他人の死母

play20:41

の愛そんなものが何だろういわゆる神人々

play20:45

の選び取る生活人々の選ぶ宿命そんなもの

play20:49

に何の意味があろうただ1つの宿命がこの

play20:52

私自身を選びそして君のように私の兄弟と

play20:56

言われる無数のある人々を私と共に選ば

play21:00

なければならないのだから君は分かって

play21:03

いるのか一体君は分かっているのか誰でも

play21:07

が特権を持っているのだ特権者しか意し

play21:10

ないのだ他の人たちもまたいつか処刑さ

play21:13

れるだろう君もまた処刑されるだろう

play21:17

人殺しとして告発されその男が母の埋葬に

play21:21

際して涙を流さなかったために処刑された

play21:24

としてもそれは何の意味があろう男性の犬

play21:28

にはその女房と同じ値打があるのだ機械

play21:31

人形みたいな小柄な女もマソンが結婚した

play21:34

パリ女と等しくまた私と結婚したかった

play21:38

マリーと等しく罪人なのだセレストは

play21:41

レーモンよりは優れているがそのセレスト

play21:44

と等しくレモンが私の仲間であろうとそれ

play21:47

が何だろうマリーが今日もう1人のムルソ

play21:50

に切粉を与えたとしてもそれが何だろう

play21:53

この死刑囚め君は一体分かっているのか

play21:59

以上です今回も最後までお聞きください

play22:02

ましてどうもありがとうございます

play22:04

チャンネル登録高評価が更心の言動力です

play22:07

是非ご協力よろしくお願いしますそれでは

play22:10

また次回お会いし

play22:24

ましょう

Rate This

5.0 / 5 (0 votes)

Related Tags
異邦人アルベール・カミュ実存主義自由社会批判哲学小説フランス文学信念死刑
Do you need a summary in English?