非機能要求も段階的詳細化!くれぐれもリストだけ展開してはいけない――IPAが公開している非機能要求グレード2018とは?/【ITプロジェクトのための プロマネの右腕】
Summary
TLDRこの動画は、ITシステム開発のマネジメントに携わる新しいリーダー向けに、非機能要求を効率的かつ効果的に定義する方法について解説しています。特に、IPAが公開している非機能要求グレード2018の活用法に焦点を当て、システムの規模に応じて要求項目を段階的に詳細化するアプローチを紹介。全238項目の中でも重要な92項目に着目し、段階的に非機能要求を決定するプロセスを学びます。初心者でも理解できるよう、非機能要求の基本とその実践的な使い方を解説しています。
Takeaways
- 📚 非機能要求はシステムの開発において重要であり、効率的かつ効果的に決定する必要がある。
- 🤔 システム開発の初期段階では具体的な非機能要求が出せないことが多いが、後の段階で遅すぎると納期に間に合わなくなるリスクがある。
- 📋 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開している『非機能要求グレード』は、非機能要求の効率的な定義に役立つ。
- 💡 非機能要求グレードは238の項目があり、ゼロベースで全てを定義するのではなく、システムのグレードに応じた提案値を使って調整するアプローチが推奨される。
- 🔍 段階的詳細化の考え方に基づき、プロジェクトのフェーズに応じて非機能要求を段階的に詳細化していくことが重要。
- 🚦 システムの規模や社会的影響に応じて3つのグレード(影響がほとんどないシステム、限定的な影響のあるシステム、社会的影響が大きいシステム)が定義されている。
- 🛠 非機能要求の92項目は重要なものとして優先的に検討され、残りの項目は段階的に詳細化することが推奨されている。
- ⚠️ 非機能要求グレードは全てを網羅しているわけではなく、特にシステム基盤やインフラの部分にフォーカスしている。
- 💻 システムはハードウェアとソフトウェアで構成され、非機能要求グレードは主にシステム基盤に関連する非機能要求を扱っている。
- 🎥 次回の動画では非機能要求グレードの中で特に重要な13項目について詳しく学んでいく予定。
Q & A
非機能要求とは何ですか?
-非機能要求は、システムの性能や信頼性、セキュリティなど、機能的ではない要件のことです。システムがどのように動作するかに関する要求事項で、使いやすさや可用性も含まれます。
非機能要求を効率的かつ効果的に定義するにはどうすればよいですか?
-非機能要求を効率的に定義するためには、IPAが公開している『非機能要求グレード』を活用することが推奨されます。このツールを利用することで、システムの規模や影響に応じた段階的な詳細化が可能です。
非機能要求を定義する際のジレンマとは何ですか?
-開発の初期段階ではシステムの具体的なイメージが湧かず、非機能要求を詳細に定義するのが難しい一方で、開発後半で非機能要求を出すと納期に遅れが生じるリスクがあります。
IPAが提供する『非機能要求グレード』とは何ですか?
-IPAが提供する『非機能要求グレード』は、システム開発時に考慮すべき非機能要求を段階的に定義するためのガイドラインです。3段階のグレードが定義されており、システムの社会的影響に応じて適切なレベルを選ぶことができます。
『非機能要求グレード』はどのように使うべきですか?
-非機能要求グレードは、システムの稼働率や運用時間といった具体的な項目に応じて適切なレベルを提案するためのツールです。最初にシステムのグレードを決定し、そのグレードに応じた要求レベルを選び、必要に応じて調整します。
238項目もある非機能要求をどのように扱えば良いですか?
-全ての項目を一度に定義する必要はなく、段階的に詳細化することが重要です。最初は重要な92項目から始め、プロジェクトが進むにつれて残りの項目を検討していくことが推奨されています。
非機能要求グレードの3つのグレードはどのように分類されていますか?
-グレードは、社会的影響がほとんどないシステム、限定的な影響があるシステム、極めて大きな影響があるシステムの3段階で分類され、それに応じた要求レベルが定義されています。
非機能要求の具体的な項目例を教えてください。
-具体的な項目には、システムの稼働時間や運用時間、データベースのパフォーマンス、セキュリティ要件などがあります。これらの項目に対して、それぞれのレベルが定義されています。
非機能要求グレードがカバーしている範囲はどこですか?
-非機能要求グレードは、主にシステム基盤やインフラの部分をカバーしています。業務アプリケーションの要求は含まれておらず、主に共通的なインフラ部分に焦点を当てています。
非機能要求グレードを使う際に注意すべき点は何ですか?
-非機能要求グレードはあくまでもガイドラインであり、プロジェクトごとに適切に調整することが重要です。全ての項目を定義するのではなく、本当に必要なものだけを選定することが推奨されています。
Outlines
👋 新しいITシステムマネージャー向けプロジェクト管理の紹介
この段落では、動画の司会者である吉田さんが自己紹介し、主に新しくITシステム開発のプロジェクト管理を担当する人向けに、実践的なプロジェクト管理の方法を一緒に学んでいくことを説明します。また、チャンネル登録を促し、動画全体で「非機能要求」について学ぶことが目標であると紹介しています。非機能要求の定義が難しいが、適切なタイミングで決めることの重要性について言及しています。
📋 非機能要求グレードの基本的な理解
この段落では、IPA(情報処理推進機構)が公開している『非機能要求グレード2018』について説明しています。この資料は無料で入手でき、多数の項目が含まれていますが、238項目を一つ一つ定義するのではなく、段階的に詳細化していく使い方を推奨しています。現場でリストが独り歩きしてしまうリスクにも触れ、非機能要求を効率的に管理するためのアプローチが説明されています。
🏗️ システムの規模と非機能要求の決定方法
この段落では、システムの規模や影響度に応じた非機能要求の決定方法について説明されています。システム構築の初期段階でシステムの特性に応じたグレードを決め、その後、段階的に詳細化していくプロセスが紹介されています。また、システムの利用範囲や障害時の影響範囲を考慮した非機能要求の決定も述べられており、グレードによって異なる要求レベルが定義されていることが説明されています。
🔢 非機能要求項目とレベルの選定
この段落では、非機能要求の項目とそのレベルをシステムのグレードに基づいて決定する方法が説明されています。例えば、システムの運用時間について、最低ランクのレベル0から最高ランクのレベル5までの段階的な要求があることが述べられています。推奨されるレベルを基に、プロジェクトに合ったレベルを調整するプロセスが紹介され、また、238項目のうち重要な92項目から検討を始める段階的なアプローチが推奨されています。
💡 非機能要求グレードの限界とカバー範囲
この段落では、非機能要求グレードがカバーしている範囲と、その限界について説明されています。非機能要求グレードはシステム基盤やインフラ部分を主にカバーしており、業務アプリケーションには依存しない共通的な要求を整理していますが、全ての非機能要求を網羅しているわけではない点にも触れられています。また、ハードウェアとソフトウェアの違いやシステム基盤の重要性についても言及されています。
📚 非機能要求グレードの活用と次回予告
この段落では、今回学んだ非機能要求グレードの基本的な使い方のまとめが行われています。次回は、具体的な項目について詳しく学んでいく予告がされており、視聴者にチャンネル登録を促し、次回の配信を楽しみにしてもらうように締めくくられています。
Mindmap
Keywords
💡非機能要求
💡IPA
💡非機能要求グレード
💡2段階的詳細化
💡システムの稼働率
💡段階的に詳細化
💡グレード
💡システム基盤
💡レベル0から5
💡238項目
Highlights
ITシステムの開発をマネジメントする立場のための実践的なプロジェクトマネジメントについて学べる。
非機能要求とは何かについての基礎知識を提供し、どのように決めていくかを学ぶ。
非機能要求をプロジェクトの進行段階に合わせて効率的かつ効果的に決定する方法を紹介。
IPAの非機能要求グレード2018の使用を推奨し、その無料ダウンロードが可能。
238項目の非機能要求リストは一つずつ定義するためのものではなく、段階的に詳細化するアプローチを取るべき。
非機能要求グレードでは、3段階のグレード(社会的影響の大きさに応じたシステムグレード)を定義。
非機能要求グレードは、システムの構想段階でグレードを決定し、各フェーズで調整を行う。
システムの利用者範囲や影響度に応じて、初期段階で要求グレードを決定するのが効率的。
238項目のうち、14項目は重要な項目として特に検討が必要で、他の項目は段階的に詳細化する。
非機能要求グレードはシステム基盤部分のみをカバーしており、業務アプリには依存しない。
ハードウェアとソフトウェアの構成要素を詳細に説明し、それぞれの非機能要求の対象を明確化。
システム基盤(インフラ部分)は、非機能要求グレードの主要なカバー範囲となる。
プロジェクトマネジメントにおいて、全ての非機能要求を定義するのではなく、重要な項目だけを定義するのが効率的。
IPAのガイドブックでは、非機能要求グレードが全てを網羅していないことが明示されている。
次回の配信では、非機能要求グレードの具体的な項目についてさらに深掘りする。
Transcripts
こんにちはプロジェクトオーガナイザーの
吉田です
この番組は新しく100担当になった方や
新しく現場のリーダーになった方その中で
も特に it システムの開発を
マネジメントする立場になった方のために
実践的なプロジェクトマネジメントをを
一緒にまだでいただける内容を置くいたし
ますよろしければチャンネル登録をお願い
します
全体の動画で非機能要求とは何かについて
学びました
8検定つまりシステム化の範囲スコープを
決める団体では当然システムはこれから
作るわけですからシステムのイメージは
構想に過ぎません
具体的なイメージがわかないのに非機能
要求などで出せないいいと思うんですよ
たと言って開発も終わりに近づいたところ
で非機能要求を出してしまうと
納期に間に合わなくなるリスクが出てきて
しまいますそういうジレンマがある中で非
機能要求を効率的かつ効果的に決めていく
にはどうしたらよいかをご一緒に学びたい
と思います
式の要求を出すように言われてでもどの
ように決めて良いか分からないという方は
この動画を見るとある程度は理解できる
ようになりますので是非最後までご覧
ください
今回ご紹介したいのが独立行政法人情報
処理推進機構
通称 ipa が公開している非機能要求
グレードと呼ばれるものです
現時点での最新版は
非機能要求グレード2018です
誰でも無料で入手することができまして
説明欄に url を書いておきますので
この動画を見て興味を持った方ば是非
ダウンロードしてみてください
でこの非機能要求グレードは一見すると
ただの非機能要求項目のリストに見えます
そして
項目だけ数えると
238項目もあるので前提知識がないまま
それを見てしまうととてもじゃないけど
こんなのやってられないよっていうことに
なってしまいますもし皆さんがそう感じだ
としたらそれはアプローチが間違っている
ということになりますん
そうやって238項目を1つずつ定義して
いくような使い方は想定されていないん
ですと
なのに現場ではリストだけが一人歩きし
がちなんですよ
これは特に注意が必要です
プロジェクトマネジメントの重要な考え方
の一つ2段階的詳細かというのがありまし
て
以前この番組でも何回か触れたことがあり
ます
ipa デー想定している非機能要求
グレードの使い方というのは
非機能要求についても
団体的に詳細化していくような使い方なん
ですね
例えばシステムを構築するときにシステム
化構想があってシステム化計画があって
システム化要件定義がありますとこれは
組織によっては呼び方は違いますし
プロジェクトのフェーズで言うと立ち上げ
フェーズから計画付れずにあたります
この時最初の構想段階のタイミングで池
システムの稼働率が何パーセントなんて
いう要求は出てこないですよね
でも誰がどういう目的でシステムを利用
するかといったところはだいたいちまって
いるわけです
例えば
部門内で使うシステムなのか
会社全体で使うシステムだろうか
社外の一般人も使うシステムなのかといっ
た
利用者の範囲それから
システムが故障したときにどれだけの影響
があるかといったことですよね
さすがにそれくらいは構想段階でもわかり
ますよね
なので構想段階つまり一番最初の段階では
そのシステムの規模感とか影響度といった
特性に応じてグレードを決めてしまいます
グレードというのは例えば
鉄道で言えば
普通車とグリーン車とグランクラスみたい
な感じです
この例えが分かりにくければ
アリ道と
そう道路等高速道のみたいな感じです
非機能要求グレードではモデルとして3
段階のグレードを定義しています
グレードの低い方から
社会的営業がほとんどないシステム
社会的影響が限定されるシステム
社会的影響が極めて大きいシステムとなっ
ていて
それぞれ例えば
部門システム
社内システム一般公開システムみたいな
イメージでよろしいかと思います
栄光相談会が終わりましたと
そして次の計画段階でどうするかという
ことなんですか
非機能要求グレードでは先ほどの3つの
グレードに応じた機器の要求項目ごとの
要求レベルというものを定義しています
このレベルというのは
項目によって何段階に分かれている彼は
違うんですが例えば cステムの運用時間
という項目に対してはレベル0が指定なし
最高ランクのレベル5では24時間停止と
なっていてその間というのは当然
グラデーションがあるのでレベルとしては
ゼロから5まで二山でありますと
a
構想段階で決めたグレードがもし最低
グレードだったらレベルに中間グレーズ
だったらレベル4
最高グレードだったらレベル5という具合
に
推奨値というか提案地ですよねそれが
238項目について開かれています
ですのでゼロベースで匹の要求を点灯する
のではなくて
構築しようとしているシステムのグレード
によって
その非機能要求グレードの資料から提案地
をもらって
そしてその提案地でいいのかどうかを吟味
してレベルを上げ下げして調整していくと
いうことです
それを聞いて
なんだそれでも238項目ペントースん
じゃないかと思われた方
まだ続きがあります
実はその238項目の中にはこれは重要だ
よという項目が92今6指定されていまし
て最初のうちはその14個木だけを検討し
て要件定義が進むにつれて残りの項目を
決めていく
まさに段階的に詳細化していけばいいと
いうことです
4
むやみに全項目定義するのではなくて
あくまでもこのリストをヒントにして本当
にこのプロジェクトで必要なものだけを
定義すればよろしいかと思います
じゃあそんなに非機能要求グレードは完璧
なのかということなんですが実は全てを
網羅しているわけではないということが
ipa のガイドブックに書かれています
以前の動画で
情報システムは
タードウェアとソフトウェアで構成されて
いますという話防止ました
そこを詳しく見てみたいんですけれども
ハードウェアというと例えばサーバーで
あるとかストレージ
まあこれは記憶装置ですよねそれから
ネットワーク機器といったものが挙げられ
ます
ほかにもカメラとかタッチパネルとか
システムによって異なりますがそういう
デバイスの含まれます
それに対してソフトウェアというとまず
基本ソフト
いわゆるオペレーティングシステム os
がありますそれからデータベースなどの
ミドルウェアと呼ばれている製品が
デバイスを動かすための制御アプリがその
上に乗ります
そして一番上に業務アプリがあるといった
感じです
よく
裏とか
システム基盤という言い方があるんです
けれども
だいたいこの辺りをひっくるめてインフラ
と呼んだりシステム基盤と呼んだりしてい
ます
ここは乗務アプリに比べたら比較的業務に
依存しない部分でして
非機能要求グレードはこの共通的な
インフラの部分しかカバーしていません
一旦つの通りで機器の要求グレードは基本
はシステム基板で実現するものと整理すれ
ばよろしいかと思います今回は非機能要求
を効率的かつ効果的に定義する手段として
ipa が公開している非機能要求
グレードというツールとその大まかな使い
方そして非機能要求グレードがカバーして
いる範囲について学びました
次回からは非機能要求グレードの中3項目
について具体的に学んでいきたいとおもい
ます
本日は以上です最後まで聴いてくださって
ありがとうございますチャンネル登録が
まだの方まあ是非登録していただいて次回
の配信をお待ちください
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