【AMEDシンポ2019】「ゲノム編集ツールCRISPR Cas9の作動機構の解明と新規ツールの開発」西増 弘志(東京大学 准教授)

AMEDチャンネル【日本医療研究開発機構】
24 Dec 202024:06

Summary

TLDR東京大学の西松先生がゲノム編集ツールクリスパーキャス9の作動機構を解明し、新たなツール開発について語る。ゲノム編集技術は生命科学分野でイノベーションをもたらし、品種改良や遺伝病治療に応用が進む。研究は、特定のDNA配列の切断から、より広範なゲノム領域への適用を可能にする改良を目指し、具体的な科学的な成果を発表した。

Takeaways

  • 🧬 ゲノム編集ツールクリスパーキャス9の作動機構が解明されたと報告された。
  • 🔬 研究は東京大学大学院理学系研究科のにします宏先生によって行われた。
  • 🌟 ゲノム編集技術は生命科学分野におけるイノベーションをもたらしているとされている。
  • 📚 ゲノム編集は遺伝情報を直接操作する技術で、最近では一般にも浸透している。
  • 🧬 DNAは4種類の塩基からなる二重螺旋構造で、生物の遺伝情報を運ぶ。
  • 🛠️ クリスパーキャス9はRNAと結合し、特定のDNAを認識して切断する機能を持つ。
  • 🔍 キャス9の構造解析により、DNA切断の分子メカニズムが解明された。
  • 🔬 高速原子間力顕微鏡を用いて、キャス9がDNAと結合する様子を観察した。
  • 🛡️ クリスパーキャス9はもともと細菌がウイルスに対して獲得免疫を獲得する機構として働く。
  • 🔄 研究によって、新たなゲノム編集ツールの開発が進められ、その適用範囲が拡大された。

Q & A

  • ゲノム編集ツールクリスパーキャス9の作動機構を解明したのは誰ですか?

    -ゲノム編集ツールクリスパーキャス9の作動機構を解明したのは、東京大学大学院理学系研究科の准教授であるにします先生です。

  • クリスパーキャス9はどのような役割を果たしますか?

    -クリスパーキャス9はゲノム編集技術において、DNAを切断するハサミの役割を果たします。

  • ゲノム編集技術の応用分野には何がありますか?

    -ゲノム編集技術は、基礎研究、动植物の品種改良、遺伝病の治療など、非常に幅広い分野で応用されています。

  • ゲノム編集技術の進化に寄与したにします先生の貢献は何ですか?

    -にします先生は、クリスパーキャス9の作動機構を解明し、この酵素分子を改変することにより、ゲノム編集技術をさらなる高度化に向けた基盤構築に貢献しています。

  • DNAの塩基配列が生命の設計図となっている理由は何ですか?

    -DNAの塩基配列は、20種類のアミノ酸を決定するため、タンパク質の形成に必要な情報を持っており、生命の設計図とされています。

  • 遺伝子発現の調整に関係しているとされるDNAのどの部分ですか?

    -遺伝子発現の調整に関係していると考えられているのは、2%のコーディング領域以外の、機能が完全にわかっていない部分です。

  • クリスパーキャス9のPAM配列とは何ですか?

    -クリスパーキャス9のPAM配列とは、特定のDNAの配列を認識するために必要な、ガイドRNAに結合する部分のことで、通常は'GG'という2つのグアニンが含まれています。

  • ゲノム編集ツールの適用範囲の拡張に関連した研究はどのような成果を出しましたか?

    -研究者は、PAM配列の認識を変更することで、適用範囲を拡張し、GGだけでなくGAGTGCのようなPAMを持つDNAにもゲノム編集が可能になりました。

  • ゲノム編集ツールクリスパーキャス9の構造解析はどのように行われましたか?

    -結晶構造解析を用いて、キャス9タンパク質とガイドRNAの複合体を生成し、X線を当てて分子構造を明らかにしました。

  • ゲノム編集ツールの開発に寄与した研究者は誰ですか?

    -ゲノム編集ツールの開発に寄与した研究者は、東京大学のにします先生をはじめとする研究チームです。

  • ゲノム編集技術の進化において、クリスパーキャス9の分子メカニズムを解明することはなぜ重要ですか?

    -クリスパーキャス9の分子メカニズムを解明することは、ゲノム編集技術の適用範囲を広げ、より正確で効率的な編集が可能になるため重要です。

  • ゲノム編集技術の応用に関する最新の進展には何がありますか?

    -ゲノム編集技術の応用に関する最新の進展には、PAM配列の認識を変更することで、より多くのDNAのターゲットに対して編集が可能になったことが挙げられます。

  • ゲノム編集技術の研究において、今後どのような課題があると予想されますか?

    -今後の課題としては、ゲノム編集の正確性と安全性の向上、そして、より多様な遺伝子疾患に対する治療法の開発が予想されます。

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