第3回高齢者の権利擁護・虐待防止～不適切ケア～

care styles consulting

11 Sept 201909:29

Summary

TLDRこのビデオでは、高齢者虐待の予防と適切なケアの重要性について説明されています。特に、気づかれていない虐待や不適切なケアがどのように職場で日常化し、最終的には虐待に繋がるかに焦点を当てています。また、職員間でのコミュニケーション不足や教育不足が原因で不適切なケアが広がる可能性があることを指摘し、組織全体での改善策と職員の意識改革が求められることが強調されています。虐待を予防するためには、日常的なケアを見直し、共に考え合う文化を育むことが必要です。

Takeaways

😀 高齢者虐待防止法の5つの定義に当てはまらない行為も虐待につながる可能性がある。
😀 無視や強い口調での返答など、意図せずに行われる不適切なケアが虐待に繋がることがある。
😀 高齢者を思いやる気持ちがあっても、本人が苦痛を感じれば虐待に発展する可能性がある。
😀 不適切なケアが常態化すると、最終的には虐待へとエスカレートすることがある。
😀 高齢者虐待は特別な状況ではなく、どこでも誰にでも起こり得る。
😀 不適切なケアは、スタッフ間でのコミュニケーション不足や教育不足が原因となる場合が多い。
😀 人手不足や十分な教育がされていないことが、不適切なケアを引き起こす要因となる。
😀 高齢者ケアの現場での文化や風土が重要で、ストレスや不安が不適切な行動に繋がることがある。
😀 新人スタッフが不適切なケアを学んでしまう可能性があるため、指導の仕方が重要である。
😀 チームケアや対話の時間を確保し、スタッフ間での意見交換や感情の共有が虐待防止に繋がる。

Q & A

高齢者虐待防止法の5つの定義に当てはまらない行為は虐待ではないのか？
-虐待防止法の5つの定義に当てはまらない行為でも、無視や強い口調での対応などが虐待や不適切なケアとみなされることがあります。虐待には明確な定義だけでなく、グレーゾーンも存在し、職員の行動が高齢者にとって苦痛であれば虐待となり得ます。
職員が行う無意識の虐待や不適切ケアにはどのようなものがありますか？
-無意識の虐待や不適切ケアとして、例えば利用者が繰り返し同じことを言うために無視したり、強い口調で返答することがあります。また、リハビリや介護を本人の意向に反して強制する行為も不適切ケアに該当します。
不適切なケアが職員にどのように常態化するのでしょうか？
-不適切なケアは、職員が自分の行動を正当化することで常態化します。例えば、利用者が入浴しなければならないからと理由をつけて、強制的に脱衣をさせるなどの行動が「当たり前」になってしまうことがあるため、問題視されることが少なくなります。
不適切なケアを早期に発見するためにはどうすれば良いのでしょうか？
-不適切なケアを早期に発見するには、職員間での情報共有や定期的なカンファレンスが重要です。また、施設内での教育や価値観の共有を通じて、日常的にケアの方法や改善点を見直すことが必要です。
不適切なケアが虐待にエスカレートする原因は何ですか？
-不適切なケアが虐待にエスカレートする原因は、継続的に高齢者が我慢や苦痛を強いられ、それが積み重なって耐えがたくなるからです。特に職員が「必要だから」と正当化し続けることが、虐待への道を開いてしまいます。
虐待防止に向けて施設の運営に求められる要素は何ですか？
-虐待防止には、施設内で役割や責任が明確で、コンプライアンスに対する姿勢が示されていることが重要です。また、虐待防止に関する教育システムが整っており、適切なケア教育が行われていることが必要です。
介護現場における慢性的な人手不足はどのように虐待につながりますか？
-介護現場の慢性的な人手不足は、職員が十分な教育を受けずに現場に出ることを余儀なくされるため、知識やスキルの不足から不適切なケアが生まれやすくなります。これが積み重なると、虐待が発生するリスクが高まります。
不適切ケアに対する職員の反応はどのようなものですか？
-不適切ケアが行われている場合、職員は「うちのやり方」としてその行動を正当化することが多いです。新人職員が不適切なケアに疑問を感じても、先輩職員に従うしかなく、その結果として不適切ケアが継続していくことがあります。
虐待を防ぐために施設でできる具体的な取り組みは何ですか？
-施設内でできる具体的な取り組みには、職員間のオープンなコミュニケーション、定期的な教育・研修、職員同士のサポート体制の強化が含まれます。職員が感情的なストレスを抱え込まず、困った時には相談できる環境を整えることが重要です。
ケアが将来自分が受けたケアと同じであるかを考える視点の重要性は何ですか？
-自分が行っているケアが将来自分が受けたケアと同じかどうかを考えることは、虐待を防ぐために非常に重要です。この視点を持つことで、職員はより共感的にケアを提供し、利用者の立場に立って行動できるようになります。