【第172回】子ども政策のEBPM推進に向けて(中室牧子 × 竹中平蔵)

政策メディア/政策分析ネットワーク
31 Jul 202347:41

Summary

TLDRこのトークでは、竹中平蔵氏と中村真紀子教授が児童教育のebpm(エビデンスに基づく政策メイキング)推進について議論。デンマークの統計局が公開したデータを背景に、日本におけるデータ整備の遅れと、行政の縦割りによる課題を指摘。また、経済的貧困や発達障害、不登校など、子どもが抱える多様な問題への対応と、教育における早期介入の重要性を説く。デジタル庁の設立や規制緩和が、教育改革の鍵を握る可能性についても触れる。

Takeaways

  • 📊 「エビデンスに基づく政策メイキング」が教育分野にも求められるようになり、データの活用が重要になってきている。
  • 🎓 慶應大学教授の中村真紀子さんは、教育の経済学に基づいた研究を通じて、教育問題の分析と政策提案に貢献している。
  • 📈 デンマークの統計局が公開したデータは、国内の教育に関する詳細な情報を提供し、研究者にとって貴重なリソースとなっている。
  • 🔍 日本では、行政の縦割りによるデータの共有不足や、教育データの質と量の問題が指摘されている。
  • 🏫 経済的に困窮している家庭の子どもたちだけでなく、発達障害や不登校など、多重的な問題を持つ子どもたちに対する適切な支援が求められている。
  • 📉 教育における「全員平等」の考え方には限界があり、個々のニーズに応じたサポートが重要だとの視点が示されている。
  • 📚 行政記録情報を活用した研究が、教育政策のイノベーションに寄与し、社会的な影響を与える可能性がある。
  • 🤔 データプライバシーや個人情報の保護に関する議論が、デジタル時代の教育政策立案においては不可欠である。
  • 👶 幼児教育の質向上が、格差縮小と個人のスキル向上につながるため、国の資源投入が求められている。
  • 🛠️ 行政と研究者の間のコミュニケーションの強化、そしてリボルビングドアの創設が、政策の改善に向けた重要なステップとなる。

Q & A

  • 竹中平蔵さんが提唱する「ebpm」とは何を意味しますか?

    -「ebpm」とは「エビデンスベースのポリシーメイキング」の略称で、政策決定を行う際に科学的根拠やデータを重視することを意味します。

  • 中村真紀子さんはどのような分野の専門家で、どのような著作を出版しましたか?

    -中村真紀子さんは教育経済学の専門家で、慶應大学の教授であり、東京財団の政策研究所でも研究活動を行います。彼女はエビデンスに基づく教育問題について画期的な本を書かれています。

  • デンマークの統計局が公開したデータの内容は何ですか?

    -デンマークの統計局は国内の0歳から19歳の公立学校に通う生徒が受けた授業や先生など、詳細なデータを研究者向けに公開し始めたとのことです。

  • 日本のデータ整備の現状について、中村さんはどのような問題点を指摘していますか?

    -中村さんは日本のデータ整備において、政府統計の開示に時間がかかりすぎる、また必要なデータの品質にも問題があると指摘しています。

  • 中村さんが述べる「縦割りによる弊害」とは何を指していますか?

    -「縦割りによる弊害」とは、行政の部門ごとに分割されたままで、情報の共有や連携が不十分な状態を指しています。これは特に、経済的に困窮している家庭の子どもたちに対する支援において問題となっています。

  • 教育データの問題として中村さんはどのような2つの点を挙げていますか?

    -中村さんは教育データの問題として、縦割りによる弊害と、教育に対する「全員平等」という考え方の問題点を挙げています。

  • 中村さんはなぜ行政記録情報を活用した研究を重要視するのか説明してください。

    -中村さんは行政記録情報を活用した研究が、より正確で詳細なデータを用いることができるため、政策決定において非常に価値があると重要視しています。

  • ラージ・チェッティの研究とは何であり、その重要な発見は何ですか?

    -ラージ・チェッティはハーバード大学の研究者で、彼の研究はアメリカの税の納税記録と国勢調査の情報を突合させ、親と子の所得の変化を捉えたもので、特に貧困の世代間連鎖を断つ方法について重要な発見をしました。

  • 中村さんはなぜデジタル庁の重要性を強調していますか?

    -中村さんはデジタル庁の重要性を強調しているのは、データのセントラライズと共有を促進し、政策決定におけるエビデンスベースのアプローチを推進することができるからです。

  • 教育における「プッシュ型」の支援とはどのようなものか説明してください。

    -「プッシュ型」の支援とは、行政が主体的に必要な支援を提供することで、特に子どもや学校に合わせたカスタムメイドの支援を提供することを指します。

  • 中村さんは教育改革において、何を最初にすべきだと提言していますか?

    -中村さんは教育改革において、幼児教育の質の向上を最初にすべきだと提言しています。これは、幼児期に投資をすることで将来のリターンが高くなると研究から示されているからです。

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