【日商簿記2級】 工業簿記 『第8回』 総合原価計算

Summary

この動画では、公認会計士が総合原価計算の基本概念と手法について解説しています。特に、同じ規格の製品を大量生産する企業における単純総合原価計算の方法に焦点を当て、原価計算の流れや直接材料費、加工費の計算方法について具体的に説明されています。また、月末仕掛品の原価計算や先入先出法・平均法を使用した計算方法も取り上げ、視覚的に理解しやすいボックス図を用いて解説しています。簿記や会計の学習者にとって、重要なポイントを押さえた内容です。

Takeaways

• 😀 総合原価計算は、大量生産される同一規格の製品に対して使用される原価計算方法である。
• 😀 直接材料費、直接労務費、加工費（製造原価）は、製品の生産過程において発生する主要なコスト要素である。
• 😀 直接材料費は製品に必要な全ての材料費を指し、製造開始時に全て投入される。
• 😀 直接労務費は、製品を作る過程で発生する賃金で、製品が完成するにつれて増加する。
• 😀 加工費（間接費）は、製品の加工過程で発生する間接的な費用を含む。
• 😀 完成品の原価は、製造月に投入された原価から月末の仕掛品の原価を差し引いて計算する。
• 😀 月末仕掛品は、完成品換算量を計算して、その割合に基づいて原価を分配する。
• 😀 完成品換算量は、月末仕掛品の数量に加工進捗度を掛け算して算出される。
• 😀 総合原価計算では、完成品原価を求めた後、それを完成品の数量で割って、1個あたりの原価を算出する。
• 😀 先入先出法（FIFO）では、先に仕入れた原材料を先に使用するという仮定のもとで、完成品と仕掛品に原価を配分する。
• 😀 平均法では、月初の仕掛品と当月投入分の平均単価を計算し、それに基づいて完成品と仕掛品の原価を配分する。

Q & A

総合原価計算とは何ですか？

総合原価計算は、同じ規格の製品を大量生産する会社で使用される原価計算の手法です。主に、直接材料費や加工費などの製造原価を計算し、完成品ごとの原価を求めます。

オーダーメイドの製品と大量生産の製品の原価計算の違いは何ですか？

オーダーメイド製品は個別に原価計算を行い、各製品にかかるコストを計算します。一方、大量生産の場合は同じ規格の製品が大量に作られ、総合原価計算により製品の数量に対する平均的な原価を求めます。

単純総合原価計算とは何ですか？

単純総合原価計算は、大量生産を行っている同じ規格の製品に対して、製造原価を総合的に計算する手法です。製品の完成品総原価を計算し、それを完成した製品の数量で割ることで、1個あたりの原価を求めます。

総合原価計算での「月末仕掛品原価」の計算方法は？

月末仕掛品原価は、月初の仕掛品に加えて、月末までの加工進捗度を考慮して計算されます。完成品換算量を求め、月末仕掛品の数量にその加工進捗度を掛けることで求めます。

「完成品換算量」とは何ですか？

完成品換算量は、月末仕掛品の数量を製品の加工進捗度で換算した値です。例えば、50%の進捗度の場合、月末仕掛品が4個であれば、完成品換算量は2個になります。

総合原価計算における「直接材料費」と「加工費」の違いは？

直接材料費は、製品に必要な材料費であり、製品を製造開始時に必要な全量が投入されます。一方、加工費は製造過程で段階的に発生する費用であり、製品の完成に近づくにつれて増加します。

月末仕掛品の原価を計算する際の重要なポイントは何ですか？

月末仕掛品の原価を計算する際は、仕掛品の数量と加工進捗度を正確に把握し、完成品換算量を基に原価を配分することが重要です。特に加工費の計算では、進捗度を考慮した換算量を用います。

総合原価計算での完成品原価の計算方法を教えてください。

完成品原価は、当月投入した総製造原価から月末仕掛品原価を差し引き、完成した製品の数量で割ることで求められます。この方法で1個あたりの原価を計算することができます。

先入先出法と平均法の違いは何ですか？

先入先出法（FIFO）は、先に仕入れた原材料や仕掛品から順に使用すると仮定し、その原価を先に計算します。一方、平均法は月初仕掛品と当月投入分を合算し、その合計金額を基に平均単価を計算して原価を求めます。

先入先出法を使用する場合、月末仕掛品原価はどう計算しますか？

先入先出法では、月末仕掛品に残っている原材料や仕掛品は、月初仕掛品分を差し引いた当月投入分の原価で計算します。そのため、月末仕掛品の原価を計算する際は、残りの月初仕掛品分の原価が反映されません。