【エジプト×ヒッタイト】鉄の王国の真実に迫る！謎多き古代帝国ヒッタイトとは（津本英利・シルクロード・メソポタミア・ピラミッド・考古学・遺跡・歴史）

Summary

河江と津本先生によるヒッタイト帝国に関する対話。ヒッタイト帝国の歴史、鉄の王国としてのイメージ、カデシュ戦役、そしてその滅亡について掘り下げた内容。特に、鉄器の使用に関する誤解を解き、出土品と文書の証拠に基づいて、ヒッタイトの社会構造や文化について考察。さらに、世界最古の平和条約の結成や属国との関係について触れ、ヒッタイト帝国の多面性を明らかにした。

Takeaways

• 📚 この対談は、エジプト考古学者の河江と古代オリエント博物館研究部長の津本による、ヒッタイト帝国に関する本の内容についての議論です。
• 📖 津本は、ヒッタイトについての日本語の入門書が不足していることを指摘し、そのギャップを埋めるために本を執筆しました。
• 🏺 ヒッタイト帝国は紀元前1600年頃に始まり、中央アナトリアに拠点を置いた国家で、エジプトと戦い、鉄の王国と呼ばれています。
• 🛡️ 津本は、ヒッタイトが鉄器を広く使用していたという定説に疑問を持ち、実際には青銅器が主流だったと指摘しています。
• 🗝️ 鉄はヒッタイトの文書に頻出するが、実際の出土品からは鉄器の存在はほとんど確認されず、その理由はまだ解明されていません。
• 🌐 ヒッタイト帝国の鉄の王国としてのイメージは、日本では定着していますが、ヨーロッパではあまり知られておらず、異なる視点から捉えられています。
• 🗡️ 隕鉄は加工が困難で、ツタンカーメンの短剣のように美しく作られるものの、その技術は失われていると推測されています。
• 🏰 ヒッタイトの戦車の構造はエジプトのものとは異なり、3人乗りで重戦車と見做されており、戦術上の利点があった可能性があります。
• 🕊️ ヒッタイトとエジプトは世界最古の平和条約を結び、これは外交交渉の進んだ形態を示唆しています。
• 🔍 ヒッタイトの滅亡は複雑で、内乱、気候変動、資源の不足などが要因として考えられていますが、正確な理由は不明です。
• 🌟 津本の本は、ヒッタイト帝国の多面的な側面を平易に紹介し、地図や系図を用いて視覚的に理解しやすくしています。

Q & A

ヒッタイト帝国はどの時代に存在した国家ですか？

ヒッタイト帝国は紀元前1600年頃に始まり、紀元前1200年頃に滅亡した、約450年にわたって存在した国家です。

ヒッタイト帝国の中心地はどこに位置していますか？

ヒッタイト帝国の中心地は、現在トルコの中央アナトリア地域に位置しています。

ヒッタイト帝国はなぜ「鉄の王国」と呼ばれるようになったのですか？

ヒッタイト帝国は鉄器時代の国として知られており、鉄の使用がその文化に密接に関係していたため、「鉄の王国」と呼ばれるようになりました。しかし、実際には鉄器よりも青銅器が多く使われたとされています。

ヒッタイト帝国の書庫で発見された鉄に関する文書は何を物語っていますか？

ヒッタイト帝国の書庫で発見された鉄に関する文書は、鉄の交易やその価値について記述していますが、実際の鉄器はあまり出土していないと報告されています。

ヒッタイト帝国の戦車とエジプトの戦車の主な違いは何ですか？

ヒッタイト帝国の戦車は3人乗りで、盾を持つ者と槍を持っている者がいた重戦車であり、エジプトの戦車は2人乗りで弓を打つ者がいたという違いがあります。

カデシュの戦いにおけるヒッタイト帝国の戦略や戦術はどのようなものでしたか？

カデシュの戦いでは、ヒッタイト帝国は鉄と軽戦車を用いたとされる一方で、具体的な戦略や戦術はあまり記録されておらず、詳細は不明です。

世界最古と言われる平和条約とは何ですか？

世界最古と言われる平和条約は、ヒッタイト帝国とエジプトとの間で結ばれたもので、その条文はハットゥシャから発見されたとされています。

ヒッタイト帝国の滅亡の原因は何ですか？

ヒッタイト帝国の滅亡の原因は複数考えられていますが、内乱、気候変動、資源の不足などが影響したとされています。

ヒッタイト帝国の歴史について学ぶためのおすすめの書籍はありますか？

ヒッタイト帝国の歴史について学ぶためのおすすめの書籍は、津本先生によって書かれた『ヒッタイト帝国 「鉄の王国」の実像』です。

ヒッタイト帝国の文化はどのようにしてヨーロッパや日本で受け止められましたか？

ヒッタイト帝国の文化はヨーロッパでは「千の神々の国」などとして知られていますが、日本では鉄の王国としてのイメージが強いとされています。これは日本の鉄鋼産業の歴史や戦後の復興の経験と関連があると推測されます。