【トヨタ自動車が会見】国交省に不正を報告
Summary
TLDRトヨタ自動車は、国土交通省からの指示により、実態調査を進めている。調査の途中で、2014年以降生産を終了している車種を含む7車種で、国が定めた基準とは異なる方法で試験を実施していたことが判明。5月31日に報告し、トヨタ自動車とトヨタ自動車の2社にまたがる問題となっている。トヨタグループはお客様と車ファン、全てのステークホルダーに心よりお詫びを申し上げた。今回の問題は、正しい認証プロセスを踏まずに量産販売してしまった点にあった。6つの具体的事案が報告されており、今後も調査が継続される。トヨタは、法規認証をテーマとしたTPS自習研究会を実施し、改善活動に着手していると述べた。
Takeaways
- 🚗 トヨタ自動車は国土交通省からの指示により、実態調査を進めており、7車種で異なる方法で試験を実施していたことが判明しました。
- 📋 2014年以降生産を終了している車種も含め、国が定めた基準と異なる試験方法が使用されていたことが5月31日に報告されました。
- 🔍 問題はトヨタ自動車とトヨタ自動車東日本の2社にまたがる問題であり、トヨタグループ全体で問題が発生していることを示しています。
- 🙇♂️ トヨタグループの責任者は、お客様や車ファン、全てのステークホルダーに心からお詫びを申し上げました。
- 🛑 問題は正しい認証プロセスを踏まずに量産販売してしまった点にあります。これは自動車メーカーにとっては重大な過ちです。
- 🔄 認証には3つのやり方があり、今回問題が生じたのは2つ目と3つ目のやり方です。
- 📝 6つの具体的事案が特定されており、それぞれが異なる試験データの問題点を指摘しています。
- 🛠️ 開発試験データを認証申請に使用する際の問題や、測定方法の誤り、試験条件の不適切な選択などが見つかりました。
- 🔄 一部の事案では、試験の際に使用したデータが基準を満たすように手を加えたり、不正確なデータが提出されたりしていることが明らかになりました。
- 🔄 トヨタはこれらの問題を認識し、改善活動に着手しています。法規認証をテーマとしたTPS自習研究会を実施し、問題の特定と解決を目指しています。
- 🔄 トヨタグループは、これらの問題を解決し、より良い車作りに取り組む企業風土を築き上げることを目指しています。
Q & A
今回の実態調査の背景は何ですか?
-本年1月26日の型式指定申請に関して国土交通省からの指示を受けて実態調査を進めています。
今回の調査で判明した問題は何ですか?
-2014年以降に生産を終了している7車種において、国が定めた基準とは異なる方法で試験を実施していたことが判明しました。
この問題はどの企業に関係していますか?
-トヨタ自動車とトヨタ自動車東日本の2社にまたがる問題です。
今回の事案の内容について、6つの具体的な問題を挙げてください。
-1. クラウンとISISのエアバック試験データの使用。 2. カローラの頭部ダメージ試験データの使用。 3. カローラシエンタクラウンの歩行者ダメージ試験データの使用。 4. クラウンとシエンタの燃料漏れ確認試験データの使用。 5. ヤリスクロスの後部座席ダメージ試験データの使用。 6. レクサスRXのエンジン出力試験データの使用。
具体的な問題の中で、タイマー着火が使用された試験について説明してください。
-2014年、2015年のクラウンとISISのモデルチェンジの際にエアバックをタイマー着火した開発実験データを認証申請に使用しました。
カローラの開発時に行われた試験で問題となった点は何ですか?
-歩行者と車が衝突した際の頭部へのダメージを確認した試験で、より厳しい試験条件のデータを認証申請に使用しました。
認証試験において正しいプロセスを踏むことが重要な理由は何ですか?
-正しい認証プロセスを踏むことで、車両が量産され販売される際の安全性と信頼性が確保されるためです。
今回の事案が発覚したことに対して、トヨタグループの責任者の対応はどのようなものでしたか?
-トヨタグループの責任者として、全てのステークホルダーに対して謝罪を行い、認証に関わる業務の改善活動に着手しました。
今回の調査の結果、いくつの事案が明らかになりましたか?
-数万に及ぶ試験結果の調査の結果、6つの事案が明らかになりました。
トヨタグループとして今後どのような取り組みを行う予定ですか?
-認証に関わる業務の見直しと改善活動をグループ全体で進め、試験の信頼性を高めるための具体的な取り組みを実施していきます。
Outlines
🚗 国土交通省の調査と報告
本年1月26日、型式指定申請に関する国土交通省の実態調査の指示を受け、2014年以降の生産を終了した7車種について、国の基準とは異なる方法で試験を実施していたことが判明し、5月31日に国土交通省に報告した。今回の問題はトヨタ自動車とトヨタ自動車東日本にまたがり、グループ内での問題に対して責任者としてお客様や全てのステークホルダーに謝罪する。認証制度に関わる問題であり、適切な認証プロセスを踏まずに量産販売してしまった点が問題の核心である。
🔍 認証プロセスの詳細と問題の具体例
カスタマーファースト推進本部の宮本が認証プロセスと具体的な問題事例を説明。認証には3つの方法があり、今回問題があったのは2つ目と3つ目の方法である。具体的には、エアバッグの試験データや衝撃角度のデータ、測定部位の左右逆データの使用など、6種類の事案が発見された。それぞれの事例で、開発試験データを認証申請に使用する際の不適切な手法が明らかになった。
🔧 認証試験と開発試験データの誤用
トヨタは認証に関わる数万に及ぶ試験結果を確認し、6事案を報告した。これらの事案は法規認証制度の基準をクリアしているが、認証制度の信頼を損なう行為であると認識している。今年1月30日の記者会見後、トヨタグループの責任者として、法規認証をテーマとしたトヨタ生産方式TPS自習研究会を実施し、業務の改善活動に取り組んでいる。現場のエンジニアと共に具体的な改善活動を進め、より良い車作りに取り組む企業風土を作るための努力を続けている。
Mindmap
Keywords
💡型式指定申請
💡実態調査
💡認証制度
💡量産販売
💡開発試験
💡宮本
💡歩行者保護
💡燃料漏れ
💡エンジン出力
💡トヨタ生産方式TPS
Highlights
国土交通省から実態調査の指示を受け、調査を進めている。
2014年以降生産を終了している車種も含め、7車種で異なる方法で試験を実施していたことが判明。
5月31日に国土交通省に報告を行い、トヨタ自動車とトヨタ自動車の2社にまたがる問題であることが明らか。
トヨタグループの責任者として、お客様と車ファン、全てのステークホルダーに心からお詫びを申し上げる。
認証に関わる問題で、正しい認証プロセスを踏まずに量産販売してしまった点に問題がある。
日本国内の認証制度は安全と環境分野でルールに沿った測定方法を定めている。
宮本氏がカスタマーファースト推進本部から詳細を説明する。
認証には3つのやり方があり、今回2つ目と3つ目のやり方で問題があった。
6種類の具体的事案が見つかり、それぞれ異なる問題点がある。
クラウンとISISのモデルチェンジの際に開発試験データを認証申請に使用してしまった。
カローラの開発の際に、より厳しい試験条件の開発試験データを使用してしまった。
歩行者と車の衝突試験で、測定部位と実際の衝突位置が逆だったデータを使用してしまった。
クラウンや支援の開発の際に、法規基準より重い評価代車を使用してしまった。
ヤリスクロスの開発で、法規の変更に追随せず古いブロックを使用してしまった。
レクスRXのエンジン開発で、狙った出力が得られずコンピューター制御を調整して再試験した。
6つの事案の報告を行い、規に定められた基準はクリアしているが、改善が必要であると認識。
トヨタ生産方式TPS自習研究会を実施し、改善活動に着手している。
現場に行き、これまでの取り組み状況を確認し、改善を続けていく第一歩を踏み出した。
改善活動をグループ全体に広げ、より良い車作りに取り組む企業風土を作りたいと述べた。
Transcripts
本年1月26日型式指定申請に関しまして
国土交通省から実態調査の指示を受け調査
を進めてまいりまし
たまだ調査の途中ではございますが
2014年以降すでに生産を終了している
ものも含め7車種において国が定めた基準
とは異なる方法で試験を実施していたこと
が判明し5月31日に国土交通省にご報告
いたしまし
た今回の事案はトヨタ自動車とトヨタ自動
車東日本の2社にまたがる問題でござい
ます日日大発豊田自動食器に続きグループ
内で問題が発生しておりますことに対し
ましトヨタグループの責任者としてお客様
車ファン全てのステークホルダーの皆様に
心よりお詫び申し上げます本当に申し訳
ございませんでし
た今回の事案はいずれも認証に関わる問題
でござい
ます日本国内における認証制度は主に安全
と環境の分野においてルールに沿った測定
方法で定められた基準を達成しているかを
確認する制度でござい
ます認証試験で基準を達成して初めて車を
量産販売することが可能になりますが今回
の問題は正しい認証プロセスを踏まずに
量産販売してしまった点にござい
ます今回の問題の詳細につきまして
カスタマーファースト推進本部の宮本より
説明をさせていただき
ます宮本でございますそれでは私から詳細
をご説明させていただきますまず認証の
プロセスについてですが
認証は車を量産させていただくためのまた
お客様に販売し安全安心にお使いいただく
ための最低限かつ最重要なプロセスだと
思っております認証には大きく分けて3つ
のやり方があり
ます1つは試験時に認証機関の審査官の方
に立ち合っていただくもの2つ目は
メーカーが自ら認証試験を実施しその
データを提出する
もの3つ目は開発試験での有効なデータを
認証試験データとして提出するもの
です今回2つ目と3つ目のやり方で問題が
ございまし
たその中で今回具体的に見つかりました
事案は6種類ござい
ますこちらが6種類の一覧でございます
まず1つ目の事案でございますこれは
2014年15年当時クラウンとISIS
のモデルチェンジの際にエアバックを
タイマー着火した開発事件実験データを
認証申請に使用したもの
です衝突の際は主にシートベルトエア
バッグで乗員を保護しますがアシでは
シートベルトの性能工事に向けて開発をし
ておりました
この開発試験では認証試験の基準よりも
厳しい衝突条件を作り出すためにタイマー
着火という手法を用いまし
たまたクラウンでは追加のモデルを開発し
ておりまし
たこの開発試験の目的はシートベルトと
エアバックによる乗員保護性能を確認する
ことであり試験用の施策者で確実にエア
バックを展開させるためにタイマ着下と
いう手法を用いました
なおエアバッグの自動着火性能については
既存モデルにおいて性能が確認できており
ますいずれのケースも本来ならばもう1度
認証試験としてお客様に渡しする車に限り
なく近い状態で試験を実施しそのデータを
提出することが必要でし
たところが開発試験データを申請に使って
しまい
た次に2つ目の事案でございますこれは
2015年当時カローラの開発の際に行者
と車が衝突した際の頭部へのダメージを
確認した試験
ですより厳しい試験条件の開発試験データ
を認証申請に使してしまいましたなお図の
通り衝撃角度65°の方がより厳しい試験
となります本来ならば法規で定められた
衝撃角度50°で改めて試験を実施しその
データを提出することが必要でし
たところが開発試験データを申請に使って
しまいまし
た次に3つ目の事案でございますこれは
2015年当時カローラシエンタクラウン
この開発の際に歩行者と車がしたの頭部や
客部へのダメージを確認した開発試験
です認証で申請した測定部位と実際に
ぶつけた位置が左右で逆のデータを使った
ことや片側のデータを両側分のデータとし
て認証申請に使用してしまいまし
た車両上左右で結果に差が出ない試験項目
ということが確認できており
ます本来ならばもう一度先された測定位置
にて認証試験を実施しそのデータを提出
することが必要でし
たまた測定値の決定は事前に認証機関に
申請をし合意をいただくプロセスを取って
おりますが開発途中での構造変更や技術的
な検証が進む中で測定点変更に関する認証
機関とのコミュニケーションが不足ついた
こともあったと考えており
ます次に4つ目の事案ですこれは2014
年当時のクラウン2015年当時の支援と
の開発の際に公明衝突による燃料漏れ等の
確認試験
ですより試験条件の厳しい代謝を用いた
開発試験データを認証申請に使用して
しまいまし
た法規基準の1100kmより重たい
1800kgの評価代車を使用しより
大きな衝撃で評価をしました本来ならば
再度法規で定められた1100kmの評価
予題者を用いて認証試験しそのデータを
提出することが必要でし
た次に5つ目の事案ですこれは2020年
当時のヤリスクロスの開発において衝突時
の積の移動による後部打席へのダメージを
調べる試験
です法規の変更で積ブロックの要件が追加
されておりました一方で認証申請では古い
ブラックを使った開発データを使用して
しまいました本来であれば新しいブロック
で試験しそのデータを提出すべきでし
た最後に6つ目の事案
ですこれは2015年当時レクスRX用の
エンジンの開発においてエンジン出力を
確認した認証試験
ですこの試験において狙った出力が得られ
ませんでし
た本来は問題が発生した際は立ち止まり
原因救命の上対策をすべきでしたが狙った
出力が得られるようにコンピューター制御
を調整し再度試験をしたデータを使用して
しまいまし
たこれは結果が基準を満たすように手を
加えてしまってることが丸1から丸5とは
性質が違う事案だと考えており
ますその後の調査では試験用の廃棄感の
潰れが原因と判断しており
ます以上6つの事案を差別しますと丸1
から丸5の事案は開発試験データを認証
申請に使用する際の事案丸6の事案は
メーカー自らが認証試験を施そのデータを
提出する試験において発生したということ
でござい
ます本日ご説明の認証に関わる規模感です
が年間で約50モデルの認証10年間では
約7000件のレポートを提出しています
1つのレポートの内容は例えば先ほどの
歩行者保護のケースで申し上げますと多数
の打点やバンパーの左右の試験結果とが
含まれます
今ここに全体の試験内容の総数は
持ち合わせておりませんが総数につきまし
ては数万に及ぶ試験結果を確認しまだ途中
ではございますが本日6事案の報告をさせ
ていただきました以上で事案の説明を
終わり
ますえまだ継続中ではございますが今回数
万に及ぶ調査の結果6つの事案が明らかに
なりましたいずれにいしましても規に定め
られた基準はクリアしておりますのでお客
様に安全にお使いいただけることを確認し
ておりますしかしながらこうした行為は
認証制度の根底を緩がすものであり自動車
メーカーとして絶対にやってはいけない
ことだと考えており
ます本年1月30日の記者会見を受け
私自身がすぐに動き出しましたことは私も
含めた関係者が何が問題なのかを正しく
理解することでし
たそこで本年2月よりグループの責任者で
ある私自身が中心となりトヨタ日野大発
トヨタ児童食器に呼びかけ法規認証テーマ
をした法規認証をテーマとしたトヨタ生産
方式TPS自習研究会を実施いたしまし
たまずは認証に関わる業務の中で特に不
具合が多く発生している工程に着目し物と
情報の流れずを見えるかすることから始め
まし
た今はそれにより明らかになった仕事の
仕組みの課題に対し具体的な改善活動に
着手しております
先日私自身も現場に行きこれまでの
取り組み状況を確認してまいりまし
た各の社長現場を率いる親父たちベテラン
のエンジニアから入社数年目の若手社員
まで参加した全員が肩書きも会社の枠も
超えて物と情報の流れずを前に集まり合う
姿がありまし
た今まだ仕事の仕組みのどこに問題がある
かが分かっ
たトヨタも含めグループ各社が同じ課題を
抱えてることも分かったそういう段階だと
思い
ますしかし同じグループなんだから声を
かけ合いながらトップと現場が一緒になり
改善を続けていくその第一歩は踏み出せた
私はそう感じており
ますこの活動をグループ全体に広げ現場が
試験を持ってもっといい車作りに
取り組める企業風度を作ってまいりたいと
思っており
ます地道で時間のかかる取り組みでは
ございますが私自身が現場におり責任を
持って推進をしてまいります本日はどうぞ
よろしくお願いいたします
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