2.FiTの紹介

京都大学iPS細胞研究財団

30 Jun 202302:26

Summary

TLDRiPS細胞の製造と保管はFiTという施設で行われ、厳格な管理の下で訓練を受けた専門家のみが操作可能。無塵衣を着用してクリーンな環境を維持し、細胞培養は3人1組で行われ、作業内容を正確に記録。細胞は栄養豊富な培地で分裂し、増殖し、低温で保存される。製造された細胞は品質試験を行い、患者への移植に適した細胞を選別、液体窒素で冷やして安全に配送される。

Takeaways

🏢 FiTはiPS細胞の製造・保管施設で、厳重な管理がされています。
👥 入室者は訓練を受けた作業員のみで、全身を覆う無塵衣を着用します。
🔬 細胞培養は3人1組で行い、作業と指示、記録を分担しています。
🌡️ インキュベーターは細胞を適切な温度で管理し、クリーンな状態を維持します。
📈 細胞は栄養分の豊富な培地の中で分裂を繰り返して増加します。
❄️ 製造された細胞は、凍結保存用チューブに分けて保管されます。
💧 細胞は液体窒素が入ったタンクで凍結保存され、劣化を防ぎます。
🔍 製造部では細胞の安全性と有効性を確認する品質試験が行われます。
📦 出荷時には、依頼された細胞を正確に選び、液体窒素容器に格納して発送します。
🩺 医療用のiPS細胞は、患者への移植に使用される細胞のもととなります。

Q & A

FiTとはどのような施設ですか？
-FiTはiPS細胞を製造・保管している施設で、厳重に管理されています。
FiTに入室できるのはどのような人ですか？
-FiTには訓練を受けた作業員のみが入室できます。
無塵衣を着用する目的は何ですか？
-無塵衣はクリーンな環境を維持するために着用され、作業を行っています。
細胞培養はどのように行われますか？
-細胞培養は3人1組で行われ、2人が作業し、1人が指示を出して作業内容を記録します。
インキュベーターの役割は何ですか？
-インキュベーターは細胞をきれいな状態で保ち、適切な温度管理を行う装置です。
細胞はどのように増やされますか？
-細胞は栄養分が含まれた培地の中で分裂を繰り返して増やされます。
製造した細胞はどのように保管されますか？
-製造した細胞は凍結保存用チューブに分けられ、液体窒素が入ったタンクで凍結保存されています。
細胞の品質試験とは何ですか？
-細胞の品質試験とは、製造部で作られた細胞の安全性や有効性を確認する試験です。
細胞を出荷する際にはどのような手順が行われますか？
-出荷の際には、様々な種類の細胞の中から依頼された細胞を正確に選び出し、保管タンクから取り出します。
細胞を搬送する際にはどのような容器を使用しますか？
-細胞を搬送する際には、液体窒素が入った搬送容器を使用して発送します。
医療用のiPS細胞の目的は何ですか？
-医療用のiPS細胞は、患者さんに移植する細胞のもとになるものです。

Outlines

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🧪 iPS細胞の製造と保管

iPS細胞はFiTと呼ばれる施設で製造され保管されています。FiTは管理が厳重で、訓練を受けた作業員のみが入室することができます。無塵衣を着用してクリーンな環境を維持し、3人1組でアイソレーターを使用して細胞を培養しています。1人は作業を行い、2人は指示を出すと同時に作業内容を記録します。隣のインキュベーターは細胞を適切な温度で管理し、栄養分が含まれた培地の中で細胞が分裂し増殖します。製造された細胞は凍結保存用チューブに分けて、液体窒素が入ったタンクで凍結保存されています。品質試験を行い、出荷時には依頼された細胞を正確に選び出し、液体窒素が入った搬送容器に格納して発送します。これらの細胞は医療用途で患者さんに移植されることが想定されています。

Mindmap

Keywords

💡iPS細胞

iPS細胞（人工多能性幹細胞）は、体のさまざまな種類の細胞に分化する能力を持つ細胞です。この動画では、iPS細胞が医療用に使用され、患者に移植される細胞のもとになることが説明されています。施設内で厳重に管理・製造され、品質試験を受けて出荷されるプロセスが強調されています。

💡FiT

FiTは、iPS細胞の製造・保管を行っている施設を指します。この施設は非常に厳重に管理されており、訓練を受けた作業員だけが入室可能です。また、無塵衣を着て作業するなど、細胞を清潔な環境で取り扱うための対策が講じられています。

💡無塵衣

無塵衣とは、塵や微生物を防ぐために作業員が全身を覆う衣服のことです。この衣服を着ることで、FiT内のクリーンな環境を維持し、iPS細胞を汚染から守る役割を果たしています。

💡アイソレーター

アイソレーターは、細胞培養のために使用される装置で、無菌状態を維持しながら作業を行うことができる装置です。動画では、作業員が3人1組でこの装置を使用し、細胞の分裂・培養プロセスを管理している様子が説明されています。

💡培養

培養とは、細胞を特定の条件下で成長させることです。この動画では、iPS細胞が栄養分を含んだ培地で分裂を繰り返し、増殖していくプロセスが紹介されています。培養は、細胞の製造過程で重要なステップです。

💡インキュベーター

インキュベーターは、細胞を適切な温度で保ちながら清潔な状態を維持する装置です。この装置を使って、細胞の分裂や成長を促進する環境を整えることができます。iPS細胞の製造過程で、インキュベーターがどのように利用されるかが解説されています。

💡凍結保存

凍結保存は、iPS細胞を長期的に保存するための方法です。製造された細胞は凍結保存用のチューブに分けられ、液体窒素を使ってタンク内で保管されます。これにより、細胞の劣化を防ぎながら、必要に応じて安全に取り出すことが可能です。

💡液体窒素

液体窒素は、非常に低い温度で細胞を凍結保存するために使われます。iPS細胞は、この液体窒素が入ったタンクに格納され、劣化を防ぎながら保存されます。液体窒素を使用することで、細胞を長期にわたって安全に保管できることが説明されています。

💡品質試験

品質試験とは、製造されたiPS細胞の安全性や有効性を確認するための検査プロセスです。製造部で作られた細胞は、出荷前にこの試験を受け、患者に移植される際のリスクを最小限にするための措置が取られています。

💡搬送容器

搬送容器は、液体窒素を用いて凍結されたiPS細胞を安全に輸送するための容器です。出荷の際、細胞は保管タンクから取り出され、この搬送容器に格納され、目的地まで運ばれます。適切な温度管理を維持しつつ、細胞を劣化させない役割を果たしています。

Highlights

iPS細胞を製造・保管している施設をFiTと呼んでいます。

FiTは厳重に管理されていて、訓練を受けた作業員だけが入室できます。

クリーンな環境を維持するため、全身を覆う無塵衣を着て作業を行います。

アイソレーターを使った細胞の培養は、3人１組で行います。

ふたりが作業し、残りのひとりは、的確な指示を出して作業した内容を記録します。

隣のインキュベーターという装置は、細胞をきれいな状態で保ったまま、適切な温度管理ができます。

細胞は、栄養分が含まれた培地の中で分裂を繰り返して増えていきます。

製造した細胞は、凍結保存用チューブに分けて、凍結保存用ボックスに格納し、

細胞が劣化しないよう、液体窒素が入ったタンクで凍結保存されています。

製造部で作られた細胞は、安全性や有効性を確認する品質試験を行っています。

出荷の際、様々な種類の細胞の中から、依頼のあった細胞を正確に選び出します。

保管タンクから取り出した細胞は、液体窒素が入った搬送容器に格納して発送します。

医療用のiPS細胞は、患者さんに移植する細胞のもとになるものです。