【感動する話】5年ぶりに本社復帰すると新人女性が段ボール箱を机に仕事をしていた「中卒はこれで仕事しろと..」俺が社長を呼び出すと衝撃的な展開となる..【スカッと】【朗読】

ウサ吉の感動スカッと朗読チャンネル
15 Aug 202454:51

Summary

TLDRこの物語は、病気から復帰した会長・足立哲夫が、会社の学歴差別に挑む姿勢を描く。新入社員の花江みつ子が、中卒であるために不当に扱われていたことが発覚し、会長はその不正を是正し、みつ子の才能を認めさせる。学歴や性別、育児などの理由による差別を排除し、社員一人一人が平等に評価される環境を築く努力が描かれている。

Takeaways

  • 📚 スクリプトは、主人公・足立哲夫が病気から回復し、会社に戻り、社員の花江みつ子さんに対して不適切な扱いを受けているのを発見する物語です。
  • 🔍 足立哲夫は、45歳で会社に復帰し、社員として不正な命令を受けた花江みつ子さんを守るために行動を起こします。
  • 🏆 足立哲夫は、中学卒業で印刷会社に入社し、独学でスキルを身につけ、会社を成功させた素晴らしいキャリアを築きました。
  • 👶 足立哲夫は孤児として育ち、叔父に育てられ、その後会社を築きました。
  • 🎓 足立哲夫は、学歴を問わず実力主義を重んじる会社文化を築き、社員の多様性を受け入れています。
  • 💼 西野部長は、花江みつ子さんを学歴差別して不適切な扱いを行い、それが発覚し解雇されます。
  • 👧 花江みつ子さんは、中卒でキャリアを築き、SNSで小説紹介を行っており、その才能が会社で認められるようになります。
  • 🛠️ 足立哲夫は、会社の方針に反する行為を行っていた西野部長を解雇し、平等な職場環境を確保します。
  • 🌟 足立哲夫の病気から回復した経緯や、会社での取り組みが、社員のモチベーションを高め、会社の業績を向上させています。
  • 🔄 足立哲夫は、会社に戻ってから、多様性と平等を重んじる職場環境を作り出し、社員の能力を最大限に発揮させるように努めています。
  • 📈 会社の文芸部は、花江みつ子さんの活躍によって収益が倍増し、他の部署もその影響を受けて業績を上げています。

Q & A

  • 脚本的主角是谁,他的名字是什么?

    -脚本的主角是足立哲夫,他是一位45岁的男性。

  • 足立哲夫在公司中担任什么职位?

    -足立哲夫是悟出版的会長,之前因病療養而離開了社長的職位。

  • 足立哲夫在公司中遇到了什么令人震惊的光景?

    -他看到一位新人女性社員使用ダンボール(紙箱)代替桌子在工作。

  • 新人女性社員为什么使用ダンボール代替桌子工作?

    -因为部長西野命令她这么做,理由是她只是中卒(中学畢業),认为她不需要桌子。

  • 足立哲夫对于西野部長的行为有什么反应?

    -他感到非常愤怒,因为这完全忽视了公司学歴不問的方針。

  • 足立哲夫在病中得到了谁的支持?

    -他得到了医師、看護師さんたち的支持,特别是花江千恵さん。

  • 花江千恵さん是谁,她和主角有什么关系?

    -花江千恵さん是主角的看護師,也是花江みつ子(新人女性社員)的母亲。

  • 花江みつ子さん在SNS上以什么名字而闻名?

    -花江みつ子さん以ミッチ这个昵称在SNS上介绍小说而闻名。

  • 西野部長在前公司的经历是怎样的?

    -西野部長在前公司没有取得成果,只依赖名作家,拒绝了新人作家的作品,最终被解雇。

  • 足立哲夫对于公司内部的歧视问题采取了什么措施?

    -他彻底排除了所有形式的歧视,为育児や介護中的社員设立了保育室,也整备了可以远程工作的环境。

  • 文芸部在足立哲夫回归后有什么变化?

    -文芸部在新的部長花江みつ子的带领下,成功地发掘了多位无名作家,出版了多本畅销书,收益倍增。

  • 脚本中提到了哪些社会问题?

    -脚本中提到了学歴歧视、性别歧视、对シングルマザーやシングルファーザー的偏见,以及对外国人的不平等待遇。

  • 脚本的结局是什么?

    -脚本的结局是足立哲夫继续作为会長工作,次郎作为社長成長,而西野部長因为不适应新工作而自主退職。

Outlines

00:00

😡 学歴差別の衝撃

主人公足立哲夫は5年間の闘病生活を終え、会社復帰後に見た光景に怒りを感じる。新人女性社員がダンボールを机代わりに使っている状況に、部長の命令によるものと知り、学歴不問の会社方針を無視されたことに腹を立て、社長に電話して対応を求める。

05:01

📚 出版業への挑戦

足立哲夫は叔父の提案で印刷会社を辞めて出版業に挑戦。出版会社「悟出版」を設立し、学歴不問で採用し、社員一同で会社を大きくしていく。10年後にはベストセラーを輩出し、一般書籍や雑誌も出版する大出版社に成長する。

10:05

😤 病気復帰後の不況

足立哲夫が病気から復帰した後、文芸部の不況に直面。女性社員がダンボールに座り、文芸部員が一人もいない状況に遭遇。彼女の説明から、部長による学歴差別のことが発覚し、怒りの中、社長に文芸部長西野の処分を命ずる。

15:06

😠 学歴不問の方針に反する行動

西野部長が中卒の女性社員に不当な扱いを行い、学歴不問の会社方針に反する行動をとる。社長に知られ、謝罪と処分が行われることになる。

20:09

🤔 学歴と能力の議論

西野部長が学歴を重んじ過ぎる考え方で、能力を評価しないことが議論の的になる。会長足立哲夫は学歴を手段とし、実力を重んじるべきだと主張し、西野部長は解雇される。

25:11

📚 出版社の再生と差別の取り除き

足立哲夫は出版社を再建し、差別を排除し、多様なバックグラウンドを持つ社員たちが協力して目標に向かって進む職場文化を作る。文芸部は新しい部長の下で成功を収め、無名作家を手掛けるなど、会社の評判を高める。

30:13

👩‍💼 新しい文芸部長の活躍

花江みつ子が新しい文芸部長として、才能を発揮し、無名作家の新刊本を手掛け、ベストセラーに仕掛ける。文芸部の収益は倍増し、出版社の評判も向上する。

35:13

🎉 社員の協力と会社の前進

社員たちが互いに協力し、目標に向かって前進する姿勢が強まる。足立哲夫は社員の笑顔に励され、会社の未来に向けて頑張る決意を新たにする。

Mindmap

Keywords

💡闘病生活

闘病生活とは、病気との闘争を繰り広げる生活のことを指します。ビデオの主人公は5年間闘病生活を送り、その過程で多くの人に支えられ、最終的に会社に復帰することができました。このキーワードは、ビデオの中心となる主人公の闘争と成長を象徴しています。

💡学歴不問

学歴不問は、採用や評価において学歴を問わず、実力や能力を重視するという概念です。ビデオでは、主人公が学歴不問の方針を提唱し、実際にその方針に反する行為を行っていた部長を退職させます。このキーワードは、ビデオの主題の一つである平等と公正を表しています。

💡文芸部

文芸部は、出版社などで文学関係の業務を担当する部署のことを指します。ビデオでは、主人公が復帰した際に文芸部の状況が悪化していたことが明らかになり、その後の改革が描かれています。このキーワードは、ビデオのビジネス面と主人公の復帰後の挑戦を象徴しています。

💡ダンボール

ダンボールは、段ボール箱の略称で、ビデオでは新人女性社員が机代わりにダンボールを使用して仕事をしている場面があります。これは、学歴差別による不当な扱いと主人公の怒りと改革の決意を引き金にしています。

💡起業

起業とは、新規に事業を開始することを指します。ビデオの主人公は、叔父の印刷会社を出て自ら出版業を起業し、その後大きな成功を収めました。このキーワードは、主人公の冒険心と成功物語を表しています。

💡ベストセラー

ベストセラーとは、最も多く売れた書籍のことを指します。ビデオでは、主人公の出版社がベストセラーを出すことで成功を収め、また文芸部長がベストセラー作品に携わっていると虚偽の経歴を主張しています。このキーワードは、ビデオの成功と裏切りのテーマに関連しています。

💡SNS

SNSとは、ソーシャルネットワークサービスの略称で、ビデオでは花江みつ子さんが運営するSNSアカウント「ミッチ」が紹介され、その影響力が物語に大きな役割を果たしています。このキーワードは、現代社会のメディア活用と若手の才能発掘を示しています。

💡文芸部長

文芸部長は、出版社の文芸部を率いる責任者です。ビデオでは、主人公が復帰した際には西野という人物が文芸部長として不適切な行為を行っていたため、主人公によって解任されます。このキーワードは、ビデオの組織内での権力構造と改革を象徴しています。

💡シングルマザー

シングルマザーとは、一人で子育てをしている母親のことを指します。ビデオでは、主人公が差別を排除し、シングルマザーを含む多様な社員の支援体制を整えています。このキーワードは、ビデオの多様性と平等の価値観を表しています。

💡リモートワーク

リモートワークとは、在宅でのリモートでの勤務を指します。ビデオでは、主人公が子育てや家族介護を理由にリモートワーク体制を導入することで、働きやすい環境を創出しています。このキーワードは、ビデオの柔軟な働き方と社員のサポートを示しています。

Highlights

主人公足立哲夫は45歳で、5年間の闘病生活を終え会社に戻ってきた

会社に戻り、新人女性社員がダンボールを机代わりに使って工作的たという不思議な光景に遭遇

部長命令で中卒の女性社員に机は必要ないと言われ、ダンボールで仕事をさせられた

足立哲夫は怒りで社長に電話をかけるが、社長はすぐに彼のもとに飛び込んだ

足立哲夫は40歳時に希少病にかかり、命が奪われると思われたが、5年間の病生活を乗り越えた

幼い頃に両親を失い、叔父に育てられた足立哲夫は中学卒業後すぐに独立し、独学で学んだ

18歳で叔父の会社に入社し、独学で得たスキルを活かし、印刷業界で成功を収めた

叔父からの提案で起業し、出版業に進出し、自分の会社「悟出版」を設立

起業17年目に病気になり、会社を部下に任せ、会長職に退いた

病気の5年間の末に会社に復帰し、文芸部の落ち込みに直面した

文芸部で働く花江みつ子が、中卒であるために不当に扱われていた

花江みつ子の才能を認め、文芸部の改革を開始した

西野部長は学歴差別を行い、会社方針に反した行為を行っていたことが明らかになった

西野部長は解雇され、花江みつ子が文芸部の改革をリードし始めた

花江みつ子はSNSで知られるミッチとして、小説の紹介で人気を集めていた

足立哲夫は会社全体の文化改革を行い、学歴や性別、家族事情などによる差別を排除した

文芸部はみつ子のリーダーシップの下で大成功を収め、会社の収益を倍増させた

社員たちは平等に扱われ、共通の目標に向かって協力し合う企业文化が形成された

Transcripts

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中卒にはこれで十分だこれで仕事

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しろ5年間の闘病生活を終えようやく会社

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に復帰した俺の目に飛び込んできたのは

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信じられない光景だっ

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た新人の女性社員がダンボールを机代わり

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に仕事をしていたのだ聞けば部長命令だと

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いう中卒の彼女には机は必要ないダン

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ボールで仕事をしろと言われた

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らしい腹の中がかっと熱くなるのを感じた

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俺は鬼の行走で社長に

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電話俺だお前は今すぐここに

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来い電話を受けた社長は俺のいる部屋に

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すっ飛んできた

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俺の名前は足立哲夫45歳だ実は最近まで

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病生活を送ってい

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た発病したのは40歳の

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時仕事も順調でこれからさらに頑張るぞと

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思っていた時だったので病に倒れた時は

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ひどく落ち込ん

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だしかも俺が患ったのはあまり令がないだ

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とお医者さんに知らされ

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たとはいえ命が奪われると決まったわけで

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ない俺は仕事を休み治療に専念することに

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た5年間の病生活は正直かなり辛かっ

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たそれを乗り越えることができたのはお

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医者さんや看護師さんたちが俺を支えて

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くれたからだ

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逃ADVして4年が過ぎた頃画期的な新役

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が発明され俺の病状はどんどん回復して

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いったそしてこの春ようやく退院できたの

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だ思えば俺の人生はたくさんの人に支え

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られここまで来たのだと

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思う俺は幼い頃に両親を失った孤児になっ

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た俺を育ててくれたのは母の弟である叔父

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だっ

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た叔父は高校進学を進めてくれたが俺は

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早く独り立ちしたくて中学を卒業すると

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同時に叔父の家を出た今から思えば随分

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可愛くないおいだったと

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思うそんな俺を叔父はとても気にかけて

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くれてい

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た反対を押し切って家を出る俺に18歳に

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なったら俺の会社の社員として雇ってやる

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と約束してくれたの

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だ中卒の人間がつける仕事は限られて

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いる新聞配達を始めとしてコンビニ店員

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警備員清掃員など俺は複数のアルバイトを

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かけ持ちして必死に稼い

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だしかしアルバイトにせを出すだけでは

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叔父の会社に入社した時の戦力にはなら

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ないだろうだから仕事をしていない時間は

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勉強に当てた授業料など払えないから全て

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独学だ休日は図書館に通い手当たり次第に

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本を読ん

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だ叔父の会社に就職した時のことを考えて

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DTP検定も受けたDTPつまり

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デスクトップパブリッシングとは書籍など

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の編集に際して行う割り付けなどの作業を

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パソコン上で行う

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こと叔父の会社は印刷会社だったから役に

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立つと思ったの

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だそうして18歳になった俺は無事に叔父

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が社長を務める勝印刷に入社した学歴は

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なかったが独学でんことは全て役に立った

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だから就職してからも仕事の合間を縫って

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勉強を続け

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た実務経験が必要な印刷技能士や印刷営業

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師の資格も取ったやがて大きな仕事を任せ

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てもらえるようになった俺は勝印刷で

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どんどん出世していっ

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た勝印刷に入って5年が過ぎた頃俺は叔父

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に呼び出され

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た何事かと思って訪れた社長室で叔父は俺

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が思っても見なかった提案をし

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た勝印刷をやめて起業してみたらどうかと

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いうのだ驚く俺に叔父は言ったの

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だ社長としてはこのまま勝印刷にいて

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ほしいお前は我が者にとって大切な戦力だ

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から手放したくは

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ない叔父は微笑んだその表情は社長では

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なく俺を育ててくれた優しい叔父のもの

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だっ

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ただが叔父としてはこの小さな会社にお前

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を閉じ込めておくのは忍びないと思うのだ

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よそして叔父は俺が取得した資格の名前を

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あげ

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た独学でこれだけの格を取ってしかもそれ

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を生かしているお前ならもっと広い世界で

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羽ばたける

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だろうそんな風に言われてもいまいピンと

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来てない俺に叔父は重ねていったもし失敗

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したらいつでも勝利印刷に戻ってきていい

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から1度起業して

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みろ叔父の褒め言葉は嬉しかったが俺には

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不安があった

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ありがとうおじさんでも俺は高校も出てい

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ない中卒で起業なんてできるか

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なすると叔父はカラカラと笑った勝印刷に

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は高卒の社員も大卒の社員もいるだがお前

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くらい使える社員はその中にはいないぞ

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いやそれは褒めすぎだろうと俺は思ったが

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叔父は本気で言ってい

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た世の中は実力だ実力の伴わない学歴など

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何の役にも立たないお前なら

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できるその励ましの言葉に俺の気持ちは

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固まっ

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た分かったやって

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みる俺は年度末に勝印刷を辞め起業の準備

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に入っ

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た20歳になってい

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た起業するにあたって印刷業だけは

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やめようと思った勝龍印刷と競合するよう

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なことだけは避けたい色々考えた結果俺が

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選んだのは出版業だったそれなら叔父の

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会社と繋がりが持てる何より俺は本が好き

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だっ

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た図書館に通っていた頃俺はいわゆる実用

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所ばかりを読んでいたわけではない実は

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小説も好きだったの

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だ古典や文豪と言われる人たちの名作も

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面白かったが何より俺が心を引かれたのは

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今現在新しい小説を生み出している新人

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作家たちの作品だっ

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たまだ世に出ていない才能を開花させる

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ことができたらどんなに嬉しい

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だろうそう思った時俺は起業する目的を

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見つけたと思ったものだっ

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た俺がまず初めに作ったのは慈悲出版する

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会社だ社名は悟出版とし

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た最初は小さな事務所を借りて社員は社長

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の俺とアルバイトが数人そんなところから

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始めたがそれでも何冊かの本を出すことが

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でき

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た印刷はシル印刷が格安で受けおってくれ

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たのも大きな力になっ

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たその後本を作った人たちがSNS等で悟

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出版の仕事は丁寧だと発信してくれた

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おかげもあって会社はどんどん大きくなっ

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ていっ

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たアルバイトだけではなく正社員も増えた

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自分と同じような境遇の人にもチャンスを

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与えたかったから採用にあたっては学歴

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不問を貫い

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たそうしているうちに慈悲10版で出した

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小説がベストセラーになったり大きな文学

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省を取ったりすることが増え

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たするとプロの作家さんからサル出版で

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出版したいと声がかかるようになる

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起業して10年過ぎた頃サル出版は慈悲

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出版専門ではなく一般書籍や雑誌なども

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扱う会社になってい

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たもちろんずっと順風満パだったわけでは

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ない紙の印刷物が売れなくなってきた頃

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電子出版に乗り出すかどうかで車内が真に

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割れ分裂の危機に襲われたこともある盗作

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疑惑やプライバシーの侵害を訴えられた

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ことも

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あるけれども社員が力を合わせなんとか

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乗り越えてきたしかし起業して17年40

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歳になった時に俺の病気が発覚したのだっ

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た治療に専念すると決めた俺は社長職を

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部下に継がせ自分は会長職についた

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そして5年の病生活の末俺はようやく会社

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に復帰することができ

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た俺が真っ先に行ったのは文芸部

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だこの5年で終駅が一番落ち込んでいるの

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が文芸部だった

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から部屋に入るとそこには信じられない

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光景が広がっていた部員が1人もいない

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いや女性社員が1人だけいただがその女性

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社員はなぜかダンボールを机にして仕事を

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している何をしているのかと様子を伺うと

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ダイレクトメール用の封筒にアテナシール

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を貼っている

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らしいどう考えても文芸部員の仕事では

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ないそういった雑用はアルバイトの学生

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などがする仕事の

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はず俺はその女性社員に声をかけ

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た仕事中すまない他の社員はどうしたのか

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な振り返った彼女がまだ若いことに気づい

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たもしかしたらと思うこともあったがそれ

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は後回しに

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するお昼休みの時間なので昼食を取りに出

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ています

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時計を見ると12時半だっ

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た確かに昼休みの時間

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だ5年も病生活をしていたので時間感覚が

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なくなってい

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た君は食べに出ないのかい私はお弁当を

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持ってきているの

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でそして彼女は花江みつ子だと名乗っ

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たやはり

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と思ったがそれを顔には出さずにさらに

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尋ね

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たそもそも君はなぜダンボールで仕事をし

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ているのか

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なするとみつ子はうき黙り込んでしまう

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心配ない私はこの会社の人間

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だしばらく病気で給食していたのだが

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ようやく復帰できたところだそれは

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おめでとうござい

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ますみつ子はにっこり笑ってくれたが質問

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の答えがまだ

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だ君がダンボールで仕事をしている理由を

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教えて

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くれ重ねて問うと彼女はためらいつつ口を

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開い

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た部長の命令なんですその私は中卒なので

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中卒にはこれで分だこれで仕事しろ

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とその答えに俺は腹の中がかっ熱くなるの

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を感じ

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た学歴不問の我が者の方針を完全に無視し

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た暴挙

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だ文芸部長は会社の方針を何だと思って

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いるの

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だそれに君のその仕事だが普通ならバイト

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の学生がするような仕事

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だろ中卒ができる仕事なんてこのくらいだ

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と部長

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が怒りに怒鳴り出したい気分だったが彼女

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を驚かせてはいけない俺はなんとか怒りを

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押し殺して尋ね

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た文芸部長の名前

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は西のひりさん

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です名前に覚えが

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ないおそらく俺が病中に採用した社員なの

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だろういくつぐらいだその部長

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は確か48歳だと思い

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ますということは中途採用

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か俺がブツブツと言っていたらみつ子が

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ためらいがちに切り出し

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た部長はとてもいい大学を卒業なさった

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そうでだから私のような中卒には我慢が

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ならないんだと思い

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ますしかし悟出版の方針は学歴不問だはい

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そう聞いたので私この会社の採用試験を

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受けたんです

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けど悲しそうに微笑む彼女を見てこれは

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早急になんとかしなければと俺は思

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俺はすぐ近くの電話を取ると何度もかけた

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内線番号をプッシュ

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する5年の間に変更になっていなければ

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良いがと心配したがはいと出た相手は思っ

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ていた通りの人物だった俺が鬼の行走に

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なっていたのかみつ子はヒっと首をすめた

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俺だお前は今すぐここに来い文芸部

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だ俺の見幕に驚いた通話の相手接した次郎

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ははい今すぐと通話を切ったこの様子なら

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すぐ来るだろうあの次郎ってどなた

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です首をかしげながら尋ねるみつ子に俺は

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にやっと笑見せ

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たせ次郎のことだけど知ら

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ないし知らないはずないじゃないですか

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それ社長のお名前です

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正解ピンポンと俺が言った瞬間次郎つまり

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接し社長が飛び込んでき

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た手長さん会社に来たならまず社長室に来

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てください

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よ入って来るなりそんな文句を言う実は

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社長職を任せたせ次郎は俺の従つまり叔父

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の息子なの

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だ兄弟のように育ったから気心は知れて

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いるし正義感溢れる真面目な奴だと分かっ

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ていたから社長職を任せたのだが35歳の

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次郎にはまだ荷が重かったのかもしれ

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ないここは会社なのに俺のことを会長では

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なく鉄夫さんなどと呼んでしまうのだから

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困ったもの

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だ俺が呆れていると次郎は自分の出現に

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気づいたのか改まった口調に変え

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た失礼いたしました隊員おめでとうござい

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ます復帰していただけて本当に心強い

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です俺に再敬礼する次郎を見てみつ子は

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驚きを通り越して呆然として

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いる前もって言ってくだされば社員一度お

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出迎えいたしましたのにそんなことはどう

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でもいいそれよりこれを

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見ろ俺はみつ子が使っていた段ボールを

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指さしたなんですかこの段ボール

play18:51

は案の定次郎はこのことを全く知らなかっ

play18:56

た様子

play18:57

だみつ子がはダンボールで仕事をしていた

play19:01

生殺を説明すると次郎は青ざめ

play19:04

たそんなことが申し訳ありません私の監督

play19:10

冬届

play19:11

です謝る相手が違う

play19:15

だろう指摘すると次郎ははっとしてみつ子

play19:20

に向き直っ

play19:22

た花江みつ子さん嫌な思いをさせてしまっ

play19:26

て本当に申し訳ありませんでしでした今後

play19:30

このようなことがないように対処いたし

play19:33

ますので許して

play19:35

くださいその言葉を聞いてまだまだあま

play19:39

ちゃんだがこいつはやはり見所があるなと

play19:43

俺は思っ

play19:45

たなぜならみつ子の顔を見ただけで

play19:49

ちゃんと花江みつ子というフルネームが

play19:52

言えたから

play19:54

だ悟出版の社員の数は少なくない

play19:59

その社員の顔と名前をちゃんと把握して

play20:03

いるという証拠

play20:05

だ細かなところは行き届かなかったかも

play20:09

しれないが根本は外れていないの

play20:13

だろう一方社長に平謝りされたみつ子は

play20:18

戸惑いを隠せないああのもう顔をあげて

play20:22

ください社長のお気持ちはよくわかりまし

play20:26

たから

play20:29

西野については必ずしるべき処分をいたし

play20:33

ますの

play20:34

でその西のだが俺の療養中に採用したの

play20:39

だろうどういう人物なん

play20:42

だ療養中の新規採用については次郎に一任

play20:48

していたので文句を言うつもりはない

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しかしどんな人物なのかは知る必要が

play20:56

ある中途作用です

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大手の出版社の文芸部長を務めていて

play21:03

数多くのベストセラー作品に携わっている

play21:06

と言ったので採用したのです

play21:10

が次郎は近くのパソコンを立ち上げ西野の

play21:15

履歴ページを表示し

play21:17

たそこには過去の職歴として大手出版社の

play21:22

名前といくつかのベストセラー作品の名前

play21:25

が書かれていた

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その作品名に引っかかりを覚えた俺はその

play21:32

場で知り合いの1人に電話をかけとある

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調査を依頼し

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た西木野の経歴に

play21:41

何か次郎は不安そうな顔で俺を見つめて

play21:46

いる俺の病気でお前に社長職を任せて

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しまうことになってさぞ大変だったと思う

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いずれお前に社長食を譲る気ではいたが

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引き継ぎの時間があまりに短すぎたと俺も

play22:02

反省しているいえ哲夫さんの責任じゃあり

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ません私が不がないから忙しさにかけて

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細かいところに目が行き届きませんでした

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だからこんなこと

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にダンボールを見つめて次郎は唇を

play22:21

噛みしめ

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たその気持ちがあれば大丈夫だと俺は思っ

play22:27

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哲夫さんが真っ先に文芸部に来た理由も

play22:32

分かっています文芸部の収益の落ち込み方

play22:36

はひどいですから分かっているんです

play22:41

けどこれから取り戻せばいい2人で

play22:46

頑張ろうポンと肩を叩くと次郎はうっすら

play22:51

と目に涙を浮かべながらコクコクと頷い

play22:55

たその時廊下から人の話し声が聞こえ始め

play23:00

た昼休みが終わり社員が戻ってきた

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らしいぞろぞろと部屋に入ってきた社員は

play23:09

次郎の姿を見て驚きに足を止めるすると

play23:14

社員たちの後ろから1人の男が進み出

play23:19

た風景からして彼が2の部長

play23:24

だろう社長なぜこちらに

play23:29

そして隣に立つ俺に気づいた西野は

play23:33

あからさまに不審げな目で俺を見て

play23:36

くる君は誰かねここは関係者以外立ち入り

play23:42

禁止

play23:43

だ次郎やみつ子そして俺の顔を知っている

play23:48

社員の何人かが口を開こうとしただがその

play23:53

前に俺は西に尋ね

play23:56

た君がの部長だね1つ聞きたいのだが

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こちらの花江みつ子さんはなぜダボールで

play24:05

仕事をしているのか

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なすると西木野はははと笑っ

play24:12

た彼女は中卒なんです

play24:16

よそれ以上の説明は必要ないでしょうと

play24:20

言わんばかりに言葉を切る俺はあえて質問

play24:25

を重ね

play24:26

た中卒とダンボールの関係が分からないの

play24:30

だがは決まってるだろう中卒なんかに机は

play24:36

もったいないダンボールで十分なんだよ

play24:40

なるほどところで俺も中卒なんだ

play24:44

けどすると西木野は冬海そうに眉を潜めた

play24:51

はあそもそもなんであんたはここにいるん

play24:54

だここはかの有名な悟出版だぞ中卒なんか

play25:00

が来るところじゃ

play25:02

ないその言葉が部内に響き渡った途端社員

play25:06

たちがざわめいたそのざわめきに戸惑うに

play25:11

の次郎が一括した顔を見てわからないのか

play25:16

この方はサル出版の会長だぞ

play25:21

あこのおさんいやこの人が

play25:26

会長そんなバカな中卒なの

play25:29

にすると今度は社員たちが一斉に笑い出し

play25:35

たお前会社の公式サイトを見たことがない

play25:40

のか会長の顔写真も載っているし経歴も

play25:44

乗って

play25:45

いる次郎はパソコンの画面を西野に

play25:49

突きつけ

play25:50

た会長の足立哲夫は中卒でありながら23

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歳で企業慈悲出版の会社を立ち上げ今の悟

play26:00

出版を作り上げた社員なら誰でも知って

play26:04

いること

play26:06

だ画面を食い入るように見つめていた

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西木野の顔はみるみるうちに青ざめ

play26:13

た立ち

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会長西木野は驚きすぎたのかそれ以上の

play26:21

言葉が出てこない様子

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だ君は俺の顔も知らなかったようだが

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学歴不問という我が者の方針も知らなかっ

play26:32

たの

play26:33

かすると西のはふるふると首を横に振った

play26:40

知っていますでも私はそのことに納得でき

play26:44

ていませ

play26:45

んさっきまで青かった西野の顔は今度は

play26:50

興奮で赤くなっている会長が中卒なのは

play26:54

分かりましたですがそんなのはごく稀な

play26:58

ケースです普通は中卒よりも高卒高卒より

play27:03

も大卒の方が優秀なん

play27:06

ですその普通とはどんな基準だと尋ね

play27:12

たかったが言いたいことは全部言わせて

play27:15

しまった方がいいだろうとあえて口は挟ま

play27:19

なかっ

play27:20

たそれなのにこの会社はどんな学歴でも

play27:25

平等に扱われる

play27:29

るも惜しんで勉強してエリート大学に行っ

play27:33

た俺の苦労は何のためだったん

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だ西野は今にも泣きだしそうだった周りが

play27:42

部活だの恋愛だのにうつつを抜かし

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遊び歩いている間も俺は朝から晩まで受験

play27:51

勉強だそれもこれもエリート大学に入る

play27:55

ためその苦はがなかったとでも言うの

play28:00

か俺はその頃バイトをかけ持ちしながら

play28:05

図書館画いをしてたがなと言いたかったが

play28:09

やはり愚痴にはしなかっ

play28:12

た俺だって青春を王化したかった俺の青春

play28:17

play28:19

返せ西木野は四国真面目にそれを言ったの

play28:23

だろうが社員たちは大爆笑

play28:27

だ西木野はその社員たちを睨み返し

play28:31

たどうやら言いたいことは全て言ったよう

play28:35

なので俺は自分の考えを言うことにし

play28:40

た俺は学歴を全て否定しているわけじゃ

play28:44

ないしかし学歴は手段だ目的じゃ

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ない西野は言われた意味が分からないのか

play28:53

巨としている俺は丁寧にしてやることにし

play29:00

た例えば医師や弁護士教師などには学歴は

play29:05

必要

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だ西木野と同じように必死に勉強していい

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大学に入る必要があるだろうだ

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けど俺の主人医はとても優秀な人だったが

play29:20

彼は言ったんだ医者になるために必要だっ

play29:23

たから偉大に入った

play29:26

と彼は小さい頃から医者を目指してい

play29:31

た目指した理由は人の命を救いたいから

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頑張って勉強して偉大に入り念願の医者に

play29:41

なっ

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ただが彼は医者になっても勉強は続けたん

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だよ医学の進歩は早いついていくためには

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必要だと言って

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ねそうして常日頃から勉強をない医者だっ

play29:59

たからこそ新薬の発明をいち早く知ること

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ができそれを俺に使ってくれ

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た彼は俺の命の恩人だが彼にとって大学は

play30:12

医者になる手段だっただが君にとって大学

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は目的になっていたのではない

play30:21

か大学入学が目的だったからそこに入った

play30:26

途端にもうそれで満足してしまい努力を

play30:30

やめてしまっ

play30:31

たエリート大学の出身だからあは何もし

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なくても周りに尊敬されるし出世できると

play30:40

でも思っていたのではない

play30:43

か次郎を始め周りの社員はうんうんと頷い

play30:48

ていたが西野はまだ納得しなかった確かに

play30:53

俺はそんなところがあったかもしれないだ

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けど大卒はだ少なくとも中卒のこの女より

play31:01

俺は優秀なはず

play31:04

だ思わずため息が漏れたこの男には何を

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言っても無駄かとも思ったがみつ子の名誉

play31:14

のためにも俺は言わなければなら

play31:17

ない俺はパソコンの画面を切り替えた

play31:22

ミッチというハンドルネームの人のSNS

play31:26

play31:28

これが何

play31:30

か最近書店員さんや本月の間で評判の

play31:35

SNS

play31:36

だミッチのSNSは全て小説の紹介だ1日

play31:43

に1一冊以上紹介しておりその総数は1万

play31:47

冊を

play31:48

超える適切な紹介分は常に評判となり

play31:53

ミッチがきっかけでブレイクした新人作家

play31:56

も少なくない

play31:59

フォロワー数は20万人以上書店員さんも

play32:03

注目し大きな文学書にさえ影響力があると

play32:07

言われて

play32:10

いるこのSNSを知っている

play32:13

人尋ねるとほとんどの社員が手を上げただ

play32:18

が西のは動かないこんなSNSがなんだっ

play32:24

て言うんです

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か君はこの1年で何冊の小説を読んだいや

play32:32

48年間の人生の中で何冊の本を読んで

play32:37

いるそんなのいちいち覚えてませんよでも

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読んでますよ仮にも文芸部長ですから

play32:45

ベストセラーは一通り

play32:47

それじゃだめだろ文芸部長なら一部の

play32:52

マニアに人気のある作品やや移植作と言わ

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れるもの人の作品そういったものにも目を

play33:01

向けなけれ

play33:02

ばそれにと俺は話を続けたミッチのすごさ

play33:08

は読書量だけでは

play33:11

ないフォロワーから心が疲れた時に読む本

play33:15

はとか心震える恋愛小説が読みたい見事な

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電返しのミステリーはなどという質問に

play33:26

すぐさま的確に答えられるところなの

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だ君はこういった質問に即座に答えられる

play33:34

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ね西木野は何か言おうとしてだが言えずに

play33:40

黙り込んでしまっ

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たこのミッチが彼女花江みつ子さんなんだ

play33:48

よその場にいる全員がええと驚きの声を

play33:54

あげた無理もないミッチは正体不明という

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ことでも有名だった

play34:01

からわかるか少なくとも小説に関しては

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大卒の君より中卒のみつ子さんの方が

play34:10

ずっと詳しいし優秀なんだ

play34:13

よだから哲夫さんええ会長は何があっても

play34:19

花江みつ子さんを採用しろとおっしゃった

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んですねえと西が驚きの声をあげたが俺は

play34:28

無視した文芸部が落ち込んでいたからな

play34:33

手入れのために彼女の力が必要だと思った

play34:36

のだがそれをこんな無駄遣いし

play34:40

てダンボールの上のダイレクトメールを

play34:44

見下ろす文芸部の社員たちはひどく気まず

play34:48

そうに舌を向い

play34:50

た彼女の扱いがひどいことが分かっても

play34:54

部長には逆らえなかったのだろう

play34:58

西野は我が者には必要ないと俺は思うが

play35:02

次郎いや社長の考えはどう

play35:06

だ同感です西の光あなたは今で解雇です

play35:13

待って

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ください悲鳴のような声をあげた西木野は

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俺と次郎の前に土座した許してください

play35:24

今後学歴で部下を判断するようなことはし

play35:27

ます

play35:28

ですからどうか雇だけはお許しください私

play35:32

にも養わなければいけない祭祀

play35:36

がうちをやめても君のようなエリート大卒

play35:41

ならいくらでも就職先があるので

play35:44

はそう言ってやると西木野は呆然として

play35:49

座り込んだまま動けなくなっ

play35:52

たその時みつ子が進み出たあの伺いたい

play35:58

ことが私自分がミッチだって誰にも言った

play36:02

ことがありません会長はなぜご存知だった

play36:06

のです

play36:08

か確かに誰にも言ってなかったようだねで

play36:12

も家族にはお母さんには言ってあったん

play36:17

じゃない

play36:18

かみつ子は驚きに目を見開いた母をご存知

play36:25

なんですか知っている

play36:28

看護師の花江千恵

play36:32

さんそうみつ子の母である知恵さんは俺の

play36:37

担当の看護師だった彼女はとても優秀で俺

play36:42

は何度も彼女に助けられた優しく励まし

play36:46

力づけてくれるだけでなく時には厳しく

play36:50

知った激励してくれるその力加減は絶妙で

play36:55

5年間の病生活は彼女なしでは乗りきれ

play36:59

なかった

play37:01

だろう仕事熱心な彼女は自分の

play37:05

プライベートを話すことはなかったのだが

play37:08

1度だけあと声をあげたことがあっ

play37:13

たサイドテーブルに置いてあった読み

play37:17

終わった単行本の表紙を見た時

play37:20

だこの本が何かと尋ねたら娘が読みたがっ

play37:26

ていた本だだったの

play37:28

で気まずそうに答える知恵さんはその時

play37:32

だけは看護師ではなく母親の顔になってい

play37:36

た俺はその時まで彼女に娘がいることさえ

play37:41

知らなかったそれならあげるよもう読み

play37:46

終わっている

play37:47

から知恵さんは最初は遠慮していたが俺が

play37:52

たくさんの人に読んでもらった方が本を

play37:55

喜ぶと言うと納得してくれ

play37:59

た勤務時間明けに本を受け取りに来た彼女

play38:03

はその時自分と娘のことを語ったの

play38:08

だ夫を早くになくした知恵さんはシングル

play38:13

マザーで娘のみつ子を育ててい

play38:16

たみつ子は小さい時から本が好きで小学校

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でも中学校でも図書館の本はあか読んで

play38:25

しまったという

play38:28

高校に進学したがみつ子は学校に馴染め

play38:31

なかっ

play38:32

た投稿することができなくなり引きこもり

play38:36

のようになってしまったみつ子に知恵さん

play38:39

は無理させないことにしたそう

play38:43

だ高校を退学し引きこもり状態のみつ子を

play38:47

見守るだけの日々が

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続くやか少しずつ立ち直ったみつ子は近所

play38:54

の私立図書館に通うようになった

play38:59

学校の図書館とは比べ物にならない広さ

play39:03

ですからねさすがに全部は読めてません

play39:07

けど全て読破してしまいそうな勢いで読ん

play39:12

でいると

play39:13

いう彼女が読みたがっていた本というのは

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かなり評判になっている新官本だっ

play39:22

た人気の本なので予約が殺し子が予約した

play39:28

時はすでに100人以上が待っている状態

play39:31

だったそう

play39:33

だ読めるのは来年になっちゃうか

play39:37

もがっかりするみつ子にちさんはそんなに

play39:41

読みたいなら買えばと言ったそうだだが

play39:45

みつ子は頷かなかっ

play39:48

た読みたい新刊本全部買ってたらお金が

play39:53

いくらあっても足りない

play39:55

よ母親思いのみつ子はそう言って待って

play40:00

いれば読めるんだからと笑ったと

play40:04

いうそれを聞いて俺はなんだか嬉しくなっ

play40:08

た若者の本離れが叫ばれてる中こんなにも

play40:13

夢中になって本を読んでくれる存在が

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嬉しかったの

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だ俺は病室の隅に山積みになっている炭鉱

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本を指さし

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た読みたい本があったら好きなだけ持って

play40:30

いっていい

play40:31

よ俺は体調のいい時には本を読んで過ごし

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ていたいや本を読むことくらいしかでき

play40:40

なかったので手当たり次第に読んでいたの

play40:44

だ知り合いの作家や編集者から送られて

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くる金定本はもちろん気になる新刊は

play40:52

ネットで注文して買っ

play40:54

たサル出版で出され本は次郎が届けて

play40:59

くれるからもちろん全部読んで

play41:01

いるそんな本が病室でいくつもの山を作っ

play41:06

てい

play41:07

たいいんです

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か遠慮する知恵さんに俺は苦したこのまま

play41:15

だと地震が来た時本に潰される持って行っ

play41:19

てくれた方が

play41:22

助かる知恵さんは喜び本の背表紙を写真に

play41:26

とってみつ子に送っ

play41:28

たすぐに返事が来た全部読みたいですっ

play41:34

てこうして俺の病室にあった本の山は徐々

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に減っていっ

play41:41

た半年も立たずに病室の本はなくなり次郎

play41:46

から自宅にある本を持ってきてもらうこと

play41:50

もみつ子の存在は俺が選ぶ本の傾向にも

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影響を及ぼしたネットで本を買う時無意識

play41:59

にみつ子が好みそうなものを選んで

play42:03

しまう結果的に今まで読んだことのない

play42:07

ジャンルにまで手を伸ばすようになり出版

play42:11

社会長として随分プラスになったと

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思うみつ子に本をあげるようになって

play42:19

しばらく経った時知恵さんが内緒だって

play42:23

言われてるんですけどと前置きをした上で

play42:27

ミッチのSNSを教えてくれ

play42:30

た思っていた以上の読書量に驚きその考察

play42:35

の深さに

play42:37

驚き俺はみつ子には是非悟出版に来て

play42:41

ほしいと思っ

play42:43

たちょうど文芸部の落ち込みに悩んでいた

play42:47

時期でもあったから

play42:49

だしかしストレートに誘うのはためらわれ

play42:53

たみつ子にとって俺は本をくれた人に

play42:59

なるその恩人からの誘いだと嫌だと思って

play43:04

も断りづらい

play43:06

だろうだから知恵さんに頼んでお母さんが

play43:10

偶然知ったということにしてもらった知恵

play43:15

さんはここは学歴不問なんだってと悟出版

play43:20

の採用案内をみつ子に手渡してくれたそう

play43:24

だみつ子が採用試験受けてみると言ったと

play43:28

知らされた時はこりして喜んでしまった

play43:33

そして次郎に花江みつ子という人が来たら

play43:37

必ず採用しろ配属は文芸部だと指示したの

play43:42

だみつ子は採用になり無事文芸部に配属に

play43:47

なったというのに学歴差別する西野のせい

play43:52

で彼女は実力を発揮できずにいたのだ

play43:57

あなたが私の足長おじさんだったんです

play44:02

ねみつ子は目をうませていった俺が悟出版

play44:08

の会長であることは知恵さんには言って

play44:11

あっただがちえさんは看護師の守秘義務を

play44:16

貫いてみつ子には言ってなかったのだだ

play44:20

からみつ子にとって俺は本をたくさん

play44:24

くれる優しい患者さんだった

play44:28

ちょうどかの名作寺院ウェブスターの足長

play44:32

おじさんの主人公ジュディが支援者である

play44:36

足長おじさんの正体を知らなかったよう

play44:40

にさて君がちゃんと仕事ができる場所が

play44:45

必要だ

play44:46

な開いている机はあるかと社員に尋ねたが

play44:52

ないと言われ

play44:53

た俺は部長席の前に行き机の上に乗って

play44:58

いる西野の私物を全部片付けさせ

play45:02

たみつ子さんとりあえずここに座ると

play45:06

いいみつ子は驚きに固まっている次郎も

play45:11

焦ったように言った会長彼女が優秀なのは

play45:16

分かりますがいきなり部長

play45:19

は2人が勘違いしていることに気づき俺は

play45:23

笑ってしまったいくらなんでもいきなり

play45:27

部長になんてしないさ座る席がないから

play45:30

とりあえずここに座ってくれと言っている

play45:33

だけ

play45:34

だ新しい文芸部長を誰にするかは後で次郎

play45:40

とゆっくり相談しようと

play45:42

思うそう言うと次郎もみつ子もほっとした

play45:46

ように頷い

play45:48

た他の部員に促されみつ子は恐る恐ると

play45:53

いう感じで西野がいた席に座った

play45:58

それを見てずっと呆然としていた西木野が

play46:02

情けない声をあげた

play46:05

お私はどうすれ

play46:08

ば悟出版をやめたくないの

play46:11

か西木のは俺の前で再び土下座をしたお

play46:17

願いしますどんな部署でも構いませんやめ

play46:20

させないでくださいここにいさせて

play46:23

くださいまあそれなら

play46:27

次郎を見ると彼も頷いた西木野はほっとし

play46:32

て腰が抜けたのかそのまま座り込んで泣き

play46:36

出し

play46:37

た机を片付けてくれた社員が西木野の私物

play46:42

の入った段ボールを彼の前に置い

play46:45

た西木野はそれを

play46:49

抱えるそれで私はどこに行け

play46:53

ばそうだ

play46:55

なあどうしようと考えているとスマホが

play47:00

着信を知らせた俺が調査を頼んでいた相手

play47:05

からだったはいありがとうございます

play47:10

ああやはりそうなんですか

play47:15

はあなるほど

play47:18

わかりましたお世話になりましたはいまた

play47:22

今度食事でもし

play47:25

ましょうスマホを切ると次郎がこちらを見

play47:29

てい

play47:30

た西木野が前にいた大手出版社の社長

play47:36

だ彼とはとある出版パーティーで出会って

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から婚にして

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いる先ほど電話して元社員である西木野の

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ことを調べてもらったのだ次郎に説明して

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いると西木野の顔がまた青ざめ

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た確かに彼は大手出版社の文芸部で働いて

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いたしかし成果を上げたことはなかった

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そう

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だ西木野は大きな章を取った作家にばかり

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仕事を依頼していたと

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いうしかも章を取った作品と同じ傾向の

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ものを書いてくれと頼んでいたそうだ結果

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その作家を怒らせ断られるか書いてくれた

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としても2番戦事だと言われ売れないかの

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どちらかだったと

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いうすると社員の1人がここでも同じでし

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たと告発した勇気のある社員が新人を発掘

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したいと申し出ても受け入れられなかっ

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たり無名の作家の本を出そうとして却下さ

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たり有名作家さんに対しても同様で心境地

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を開きたいと希望しているのにそんなん

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じゃ売れませんいつもの路線でお願いし

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ますと言って怒らせ

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たり次々と告発される悪字に俺はため息を

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つくしかできなかっ

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たそれと経歴に書いてある関わったとさ

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れるベストセラーだがどれ1つとっても

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全く関係がなかったそう

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だその結果田所に左されそうになり西野は

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大手者をやめ我が者に転職したというわけ

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だすみませんもっとちゃんと経歴を調べる

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べきでし

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た次郎が頭を下げ

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た過ぎてしまったことは仕方がない今後気

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をつければ

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いい俺はその言葉を次郎に言ったのだが

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西野は自分に言われたと勘違いしたはい

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これから頑張りますそれで私ははどこに

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行け

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ば私物のダボールを抱えている西機能を見

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てふと思いつい

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たそうだなとりあえずはそこでみつ子さん

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がしていた仕事の続きでもしたらどう

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だダイレクトメールの束が乗っている

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ダンボールを指さしたう嘘ですよ

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ねすがるような目で見る西のに俺は

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言い放った

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経歴詐称するような人間にはちょうどいい

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席だと思う

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がそれでも西野はグズグズしていたが俺が

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睨み続けたので仕方なくダンボールの前に

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移動したそしてアテナのシール針を始める

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のを確かめてから俺は文芸部を出ていった

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その後復帰した俺に次郎は社長職に戻って

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ほしいと懇願した

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だが俺は会長職にとまることにし

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た次郎は社長を務めるだけの義量はあると

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思うまだ甘いところはあるがそれは俺が

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サポートすればいいだけのこと

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だ結果次郎は日々成長している俺を超える

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社長になる日も遠くないだろうそして西

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ノアと言えば彼が作戦されたのは倉庫管理

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の仕事だったしかしそんなに簡単に変われ

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ないのかそこでもエリート大卒を鼻にかけ

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作業員たちに嫌われてしまった結果職場で

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針のむとなり西木野はついに自主退職に

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追い込まれたそう

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だその後彼がどんな仕事に着いたのかは

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知らない風の噂では西に愛想をつかした妻

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は離婚届けを置いて出ていきすでに成人し

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ていた子供にも見捨てられたそう

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だそして俺はといえば5年の間に緩んで

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しまった部署への手入れに愛しんでいる

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最悪の学歴差別をしていた西野のような

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人間はさすがにいなかったがそれでも差別

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が皆無というわけではない

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それはこの5年間に湧き上がったものでは

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なく俺がいた頃から少しずつ会ったことな

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のだろうと

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思う学歴差別をするものもまだいたし女性

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であるというだけで小心を見送られて

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しまった人もいた3級や育久を取ったため

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に以前いた部署に戻れなくなった人

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シングルマザーやシングルファーザーで

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あることを理由にに回されたものもい

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たまた外国人だという理由で重要な仕事を

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任せてもらえないと嘆いている人

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も俺は全ての部署を回りそういった差別を

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徹底的に排除したそれだけでなく子育てし

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ている人や家族を介護している人でも働き

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やすいように社内に保育室を作ったり

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リモートで仕事ができる体制を整えたりも

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した俺がそういう仕事をしている間に文芸

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部も大変革を遂げていた新しい部長は

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みつ子がその才能を遺憾なく発揮できる

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ようサポートしてくれたおかげでみつ子に

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見出された無名作家の新官本が次次と

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ベストセラーになり文芸部の収益は

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倍増さらに文芸所なら悟る出版という評判

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が立ちベテラン作家さんたちも書かせて

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ほしいと言ってくれるようになっ

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たその他の部署も文芸部に続けとばかりに

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社員は張り切って仕事をして

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いるそこには中卒も大卒も違いはない

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もちろん男女の違いも年齢の違いも全く

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関係なくただ同じ会で働くもとして手を

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取り合って目標に向かって進んでいるだけ

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だ今日も俺は悟出版に出勤する

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おはよう挨拶する俺に社員は皆笑顔で答え

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くれるさあ今日も頑張って働くぞ

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