【感動する話】社長の推薦で取引先の大企業の社長令嬢とお見合い。「え、俺…！？」当日、お見合い相手を見ると「君はあの時の…？」【いい話・朗読・泣ける話】
Summary
TLDR物語は主人公・五藤涼介と佐々木社長の令嬢・恵の出会いと成長を描く。涼介は貧しい家庭出身で、苦労を乗り越えて会社で成功を収めた。一方、恵は父の会社での就職を悩んでおり、涼介との出会いが彼女を変える。二人は過去に子どもの頃に出会い、涼介の初恋だった恵を再会し、彼女の悩みを支える。最終的に、恵は自分の道を選び、涼介との関係も恋人として深まる。
Takeaways
- 👨💼 スクリプトの主人公は、高卒で地元の公立高校を卒業後、父親の説得で進学し、その後も家庭を支えるため働いていく経緯がある。
- 👨👩👧👦 主人公は5人兄弟の長男で、家族7人で生活しており、経済状況が苦しくも両親は平等に愛を与えて育ててくれた。
- 👦 主人公は高校卒業後、父が亡くなり母と共に家計を支えるようになり、弟妹の将来を考えるためにも努力を続けた。
- 💼 職場では、主人公は高卒ながら評価され、昇給にも恵まれ、プロジェクトリーダーのポジションまで上達した。
- 🤝 主人公は取引先に紹介され、社長令嬢との食事会を通じて、社長令嬢と出会い、お見合いという形で接近する。
- 👸 社長令嬢は、実は社長の連れ子で、小学生の頃から苦労を経験しており、主人公に昔会ったことがある。
- 💔 主人公と社長令嬢の関係は、最初は緊張や誤解が交わり、食事会で意見の衝突が起こる。
- 🌟 社長令嬢は主人公の真っ直ぐで優しい人柄に心を動かされ、徐々に打ち解ける。
- 👫 経緯を共有し合い、主人公は社長令嬢を守る兄のように、そして恋人として受け入れる。
- 🏢 職場でのトラブルにも関わらず、主人公は契約を維持し、クライアントからの信頼を得ることができた。
- 💕 物語の結末では、主人公と社長令嬢は恋人として関係を深め、将来に向けて共に前進する。
Q & A
主人公の名前は何ですか？
-主人公の名前は五藤涼介です。
主人公の家庭構成はどのようなですか？
-主人公は5人兄弟の長男で、父親、母親と兄弟5人で育ちました。一番下の妹とは10歳の差があります。
主人公が高校を卒業した後の進路はどうでしたか？
-主人公は高校卒業後、進学せずにすぐに就職し始めました。
主人公がなぜ高卒で働くことになった背景はありますか？
-主人公の家庭は裕福ではありませんでした。父親の言葉と母の働きから、高校卒業までが目標とされ、その後は働くことになりました。
主人公が会社でどのようなポジションに就いているか教えてください。
-主人公は会社でプロジェクトリーダーとして働くことが増え、評価に基づいた昇給をされています。
主人公が社長令嬢とのお見合いはどのように進められたのですか？
-主人公の会社での取引先の社長が、主人公と社長令嬢との食事会を提案し、お見合いを進めました。
社長令嬢の名前は何で、彼女はどのような人物ですか？
-社長令嬢の名前は恵（メグミ）で、写真以上に綺麗で、主人公とは昔会ったことがある人物です。
主人公と恵さんが過去にどういう関係があったのですか？
-主人公と恵さんは子供の頃、田舎の小学校で知り合い、主人公の妹が恵さんを守ってくれる存在でした。
恵さんが主人公に対して抱いていた感情はどのようなものでしたか？
-恵さんは主人公を初恋の人に思い、優しいお兄ちゃんとして慕っていました。
主人公と恵さんの関係はどのように変化していくのですか？
-主人公と恵さんは大人になって再会し、お見合いから始まった関係が進展して、最終的には恋愛関係に発展しました。
主人公が会社で直面した問題とは何でしたか？
-主人公は会社のプロジェクトの担当者である河野によって、打ち合わせの時間を意図的に変更され、遅刻したように仕向けられました。
主人公が最終的にどうやって会社での状況を改善したのですか？
-主人公は佐々木社長からの紹介クライアントとの本契約が成立し、その評価に基づいて会社での状況を改善しました。
Outlines
😌 運命のいたずら
主人公五藤涼介は、取引先の社長から突然のプロポーズを受ける。社長の娘と食事会を兼ねたお見合いを進めることに。五藤は裕福ではない家庭で育ち、高校卒業後すぐに働き始め、兄弟の長男として家族を支えることになる。彼は職場での実力に認められ、プロジェクトリーダーに抜擢される。しかし、五藤は自分と社長の娘との間には秘密があると感じる。
👔 格好の重要性
五藤は河野とのプロジェクトリーダーとしての初回ミーティングでリーダーに選ばれる。河野は五藤が部長に選ばれた理由を尋ねるが、五藤は自信に乏しい。河野はエリートで、五藤とは教育背景も違う。食事会が決まったことで、河野は五藤に服装について注意を促す。五藤は河野との関係に微妙な緊張を感じる。
🍽 食事会の裏事情
五藤は高級ホテルのフレンチレストランで取引先社長の佐々木と娘の恵との食事会に出席する。佐々木社長は五藤の実家事情に興味を示し、五藤は自分の苦労話を話す。社長は五藤の努力を高く評価し、娘の恵と食事会を提案する。五藤は緊張と困惑の中、社長の申し出を受け入れる。
😳 恵との出会い
五藤は恵とレストランで出会う。恵は予想外の美しさで五藤を驚かせる。食事会中、恵はほとんど言葉を発さず、五藤も言葉に詰まる。社長が席を立った後、恵は突然五藤に激しい言葉を投げかける。五藤は困惑し、自分の格好について恵から指摘を受ける。
😖 恵との緊張の对话
五藤と恵の对话はさらに緊張し、恵は五藤の貧しい出身について非難する。五藤は自分の苦労を誇るわけではないが、恵の態度に傷つく。恵は五藤が貧しい出身を売りにしていると誤解し、食事会を終わらせ、五藤は失意の中で家に帰り、河野に非難される。
😓 再会と誤解の解消
社長から再会を提案される五藤は、恵との間に誤解が解けないままでいる。社長は五藤に娘のことを話すが、五藤は自信を失い、会うことをためらう。しかし、社長は恵が五藤に助けられたと言っており、五藤は会うことになる。
👗 ショッピングデート
五藤は恵とショッピングデートを楽しむ。恵は五藤の服装に不満を表明し、彼を服を買うように説得する。五藤は恵のファッションセンスに驚くが、デートの後、二人は少しずつ打ち解け始める。就職の話は避けられ、代わりにショッピングとデートが中心になる。
😡 恵を守る
五藤は雨の中、恵が男に絡まれているのを目撃し、彼女を守る。恵は五藤に感謝し、自分の父の会社と関係を語る。五藤は恵を励まし、彼女が父と向き合うべきだと促す。恵は五藤の優しさに触れ、二人は駅まで向かう。
😓 仕事の危機
五藤は打ち合わせの時間を忘れてしまい、クライアントに失礼をする。河野はこの機会を利用して五藤を責める。五藤は河野の策略に気づき、自信を失う。しかし、社長は五藤の契約を成功させ、彼を賞賛する。
😌 恵との過去
恵は五藤に幼い頃のことを語り、五藤は彼女の初恋の人であったと気づく。恵は五藤の優しさに触れ、二人は過去の記憶を共有する。五藤は恵の初恋の人であり、今も彼女の恋人になりたいと決意する。
💑 恵との未来
五藤と恵は恋人として関係を深める。恵は大学を卒業し、父の会社ではなく、自分の選択で就職する。五藤は仕事で成功し、恵との関係も着実に進む。二人は未来を共に築き、家族の愛を育む。
Mindmap
Keywords
💡お見合い
💡貧困
💡家族
💡自己犠牲
💡社会的地位
💡就職
💡恋愛
💡自己認識
💡成功
💡初恋
Highlights
主人公は取引先の社長から、自分の娘との食事会を提案される。
主人公は高卒で、家庭は裕福ではないが、親の支持で高校まで学び続けた。
主人公の父は中卒で働き、子供たちに学びの機会を与えたいと説得。
主人公は高校卒業後、父の死により母と共に家計を支える責任を負う。
主人公は会社で評価され、プロジェクトリーダーに任命される。
河野は主人公に対する懐疑的な態度を示す。
主人公は高級レストランでの食事会で、見合いのプレッシャーを感じる。
社長令嬢は主人公に衝撃的な秘密を明かす。
主人公は会社での地位を問われ、自分の価値について考える。
主人公は河野の策略的行動に直面し、プロジェクトが脅かされる。
社長は主人公に謝罪し、娘の誤解を解く。
主人公と恵さんは共通の過去を共有し、互いの理解が深まる。
恵さんは父親との関係を改善し、家族への愛情を再確認する。
主人公は会社での地位が確固たる存在になる。
恵さんは主人公への愛を表明し、恋人として関係を確立する。
主人公は自分の貧しい出身を乗り越え、自信を持つようになる。
主人公と恵さんは将来に向けて、共に進むことを誓う。
Transcripts
00:02よかったら今度娘と食事をしてみないかあ
00:06え取引先の社長との食事会で平社員の俺が
00:12美人社長令嬢とのお見合いを進められた
00:15こんな美人と食事社長令嬢となんで高卒の
00:21地味な俺がこんな美人とおお見合い狐に
00:26つままれたような思いで迎えたお見合いの
00:29日
00:30俺の目の前に現れた社長令嬢は顔をあめて
00:34言うのだった私のこと覚えてますかずっと
00:39会いたかったんですそれは運命のいたずら
00:43とでも言うべきだろうか俺と彼女の間には
00:46ある秘密があったのだった俺の名前は五藤
00:51涼介俺はお世辞にも裕福とは言えない家庭
00:55で育った父親と母親兄弟が5人俺は5人
01:00兄弟の長男で1番下の妹とは10歳離れて
01:05いる田舎の小さな子かし屋に家族7人毎日
01:10毎日白米やうどんを大盛りで食べ肉野菜を
01:15思いっきり食べるなんてできなかったそれ
01:17でも両親2人は俺たち兄弟を分け隔てなく
01:21愛し育ててくれたと思う余裕のない経済
01:25状態でも最低限高校まではと両親は俺を
01:30高校に行かせてくれた本当は進学せずに
01:33働こうと思っていた俺を説得したのは父親
01:37だ父さんは中卒で働き口に苦労したお前ら
01:42の時代はきっともっと苦労することになる
01:45そんな父の移行から俺は地元の公立高校に
01:49入学した特にバイトを禁止にしている学校
01:52ではなかったので高校からはバトし少ない
01:56ながら家計の足しにと親に渡していた
02:00毎月給料日に茶ブートを渡すたび
02:03ありがとうと申し訳なさそうにする母の顔
02:06が忘れられないバイト代は家に入れるお金
02:11とは別に自分の小遣いとしても少し貯めて
02:14いたとはいえ学校終わりにはほぼ毎日
02:18バイトに開けくれていた俺にはお金を使う
02:21ところがなく玉の休みに下の兄弟たち特に
02:26一番可愛がっていた末の妹と出かけたする
02:30ことが多かったこの年の離れた妹は気が
02:34強い上が男4人の末に生まれた妹は兄たち
02:39と対等に喧嘩をして育ち今では誰も妹に口
02:43では勝てないほどだ小学校低学年の頃は
02:48クラスの男子と喧嘩をし学校から呼び出さ
02:51れるのもしちで両親が共働きだったこと
02:54から長男の俺が迎えに行くことも多く少々
02:58心配になるお天場ぶりだった俺が迎えに
03:02行くと妹は反省なんかしちゃいない顔で
03:06よっ驚けて見せるからお前なあと俺は
03:09ため息しか出ない叱るべきところだが俺が
03:13それをしなかったのはケラケラと笑う妹の
03:16横にはいつも俯いて泣きべそを描いている
03:20女の子がいたからだ妹と真逆の物静かな
03:24その子は男子によくいじめられていたよう
03:27で気が強けりゃ正義も強い妹はその男子
03:31たちと喧嘩をしていたの
03:33だ妹と一緒にその子も連れて帰るのが定番
03:38になっていた帰り道では喧嘩っぱやい割に
03:41甘えなところのある妹が俺に音部をせがむ
03:44のも定番になっていたお兄は大きいなと
03:49高校に入る頃には180cmを超えていた
03:52俺のせで妹は楽しそうに笑っていた時には
03:56焼きもちを焼く妹が可愛くてと妹の友達の
04:01女の子を音部することもあった俺が高校を
04:04卒業後すぐに状況して働き出すことにした
04:08のは俺が高校2年になる頃父が亡くなった
04:12からだ母は父がいなくなってしまったこと
04:15を悲しむ暇もなく仕事を増やして働いて
04:19くれた俺もバイトを増やしてさらに家にお
04:22金を入れるようになったりすごめんね高校
04:27卒業の日母は疲れた顔で泣きながら俺に
04:31謝っていた卒業と同時に就職した会社では
04:36高卒と大卒で初任休こそ違うものの
04:39しっかりと評価に基づいた昇給をして
04:42くれるおかげで30を超えた俺の給料は
04:45決して低いということはない下の兄弟たち
04:49がやりたいことをできる環境にしてやり
04:51たくて俺は今でも実家に仕送りを続けて
04:55いるが来年には妹が大学を卒業するから
04:59もう仕送りはしなくていいと母から言われ
05:02ている主人としてプロジェクトを担うこと
05:05も増え俺なりに順調に生活しているつもり
05:09だ確かに金で苦労はしたが高校までは行け
05:13と言ってくれた父の言葉と高校卒業までは
05:17とがむしゃらに働いてくれた母には感謝し
05:20ているじゃあ次のプロジェクトのリーダー
05:23はごと補佐を河野で頼む
05:27よ次のプロジェクトはの案件その初回
05:31ミーティングで俺はリーダーに選ばれた
05:34大役に嬉しさと緊張が込み上げる五藤さん
05:39ミーティングルームから出た俺に後ろから
05:42声をかけたのは今回補佐となった河野だっ
05:45たどうやって部長に売り込んだんですか
05:49年齢は俺と同じだが大卒で入社し
05:52ストレートで現在の部署に入ったこの会社
05:56でのいわばエリート組に入るやっぱり会社
06:00にいるのが長い人間の方が部長たちもひき
06:03しちゃうもんなんですかね後藤
06:05先輩高卒で入社し現場からの叩き上げで今
06:10のポジションまで来た俺のことをあまり
06:12よく思っていないらしく普段の会話や態度
06:16の橋柱にトを感じることがあるまさに現在
06:20進行系でだ別に他の候と同じように
06:24プレゼンして今回はたまたま選んでもらえ
06:27ただけだよ補佐にがいてくれて頼もしいよ
06:31よろしく彼の言う通り今の部長は俺が現場
06:35の頃から面倒を見てくれている俺にとって
06:38の恩人だ俺の実家の事情も知っていて道場
06:43されているという自覚もあるだからこそ俺
06:46としてはあまり波風を立てたくはない先方
06:50とのスケジュール調整をしていきます俺の
06:53返答がつまらなかったのかピクリと左眉を
06:56動かした河野はいつもの冷めた表情に戻る
07:00と今後の仕事について話しだした近いうち
07:03に取引先との挨拶とミーティングを兼ねて
07:07食事会をセッティングします先方の予定を
07:10確認しておきますああ助かる合槌を打つ俺
07:15の姿を河野はむに上から下まで見て言葉を
07:20続けた食事会の際は先方の佐々社長も
07:24いらっしゃるので服装に気をつけて
07:26くださいねさすがに業では来ないと思い
07:30ますけどあけるような表情をして河野は
07:34立ち去った全とたんだ河野の後ろ姿を
07:39見送りながら自分の格好を見下ろした俺は
07:42ため息をついた高そうなスーツはオーダー
07:46だろうか綺麗に磨かれた皮靴俺でも知って
07:50いるブランドもの時計を身につけた河野
07:53大して俺は職場の作業技に底の減った汚れ
07:57た靴現場の頃から使っていた耐水性の安い
08:01時計を身につけていた取引先との食事会の
08:05日挨拶や仕事の話は滞りなく進み酒の合間
08:10の一服を挟みながら会話はだんだんと雑談
08:14へと変わっていった取引先の佐々木社長は
08:17とても鬼作で人とのコミュニケーションが
08:20上手な人だ相手と会話をしながら話を
08:24聞き出すのがうまくよく人を見ていると
08:27いった印象を受けた君はいい時計をして
08:31いるね俺の隣に座っていた河野が新たなお
08:35しりを社長に渡す際に目に止まったの
08:38だろう河野の時計について社長が話題に
08:41するありがとうございます身につつける
08:45ものは仕事では気をつけています現場
08:48上がりだとそれが分からない人もいるよう
08:51なんですがね河野の後半の言葉は明らかに
08:56俺に対して言っているのだろう視線を俺に
08:59向け口の橋をあげたのが分かる五藤君は
09:03あまり興味がないのかな社長はこちらに目
09:07を向け問いかけてきた今日の俺はさすがに
09:11スーツを着ている俺にとっては奮発した
09:14スーツだが河野の高そうな生地のスーツと
09:17は明らかに違うのが分かる時計はつけ
09:20なかった今日のような大切な場につけ
09:23られるようなプラチナが輝く時計を俺は
09:27持っていないからだお恥ずかしながら私は
09:30そういっったものに疎くてごとはなかなか
09:33の苦労人なんですようちでは珍しく大卒で
09:37はなく高卒で入社してここまで来た
09:40叩き上げなんで俺の言葉を遮切った河野の
09:44セリフは俺を持ち上げているようで実の
09:47ところは下げんでいるのがよくわかる
09:50そんな河野の俺を貶めたい気持ちに気づい
09:54ているのかいないのか社長は俺に
09:57話しかける高卒でか
09:59大したもんじゃないかここまでになるには
10:03大変だっただろうクイっとチョコに口を
10:06つけた社長に俺はとっくりを傾け酒を継ぎ
10:10ながら答えたいえ実家の経済的に大学への
10:14進学が難しかっただけです今に至るのは私
10:19の人波の苦労のおかげではなく会社や現場
10:22での出会いに恵まれたからだと思ってい
10:25ます経済的にか君の言う並の苦労とは
10:30どんなものだったんだいチョコを置き
10:32とっくりを手にした社長は俺に目だけで
10:35チョコを持つように促した俺は恐縮し
10:38ながら両手にチョコを持ち社長の酒を頂戴
10:42しくいっと飲み干し会話を続けた何が
10:46面白かったのか社長は俺の実家の話を興味
10:49不に聞いていた俺としては自分の苦労話
10:53なんぞ自慢にもならないのであまり
10:55大っぴらにしたかったわけではないのだが
10:58社長ののおかげもあってか田舎の実家が
11:02貧しい暮らしであったこと兄弟が多いこと
11:05など結構な身の上話をしてしまった社長は
11:09むに自身の携帯をいじり出し1枚の写真を
11:13俺に見せたその写真は社長と奥様ご四則と
11:19ご霊場の移る家族写真ご四則は社長に
11:22だろうかそう明な顔つきの青年だごは社長
11:28とは似ていないようにがリとした雰囲気の
11:31あるとても美しい女性だ息子はもう私の
11:36会社で働いているんだが娘は来年卒業なん
11:40だ君の妹さんと同い年かなよかったら今度
11:44娘と食事をしてみないかはあえこんな美人
11:50と食事社長令嬢と突然の話に俺が言葉を
11:55つまらせていると河野が口を挟んだそれは
11:59ごととお嬢様と2人でということでしょう
12:01かよろしければこちらでセッティングして
12:04私も同席させていただきたいのですがいや
12:08私は五藤君を娘に合わせてみたくなったん
12:11だよ五藤君の話を聞いていて来年就職する
12:16娘の今後の話を聞いてやって欲しいと思っ
12:19たんだ無理をしているわけではない見合い
12:22とか堅苦しいもんじゃないただの食事会だ
12:26と思ってそう身構えないでくれ
12:29そう言われてしまうと断る理由もなく俺は
12:33社長からの申し出を受けることにしたその
12:37日の帰りのタクシーでは河野の俺への
12:40当たりが一段と強かったように思えるごと
12:43さん家が貧しくて大学に行けないなんて
12:47本当に大変な苦労をされていたんですねご
12:50家族も多いようですしよくテレビでやっ
12:53てる大家族的なやつですか上の人間って
12:56やっぱりそういう人の苦労話好きそうです
13:00もんねま俺にはよくわからないですけど酒
13:04のせいもあってかいつもの遠回しな
13:06言い回しより直球な物言いをしてくるああ
13:10娘さんとの食事会逆玉の腰なんて
13:14恥ずかしいことを考えない方がいいですよ
13:17家柄のある人間はそれなりの家柄の人間を
13:21選ぶもんですあなたのご実家の感じだと
13:24相手になんてされるわけないんですから
13:27散々な言われよだが酔っ払いの戯事に
13:30答えるほどバカじゃない貧乏人の話がネタ
13:35になるなら結構じゃないかそう内心で呟い
13:38た俺はタクシーが目的地に着くまで窓の外
13:42の流れる景色を眺めていたそうして後日
13:46改めて社長から連絡が入り本当に俺とご
13:49令嬢との食事会が行われることとなった
13:53当日集合場所に指定された店はホテルの
13:57フレンチで明らかに高級と分かる店の
14:00佇まいに困惑してしまうこんなちゃんとし
14:04た店で食事か変に緊張するなウェイターに
14:08案内された席に着席した俺はスマホの
14:11ホーム画面を開く12時20分予約は12
14:16時半とされていたので10分前に来ていれ
14:19ば問題ないだろうスマホの音をサイレント
14:22に設定してジャケットにしまいふうと息を
14:26ついた違に思える店内のの悪さに視線が
14:31世話しなく目移りしてしまうのが自分でも
14:33分かり落ち着かせるように窓の外に目を
14:36移したホテルの高層会に入っている店の
14:40ため窓からは都会のビル軍が一望できる
14:43夜景も綺麗だろうなそんなことを考えて
14:47いると後ろから声をかけられたごと君
14:51待たせてすまないねビル軍に夢中になって
14:55いた俺はその声にはっとして席から
14:58立ち上がり声の方へ振り向いた声をかけて
15:01きたのは佐々木社長でその一歩後ろに立っ
15:05ている小柄な女性の姿を確認した俺は一瞬
15:09動きが止まってしまう娘の恵だ恵こちらが
15:14五藤君だ紹介されたご令嬢恵さんは写真
15:18通りいやそれ以上に綺麗な人だった恵です
15:24そう言って俺と目があった恵さんの表情
15:27がいような困惑したような表情を浮かべた
15:32ことで俺は挨拶もせずにまじまじと彼女を
15:35見つめてしまっている自分に気がついたあ
15:38すみませんご藤と申します本日はお招き
15:42いただきありがとうございますコース料理
15:45が終盤になりデセールがテーブルに配電さ
15:48れた頃社長が時計を確認し申し訳ないが私
15:53はこれで失礼するよあとは2人でゆっくり
15:57してくれ席の時間はまだあるからワインで
16:00も追加して楽しんでくれ会計は気にしない
16:03で構わないよそう言って席を立ってしまっ
16:07た見合いの席の後は若いお2人でのような
16:11状態に俺は困惑する食事が始まってから今
16:15の今まで会話をしていたのは社長と俺
16:18ばかりだったその間恵さんが喋ることは
16:22ほとんどなくたまに話を振られれば合槌を
16:26打つ
16:27程度俺が何か話しだそうか瞬していると恵
16:31さんから大きなため息が聞こえたはあごと
16:36さんでしたっけ今日は父になんて言われて
16:39きたんですかお見合いとか言われてきたん
16:43ですかそれまで喋らないせいもありやかな
16:47雰囲気に見えた恵さんが突然崩した喋り方
16:50をしたことに俺は明けに取られてしまった
16:54いやお見合いなんてそんなたださんの職の
16:59話を私に聞いてもらいたいとおっしゃって
17:02いただけですよ戸惑いながらも俺が答える
17:05と就職の相談ごとさんにですかと彼女の
17:10表情がいぶかしげに歪んで言外に高卒の
17:14人間に相談することなんてないと言われて
17:17いるような気がした食事中の社長と俺の
17:20会話から俺の追いたちが貧しく高卒で今の
17:25会社に勤めていることなどは聞いていたの
17:27だろう末の妹が恵さんと同じ年齢なので
17:32それもあってお声がけしていただいたのか
17:35もしれません妹の話をすると恵さんの表情
17:39が少し柔いだような気がしたふうまあ何で
17:44もいいですけどせっかくなのでディジェ
17:47ティフを頼みますか急に言われた聞き慣れ
17:50ない単語に俺は派手なマークを浮かべる
17:53それが顔にも出ていたのだろうこういう
17:56ところ慣れてなさそうですもん
17:59と彼女はため息をついた食後のワインの
18:03ことです五藤さんお話を聞いていた限り
18:07あまりこういったお店は得意じゃないです
18:09よね無理しない方がいいと思います
18:13よ井たに会っていない店には来るなとでも
18:17言いたいのか随分な言われよだそもそも
18:21今回は社長の指定でこの店になったのだ
18:24から俺にとっては不可効力なのだそうです
18:28ね
18:29恥ずかしながら粗末な家の出なのでこう
18:32いった場所には遠く今後は身のたにあった
18:36店選びが必要ですね妹と同じ銃も下の子に
18:41言われて少なからずイラつきを感じたもの
18:44のあくまで彼女は取引先のご令嬢だ俺は
18:48ビジネスライクを崩さぬままに彼女の
18:50セリフに返したしかし俺の返答は恵さんに
18:54とってはおに召さない物言いだったらしい
18:57綺麗な顔に明らかな嫌悪感が浮かんだ父と
19:01話している時から思っていたんですけどご
19:05藤さんは貧しいというのを売りにでもして
19:07いるんですかそれとも父や私はそういった
19:11話を面白がる人間だと思ってますか彼女
19:15から出てきたセリフは予想外のもので俺は
19:19とっさにその意味を咀嚼できずに言葉に
19:21詰まってしまった貧乏人結構でもそれを
19:26ひげして話のネタにするのは卑しいと思い
19:29ますよ頭をドンキで殴られたような気分
19:33だった俺の今までの苦労も知らない人間に
19:36何が分かるんだそこからは行りでいっぱい
19:40になった頭を抑えるのに精一杯でお互いに
19:43会話という会話をせずディジェティフを
19:46頼むこともなく店を出た今日はお時間
19:50いただきありがとうございました私などで
19:53はお役に立てず逆に恵さんに不快な思いを
19:56させてしまったようで申し訳ありますでし
19:59たタクシー乗り場でタクシーを待つ間に
20:02発した俺の言葉に俺を見上げる恵さんの
20:05表情は何か言いたげに見えたが到着した
20:09タクシーのドアに手をかけた俺はどうぞと
20:12彼女に乗るよう促した促されるまま車に
20:16乗り込んだ恵さんはごめんなさいと
20:19消え入りそうな声で言った気がしたが俺は
20:22気のふりをしてドアから一歩下がり閉まる
20:26ドアに向かって作り笑顔で頭を下げたやっ
20:30ちまった帰宅した俺は頭を抱えることに
20:34なる最後の挨拶は明らかにトゲトゲしかっ
20:38ただろうどうすんだよ大事な取引先のご
20:41令嬢だぞでもあの子も何なんだよ偉そうな
20:46物言いで貧乏人結構ってむしゃくしゃし
20:50つつも銃も下の子に言われた言葉が
20:52引っかかって仕方ないあの小さな謝罪は何
20:56に対して言ったんだいややそれよりも仕事
21:00の方だ今日のことで取引が白死になる
21:03なんてことになったら目も当てられない俺
21:06は帰りに勢いで買ってしまった安いボトル
21:09ワインを100均のグラスに継ぎ喉に流し
21:12たやっぱり食後は酒より麦茶が飲みて飲み
21:17慣れないワインは喉に渋みを残してそれは
21:21まるで今の俺の思考のようだった週明けの
21:25月曜日修行して間もい時間に受付から
21:29取りついだ電話は佐々木社長からで俺は汗
21:33が滲む手で受話を握っていた夜に食事を
21:36しようという誘いを俺が断れるはずもなく
21:40喜んで承知して電話を切ったおかげで俺は
21:44その日1日憂鬱な気分で仕事をするはめに
21:48なりその様子を見ていた河野に食事会で
21:51ヘマでもしたんですかプロジェクトから
21:54降りるなら早めに引き継いでくださいねと
21:57まで言われさらにうつうつとさせられる
22:00こととなったその日の夜佐々木社長との
22:03食事の席で俺は席について早々に社長に頭
22:07を下げた私が至らないばかりにお嬢様には
22:11不快な思いをさせてしまったかと思います
22:13申し訳ありませんそんな俺に社長は驚いた
22:17様子だった娘からは食事会の日のことを
22:21まだ何も聞いていないんだよどんな話をし
22:24たのか聞かせてくれないか恐る恐る顔を
22:28あげた俺があの日のことを社長に話すと
22:32社長は少し考えるように目を閉じて今度は
22:35社長が俺に頭を下げてきた五藤君すまない
22:40娘が失礼なことを言って俺はまさかのこと
22:44にいや社長頭をあげてくださいと慌てて
22:48しまうそれでも社長は頭を下げたまま
22:52続ける娘がというよりもそもそも私が君の
22:56ご実家の話をり聞いたのもよくないことだ
23:00決して君のこれまでの苦労を哀れんだり
23:04面白がって聞いていたわけじゃないでも
23:07それを話のネタとして話すように促してい
23:10たのかもしれない申し訳ない思ってもい
23:14ない謝罪に俺がどう答えるべきか考えあね
23:18ていると少し家の話をしてもいいかなと頭
23:21を上げた社長は話し始めた実はね恵は妻の
23:26連れ子なんだの妻は息子を産んでから早く
23:30になくなってしまってね恵が小学生の頃に
23:34恵の母親と再婚したんだ再婚するまでの
23:39母子の暮らしは決して豊かなものでは
23:42なかったらしい社長と再婚したことで生活
23:45は一変し何不自由ない暮らしになったが
23:49未だに社長と恵さんの関係は家族と呼ぶに
23:53は心もとない関係で社長は踏み込めずに
23:56いるらしい私はあの子を本当の娘のように
24:01思っているんだよでも就職の話が出てから
24:04は余計に私と距離を取るようになって
24:07しまった上の兄ともあまり会話をしない子
24:11でねここ最近はどこか塞ぎ込んでいるよう
24:15に見えると母親も心配しているんだどこか
24:19で悩みを打ち明けられる場所があればと
24:21思っていた時に君に出会えた君はまっすぐ
24:25で優しい人間だ恵の相相手になってやって
24:29くれないか気が強いようで弱いあの子には
24:33君くらい年の離れた頼れる兄のような存在
24:36が必要だと思うん
24:39だそう言って再び下げられた頭に内心では
24:44なんで俺がと戸惑いが消えない娘のことに
24:48なると父親は不甲斐ないなそう清に笑う
24:52社長の姿に分かりましたお役に立てるかは
24:56分かりませんが寄り添ってみます
24:59そう答える他なかったその後俺とご令嬢は
25:03社長が間に入り再度食事をする機会を設け
25:07た俺がよくとも恵さんが俺と会うのを拒否
25:10するのではと危惧していたが意外なことに
25:14彼女もすんなりと了承したようだその日は
25:18俺が店を選び店の最寄駅の時計台下で
25:21待ち合わせることとなった時間ちょうどに
25:25駅前に着くとすでに彼女の姿があった
25:28待ち合わせ場所として多くの人が集まり
25:31やすい時計台の下だが目を引く彼女はすぐ
25:34に見つけられたこの日の行き先が
25:37カジュアルなイタリアンだと事前に伝えて
25:40あったためか彼女の服装は前回の時よりも
25:44幾分かラフな格好だやっぱり美人だなラフ
25:48な予想いでもリとした雰囲気を感じる彼女
25:52に目を奪われてしまう時計を確認した彼女
25:56が辺りをちょろりと見渡すと
25:58その視線が彼女を見つめていた俺と
26:01ぶつかった一瞬パッと華やいだように見え
26:04た顔はすぐに不機嫌そうになり慌てた俺は
26:08彼女に駆け寄るお待たせしました呼んで
26:12おいて待たせるなんてありえないんです
26:14けど時間ぴったりについたのだから小言は
26:17勘弁してほしいが待たせてしまったことは
26:20素直に申し訳ない本当にすみません今日は
26:24来てくださりありがとうございますそう
26:27いった俺の学校を上から下まで見た恵さん
26:31はもう少し服装に気を使ってくれませんか
26:35と今度は俺の服装が気に入らないらしい
26:39前回はスーツを着ていた俺も今回はラフな
26:42服装をしていたファッションに興味のない
26:45俺は確かにおしゃれとは言えないかもしれ
26:48ない恵さんのいたちは流行に疎い俺でも
26:53おしゃれに見えるきっと俺の知らないどこ
26:56ぞのブランドもの服なのだろう私みたいな
27:00貧乏臭服のおじさんとじゃ歩いてて
27:02恥ずかしいですよねすみません謝る俺に
27:06対し彼女は驚いた顔の後に違うと少し強い
27:10口調で言ったそんなこと思ってないデート
27:14なんだからもう少しおしゃれして欲しいっ
27:17てことです貧乏ともおじさんとも思って
27:20ません八早に言われた言葉の勢いに俺は
27:24思わずすみませんとまたも謝ってしまう
27:28いいから早くお店に案内してくださいあと
27:32ごとさんの方が年上なんですから話し方も
27:35普段通りに崩してくださいそう言って
27:38ふいっと顔を背けた彼女の耳が少し赤い気
27:42がして俺の顔まで暑くなった気がした頭の
27:47中には彼女の放ったデートというフレーズ
27:50がリフレインしているじゃあ普段通りに
27:53喋らせてもらうよ恵さんも普段通りにして
27:57くれるかな
27:59そう言いながら彼女の顔を覗き込んだ俺に
28:02上目遣いでこりと頷いた彼女は少し嬉し
28:05そうに見えたその後は食事をしながら他愛
28:09のない話少し打ち解けてきたように感じた
28:12ところでそういえば恵さんは就職はもう
28:16決まってるのと問いかけた受かってるとこ
28:20もあるけどまだ最終面接がある会社もある
28:23から確定はしていないの彼女の通う学部
28:27ならばそのまま父親の会社に行くことも
28:30できるのではと素朴な疑問が浮かび佐々木
28:34社長の下にそのまま就職しても良さそうだ
28:36けどそれは考えてなかったのと問いかけた
28:41しかし瞬時に彼女の空気がりついたのが
28:44分かり彼女の地雷はこれだったかと自分の
28:48不容易な発言に後悔した恵さんはこの話は
28:53今日はしたくないとだけ言いこの話題は
28:56終了となるずを振り払うようにこの後は
29:00時間あるどこか行きたいとこがあれば一緒
29:03に行こうと提案するとじゃあ買い物に
29:06付き合ってと彼女が言うので俺はそれを買
29:10した疲れた買い物に付き合うと開拓したの
29:15はいいもののこんなに疲れるとはそんな
29:19服装の人と一緒には入れないからと言って
29:22まず連れて行かれたのはメズの服も売って
29:25いるアパレルショップ意外なことに俺でも
29:28知っているローブランドの店だ買い物に
29:31付き合うはずの俺が世界人形のように服を
29:35散々試着させられ5回目に試着室から出て
29:38きた俺の姿に彼女はようやく満足げな顔を
29:42してくれたそして店員にタグを切って
29:45もらうよう頼むとそのままで行くわよと
29:48会計を済ませてしまう代金は払うよ慌てた
29:52俺に今日は買い物にとことん付き合って
29:56もらうから荷物持ちでその分の代金にして
29:59と彼女はいいいつの間に買っていたのか
30:03自分の服が入ったショップバッグを俺に
30:05押し付けて店を出てしまっ
30:07たその後は本当にあっちこっちの店に
30:11付き合わされ俺は召使いよろしくブランド
30:14の袋を両腕にかけて歩いた空がオレンジ色
30:18に変わる頃最後に今年の流行食だという春
30:21らしパステルグリーンのバッグを購入した
30:24ところでショッピングは終了満足彼女を
30:28タクシーに乗せたところで俺はようやく
30:31解放されたちなみに服の代金は彼女を
30:35タクシーに乗せる際に半ば無理やり渡して
30:37おいたいくらなんでも学生に服を買わせる
30:41なんて俺にはできない俺でも手が出せる
30:44価格帯でまとめてくれていたのは彼女の
30:47配慮だったのかもしれないと思ったとは
30:50いえどんだけ人を連れ回すんだあの子はま
30:54少しは打ち解けてくれたかなみの体には
30:58多少ぐったりとする1日だったが目標は
31:02一歩前進したと言えるかもしれない就職の
31:06話題は佐々木社長の名前が出たことで不
31:09機嫌になった様子を見るに恵さんも父との
31:12関係に悩んでいるのではないかだとすると
31:16やっぱ親子の会話が必要だよなやはり目標
31:20にはまだ遠いかもしれない俺はオレンジ色
31:24から薄紫が勝ってきた空を見上げてたを
31:28こぼしたそれからは俺と恵さんの双方が
31:32忙しく会う機会を作れないでいたただ連絡
31:36先だけは咲のデートで交換をしていて週に
31:39何回か連絡を取っていたなんてことはない
31:42お互いのその週にあったことを少し共有
31:45するだけのメッセージのやり取りはどこか
31:49こばゆくも感じた佐々木社長の会社との
31:52プロジェクトの他にも同時進行の仕事も
31:55抱えていた俺はなかなかにを極めていて次
31:59のデートに誘うタイミングを見つけ出せず
32:01にいた前回のデートから1ヶ月近く経とう
32:05としていた日俺は仕事の打ち合わせのため
32:09外出していたこの日は愛の雨模様で晩春
32:14独特の生ぬるい空気と湿った空気が
32:18煩わしく感じるそんな日に限って移動が
32:21多いなんてついていないしかし次の
32:24クライアントは佐々木社長が紹介して
32:27くださ会だ本契約につながれば会社にとっ
32:31ても俺にとっても大口の契約となる重要な
32:35案件だ昼の時点ですでに一社との
32:39打ち合わせを行った後だった俺は駅に
32:42向かいながら時計を確認した現在の時刻は
32:4512時50分次の打ち合わせは前の
32:48打ち合わせの都合上13時からだったのを
32:5114時に変更してもらっているためもう
32:54少し時間がある昼食を取っていなかった俺
32:57は資料の最終確認をしながら軽食でも
33:00取ろうかと辺りを見渡すやたらと若い
33:04女の子が立っているのが目に入りここも
33:06治安が悪くなったなと眉間にしが寄って
33:09しまう彷徨せていた視線の先で何やら揉め
33:13ている男女の姿が目に止まる俺から少し
33:17離れたところで揉めている2人は傘を刺し
33:20ているため顔は見えないだから違うって
33:24言ってるでしょう話してくださいその聞き
33:27のある声に俺は目を見張ったそして女性の
33:31持っているカの色が目に入った瞬間には足
33:34が走り出していただからいいねを出すって
33:38言ってんじゃん
33:4023男の虫が走るような下世話なセリフが
33:44聞こえた時には女性の細い腕を掴む男の肩
33:48に俺の手が置かれたその子になんかよう
33:52突然の俺の問いかけにあんだよと声を荒げ
33:57振り向いた男は俺の目線まで目をあげて
34:00ビクッと表情をこらせたこんな時ばかりは
34:04自分の無駄に高い信長はありがたいと思う
34:07俺の妹になんかよその手話せよ威圧する
34:12ように男を見下ろせば男は本当にちげえの
34:16かよと吐き捨て掴んでいた女性の腕を
34:18投げるように話したその反動で後ろによけ
34:22た女性はうえと短く声をあげる俺はとっさ
34:28に彼女の肩を掴んで自分の方に引き寄せた
34:32大丈夫恵さん思わず抱きとめ自分の傘に
34:36引き入れてしまった女性恵さんの体から
34:40距離を取り彼女の手から落ちた傘を
34:42拾い上げ彼女に手渡した大丈夫
34:47パステルグリーンの鞄の持ち手をぎゅっと
34:50握る彼女は少し震えているように見える
34:54なんでこんなところにいるの自分でも少し
34:58低い声が出てしまった自覚はあるだが
35:01こんな場所にいる彼女にどうしても憤りを
35:04感じてしまい畳みかけるように問いかけて
35:06しまったここが今どういう場所か分かっ
35:10てる君がこんなとこに来てるの佐々木社長
35:13は知ってるのここは近年若い女性たちが男
35:18に物色されるために集っていると問題視さ
35:21れている場所だ社長の名前を出したことで
35:24恵さんはきっと睨むように顔をあげたなん
35:28で父の名前が出てくるの別にあの人には私
35:31がどこで何していようと関係ないでしょ
35:34ああ私のせいであの人の会社の評判が
35:38落ちるとでも思ってる大丈夫でしょあの人
35:41は私にあの会社に関わらせたくないみたい
35:44だし優秀なお兄様がいらっしゃるからね私
35:48が何か起こしたって本当の娘じゃないって
35:51切りしてるんじゃない気が同点しているの
35:54か口を開いた彼女は早口にまくし立てる
35:58そうなったらこういう風にお金を稼ぐって
36:01のもできるのかもね次長気味に吐き捨てた
36:04彼女に俺は声を荒げたいい加減にしろよ
36:09社長がどれだけ君を心配してるか分から
36:11ないのか本当の娘じゃないしっかりと大学
36:15まで行かせてくれて何不自由なく暮らさせ
36:18てくれてそれがどれだけの愛情なのか
36:21わからないかお金をかけているだけじゃ
36:24ない私はそんなの頼んでない子供みたいな
36:28ヘリ屈こねるなよ愛する子供だからこそ何
36:33でもさせてあげられるように何でもなれる
36:35ようにそのために親は金を使うんだろう
36:39大事な家族の将来のためだからだ社長は君
36:43を本当の娘だと思っていると言っていたよ
36:46でもだからこそ君に拒絶されるのが怖くて
36:50踏み込めないってそれは君も同じじゃない
36:53の
36:54か会社の経営のことはにはよくわからない
36:58けど君を携わらせたくないと社長が言った
37:02のかちゃんと向き合って話せよ家族だって
37:06話さなくちゃ分かり合えないだろ恵さんの
37:10肩を掴みながら俺がそこまで言い切ると
37:13驚いた表情を浮かべていた彼女の大きな瞳
37:16がだんだんと俯いていきしばらく沈黙した
37:20後に小さな声で話しだしたただ駅に向かっ
37:25ていただけなの普段はこんなとこ通らない
37:29けど雨だから近道したくてそしたらさっき
37:33の人に声かけられて知らなかったのよ
37:38こんな場所だなんてそこまで聞いて俺の口
37:42から思わず舌打ちが出るそれに恵さんは
37:46ビクッと肩をふわせたいや違う恵さんは
37:50悪くない俺が悪いちゃんと話も聞かずに
37:55ごめん俺は先ほどの男と同じくらい自分の
37:59言動に生りを感じていた本当にごめん駅
38:04行くんだよね一緒に行こうそう言って歩き
38:08出した俺の後ろでいたっと恵さんが声を
38:11あげた突き放された表紙に左足を痛めて
38:15しまったようだあの男への腹立たしさが
38:19さらに湧き上がる俺の服の裾を掴んだ恵
38:22さんは俯いていてまるで幼い子が泣きだし
38:26そうなりない雰囲気にぎゅっと胸が
38:29締めつけられた恵さん俺の傘持って不思議
38:34そうな顔をする恵さんに傘を渡し自分の
38:38リュックを前に背負い直した俺は彼女に
38:40背中を向けてしゃがみ込んだ乗って音部を
38:44する姿勢に入った俺にえでもと恵さんが
38:48戸惑っているのが分かるその足で駅まで
38:52行くのは大変だよタクシー乗り場までおっ
38:55て行くから恵さんは傘をさしててよ
38:58それともタみたいに担がれたい最後の脅し
39:02文句が聞いたのか恵さんはそっと俺の背中
39:05に乗ったありがとう耳元で消え入りそうな
39:10声でつぶやかれたお礼に俺の口元はほんで
39:14いたタクシー乗り場につき足の様子を伺い
39:18ながらベンチに彼女を下ろしたねえ
39:21ポケットのスマホがずっと震えてた気が
39:23するけど電話が来てたんじゃないさんは俺
39:28のポケットを指さした俺は慌ててポケット
39:31からスマホを取り出すとそこには次の
39:34打ち合わせ先からの着信が7件も表示され
39:37ていた時刻は13時20分打ち合わせ時刻
39:41まで30分以上あるここからならそう時間
39:44もかからず行ける場所だ何かトラブル
39:47だろうかそう思っているとちょうどまた
39:49着信が入り俺は電話に出たはいごとですお
39:53電話に気づけず申し訳ありませんでした今
39:57折り返しをしようとそう言いかけた俺に
40:00かせるようにお約束の時間はとくに過ぎて
40:03いますがどうなっているんですかと先方の
40:06怒りを含んだ声が耳に入ったで雨に当たっ
40:10たせいかスマホを持つ手が指先から冷えて
40:13いくのを感じた大変申し訳ありません13
40:17時40分過ぎ息が切れるほど走り
40:20たどり着いた打ち合わせ先で俺は上がった
40:23息が整うのを待たずに頭をふぶかと下げた
40:27佐々木社長からのご紹介とのことで恩社と
40:31のお話の機会を設けさせていただいたの
40:33ですがね通りと呆れが混じったような相手
40:37の言葉に俺はさらに頭を深く下げる今回は
40:42河野さんからお話を伺えたので問題あり
40:45ませんが本来の担当者は五藤さんのはず
40:48でしたよね本契約となった際には担当者を
40:52こちらから指定させていただくことになる
40:54かもしれませんのでそのつもりでいて
40:56ください頭をあげた俺の視線は河野と勝ち
40:59あった今回の打ち合わせの時間を変更する
41:03際にその連絡などを受け取ってくれたのは
41:06河野だ同じプロジェクトを行っている
41:09リーダーと補佐の共有のスケジュール管理
41:11チャットには14時に変更と確かに記載さ
41:15れていたはずだしかし今視線が勝ちあった
41:19河野の目を見てやられたと俺はぎっと
41:22手のひらを握りしめた会社に戻ると俺は川
41:26のグムに呼び問い詰めたどういうことだ
41:30時間の変更はしてなかったってことか戻り
41:33ながら確認したスケジュールには14時に
41:36変更の文字が消え13時打ち合わせと記載
41:39されていた基本的にこのスケジュール管理
41:42は当人同士でしか管理していないこの
41:45チャット内での変更は俺と河野しか知る
41:48ことはないこんなことまでしてもしこの
41:51取引が白死になったら会社にとっても大
41:54損害なんだぞ俺を引きずりがためにここ
41:58までするのか目の敵にされているのは前々
42:01から分かっていたがこんなことまでする
42:04河野が信じられず俺は声を荒げてしまう別
42:08に五藤さんがいなくてもうまくいったのに
42:11何か問題ありますか大体あんたは貧乏だ
42:14苦労だをネタにして仕事を取って気に入ら
42:17ないんですよ今回のクライアントだって
42:20佐々木社長からの紹介でしたよねどうやっ
42:23て取り入ってるんです本当尊敬しますよ
42:26その貧乏根性ま今回の失態であんたが貧乏
42:31を売りにして気づいてきたもんはなくなる
42:33でしょうねよくて攻殻もしかしたらまた
42:36現場ですか河野の吐き捨てるような言葉と
42:40あけるような視線にここまで人は人を剣を
42:43できるのかと俺の頭を真っ白にさせた何も
42:47言えずにいる俺の肩を叩いた河野は俺に
42:50楽しげに一言放って立ち去っていったはい
42:53お疲れ数日後俺は社長室に呼び出されてい
42:58たこの数日間こなすべき仕事をしながらも
43:02俺はずっと気がきじゃなかったが社長室に
43:05入り社長の言葉を待つ俺はもう半ば覚悟を
43:09決めていた現場に戻ったっていいじゃない
43:12か実家への仕送りは現場の給料だってどう
43:16にか
43:17なるそんなことを考えていた俺に反し社長
43:20はニやかに俺に告げた五藤君よくやった
43:24佐々木社長からの紹介のクライアントとは
43:27は本契約になったよ担当はそのまま君にお
43:31願いしたいと先方からの指名も頂いた
43:34引き続きよろしく頼むよ予想だにしなかっ
43:38たことに俺は社長に頭を下げながら驚く
43:41しかできなかった俺はどのクライアントと
43:44も本契約前からこまめに連絡を取るように
43:47心がけているそれは今回の佐々木社長の
43:52紹介であっても同じことだどんなに確実性
43:55があってこちらの有利な契約であったとし
43:58ても変えることはない前回大事な
44:01打ち合わせ時間に遅れてしまうという最悪
44:04の失態をしてしまったがそれまでの俺の
44:07対応を評価してくれた先方の意行で俺を
44:11そのまま担当に指名してくれたとのこと
44:13だったがクライアントに改めて挨拶に伺っ
44:16た際実は佐々木社長の口添えもあったと
44:20いうことを聞かされた俺はその日のうちに
44:23佐々木社長に連絡をし今回の件のお礼を
44:26述べた
44:28いや私は本当に何もしていないよ君の今
44:32まで気づいてきた仕事の結果だよ俺を言わ
44:35ないといけないのは私の方だ恵がね君に
44:40助けられたと言っていたよその言葉はあの
44:44雨の日のことを言っているの
44:46だろういえ私は大したことはしていません
44:50お嬢様の足の具合は大丈夫でしょうか本来
44:53なら病院まで連れて行くべきでした幸い足
44:57の怪我は軽い捻挫だったようだから大丈夫
45:00だよあの日以来俺と恵さんは連絡を取って
45:04いなかったため心配していたが社長の言葉
45:07にほっとする恵がね君と話したことで私と
45:12も色々話してくれた
45:14よあの子も私と一緒で家族との関係に悩ん
45:18でいたんだな変なところで似てしまってい
45:21たようだ穏やかな社長の声には嬉しさが
45:25入り混じっている親子ですから似ていて
45:29当然ですよそれこそ私は何か助言ができた
45:33とは思えません就職についても佐々木社長
45:36の会社に自分は不要とでも言いたげで私は
45:40何も言ってあげられませんでしたおそらく
45:43今1番彼女が悩んでいるのであろうことを
45:46社長に言うとそれも私の言葉たらずでね私
45:51は子供たちの意思を尊重してあげたかった
45:53んだ息子は望んで私の会社に入ってくれた
45:57が恵にそれを共用したくなかったんだ何も
46:02言わないことで恵がそんな風に感じている
46:05ことも気づかないなんて君が恵の背中を
46:08押してくれたことで私もあの子と正面から
46:11話せたよちゃんと父親として家族としてね
46:16本当にありがとうその数日後恵さんから
46:20連絡が来て2人で会うことになった改めて
46:232人で会うのは久々な気がしてなんだか
46:27初めて会った時のような緊張感が漂う父
46:30から聞いてると思うけどちゃんと話せたよ
46:34家族としてそう話す彼女の声からは先日の
46:38社長と同じ穏やかさと嬉しさが滲んでいる
46:43あなたのおかげありがとうそんな彼女の
46:46様子に俺はアドすると同時にもう自分と恵
46:51さんが会う必要もなくなるなと少しの寂し
46:54さを感じていたもも社長からの願いで彼女
46:58の相談役として会っていたのだ家族愛を手
47:02に入れた彼女にはもう俺は不要で会うこと
47:05もなくなっていくだろうあのね聞いて
47:08欲しい話があるの干渉に浸るような俺の顔
47:12を覗き込んだ彼女は少し戸惑いがちに話し
47:15出した実はね私ご藤さんと昔会ったことが
47:20あるのうんと子供の時に唐突な話に俺は
47:25驚いた彼女がまだ小学校1年生の頃父親の
47:30金銭トラブルで彼女の両親は離婚した彼女
47:34は母親に連れられ母親の実家のある田舎に
47:38越してきた年置いていた両親の元に戻って
47:42も母は余裕のある暮らしはできなかったと
47:45いう田舎というのは近所同士の距離が近い
47:49小さな子供を連れたシングルマザーの
47:51出戻りは狭い田舎ではあっという間に噂に
47:55なるそしてそれは子供同士ではさらに明け
47:59に現れる彼女は少ないクラスの中でいじめ
48:03の標的になった父親がいないこと貧乏な
48:07こと子供のいじめは残酷だそんな時にいつ
48:11も彼女を守ってくれる女の子がいたそして
48:15その女の子には年の離れた兄がいたいじめ
48:19られ泣きべそを書く彼女の手を引き時には
48:22その兄に音部をされながら帰ったその光景
48:25をさんは忘れられないでいるそしてその
48:30光景を俺も知っていたお天場で手を焼いて
48:33いた小学生の頃の妹学校に呼び出される度
48:38に妹の隣で俯いて泣いていた女の子それが
48:42今目の前にいる恵さんだったのだ優しくて
48:46大きな背中が私の初恋でした俺を見上げる
48:50彼女の方がうっすらと赤く染まっているで
48:54もと恵さんは目線を下にす本当は最初に
48:59会った時に気がついていたのでもあの頃と
49:02変わってしまった私を知られたくなくて
49:05言い出せなかった母が再婚してからこっち
49:09に引っ越して環境がガラっと変わった再婚
49:13の連れ子だって後ろ指を刺されたりして
49:15どんどん誰も信じられなくなっていたの
49:19家族でさえもそう言って俯いていく彼女の
49:22声がかかに震えているでもあなたはそんな
49:26私にも本気で怒ってくれるほど優しい初恋
49:31のお兄さんのままなの今にも泣きだしそう
49:34な彼女の姿にあの頃の小さな女の子の影が
49:38重なった俺は彼女の頭にそっと手を伸ばし
49:42艶のある綺麗な髪を撫でた君はあの頃と何
49:47も変わってないよいつ泣きだすか心配で
49:50ほっておけないそれに貧しい俺なんかと
49:54向き合ってくれる優しい子だよ
49:57そう返した俺に彼女はパッと顔をあげた
50:00貧しいなんて言わないであなたが自分の
50:04ことを貧しいってひげするたびに悲しかっ
50:06た私の父も今まであなたを支えてくれた人
50:10もあなたのことを哀れんだりなんかして
50:13ないあなたの優しくて真っすぐな人間性が
50:17気づいてきた今でしょう先ほどの弱々しさ
50:21と打って変わり俺の目を見て力強く話す
50:24彼女の瞳はうっすらと浮かぶ涙でキラキラ
50:27と輝いているありがとうやっぱり恵さんは
50:32優しい子だよ思っても見なかった彼女の
50:35言葉に思わず鼻の奥がつんとしたそれを
50:39ごまかすように俺はへらと笑って見せた
50:43もうあの頃みたいな子供じゃない音部して
50:46もらうばかりの妹じゃなくてあなたの隣に
50:49並ぶ恋人になりたい私を恋人にして
50:53ください彼女のリンとした瞳が綺麗だとと
50:56思った俺でよければ喜んで季節は巡りまた
51:01春が来た俺はあれからも忙しくも着実に
51:06仕事を積み重ねこの年から本社への閉店が
51:10決まった河野はあの件の後しばらくして
51:14担当していたプロジェクトの下請け業者と
51:16のコンプライアンス違反が発覚し攻殻人事
51:20が告げられた他にも他のプロジェクトの
51:23リーダーと揉め事が起こっていたらしく
51:25もしかしたら上からも目をつけられていた
51:28のかもしれない俺や周囲に負けたくないと
51:31いう焦りから彼の中で何かが崩れていった
51:34のだろう補佐として確実な仕事をこなして
51:38くれていた彼を思うともっとうまく関係を
51:41築いていければ彼とは切磋琢磨できたのか
51:45もしれないと少し残念に思うそして恵は
51:49この春晴れて大学を卒業し社会人となった
51:53彼女は佐々木社長の会社には職
51:57自分で選び希望した会社に就職したただ
52:00いずれは兄と共に父の会社を支えたいと
52:03思っているそうだそんな彼女は今も変わら
52:07ず俺の隣にいてくれているりすさんとの
52:11実家に挨拶に行ったらあの頃のお礼が言い
52:14たいの結婚を前提とした付き合いをして
52:17いる俺たちは近く俺の実家に挨拶に行く
52:20予定でいる妹との再会を待ち望んでいる
52:24ようだ彼女にとってはあの場所は辛い
52:27思い出の多い場所のはずだが私にとっては
52:31初恋の人との思い出の場所よだからあなた
52:34となら大丈夫だと彼女は笑うその姿が
52:38愛しくて俺は彼女を抱きしめた貧乏人結構
52:43誰もお前のその貧乏を盗もうとはしないの
52:46だから俺はもう自分の追いたちを恥じたり
52:50はしていない今までの苦労も努力も何1つ
52:54無駄じゃなかったとようになった
52:58から
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