【感動する話】パイロットの兄の結婚式でなぜか私だけ一人席…CAの兄嫁「中卒は末席に座りなw」航空会社上司が私に「あなたのお陰で今の会社があります」→直後、兄嫁は全てを失った…【いい話・朗読・泣ける話】
Summary
TLDR物語は主人公直井彩とその兄拓也を中心に展開。彩は両親を亡くし、兄と貧しい生活を共にしながら、創意工夫を通じて多くのことを学びます。彩はラーメン屋のアルバイトを通じて、経営者として才能を発揮し、後に大手コンサルタントとして活躍。一方、拓也はパイロットとして夢を叶え、美しいCA・洋子と結婚する。しかし、洋子の嫌がらせと本性が露わになり、彩は兄を救うために行動。結局、洋子の嫌がらせが明らかにされ、婚約は解消される。物語は家族の絆と正義の力、そして人生の不確実性を取り上げています。
Takeaways
- 👰 主人公は兄の結婚式に一人で出席し、席が一人だけになっていることに気づく。
- 🎎 兄の結婚式当日、主人公は仕事が忙しかったため、準備が追われていた状況からスタート。
- 😡 洋子は主人公に対して嫌がらせを繰り返し、兄との結婚を利用して主人公を排除しようとする。
- 📚 主人公は高校卒業していないが、ラーメン店の立て直しに貢献し、コンサルティング会社に入社して成功している。
- 👩💼 洋子は職場で新しいCAに対して嫌がらせを行っており、その行為が社内で問題視されている。
- 💼 主人公はコンサルティング会社で活躍しており、東西南北の顧客の依頼に応えている部長として働く。
- 😢 結婚式当日、主人公は洋子によって一人の席にされ、それが明らかになると兄に驚かされる。
- 📖 主人公は洋子に対する嫌がらせの証拠を集め、課長に報告することで彼女の正体を明かす。
- 💔 洋子の嫌がらせが明らかになり、兄との婚約が解消される。
- 🛫 兄は婚約解消後、航空会社の勤務を再開し、主人公は彼が幸せであることを願う。
- 👫 主人公は兄との絆を大切にし、家族が互いに支え合って生きていくものだと感じている。
Q & A
直井彩がどのような経歴を持っていますか?
-直井彩は小学生の時に両親が亡くなり、兄の拓也と二人で懸命に生きてきた。高校卒業していないが、後に高卒の資格を取り、ラーメン店の建て直しに夢中で学校を休んだ。
直井彩はなぜ一人で結婚式の席に座らされることになったのですか?
-御影洋子が直井彩に対する嫌がらせの一環として、一人で端っこの席に座らせるよう席を決めたため。
直井彩が拓也に対してどのような影響力を持っていますか?
-直井彩は拓也の婚約者である御影洋子に対する嫌がらせを阻止するため、会社での功績を背景に洋子を解雇することを提案し、婚約を破棄に至らしめた。
直井彩が現在どのような職業に就いていますか?
-直井彩は大手コンサルティング会社に勤めており、コンサルティング部門の部長として顧客の依頼に応えている。
直井彩が所属するコンサルティング会社はどのような業績を有していますか?
-直井彩は葵さんの町のラーメン屋を全国チェーンにまで押し上げた実績を持ち、コンサルティング会社では最年少の部長として活躍している。
御影洋子はどのような性格を持っていますか?
-御影洋子は明るく元気な性格をしており、一方で嫌がらせをする陰湿な一面も持ち合わせている。
拓也がパイロットになった背景には何がありますか?
-拓也は子供の頃から飛行機に興味があり、昔から背が高い上顔も整っている。両親が健在だった頃の飛行機に乗った思い出がある。
直井彩が結婚式でどのような役割を果たしましたか?
-直井彩は結婚式当日、新郎の身内として出席し、披露宴で一人で座ることになったが、最終的には花束プレゼントの場面に立った。
直井彩がどのような理由で御影洋子を解雇するよう提案しましたか?
-直井彩は御影洋子からの嫌がらせを許せなくなり、さらに洋子が社内でも嫌がらせを行っていたことを知り、課長に解雇を提案した。
拓也と直井彩の関係はどのようになりましたか?
-拓也は直井彩に謝罪し、今後彼女ができたら最初に会ってもらうと約束し、二人の関係は更に深まった。
御影洋子はその後どうなりましたか?
-御影洋子は航空業界で噂になってしまい、どの航空会社でも採用されず、アルバイトをしながら生活している。
Outlines
👰 兄の結婚式での孤独
主人公は兄の結婚式で一人で座り、周りの人々から遠ざけられていることを感じる。彼女は兄の婚約者である洋子からの嫌がらせを受けており、それが主人公が社会から外れた人間のように感じる原因であると語っている。主人公の兄は大学生で、主人公は勉強が苦手だったが、創意工夫を通じて価値を見出していた。
🍜 ラーメン屋でのアイディア
主人公はラーメン屋で働いていたが、食材の無駄遣いに心を痛めていた。そこで、トッピングの量を選べるシステムを提案し、客のサポートを集めることになる。このアイディアは大成功で、女性客の層を広げ、お店の繁盛に寄与する。
👩❤️👨 洋子の美貌と嫌がらせ
洋子の美貌は周囲を釘付けにしているが、主人公に対しては嫌がらせを続けていた。結婚に向けての打ち解けはうまくいっていたが、洋子の本当の姿が主人公に向かって露わになる。
😡 洋子の本性と衝撃の告白
洋子は主人公を侮辱し、社会から外れた人間だと冷たく語り、家族として認めない姿勢を示す。主人公はこの衝撃を受け、その後の結婚式当日も落ち着かなくなる。
💔 結婚式での孤独と嫌がらせ
結婚式当日、主人公は一人で座ることになる。洋子の意に沿って場所が決められていたことが明らかになり、主人公は孤独と嫌がらせを受ける。それでも、主人公は式を乗り越える。
🚀 兄のパイロット夢と会社での功績
主人公の兄はパイロットになり、洋子との結婚が決まっていた。結婚式で主人公は、会社の危機を救った功績を認められるが、洋子の嫌がらせが続く。
🏆 嫌がらせの証拠と婚約の解消
主人公は洋子の嫌がらせを証拠づけるため、秘密裏に調査をしていた。会社での功績を認められたことで、洋子の嫌がらせが露見し、婚約が解消される。
🤝 家族の絆と未来への希望
事件の後、主人公と兄の間の絆が深まり、家族として支え合っていくことを誓う。主人公は両親を失いながらも、兄の支えで頑張ってきた。これからも家族として繋がり、幸せを見つけていきたいと願う。
Mindmap
Keywords
💡結婚式
💡嫌がらせ
💡中卒
💡ラーメン屋
💡コンサルティング
💡家族
💡社会的地位
💡自己肯定感
💡嫌がらせの証拠
💡婚約破棄
Highlights
主人公が兄の結婚式で一人座り、周りの人々からの視線を感じ取るシーン。
主人公が兄の婚約者である御影洋子からの嫌がらせを経験し、それが主人公の孤立を深める。
主人公の兄、拓也の優秀な成績と対照的に、主人公は勉強に苦労していたが、創意工夫の才能を有している。
拓也が大学生の時、両親が亡くなると主人公と二人で貧しい生活を送るが、支え合いながら生きていく。
主人公がラーメン屋でアルバイトを始め、そこで得た経験が後に大きな影響を与える。
主人公がラーメン屋での廃棄される食材を減らすアイデアを提案し、それが大成功する。
主人公がコンサルティング会社に入社し、その才能で航空会社を救う。
御影洋子の職場での嫌がらせが明らかになり、主人公がそれを証拠として提供する。
主人公が拓也に御影洋子の本性を明かすことで、婚約が解消される。
主人公がコンサルティング会社で功績を残し、若いコンサルとして活躍している。
拓也が航空業界でパイロットとして活躍し、主人公の助言で再び前向きになる。
主人公が両親を失い、兄との絆が強い支え合いの関係にあることを描く。
主人公がラーメン屋での経験を通じて、創造力を養い、その後の成功につながる。
御影洋子の嫌がらせが主人公の精神的苦痛を引き起こし、物語の緊張を高める。
主人公が自分のキャリアを通じて、困難に直面しても諦めずに前向きに生きる姿勢を示す。
拓也が主人公の助けを借りて、御影洋子との関係を終え、新たなスタートを切る。
主人公が自分の過去の経験を通じて、他人の助けとなる存在になる。
物語の最終章で、主人公と拓也の絆が更に深まり、家族の大切さを再確認する。
Transcripts
えーと私の席はと
テーブルは私一人だけになっている
今日は兄の結婚式会場に着くと私だけ
ポツンと一人席となっていた
丸い大きな
円卓に私だけ食事を運んでくれるスタッフ
もどこか遠慮がちだ周りの参列者もこちら
をチラチラ見てヒソヒソ話している
犯人は分かってる神父のようこの仕業だ
洋子は私にあんたみたいに中卒で世間一般
の道から外れちゃった人間と一緒にいると
思ったら
鳥肌が立ってくるわと言い放ち
兄の知らないところで私に数々の嫌がらせ
をしていたからだ
そうそっちがその気なら
徹底的にやってやるわ
兄の婚約者だからってもう容赦はしない私
の一言でようこはすべてを失うことになる
私の名前は直井彩私が小学生の時に両親が
不慮の事故で亡くなり
兄の拓也と二人で
懸命に生きてきた当時大学生だった兄は
親代わりとなり学業の傍ら私が困らない
よう養ってくれた親戚やご近所の人たちに
支えてもらったり行政の支援を受けること
はできたものの
貧乏生活であることに変わりはなかった
拓也は昔から頭がよく成績優秀だったこと
もあり今の大学にも特待生として入学した
ほどしかしそんな兄に反して私は全くと
言っていいほど勉強ができなかっただけど
私にはある才能があるみたいで
ねぇ兄ちゃんあのTシャツ出しておいてん
あのTシャツ何かに使うのか
そう言いながらTシャツを差し出す兄を
尻目に私は一心不乱にハサミを入れ
貰い物のミシンをカタカタさせたほらこう
しておけばわざわざ布巾を買わなくても
使えるでしょTシャツから変身させた
台ふきんをひらひらさせながら私は自信
満々に答えた
拓也は苦笑いしながらその大付近で
テーブルを拭いている
当時拓也はアルバイトに励んでいたがその
金額はたかが知れていたし私はまだ中学生
だったので
働くことは難しかったすると必然的に最低
限の金額の中でどうやりくりをしていこう
かと試行錯誤するようになっていく
限りあるものの中で創意工夫をしていく中
で私は
裕福な生活では決して得られない大切な
ものをたくさん会得していった気がする
拓哉をはじめ近所の人たちや同級生たちの
支えの甲斐もあってつつましい生活の中で
ありながらも私は無事高校に進学すること
ができた
暮らしぶりは変わらなかったが
将来に向けて少しでも貯蓄をしていきたい
と思った私は早速近所のラーメン屋さんで
アルバイトを始めた
いらっしゃいませ
夕方5時半学校帰りの食べ盛りや
仕事終わりのガタイのいいお兄さんたちを
中心に私が務めるラーメン店は私のいい
匂いで充満していたあやちゃんはいこれ
いつもありがとうございます
助かりますここのラーメン店では親方が
作ってくれるまかないを食べることが
できるこれが飛び上がるほどおいしくかつ
大量なのであまりは必ず家に持ち帰ってい
たこれには我が家の家系も大助かりで
さらに頑張ろうという気持ちにさせて
くれるのだ
だが一つ気になっていることがあるそれは
毎日廃棄される食材たちのことだ当然
賄いには必ず残った食材を使うけれどどう
しても
余ってしまうもちろん
衛生面を考えると仕方のないことなのだが
日頃から無駄なく使う生活をしている私に
とっては
じれったい問題の一つだ
気がつけばラーメン店で働き始め1年が
経っていたうちのラーメン屋は今まで以上
に繁盛しており連日行列ができるお店とし
て有名になっていた
OS俺いつものやつねはーい味噌からの
ネギのみねいやそれにしてもあっという間
に人気店になっちゃったねトッピングの量
が選べるなんてよく思いついたもんだ
遡ること半年前月に一度行われるバイトを
交えたミーティングの場で私はかねてから
気になっていた食材廃棄の件を思い切って
打ち明けたのだ食器を下げるとき
必ず目につくスープに浮かぶ大量の
トッピングの材料ただでさえ物価高の現在
野菜も卵もどんどん値上がりしてきている
そうは言っても営業終了間際に大量に残り
野菜たちは廃棄しなければならない決まり
だ
昔から食材一つも無駄にしないことが
当たり前の私にとってこれらを処分するの
は
断腸の思いだっ
たそうだったのかはやちゃん苦労したんだ
な
親方は私の境遇を知って様々な思いを巡ら
せていたようだった仕事には誰よりも
厳しいが
常に私たちバイトを気にかけてくれる親方
は私にとって
父親みたいな存在になっているそんな親方
のためにも無駄なくお店が繁盛するために
私たちができることをやってみたい他の
バイトの人たちも同じ思いを抱いていた
らしく私の話を真剣に聞いてくれるそこで
こういうことをやってみてはどうでしょう
か
そうして切り出した私のアイディアは
みんなの想像を超えていたようだ
人によって食べられる量は様々だそこで
トッピングの量が選べるシステムを導入
することを思いついたお客さんには
オーダーの際またスープ以外残さず完食し
た人にはポイントをつけ
固定客獲得も忘れない親方たちは怪訝そう
な表情を浮かべていたがひとまず1ヶ月
だけ試してみようと私の提案を取り入れて
くれたのだすると
意外にもこのシステムがお客さんに大いに
受けそれまであまりラーメン店に足を運ぶ
ことがなかった女性客も徐々に増えてきた
私は嬉しかったしかもこれをきっかけに他
のバイトたちも次々と意見を出すように
なっていったのだったこのお店に来て
もらった以上はバイトも社員も関係ねえ
うまいラーメンでお客様を喜ばすんだ
幾度となく親方から言われた言葉だ今より
ももっとお客様に喜んでもらえるお店にし
ていきたい
こうしてお店作りに取り組んでいく中で
私たちの絆もさらに深まっていくその空気
はお客さんにも伝染していくようでそれも
お店の繁盛に一役買っていたよう
だそんな追い風を受け私は接客をしながら
お客さんのリアクションや様子をつぶさに
観察していきお客さんがうちのラーメンに
求めていることにサービスで答えていった
店内のインテリアを少しずつ変えたり時間
帯によって
提供するメニューを少しずつ変えてみたり
できることには意欲的に取り組んだこうし
てとことんお客さんに寄り添ったサービス
がSNSを中心に評判を呼び
遠方からのお客さんが少しずつ増えていき
休日には行列ができるようになっていった
強面な親方がおいしそうにラーメンを
すすっているお客さんの様子を嬉しそうに
見ている姿を見て私は仲間たちと力を
合わせながらお店を作り上げていく喜びに
胸がいっぱいになっていくのを感じていた
一方拓也は無事大学を卒業し
昔からの夢だったパイロットになった
両親が健在だった頃家族4人で飛行機に
乗った思い出が頭に残っていて飛行機を
操るパイロットに興味が湧いたのだという
確かにタクヤは休日必ず私を連れて近くの
飛行場に行き
延々と離着陸する飛行機をただ眺めていた
妹の私が言うのもなんなのだが
拓也は昔から
背が高い上顔も整っている方だ
当然パイロットの制服を着た拓也が空港内
を歩いていると目立つようで女性たちは
呆気に取られたかのような顔をしつつその
目はキラキラと輝いている
タクヤのパイロットとしての腕は確かな
ものらしく
厳しい訓練と研修を乗り越えてきた精神力
は伊達じゃなかった飛行中どんな
ハプニングが起ころうとも冷静に対処し
数々の危機的状況を切り抜けてきたその
経験はエースと呼ぶにふさわしい
実際にベテランパイロットやCAから絶大
なる信頼を得ていた
そんなタクヤがついに
結婚を決めた
相手は同じ航空会社でCAをしていて今日
は顔合わせをすることになっている私は
流行る気持ちを抑えながら仕事が終わった
その足で店へ急いだどんな人なんだろう
CAさんだからさぞかし美人なんだろう
なぁ
土産顔をこらえながら店内に入った私は
早速見知った顔を見つけたごめんごめん
遅くなっちゃっていや大丈夫だよ
ゆっくりくつろいでいたところだったから
そう言って笑うタクヤの傍らににっこり
笑ったきれいな女性が足を組んで座って
いるこの人が拓也の婚約者らしい
妹のあやねで彼女は御影洋子さんうちの
会社のCAさん
拓也は私たちを交互にさしながら紹介して
いく
初めまして
御影洋子ですお兄様には仕事でも
プライベートでもお世話になっています
そう言って彼女は
太陽のような朗らかな微笑みを浮かべた
はじめまして
妹のあやです
兄が大変お世話になっていますそう言い
ながら私は軽く頭を下げた
ご丁寧にどうもね
そう返したようこは私が想像した通りの
すごい美人だった外国人と見間違うほど堀
の深い顔立ちと二重のパッチリした瞳が
まばたきするたび長いまつげがバサバサと
上下するお店も今まで行ったことがない
ようなおしゃれな雰囲気が漂っていて
ようこの服装もそれに合わせてか大胆にも
胸元が開いたワンピース姿だそれもあって
か彼女のスタイルの良さは周りの目を引い
ていて時折周りの客がチラチラと視線を
投げかけてくる
タクヤは見たこともないようなデレデレの
表情を浮かべており
洋子にすっかりベタ惚れのようだ
最初は緊張していた私もお酒の力もあって
かずいぶんと打ち解けることができ
馴れ初めや仕事での面白話に花を咲かせた
タクヤが物静かな性格なのに対し
洋子はサバサバとした明るい人だ
結婚する上でお互い足りないものを
補い合っていくという点においてもこう
いう正反対の性格を持つ人と一緒になるの
が一番いいのかもしれない
洋子は私にも積極的に会話を振ってきて
くれた
拓哉から聞いたけど
彩ちゃん料理得意なんだって
運ばれてきた食事に舌鼓を打ちながら私は
会話を返すまあ得意というわけではない
ですけど
ラーメン屋でバイトしてたからですかね
ラーメン屋
素敵ね今度連れて行ってよ
洋子は嬉しそうに言う
私心のそこから嬉しいの
妹ができたみたいでほら私一人一個で育っ
てきたしねだから今からすごくワクワクし
てるのよ
興奮のあまり前のめりに話している洋子の
胸元が思わず目に入り私は思わず目を
そらしてしまったあら赤くなっちゃって
そういうところも可愛いよ
そうして洋子はふっと真剣な表情になり
タクヤもあやちゃんも今までとっても
頑張ってきたのよね
でもこれからは家族3人で
楽しくやっていきましょうね
そう言って
グラスに残っているワインをおいしそうに
飲んだ
兄の相手がこの人でよかった私は洋子の
気さくな人柄にホッと胸をなでおろしたの
だった
あー楽しかったあやちゃんもありがとね
はいこちらこそ今日は本当にありがとう
ございました
バーを出た帰り道お酒も入っていることも
あって
洋子のテンションは最高潮になっていた
すると洋子は突然私の腕をガバッと掴み
ねえ
拓也このまま帰るのはもったいないから
もう一軒あやちゃんと女子会してくるね
ようこからの想定外の言葉に私はドキッと
しつつも嬉しさがこみ上げていたタクヤは
苦笑いしながらまあいいけどくれぐれも
飲み過ぎないようにねそう言って拓也は私
の方を向き親は大丈夫と心配そうな顔で
問いかけてきたうん私は大丈夫だよ
洋子さん女子会しましょう
[音楽]
拳を突き上げようこのテンションはさらに
高くなっていったじゃあ決まりじゃあね
拓也
えっここで別れるのそうよ女子会なんだ
からあなたは寂しく家で待ってなさい
分かったよあや今日はありがとなうん
こちらこそ紹介してくれてありがとう
そうしてようこはタクヤの背中に抱きつく
格好です背中を両手で叩きその場を去る
よう促した
拓哉はしぶしぶと言った様子で駅の方向へ
と歩いて行ったしばらくは拓也の後ろ姿を
見ていたがやがて姿が見えなくなると
ようこは組んでいた腕ごと私の体を
思いきりをした思わずその場に尻を餅を
つく私その瞬間
洋子は早足でその場から立ち去ろうとした
私は慌てて後を追う
洋子さんどこ行くんですか
すると彼女は笑顔から一気に顔を曇らせて
眉間にしわを寄せた
調子に乗らないとよね
先ほどの笑顔を一色のようことは明らかに
変わってしまった
あのさっき女子会をするって言ってました
けど
あんなの
嘘に決まってるでしょ
洋子は腰に手を当てながら
じろりと睨みを聞かせてきたあれは拓也が
いる手前
仕方なく言っただけだから
そう言って私の顔を凝視した後とんでも
ないことを言ってきた
勘違いしないでねあんたみたいに中卒で
世間一般の道から外れちゃった人間と一緒
にいると思ったら
鳥肌が立ってくるわ
そう言って
寒そうにクロスした腕をさすって
いる言っておくけど私の家族は拓也だけで
あんたとは所詮他人だからあんたもこれ
から拓也には頼らずに一人寂しく生きて
いくことね
そう言って高笑いしながらヒールの音を
鳴らして
雑踏の中へ歩いて行ったのだった
中卒がダメってこと
私は洋子の後ろ姿をあっけにとられたよう
に見つめていた
確かに彼女が話していた通り私は高校を
卒業していないあの頃はラーメン店の
建て直しに夢中で学校を休むことが増えて
しまったからだその結果出席日数が足り
なくなってしまい当時は拓哉にも相当な
迷惑と心配をかけてしまった
ラーメン屋の仕事が
楽しくなっちゃったんだよなと言ってくれ
た時の
困った感情と笑顔がごちゃ混ぜになった
ような拓哉の表情を私は一生忘れることが
できないその後私はたまったバイト代で
高卒の資格を取ることができたので学歴上
は中卒ではなくなっただがようこの中では
一度人生のレールを踏み外してしまった人
を同類だと思いたくないらしい
楽しい時間から一転しいきなりようこの
本性を突きつけられたことに私は多大な
ショックを受けていた
それから数日後国外船での勤務を終えて
帰ってきた拓也に私は思い切って声をかけ
た
ねぇお兄ちゃん
なんだうんあの
洋子さんのことなんだけど
ようこの名前を出されたことでタクヤは
きょとんとした表情になったがどこか
嬉しそうにも見える
タクヤはようこさんに夢中のようで
幸せ漂う顔を見せられた途端
相談をためらってしまった
ようこさんって美人だし優しくて面白い人
だよねー
するとタクヤの目尻が下がりを和也もそう
思ったそうなんだよ
洋子は俺みたいな寿命にもすごい優しくし
てくれてさそこがすごいいいんだよ
私の親中に全く気づくこともなくひたすら
デレデレする拓哉を見ているうちに私は
この間の件がますます言えなくなって
しまった
まあお兄ちゃんが幸せならいいか
この後も何かと理由をつけては私を食事に
誘ってくれたものの私は全く気乗りがし
なかっただが
断ってしまったらせっかくのお祝いムード
に水をさしてしまうだが洋子からは
テーブルの下では足を踏みつけられたり
わざと私の使っていたフォークを落として
みたりとタクヤの見えないところで
陰湿な嫌がらせをたくさんされた一度
思い切ってそれらの行為をやめてほしいと
伝えたこともあったのだが本当は嫌だけど
タクヤあんたのこと好きみたいなしさだ
から
仕方なく一緒にご飯食べてやってるの
だからあんたもそれぐらい我慢しなさいよ
そう言ってまるで汚いものを見るような目
で私を一瞥しタクヤが戻ってきた時の
洋子の猫撫で声は今までで一番気色が
悪かっ
たそんなこんなで私は
結婚式までの日を憂鬱な気持ちで過ごして
いたのだっ
たそうして迎えた結婚式当日私は
慣れないヒール靴で会場に向かっていた
やばい指揮が始まっちゃう
洋子からどう言いくるめられていたのかは
わからないが新郎の身内であるのにも
関わらず会場場所と開始時間しか教えて
もらっていなかったタクヤからは細かい
案内等は当日行けばわかるからとしか言わ
れていないのだそれもあってか私は余計に
焦っていた
実は
結婚式前日に
突発的に仕事が立て込んでしまいそれらの
対応に四苦八苦していたのだった
やっと終わったのが今日の明け方そこから
大急ぎで自宅に戻り着替えやらヘアセット
やらの準備を大急ぎでしてから電車に
飛び乗った
ギリギリセーフで何とか間に合ったが
すっかり疲労困憊となっていた私
息つく間もなく親族控え室に案内された
久しぶりに会う親戚や親族たちと和やかに
挨拶を交わしつつ早速スタッフから手渡さ
れた席次表を確認した
えーっと私の席はと
テーブルは私一人だけとなっている思わず
仰天してしまった
えっどういうことなんだろう
機嫌に思いつつももうすぐ式が始まって
しまう私はタクヤに確認することができ
ないまま
急いでチャペルへ向かった
[音楽]
おめでとう
あーきれい
お二人ともお似合いだぞ
チャペルでの感動的な式が終わり
披露宴が始まった
華やかな雰囲気の中私は
複雑な心境で彼らに拍手を送っている
黒いタキシード姿のタクヤとカラードレス
に身を包んだようこははたから見ると
雑誌から抜け出てきたみたいで本当にお
似合いだった
すると隣のテーブルに座る親族が私に
近寄り耳元で囁いたあやちゃんあなただけ
何で一人なのいや来てみたらこうなってた
んで私は何も私は苦笑しながらもそう返す
ことしかできなかった
キャンドルサービスが始まりタクヤと洋子
が私の席に向かってきた
[音楽]
洋子は苦虫を噛み潰したような顔をして
おり私の座るテーブル席を避けようとして
きたが
拓也は私が一人で座っているところを見て
思わず早足になっていた
おい何でテーブルに綾が一人で座ってるん
だ
拓也は
初めてその状況を目の当たりにしたようで
驚いていた私もタクヤの反応に戸惑いつつ
えっお兄ちゃんと洋子さんで決めたんじゃ
ないの
いやいや大事な家族をそんな端っこの
しかも一人席なんかにするわけがない
だろう
そう言って拓也は横にいる陽子を見た
席を決めたのは洋子だよなどういうことな
んだ
すると陽子はしれっとした顔でこう
言い放った
いやなんかあやちゃん人見知りするみたい
だからさ気疲れしないようにと思って一人
席にさせてもらったの
そうして彼女は意地悪そうな表情を私だけ
に見せてきたそれを見て私は思わず反論
しようと思ったがせっかくの晴れの日を
台無しにするのは忍びないと思いお気遣い
ありがとうございますとだけ言っておいた
場の雰囲気を壊すわけにはいかない私は
タクヤに大丈夫だからとアイコンタクトを
送ったタクヤは納得しない表情を崩さ
なかったが
洋子に促される形で隣の席へ移動していっ
たその後もどうなるかと内心ドキドキして
いたが
余興やらお色直しやらと披露宴自体は
つつがなく進行していく最後の花束新艇の
場面では私もそろって皆さんの前に立った
その時タクヤから心のこもった手紙を
もらい不覚にも涙を流してしまったことは
良きを思い出だ無事に披露宴も終わり
控え室に戻ろうとしていたところへある人
が駆け寄ってきた
直井さん
声のする方を振り向くと仕事で何度かお
世話になった人だこんにちはここで会える
なんて奇遇ですねあもしかして
航空関係ってことははい実は新郎新婦の
上司なんですよ
いやーまさか直井君の妹さんだったとは
そうして私たちは仕事談義や雑談に花を
咲かせていたするとしばらくして
式が終わったばかりの二人がやってきた
課長今日は足に来てくださりありがとう
ございました
2人とも今日は本当におめでとう
幸せのおすそわけだな
タクヤと洋子の上司として今日参列できた
ことを心から嬉しく思ったようだ
ありがとうございますそれで私の義妹に
何かご用が
私と上司が楽しそうに話しているのが
ようこは内心気に食わないようだった
もしかしてお二人知り合いなの
すると課長さんが口を開いた
あーそうだよ
御影
失礼ようこさんは聞いてないか
そう言って
課長さんは嬉しそうに話を続けた
直井さんはねうちの会社の恩人といっても
過言ではないぐらい
素晴らしい人なんだこの人がいなければ
うちは今頃どうなっていたのか
わからない
そう言って
課長さんは私に向かって頭を下げた
直井さんその説は本当にありがとうござい
ました
そうなのか俺全然知らなかったよあや
すごいじゃんそういえば仕事の話
ざっくりとしか聞いてなかったけどなんか
コンサル的な仕事してるって言ってなかっ
たっけ
そうたくやから問われ私は笑顔で頷いた
洋子は私たちが繰り広げている会話に
明らかに動揺していた
守秘義務の関係上を拓也には話したことが
ないのだが
拓也が務める
航空会社はかつて経営危機に陥っていた
そこで会社はこの機器からの脱却を図る
べく私が勤める会社にコンサルの依頼をし
てきたというわけだ私は立て直しのチーム
リーダーとして次々と改革を行っていった
今もまだ大学の途上にはあるものの私たち
のチーム力と会社の努力が実を結びどうに
かその危機から免れることはできた
ちなみに私が勤めているのは割と有名な
大手コンサルティング会社で時々社長が
テレビに出ているのを見ることがある
当時アルバイトをしていたラーメン店の
立て直しに大きく
貢献したかいもあり当時個人店だったお店
はどんどん成長を遂げていったその後も私
は仲間たちと一緒になって様々な
アイディアと知恵を絞り出しては次々と
実行していくことを
幾度となくやっているうちについに大手
飲食チェーンの一大会社にまで上り詰めた
のだ当時私が慕っていた親方は社長として
数々の手腕を発揮した後現在は会長として
後継者の育成を積極的に行っているそして
私は
ラーメン店での功績を買われいわゆる
ヘッドハンティングという形で今の
コンサルティング会社に入社した入社後も
私は様々な依頼において手腕を発揮し今は
最年少ながらコンサルティング部門の部長
として東西南北
顧客の依頼に最大限応えていくべく
奔走する毎日を送っている
葵さんの町のラーメン屋を全国チェーンに
まで押し上げた実績本当にすごいですよね
課長さんは汗を拭いつつ恐縮した様子を
見せたいえいえ親方やスタッフのみんなの
おかげですよその様子を見てようこは私に
噛み付いてきた
コンサルなんて単なる話し相手でしょ誰
だってできるわよ大した特技や能力もいら
ないしロードでもできる簡単な仕事
でしょうが
そうねそんな素人の私からようこさんにお
伝えすることがあります
そうして私はここ最近考えていたあること
を思い切って切り出すことに決めた
課長さんここでお話をするのもどうかと
思ったんですがいい機会ですのでよろしい
でしょうか
例の整理解雇の件のことなんですがぜひ
[音楽]
課長さんがこっくりと唾を飲ん
だ御影洋子さんをその対象者とさせて
いただきたいと思います
すると洋子は憤慨し私に突っかかってくる
ちょっと整理解雇って何やめさせられ
るって事聞いてないんだけど
だが私は構わず話を続けた
ようこさんからは顔合わせの時から現在
まで
兄に隠れキクに忍びないような言動や
嫌がらせをたくさん受けてきました私は嫌
で嫌でたまらなかったけれど
兄の幸せを邪魔したくなくてずっと我慢し
てきましたそれに
そう言って私は分厚い書類を出した人事の
方からここ最近入社年数の浅いCAさんの
離職率が高いことも伺っていたので不思議
に思っていましたそこで秘密裏に陽子さん
についていろいろ調べさせてもらいました
書類をペラペラめくっていき
文字を追っていた課長さんの表情が真っ青
になっていくタクヤも思わず手に取り中身
を確認する
そこには
洋子が社歴が若いCA達に対して
常日頃から嫌がらせをしている具体的な
内容が書き綴られていただがようこはこの
状況でもなお逃げ切るつもりのようだ
ちょっとあんたいい加減にしなさいよ私が
嫌がらせをしたって証拠でもあるわけ
それを聞き私はスマホを出して何かを
タップしたすると
突然女性の声が聞こえてきた
あんたみたいな世間から道を外した中卒が
妹だなんてタクヤがかわいそう
それって私のことを指してるんですか
当たり前じゃない他に誰がいるのよ
拓也が
唖然としている
洋子はわなわなと体が震えていて今にも
発狂しそうな勢いだ
他にもありますよ
そう言って私は再びスマホをタップした
痛い
違法さん何するんですか
あーごめんなさいねてっきり
靴じゃなくてボロキレかと思っちゃって
ちょっといい加減にしなさいよ
そう言ってようこは近くにあった小さめの
観葉植物を手に取りこっちに投げようとし
てくるおいやめるんだ
拓也が必死で止めただってだってこの人私
を寝たんで邪魔しようとしてくるんだもの
御影さん
課長さんの重苦しい声が響いた
君
直井さんにずいぶんとひどいことをして
くれたもんだね彼女はうちの会社の危機を
救った人なんだよ彼女のおかげで今のうち
の会社があるのがわからないのかしかも君
は社内でもこれだけのことを
君はCAの風上にも置けない人間だ
拓也も洋子の思わぬ本性にすっかり
うなだれていた
[音楽]
よく君がこんな人だったとは思わなかった
よこの間やめてしまったこのことだって
すごく気にかけていたよねあれは嘘だった
のか
違うのタクヤこれにはわけがあってだが
タクヤは話を遮り何より君は俺の大切な妹
を傷つけた
たった一人の妹なんだよ男子で君を許す
ことができない
そしてタクヤは立ち上がりピカピカの
結婚指輪を抜き取っ
た悪いが
婚約はなかったことにさせてもらう
もちろん君の両親には理由を話すし場合に
よってはそれなりの対応をお願いすること
になると思うじゃあ先行ってるよ
待ってお願い話を
聞いてよその場を立ち去る拓也の後を追う
ようにようこもその場から去ってしまった
私はしばらく呆然としてしまったが
課長さんが私の肩をポンと叩きながら
直井さんはお兄さんを救ったね
そう言って私を労ってくれたのだった
結局今回の一件により2人は
婚約解消の運びとなってしまった
完全に陽子の火が原因だったとはいえそれ
を見抜くことができなかった自分も悪かっ
たとタクヤは洋子の両親に謝罪の弁を述べ
た両親はすっかり憔悴しきっており特に
母親はしきりに頭を下げながら
謝罪の言葉を繰り返していたとのことだっ
た車内にも噂話として広がり
プライドが高かった陽子はコソコソ逃げる
ようにやめてしまった
航空業界というのは狭いもので
結婚式当日に婚約破棄されたことや日頃の
嫌がらせが
格好の噂話となり
陽子の一件は他の航空会社でも相当話題に
なったそうだ
そのおかげでようこはどの航空会社でも
採用されずに今はアルバイトをしながら
食いつなぐ毎日を送っているらしいそうし
てタクヤはと言うと
婚約解消直後は意気消沈していた様子だっ
たが
仲間内から励ましの回という名目の飲み会
で連日連れ回され
吹っ切れたのか立ち直れてきたようだ
そして今日から3日間国外線勤務という
ことで今頃どこかの外国の上空を飛んで
いることだろうそれから
今回の一件で私に辛い思いをさせてしまっ
たとタクヤは心の底から謝ってくれた
そして今度彼女ができたら
胃の一番に会ってもらうよと笑顔で断言し
たのだった
私は早くに両親がいなくなってしまった
けれど
兄として
拓也が一生懸命支えて見守ってくれたから
こそここまで頑張ることができたのだ家族
は支え合って生きていくものだ私も
拓也もこれからはそう思い合える人と
巡り合えたらいいなと思っている
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