【養老孟司】効率優先の弊害とは何か? 養老先生が解説します。

養老孟司の部屋
27 Feb 202405:50

Summary

TLDRこの会話では、様々な話題が取り上げられています。はじめは鎌倉の風景について語られ、人が手を加えた土地には居心地の良さがあることが議論されました。次に、震災後の効率優先の取り組みに対する地元の反対意見や、太陽光発電パネルの外観デザインの重要性が語られます。また、安価な商品選びが環境に及ぼす影響や農薬使用の問題、虫の入ったサラダへの反応なども触れられています。さらに、自然環境の変化と人口増加が持つ影響、生活の目的についても哲学的な視点から論じられています。

Takeaways

  • 👨‍🌾 人の手が入った土地は居心地がよいが、効率優先で全てを作り直すと問題が生じる
  • 🚍 震災後、電気バスを提案したが地元からの反対で鉄道が残された。鉄道の存在が象徴的な意味を持つ
  • 🏘️ 効率性優先ではなく、地元の人々の感覚を大切にする必要がある
  • 🌲 自然との調和を図り、光を街に分け与えるような社会システムが望ましい
  • 💵 経済性と効率性は近いが、主婦の感覚から安全や安価さを重視する必要がある
  • 🚜 農業の問題に目を向け、都心に出す農産物と自家用の有機農業を分ける必要がある
  • 🐦 農薬の影響で鳥がいない畑が怖いという意見がある
  • 🐛 サラダに虫が入っていても気にならず、むしろ自然の証しとして安全と捉えられる
  • 🏡 以前の日本ではどこにでも小さなコミュニティがあったが、人口増加により破壊された
  • 🏨 お金持ちになると別荘やゴルフで自然を求める傾向がある。若者も同様の欲求を持つが叶えられない

Q & A

  • 鎌倉の話の中で、人の手が入った土地の居心地について何が言われていましたか?

    -人が入った土地は非常に居心地がよく、人の痕跡があることで居心地が良いと言われていました。

  • 震災後に三陸鉄道について何を提案したことが話されていましたか?

    -震災後、三陸鉄道を電気バスにしようと提案したが、地元から反対され、現在まで三陸鉄道が残されていることが語られていました。

  • 効率優先でシステムを作ることについて、どのような懸念が述べられていましたか?

    -効率を重視して全てのシステムを作ると、景観や地域性が失われてしまう恐れがあると懸念されていました。太陽光パネルの例で、効率を優先して真っ黒なパネルにしてしまうと良くないと指摘されていました。

  • エネルギー社会の成熟について、どのような考えが述べられていましたか?

    -エネルギー社会が成熟するには、必ずしも効率だけを追求するのではなく、光をきちんと街に配分するようなシステムが必要だと考えられていました。

  • 経済性と効率性について、どのように述べられていましたか?

    -経済性は効率に近いが、効率だけを追求すると問題が起きるため、必ずしも効率性優先でなくてもよい。主婦の感覚で安いものを選ぶようにバランスが大切だと述べられていました。

  • 農業問題について、どのような指摘がありましたか?

    -都会に出荷する食品は農薬を使い過ぎるが、自分で食べる分は有機農業で作っている、という指摘がありました。

  • 畑に虫が一匹もいない現状について、どのような懸念が述べられていましたか?

    -広い畑に一匹の虫も飛んでいない現状を見て、本当に怖いと感じられていました。生態系の破壊への懸念が述べられていました。

  • レストランでサラダに虫が入っている場合の見方について、どのような考えが示されていましたか?

    -サラダに虫が入っていても気にしないほうが良いと考えられていました。それは虫が入っているということが安全だという証拠だと捉えられていました。

  • 都市化の影響について、どのような指摘がありましたか?

    -人間が増えてビルやマンションを建て、近所がなくなってしまったことが指摘されていました。都市化により昔の生活環境が失われてしまったと考えられていました。

  • 田舎への憧れについて、どのような見方が示されていましたか?

    -お金を持つと別荘やゴルフなどで田舎を羨ましがる人もいると指摘されていました。若い頃から田舎志向の人も多いが、実際に行くことができない人が多いと言われていました。

Outlines

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✨辺土地の居心地の良さと人の痕跡の重要性

この段落ではまず、人の手入れされた土地が居心地が良いという話をしていたことに触れています。鎌倉の村なども人が入っていたので居心地が良かったと言われています。さらに、人の痕跡をないと探してしまうことを指摘しています。そして、震災後に北三陸の三陸鉄道を電気バスにする提案をしたが地元の反対にあって残すことになったエピソードを紹介しています。効率性優先ではなく、効率性を超えた何かが大切だと主張しています。また、太陽光パネルがレガ色になり、住環境との調和を重視する傾向も出てきていることを述べています。最後に、経済性や効率性だけでなく、もっと大切なものを見つめ直す必要性を強調しています。

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⛅お金持ちになった人々の心情と生き方

この段落では、お金持ちになった人々の心情や生き方について言及しています。社長さんなどがお金持ちになったら別荘やゴルフなどにいってしまうという傾向を指摘しています。そして、若い人たちはみんな同じようにやりたいと思っているけれども、実際にはできないという現状を述べています。人々は何のために生きているかを問うているようです。この生き方に羨ましさを感じているようです。

Mindmap

Keywords

💡居心地

居心地は場所や環境が心地よく感じられるかどうかを表す言葉です。この動画では、人の手が入った土地や村が居心地がよいと言及されています。人間の活動が行われたことで、そこに人間の痕跡が残り、その場所が人間に馴染みやすくなったことが居心地の良さにつながっていることが分かります。

💡効率

効率とは目的を達成するためのコストや手間に対する成果の比率を表します。動画では、災害復興の際に地域交通を電気バスに変更する提案が効率性のみを優先したために地元から反対されたエピソードが語られています。また、安価で大量発電が可能な太陽光パネルだけを導入するのはコストも低いですが、景観を損なう恐れがあることも指摘されています。効率性のみを追求するのではなく、人間の居心地の良さや美しさといった価値とのバランスが重要であることが示唆されています。

💡経済性

経済性とは、限られた資源を用いて最大の効果を得るための合理性や適切性を意味します。動画では、主婦の感覚で安い商品を選ぶことが経済性につながると言及されています。しかし、安価な商品を選びすぎると、その生産者が適切な対価を得られなくなり、持続可能な農業を阻害してしまう恐れがあることが指摘されています。経済性と生産者への適正な支払いのバランスが重要であることが示唆されています。

💡農薬

農薬とは、害虫や病気から農作物を守るために使用される化学物質のことです。動画では、都市部への出荷用作物には農薬を大量に使用し、自家用の作物には有機栽培を行うという現状が語られています。これは経済性と食の安全性のバランスを取ろうとした結果だと考えられます。しかし、動画では農薬の大量使用が生態系や人体への影響を危惧する意見も示されています。安全で持続可能な農業のあり方が問われています。

💡有機農業

有機農業とは、化学肥料や農薬を使用せず、自然の生態系を尊重しながら作物を育てる農業のことです。動画では、自家用の作物は有機栽培を行っているという話が出ています。農薬は確かに安価で大量生産を可能にしますが、自然環境への影響も大きいため、有機農業を選択することで食の安全性と自然との調和を図ろうとしていると考えられます。一方で、有機農業は労力がかかるため経済性の面で課題を抱えています。

💡生態系

生態系とは、ある地域に生息する様々な生物が相互に関係しながら環境と調和して存在するシステムのことです。動画では、農薬の大量使用により生態系が破壊され、農地に虫が一匹も飛んでいないという事態が語られています。これは自然の生態系が大きく損なわれている証しだと言えます。一見効率的に見える農業方式が、土壌や生物の多様性を破壊し、長期的には持続可能性を失わせてしまう恐れがあります。生態系を保つ知恵が求められています。

💡景観

景観とは、ある地域の自然や人工的な風景の様子を表す言葉です。動画では、大規模な発電のためだけに真っ黒な太陽光パネルを設置するとそれが景観を損ねる恐れがあると指摘されています。効率性のみを追求した発電設備は、地域の風景の美しさを失わせてしまう可能性があるのです。エネルギー政策においても景観への配慮が必要であり、その地域の美しさや魅力と調和しなければならないことが示唆されています。

💡持続可能性

持続可能性とは、現在の世代のニーズを満たしつつ、将来の世代のニーズも満たせるようにすることです。動画では、効率のみを追求した農業や発電設備が環境破壊につながり、長期的な持続可能性を失う恐れがあると指摘されています。経済的な効率性だけでなく、環境への配慮、生態系の保全、地域の風景などの価値を損なわないことが持続可能な発展には不可欠であると述べられています。

💡調和

調和とは、異なる要素が対立や矛盾なく、バランスよく共存していることを表します。動画では、効率性の追求だけでなく、自然や人間の生活との調和の重要性が力説されています。自然の生態系、地域の美しさ、人の居心地の良さなど、様々な価値観と効率性とのバランスが求められています。一つの要素のみを追求するのではなく、多様な観点を総合的に捉え、調和のとれた発展を目指すべきだと説かれています。

💡共生

共生とは、異なる種類の生物が互いを利用しながらも、それぞれが生存できる関係を指します。動画では、人間による自然環境の破壊が指摘されています。しかし、人間と自然の共生関係を取り戻し、お互いに影響し合いながらも調和の取れた生活を営むことが求められています。人間の都合だけで自然を犠牲にするのではなく、自然の恩恵も受けつつ、自然環境の維持にも配慮する生き方が必要だと示唆されています。

Highlights

人の手の入った土地って居心地がいい

人が入っている土地は非常に居心地がいい

人の痕跡を知らないで探していく

効率優先で全部作るのはまずい

震災後に三陸鉄道を電気バスにしようと提案したが地元から反対された

地元の人が効率性はないにせよ鉄道の象徴を大切にしていることがわかり良かった

効率優先でものすごく発電できるようなものにすると真っ黒になる恐れがある

効率悪いが美しい太陽パネルが出てきた

効率優先で全部やっちゃうとまずい

主婦は安いものを買う傾向がある

地元の食べ物は無農薬で作られるが東京向けは農薬を使う

畑に白い昆虫が全く飛んでいないのは怖い

サラダに虫が入っているくらいが安全だと思う

以前は虫がいるのが普通だったが人間が増えすぎて環境を壊した

お金持ちになると別荘やゴルフを楽しむ人が多い

Transcripts

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よいしょお互いに生きてます

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なちょ鎌倉の話をですねさっきしていて

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やっぱり人の手の入った土地って居心地が

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いいという話をしてたんですねなんか

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変わってないんだけどまあ人が入ってる

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土地っていうのは非常に居心地がいい同志

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村もやっぱり人が入っていたんで居心地が

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いいそうということですねなんかね知ら

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ないで探してんでしょうねその人の痕跡

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みたいなうんそれが全然ないとそうですね

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考量とした感じです効率優先でなんかこう

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全部作ってくとまずいっていう話もですね

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あの実は先ほどしってまして実はあの震災

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の後にですねあのえ北三陸にですねあの

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三陸鉄道ってあるんですねであの鉄道を

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ですね私あの何を思ったかその当時ですよ

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震災直後あの電気バスにしようという提案

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書を出してですね電気バスにしておくと

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あの電気をですね例えば公民館とか病院で

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使えるんですねバスが行けばその電気をで

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その効率を考えてそれを提案したらですね

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地元からすごい反対を受けましてあの

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やっぱり残して欲しいとで今残ってますで

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残っていてですね今地元の人がですね

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やっぱりあの効率的にはないにせよ

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やっぱり象徴としてあの鉄道をですね思っ

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ていただいて非常に今は良かったなとま私

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は挫折したんですけどあの非常に良かった

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なと今思ってますあの効率優先とか

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システム優先で全部やったらやっぱり最近

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ちょっとまずいなて思うようなところがえ

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ありましてさっきの太陽交パネルもそう

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ですね立優先でものすごくあの発電できる

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ようなものにしちゃうといや真っ黒になる

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ぞとでその辺もあの最近あのえアメリカで

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ですねあのイーロンマスクというあの非常

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に実業家の天才がいまして太陽パネルが

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ですねレガ色に今効率悪いですよ効率悪い

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んですがレガ色とかですねえ木密とかです

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ねなんかいろんなものが出てきてこれが

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やっぱり成熟したあのエネ社会かなとあの

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さっきの森と同いですね光をやっぱり街に

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お分けするそういうシステムあの必ずしも

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効率優先で全部やっちゃうとやっぱり

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まずいですよねそうですねそ経済性もそう

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ですね効率に近いですけどねどっちがお金

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になるか安くつくかそうですねでも皆さん

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大体それでやって

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でしょう主婦の感覚とか言って安いも主婦

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主婦はいいんじゃないですか主婦主婦は

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やっぱり安いところに買ってもいいんじゃ

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ないですかでもそれで農業問題起こってょ

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ああまそうですねだから

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結局つまりちょ食べ物作ってる人たちうん

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自分で作ってる人たちは自分の食べる方は

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雪気農業で作ってああそうですねそう東京

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に出すやつは全部農薬使って徹底的に農薬

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付けにして出すとどなっちゃ農薬付けには

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なってないですでも僕ね本当に驚いたん

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ですよラントのキャだけねあはい

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通りかかったこよずっと広いんですけど

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全体に1匹も白町と飛んでないです厚と

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あった

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ああ本当にこれ怖いです町がいない1匹畑

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うんちょっと考えますね平気でこの見てて

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ねどう思ってんだろうな私あの結構あの

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えっとレストランに行ってですねサラダ出

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てきてあのちょっと虫入ってる時時あり

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ますよね私は気にしないんですよところが

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結構あれですよね虫が入ってるってこう

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あの騒ぐ人がいるんですけどあの辺りも

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先生大丈夫ですか虫入っててさたちょっと

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虫が入ってるくらい安全だってことそう

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いうことですよ

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本当にいいところです

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ね以前はねどこでも日本こんなもんだった

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んだよねぶっ壊したんそれ人間が

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めちゃくちゃ増えてねビル作っ

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てマンションにしてねそれで近所なくし

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てしょうがないんでしょねこれ人が増えて

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また戻るんじゃないです

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かそれ嫌だって人は少ないと思うんだね僕

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はええだって会社の社長さんなんかでそう

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けどお金持ちになったらどっかに別荘か

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なんか行ってあれゴルフやってじゃない

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ですかした始まっから若いかといけね

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みんなやりたいけどできないんいやそう

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おかしにできないってのがだから何のため

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に生きてるかって話なん

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で羨ましい

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でしょこれでいいんですよ生き

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てくどっち対して念だ

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から

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