Fighting Corruption | Nikos Passas | TEDxAcademy

TEDx Talks

16 Oct 201518:06

Summary

TLDRギリシャの経済危機は単なる国内の腐敗や税逃れだけでなく、外部要因や国際的な金融機関の役割にも関連している。経済危機は、ギリシャの政府支出削減や失業増加を招き、市民生活に深刻な影響を及ぼした。著者は、改革には政治的意思、全社会的な協力、透明性が必要であり、ギリシャの回復には具体的な計画と長期的な視点が不可欠であると強調している。希望を失わず、誠実な努力を続けることが重要である。

Takeaways

😀 ギリシャ危機の原因は国内の腐敗だけでなく、外国銀行や合法的だが有害な金融慣行も大きく関与している。
😀 小口の贈収賄（例：『ファケラキア』）は日常的に行われ、生活の実態や給与水準と深く関連している。
😀 大規模な腐敗として、政治家への贈賄や産業・メディア・スポーツへの寡頭支配が存在する。
😀 ギリシャの公的支出は全般的に抑制されており、例外は軍事費で、不要な潜水艦購入などがあった。
😀 外部の金融機関やEU・IMFの対応は、ギリシャ国民の生活に悪影響を与え、銀行と外国債権者を救済する結果となった。
😀 緊縮財政により失業率・貧困・健康被害・自殺率が急増し、経済は25％縮小した。
😀 腐敗対策は法的手続きや規制の形式に偏り、教育や市民参加が不十分であり、実効性が低い。
😀 ギリシャは『集中治療中の患者』の比喩で表され、全ての関係者（政府、民間、社会）が協力する必要がある。
😀 回復のためには優先順位を明確にし、透明性、説明責任、制度改革、小さな成功の積み重ねを実行することが重要。
😀 国内外の『誠実性の島』の事例（ルーマニア、コロンビア、インドネシアなど）から学び、希望と持続可能な改革を追求すべきである。

Q & A

ギリシャの経済危機の原因としてよく挙げられるものは何ですか？
-ギリシャの経済危機の原因として、国内の腐敗、税金逃れ、過剰な支出、そしてギリシャ人の働かない文化などが挙げられています。これらは一般的に報道されている見解ですが、スピーカーはこれらだけが原因ではないと述べています。
スピーカーはギリシャの危機の原因をどう説明していますか？
-スピーカーは、ギリシャの危機は主に外国の銀行、特にフランスやドイツの銀行によって作られたものであり、国内の銀行や住民によるものではないとしています。また、ギリシャはユーロの基準を満たすために帳簿を操作し、アメリカの金融機関の支援を受けたとも述べています。
ギリシャの腐敗の例としてどのようなことが挙げられていますか？
-腐敗の一例として、病院での速さを求めるために賄賂が使われること（ファケラキア）、企業からの賄賂、メディアやスポーツ、政治などでの寡頭的支配、そしてサッカーの試合を操作することが挙げられています。
ギリシャの危機の中で、どのような社会的影響がありましたか？
-危機によって失業率が急上昇し、特に若年層では60％を超える失業率となりました。貧困率は急増し、HIVの感染率や自殺率も増加しました。経済は25％減少しました。
ギリシャの「救済」はどのように進行したとされていますか？
-ギリシャの「救済」は、IMFや欧州機関によるものでしたが、IMFは初めからギリシャの負債が持続不可能であることを認識していました。それでも、財政緊縮策を実行し、失業や社会的混乱を引き起こしました。
ドイツはギリシャ危機からどのように利益を得たとされていますか？
-ドイツの財務省は、ギリシャ危機によって1000億ユーロの利益を得たとされています。ドイツは借り入れコストが非常に低くなり、もしギリシャが完全に債務不履行となっていた場合、90ユーロしか失わなかったため、結果として10億ユーロの利益を得たことになります。
スピーカーは、腐敗に立ち向かうために何をすべきだと述べていますか？
-スピーカーは、腐敗を立ち向かうためには、法の適用において実質的な変化を促す政治的意志が必要であり、また社会全体が協力して問題を解決するべきだと述べています。
「ユーノミア」という言葉はどのように関連していますか？
-「ユーノミア」という言葉はギリシャ語で、秩序や法の支配を意味します。このスピーカーは、ギリシャで「ユーノミア」を実現するために、政治的意思と協力が重要であると強調しています。
スピーカーは、ギリシャの経済改革においてどのようなアプローチを提案していますか？
-スピーカーは、ギリシャの経済改革には長期的な計画と戦略が必要だと述べ、小さな成功を積み重ねることで、5年、10年、20年後に向けての目標を設定するべきだと提案しています。
スピーカーは、ギリシャの社会全体にどのような役割を求めていますか？
-スピーカーは、政府だけでなく、政治党、民間セクター、市民社会、メディア、学術機関など、社会全体が問題の診断と解決策の提案に関与することを求めています。