Global Physical Activity Updates and Future Prospects【Karen Milton】

橋本知彦

27 Feb 202315:01

Summary

TLDRこのビデオスクリプトは、東アンGLIA大学の公衆衛生准教授であり、国際身体活動健康学会の会長であるKaren Milton氏が、2010年から2020年にかけて身体活動に関するWHOガイドラインの変更点や、2018年に発表された身体活動に関するグローバルアクションプラン、2022年10月に発表された身体活動のグローバルステータスレポート、そしてその分野の今後について紹介しています。ガイドラインは多様なグループにおける身体活動の健康効果に関する共通認識を提供し、身体活動の健康効果に対する認識を高めるだけでなく、監視や国家政策の根拠として活用されています。しかし、GAPPの実施は遅れており、多くの国で政策は存在するものの運用が不十分です。2030年までに新しいガイドラインが発表される見込みで、低所得国からのデータが不足しているため、デバイスベースの証拠を強化し、特定の集団に関する証拠を強化し、政策の実施を拡大する必要があります。

Takeaways

📚 WHOの身体活動と静息行動ガイドラインは2010年に初めて発表され、2020年に更新されました。
🧘‍♀️ 2020年のガイドラインでは、静息行動も含まれ、10分ごとの運動の必要性はなくなりました。
👶 子供と青少年には日々の平均を求めることがなく、成人と高齢者には150から300分の運動時間を提唱しました。
💪 軽い強度の活動の重要性に言及し、妊娠中・出産後の女性、慢性疾患のある人々、障害を持つ子供や青少年に対するガイドラインも追加されました。
📈 ガイドラインは異なるグループにおける身体活動の健康効果に関する共通認識を提供し、健康促進、監視、国家政策の根拠、実施支援、研究の指針となります。
🌐 「身体活動のためのグローバルアクションプラン2018-2030（GAPA）」は、身体活動の重要性を政策に反映させるための行動計画です。
🎯 GAPAは、アクティブな社会、環境、人々、システムを通じて身体不活動を減少させるという目標を持ちます。
📊 2022年10月に発表された「身体活動のグローバル状況報告書」では、GAPAの実装が遅れており、不均衡にわたっていることが示されています。
🚨 もし身体活動の不活動が現状のまま続く場合、2020年から2030までに約5億の予防可能な非伝染性疾患が発生する可能性があると報告されています。
💼 グローバル状況報告書は、政府のリーダーシップ強化、実践ツールとガイドの提供、パートナーシップ支援、データシステムと知識の強化、資金調達の確保と調整を促進する5つの推奨事項を挙げています。
🔮 2030年までに新しいガイドラインが発表される可能性があり、これに向けて中所得国からのデータがさらに必要とされています。

Q & A

ケイレン・ミルトン教授はどのような立場にありますか？
-ケイレン・ミルトン教授は、英国イースト・エングリア大学の公衆衛生学部の准教授であり、国際身体活動と健康学会の会長を務めています。
WHOの身体活動と静止行動のガイドラインはどのような変更がありましたか？
-2020年の更新版では、静止行動の取り組みが新たに加わり、10分の運動単位の必要性がなくなり、子供と青少年には日々の平均を求められるようになりました。また、成人と高齢者には150から300分の運動時間を提案し、軽度の運動の重要性にも言及しています。
WHOはなぜ身体活動ガイドラインを更新するよう各国に促すのですか？
-WHOは、科学的根拠に基づいたガイドラインを提供し、各国が独自に作り変えるのではなく、既存のガイドラインを活用することでリソースを節約し、混乱やメッセージの不一致を避けることができます。
2018-2030年の身体活動の全球アクションプラン（GAPA）とは何ですか？
-GAPAは、2018年に発表されたWHOによる計画で、身体活動の促進と非伝染性疾患（NCD）の予防に焦点を当てています。2030年までに身体不活動を15％減少するという目標を掲げています。
GAPAはどのように構成されていますか？
-GAPAは、アクティブな社会、環境、人々、システムという4つの戦略的目標に分かれており、それぞれの目標に対して20のアクションが提案されています。
2022年10月に発表された身体活動の全球状況報告書では何が指摘されていますか？
-その報告書では、GAPAの実施が遅れており、不均一であることが明らかになりました。また、多くの国が運動に関する国家ガイドラインを持っていないことが示されています。
身体不活動が引き起こす経済的コストはどれくらいになりますか？
-2020年から2030年までに予防されないNCDの新規患者が約5000万人おり、これは年間27億米ドルの経済的コストをもたらすと予想されています。
身体活動の全球状況報告書からはどのような5つの推奨事項が提示されていますか？
-政府の所有権とリーダーシップの強化、実践的なツールとガイドの提供、パートナーシップと能力構築の支援、データシステムと知識の翻訳の強化、そして資金調達と国家政策の一致化が挙げられます。
2030年までに新しいガイドラインが発表される可能性があるとのことですが、それまでに何が必要ですか？
-より多くの中間所得国からのデータが必要なほか、デバイスベースの証拠を増やす必要があります。また、特定の人口グループに関する証拠を強化し、政策の実施を拡大する必要があります。
ケイレン・ミルトン教授は身体活動の分野において今後どのような課題があると述べていますか？
-政策の実施のギャップを埋める必要があると指摘しており、WHOのアクティブな技術パッケージやISBAの新しいリソースを通じてアクションを拡大する必要があると述べています。
身体活動の分野における今後の展望について、ミルトン教授はどのように述べていますか？
-身体活動の分野は史上最も強力な政策的位置にあり、健康への利点を科学的に証明していますが、政策の実施を強化しなければ2030年までに15％の目標を達成できないと強調しています。