【ダヴィンチ②】最後の晩餐やモナ・リザに隠された秘密とは?【偉人伝】
Summary
TLDRこの文章は、レオナルド・ダ・ヴィンチの多面的な才能とその作品について語り尽くします。彼の完璧主義と独特の描き方、特に「モナ・リザ」や「最後の晩餐」を含む代表作に焦点を当てています。また、彼の技術的革新、研究热意、そして彼のメモがどのように現代にまで受け継がれるかについても触れています。レオナルドの芸術的キャリアとその影響力の高さを示すこの概説は、彼が多才な研究者でありながら、人類の至宝を作り出した天才であることを印象的に物語ります。
Takeaways
- 😲 レオナルド・ダ・ヴィンチは完璧主義者で、代表作「モナリザ」は10年間かけて作り上げたとされている。
- 🖼️ レオナルドの作品「カーネーションの聖母」や「ブノワの聖母子」では、神々しいイメージを超越して人間的な美しさを描いている。
- 📚 彼は多方面的な研究者で、絵画だけでなく、科学や解剖学などの知識を駆使して作品を作成していた。
- 🎨 「ジナブラ・デ・ベンチの肖像」はレオナルドが描いた最初の貴族からの依頼であり、硬い印象を与えると言われている。
- 👩🦳 「モナ・リザ」のモデルは不明で、リザ夫人やダ・ヴィンチの母親との説があり、10年間愛着を持って描かれた。
- 👶 「聖アンナと聖母子」では、マリアとキリストだけでなく、マリアの母親アンナも描かれている。
- 🤔 レオナルドのメモは鏡文字で書かれており、その理由は暗号化か左利きの影響かで議論されている。
- 📝 彼のメモは弟子に受け継がれ、その後弟子の息子によって多数売り捌かれ、現代ではビル・ゲイツなどが所持している。
- 🏛️ 「最後の晩餐」は壁画で描かれたため、剥離や損傷に苦しみ、多次にわたって修復されている。
- 💡 レオナルドの研究は多岐にわたるが、彼自身は学問を深めるために本を多く購入し、常に学び続けていた。
- 🕊️ レオナルドの精神は彼のメモや作品を通じて、現在も生き続けていると世界中の人々に感じられており、彼の影響は500年を超えている。
Q & A
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」には何が特徴的で有名なのですか?
-「モナ・リザ」は完璧主義者として知られるレオナルドの手による細かい描写と、独特の「スフマート技法」が特徴的で、その技法により輪郭線をぼかして不思議な微笑みを表現しています。
「カーネーションの聖母」とはどのような作品ですか?
-「カーネーションの聖母」はマリアを主体とした作品で、マリアのアップという表現が印象的です。しかし、比較的硬いと言われております。
「ブノワの聖母子」でレオナルドはどのような実験を行ったのですか?
-「ブノワの聖母子」では、マリアと赤ちゃんのキリストを描き、神々しいイメージではなく、親しみやすい笑顔で人間的な美しさを表現する実験を行っていました。
レオナルドの「ジナブラ・デ・ベンチの肖像」はどのような背景を持っていますか?
-「ジナブラ・デ・ベンチの肖像」は貴族からの依頼による作品で、メディチ家のサークルに出入りしていた女性を描いています。
「最後の晩餐」はどのようなシーンを描いていますか?
-「最後の晩餐」はキリストが弟子の中で裏切者がいると告げる瞬間を描いた作品で、弟子たちの驚きや動揺を表現しています。
レオナルドのメモはなぜ鏡文字で書かれていたのですか?
-鏡文字で書かれたメモは、暗号化しようとしていたり、レオナルドが左利きだったことが影響して自然と鏡文字になっちゃったとされています。
レオナルドの「聖ヒエロニムス」はどのような作品で、なぜ破棄されたか?
-「聖ヒエロニムス」はキリスト教の聖人ヒエロニムスを描いた作品で、性欲を自らの石で打ちのめす苦悶の表情を表現しています。破棄された理由は明確ではありませんが、解剖学的正確さからレオナルドの作品と推定されています。
「岩窟の聖母」でレオナルドはどのようにマリアを描いたのですか?
-「岩窟の聖母」では、マリアを通常の青と赤の服の代わりに異なる色で描き、キリストとヨハネの赤子の状態をより自然に表現する独自のアプローチをとりました。
レオナルドの「東方三博士の礼拝」はなぜ未完の作品のままですか?
-「東方三博士の礼拝」は、依頼された教会が報酬として渡した土地を現金化できなかったため、絵の具が足りなくなり、未完の作品のまま終わってしまいました。
レオナルドのメモはなぜ今も残されているのですか?
-レオナルドのメモは弟子に大切に残され、その後の混乱や売買の中でも何度も買い戻され、現在も世界中の博物館や組織で保管されているためです。
ビル・ゲイツはなぜレオナルドのメモを所有しているのですか?
-ビル・ゲイツはレオナルドを非常に尊敬しており、彼のメモにはまだ多くの学びがあると信じているため、高額でそのメモを手元に置いているとされています。
Outlines
🎨 レオナルドの芸術世界と完璧主義
この段落では、レオナルド・ダ・ヴィンチの芸術作品とその完璧主義について語られています。彼は人類の至宝とされる最高傑作「モナ・リザ」や「カーネーションの聖母」など、多くの名画を創り出しました。彼の芸術は完璧な輪郭線を追求し、独特の「スフマート技法」を用いて作品に柔らかさを与えることで知られています。また、彼の研究精神は絵画だけでなく、科学や解剖学にも及び、その知識を絵画に取り入れることでリアルな表現を目指しました。
🤔 聖ヒエロニムス像とレオナルドの苦悩
第二段落では、レオナルドが描いた聖ヒエロニムス像について解説しています。この作品は、キリスト教の聖人ヒエロニムスが性欲を抑制するために自らの体を石で打ち、苦悶する様子を描いています。レオナルドのこの作品は、他の画家たちと比べて圧倒的な迫力を持っているにもかかわらず、当時の教会によって完全に認められることはなく、後に破棄されてしまいました。しかし、後に発見され、彼の解剖学的な正確な描写から真作と判断されました。
🖌️ レオナルドの挑戦と教会との対立
この段落では、レオナルドが描いた「岩窟の聖母」について語られています。彼は教会からの依頼を受け、伝統的な聖母像に独自のこだわりを加え、新しい表現を試みました。しかし、その革新的なアプローチは教会によって受け入れられず、対立が生じました。この作品は後にデ・プレディス兄弟によって修正され、もっと伝統的な形で描かれ直されました。
🎭 レオナルドの愛人絵とミラノでの活躍
第四段落では、レオナルドがイルモーロ公の愛人をモデルとした「白貂を抱く貴婦人」と「ラ・ベル・フェロニール」について紹介しています。これらの作品は、レオナルドの技術の向上と美しさへの追求が垣間見え、特に「ラ・ベル・フェロニール」では「スフマート技法」の影響を受けた質感やリアルさが際立っています。
🍷 「最後の晩餐」の創造とその影響
この段落では、レオナルドの最高級の作品「最後の晩餐」について詳述しています。この壁画はキリストの裏切り者の存在を示す瞬間を描き、他の画家たちとは一味違う臨場感と感情の表現が特徴です。また、レオナルドはこの作品で独自の技法を用い、弟子たちの驚きや動揺を強調しています。
😔 「最後の晩餐」の悲劇的な運命
第五段落では、「最後の晩餐」の保存状態とその運命について触れています。壁画は制作当初から耐久性に欠け、カビや剥離に苦しんだことが語られています。さらに、ナポレオンの戦時や第二次世界大戦などの戦乱によって損傷を受け、その後の修復によってもがやかしが生じています。
🌟 レオナルドの生涯と万能の天才の証明
最後の段落では、レオナルドの生涯と彼の多面的な才能について語られています。彼は「モナ・リザ」や「聖アンナと聖母子」、そして「洗礼者ヨハネ」など、多くの名画を残しました。また、彼は芸術だけでなく、科学技術や解剖学などにも深い興味を持っており、その研究成果は鏡文字で書かれたメモとして伝わりました。ビル・ゲイツが彼のメモを所有し、彼の尊敬を表明していることも紹介されています。
Mindmap
Keywords
💡モナ・リザ
💡スフマート技法
💡完璧主義者
💡カーネーションの聖母
💡ブノワの聖母子
💡ジナブラ・デ・ベンチの肖像
💡聖ヒエロニムス
💡最後の晩餐
💡研究者
💡鏡文字
Highlights
「モナリザ」の創造過程にかかれた10年間と完璧主義者の姿勢
「カーネーションの聖母」におけるマリアのアップ描写とインパクトの強調
「ブノワの聖母子」で描かれた笑顔のマリアとその親しみやすさ
レオナルドの科学的なアプローチと解剖学知識の絵への適用
「ジナブラ・デ・ベンチの肖像」における貴族の女性像の表現
「スフマート技法」の使用と輪郭線のぼかしによる「モナリザ」の深層的な美しさ
レオナルドの作品に対する教会の反応と「岩窟の聖母」の創作陳述
「ラ・ベル・フェロニール」における美人の絵画技術の進化
「最後の晩餐」の創造における臨場感とその独特の描写手法
「聖ヒエロニムス」の苦悶とその迫力ある表現
「東方三博士の礼拝」の未完とその壮大な構図
「モナ・リザ」のモデルの不明とその神秘的な魅力
「聖アンナと聖母子」における家族の愛と構図の深さ
「洗礼者ヨハネ」の裸体表現とその宗教的な象徴性
レオナルドのメモ帳の鏡文字とその多面的な学問への精通
ビル・ゲイツによるレオナルドのメモ帳の収集とその現代の価値
レオナルドの生涯を通じての自己評価と未完の研究に対する謙虚な姿勢
Transcripts
この中に
私を裏切る者が現れる
後世もう伝説を残している 今でも人類の至宝と言われる最高傑作
その一つ 最後の晩餐なんですよ 狂気的なまでに完璧主義者なんですよ
「まぁだだなぁ」と言いながら
ぼかしてぼかして10年間柔らかくしてって指で
それが『モナリザ』なんです
それとほぼ同時期に書かれた2作目が 『カーネーションの聖母』
これもつまりマリアなんですよ
今度はマリアのアップなんですよね マリアのアップ
これはね 僕から見てもやっぱり『受胎告知』の方が なんかインパクトあるかなーって感じですね はい
『カーネーションの聖母』出ております これもやっぱりね ちょっと
硬いと いう風に言われております
で『ブノワの聖母子』 ここで大きな実験に出るんですよ
聖母子ということで これもマリアなんですよ
マリアと赤ちゃんのキリストを 描いてるんですけども
マリアって神々しい ふぁーってイメージあるでしょ?みなさんね
このね『ブノワの聖母子』びっくりしますよ 見ていただければわかるんですけど
マリアがね ふぁって笑ってるんですよ
その笑い方が 無茶苦茶 親しみある笑い方なんですよ
なんかね その なんだろう お母ちゃんって感じ
お母ちゃんって感じの ニコッて笑ってる
すごく人間的に描いている
実験が始まってるんですよ
彼が神聖なるものを
神聖に描きすぎるということだけで良いのかと
人間本来の美しさというものをそこに落とし込まないとそこにリアリティがないんじゃないか
科学の要素やいろんなリアリティを こう
積み上げられる 建築だってそうでしょう
解剖学だってそうでしょう
それを知らないと 絵に落とし込むことはできない
だからこそ もの凄いですね 一点の絵を描くためにデッサンとか
そのスケッチを無茶苦茶やるんですよ だからそれがいっぱい残ってるんですよ
一個の絵を仕上げる為に むちゃくちゃ研究するんですよ
顔の角度
筋肉
建築
うわぁぁぁ やって
よし!わかった!ってなってから描くから むちゃくちゃ時間かかるんですよ
「まだか!レオナルド!」ってね
「まだ できないのか!」って
「オイ!どれくらい進んだ?」 「まだ書いてません!まだ下書きです」
「なに!? ふざけるな!」みたいなね そういう状態ですよね
『ブノアの聖母子』も面白い そこからですね 始めて
キリストじゃない絵を描きます
それが『ジナブラ・デ・ベンチの肖像』
これもですね 何だろう ちょっとね 僕から見ると のっぺりした感じなんですけど
これは貴族の女性の絵なんですね 肖像画ですよ
要するに教会から頼まれるパターンと 貴族から頼まれるパターンのうちの貴族パターンが
これですね!
それが初めての絵がこちらでございます
このジナブラ・デ・ベンチという女性は メディチ家のサークルに出入りしていた
まっ 高貴な女性ということなんですね
このね 絵でもですね
まだちょっと 硬さが残ると言われてるのが
『モナ・リザ』があまりにも 柔らかいからなんですね
『モナ・リザ』がなんであんなに柔らかいか そこには特別な技法が使われてるんですよ
その技法の名前こそが 『スフマート技法』というものでして
このね ダヴィンチが凄いなぁっていうのは
輪郭線って 現実的じゃないよね って言い出したわけ
みんな顔を描く時って 輪郭描くじゃないですか
こう 頬 顎のラインを描きますよね 頬のラインをね
シャッシャと描いて 耳描いて 目描いて 鼻描いてとかやるわけですよね
その輪郭線っていうのをキリっと描くこと自体が なんかおかしくない?
輪郭って そんなきっちりしてる?
そんなにきっちりある?
そういうことを言うわけですよ
そこで『モナ・リザ』っていうのは
輪郭をどれだけ柔らかく描くかっていうことに むちゃくちゃ集中して
凄いぼかした あれ筆じゃないんですよ
指で何度も描いたんです
指で何度もぼかしながら描いた
どれぐらいの間ぼかして描いていたか
10年描いてたんですって
おかしいでしょ?
狂気的なまでに完璧主義者なんですよ
「まぁだだなぁ」とか言いながら
ぼかして ぼかして10年間 柔らかくしてった指で
それが『モナ・リザ』なんですよ
それで比べると まだまだそういう技法には 至っていないと言われています
で 貴族からお願いされたんだなぁ っていう感じなのが分かるのは
後の作品としては珍しいんですけども
あっ レオナルドとしては珍しいんですけども裏面に
サインが書いてあってですね
きっちりですね この誰々みたいな レオナルド・ダ・ヴィンチみたいに書いてですね
それで そのモデルになった人をね 賞賛する言葉も書いてたんですって
美は徳を飾る
要するに 優しいだけじゃない
美しいからこの人は最高だ みたいなことをですね
こう ササッと書いてですね 「貴族に」っていう
若き日のね この何とも もうこれ金稼げるんじゃないかと言うね
ところもあったわけですよね
その次 ここから2つ
未完の作品が続くんですよ
苦労した時代です はい
『聖ヒエロニムス』というね
絵を描くんですけども これはね あの神話の その キリスト教の中の話なんですけど
結構迫力ありますよ
聖ヒエロニムスっていうね 聖人なんですけど お爺ちゃんなんですよ ね
つるっぱげのお爺ちゃんが
すごい苦悶の表情でこんなんなってるんですね
これ どう なにを表した絵かと言うと
それがね 実は キリスト教のそのストーリーの中に出てくる シーンで
聖人であるヒエロニムスがですね 自分の中に沸き起こる
性欲
性欲をですね 押さえなきゃと 要するにダメだと言われているからね キリスト教で
そんな 性欲とか淫らなことをね こう することは良くない!って言われてるから
イカン! イカン! イカン! 神の教えに背きたくない ということで
性欲を抑えるために自分の体を 石で殴るというシーンがあるんですよ
それが 崇高な行為だなぁ
という風に描かれているんですけど
それを描いてるんですよ グァァァァッってね その
その聖ヒエロニムスが石でね
俺の性欲よ 無くなれ!っていう
爺ですよ
まだ そんなにあるんだっていうね
こんなになってですね もう シワだらけの爺が
めちゃくちゃ面白いんでね 是非チェックしていただきたいです
聖ヒエロニムス でも これ結構
あのモチーフとしては 結構 人気だったらしくて
他の画家の人も描いてるんですよ
この『Pen BOOKS』で あの 出されてるんですけど
あのね レオナルドの凄いのって
それと同じ
レオナルドと同じモチーフを描いた 他の画家の絵を見ると分かるんですよ
我々はすごい傑作を
後世だから 500年後の民だから
傑作を傑作って言われて見るでしょ?
へぇー
で 何が新しいのかも分からないと 見え方が分からないわけですよ
えっ!? 羽が 虹色じゃないことが凄いんだ みたいなね
そういうのが分からないわけなんですけど
でもその迫力 他の画家の人と比べると
圧倒的!!
他の画家の人が書いた この聖ヒエロニムスは
なんか全然ね 迫力ないんですよ
でっ 後ろの岩山をしっかり描いてて
なんかその ヒエロニムスが小っちゃくて
なんかピンク色の布を着て イテェ―!! みたいな感じなんですよ
なにコイツ みたいな なに外で
外でなに? くねらせてんの? みたいな 感じなんですけど
もうこのね
レオナルドの『聖ヒエロニムス』はね もう
うおぉぉぐ 苦しいぞ!というね
痛すぎるというですね もうヒエロニムスのね
顔がものすごい迫力なんですよ
ところがこれね 結構ね 納得がいかなかったと
ね いうことで こう
一回破棄されたらしいんですね
それしかもですね それも発見された あの
がですね もうもの凄い こう不遇の発見のされ方で
発見されてこれは明らかにレオナルドの作品だと
確たる資料はないわけですよ 一回破棄されてるから
だけど 解剖学的にここまで正しく描ける画家が この時代レオナルドしかいないんですね
だから結構ね これはレオナルドのものか そうじゃないかっていうのを検証する時に
その 解剖学的におかしい絵を描いていたら
ここが美しくても ここがなんか のっぺりしてるから
絶対レオナルド こんなの出さない
とかでレオナルドじゃないっていう
真贋の判定の仕方もされるらしいですよ
これレオナルドっぽく描いてるだけで こいつ解剖学わかってないよ 違う
っていうことをやるんですって
面白いですよね それで その
こうなってるね 作品が見つかるんですけど
何で不遇かって言うと顔のところがなぜか 切り取られて発見されるんですって
悪戯でしょうかね? 四角く切り取られるんですよ
で 顔がねえっつって どこにあるって探したら その近所の靴屋の椅子に貼っ付けてあったんだって
ナンジャコラ!! 怖っ! ありましたよ!って言って
それで奇跡的に 修復されて今ね
展示されてるそうですよ
それ面白いですよ 聖ヒエロニムス
ヒエロニムスも可哀想だし その絵も可哀想だよね
これも未完なんですよね
でもね そのね ヒエロニムスも面白いのが
ヒエロニムスの手前にね ライオンが描かれてるんですけど
このライオンをね 結構正確に描いてたのは
メディチ家
メディチ家はね もう豪華王でしょう? 動物園を個人で所有してたんですって
そこでライオンを見たんだろうっていう 話でございます 面白いですよね
メディチ家凄いなってね
それからもう一つ未完の作品 それが『東方三博士の礼拝』
東方三博士というね ちょっとまあ
キリスト教を知ってたら分かるんですけども
どういう事かと言うと キリストが生まれましたぁっていうことに対して
まっ 頭の良い 博士がですね
東方から3人やって来て「おめでとうございます」 って祝福に来るというシーンですね
まあまあまあ 非常にそこのモチーフばっかり 描いてるわけなんですけども
あのマリアがいて 生まれる 生まれました
おめでとうございます をずっと描いているわけですよ
そのおめでとうございますを 描いてるんですが
これが未完なんですね これ結構壮大な作品なんですよ
キリストいて そして マリアいて 東方三博士いて
でっ それまでね そのストーリーが面白くて
キリストが生まれるっていうことを
ものすごく恐れたのが ユダヤの王ヘロデなんですよ
これユダヤ教とキリスト教のね
このナイーブなセンシティブな関係あるんですけど
要するにユダヤの王は迫害するんですね
自分の座を脅かす救世主が 生まれるだろうっていう予言を得て
赤ん坊を次から次に殺すっていう エピソードがあるんですよ
その虐殺をしているシーンとですね 後ろに描いて
で 前に生まれたシーンと
その手前に東方三博士というですね
結構壮大な絵なんですが
これがですね 色が付けられてないわけなんです
なんでか これを頼んできた教会がですね
報酬をお金じゃなくて 土地で渡してきたらしいんですね
これ土地をですね しかも
土地を貰ったんですけども その土地はですね 現金化 売ることができなかったみたいで
なかなか売れずにですね
その絵の具代が すごく高いんですよ 油絵って この新しい技術だから
だから土地でもらったけど 現金化できなかったから 絵の具が足りなくなりました と言うんですね
そういう 本当に貧乏画家なんですよ この時
それにより未完というね
こういう時期なんですね その中でもですね
一番完成に至ったんですが それでも不遇という
このね プラトンアカデミー時代の不遇の 最高傑作が『岩窟の聖母』なんですね
これも凄い絵なんですよ これもね
結局はこの聖母ですから
マリアと こうキリストがいまして でっ ウリエルって天使がそれを祝福に来てて あの
ヨハネというね
最後の作品にも描く このヨハネっていう
ヨハネってのはね 予言者と言うか まあその 預言者と言うか あの
私の後に来るものが救世主であるっていう そのキリストが来ることを
最初に予言する人なんですね
そのヨハネっていう者が もの凄い 好きだった絵なんですよ
この あの三博士の方の奥にもですね ヨハネがこうやってね
ちょっと この後来るよ っていうのを描い てるんですね
で 今度はね あの『岩窟の聖母』では 結構 ヨハネとキリストを並べて描いてるんですよ
すごい 多分 ヨハネが好きだったんじゃないかなぁ
ヨハネが凄い気に入ってたのが分かるんですけど
そういう風に描いてる これ何がですね 不遇かと言うと
絵は凄い美しいんです
この2作と比べて完成してるんですよ
完成してるんですが
実はですね 攻めちゃったんですよ
要するにガブリエルの羽攻め あったじゃないですか
これね 教会から依頼されて 若い画家が描いたわけですよ
だから ここでね
聖母とキリストと あと天使描いてくれよ
こういう構図で こういう岩場の前で
そういう風に言われて描くわけですよ
ところが こだわりが入るんですよ
どうこだわったかって言うと
実はですね キリストの赤ん坊と ヨハネの赤ん坊 両方赤子ですから
どっちがキリストか ハッキリさせるために
通常なら 天の輪っか 光輪を描く
これよくやる
でっ マリアはマリアであるということを 分からせるために
だいたい青と赤の服で描く
でっ ヨハネはヨハネであるっていうことを 分からせる為に 長い十字架を持たせる
そういうことをよくやっていた
このね この物を持っていたら 物を持っていることで
誰かを分からせるのは『アトリビュート』 って技法があったんですって
象徴的持ち物
なんか そういうのってありません?
なんか キャラクターとかで
なんか紫のバンダナしてたら こいつみたいな
なんか斧持ってるから誰だれみたいな
いっぱいキャラがいたら なんかその 持ち物とかで判断するみたいな
よくあるじゃないですか それがね
嫌いだったんですよ レオナルドは
いや 良いじゃん! なんで赤と青決まってんだよ
それでマリアって分からせるの 古くない?って言って
色を変えるんですよ マリアの服に
その上で キリストはキリストって 分からせる方法 他にあるよってね
こういうポーズしてるんです 赤ちゃんなんですけどね
これは その神聖なる者だけができるポーズ ガブリエルもしてたでしょ?
神聖なる者だけができるポーズだから キリストのポーズ 光輪要らないでしょ?
その上でね ウリエル 天使の羽 今度どうしたか?
服で隠したんですよ
後ろが盛り上がってるって表現したんですよ
そんな表現ある?
天使描く時にさ
羽 絶対描くじゃん!
それをさ ジャケット着て 後ろが盛り上がっちゃってるってね
あっ 天使だ!っていうそういう
リアリティーを追求したものを 教会に出したんですよ
どうなったか 教会ブチ切れたんですよ!
「ナンジャ!! コリャー!!」って
「俺らが言ったとおりの オーソドックスなの描かんかい! お前」
「誰やねん!」になって
「いや レオナルドです」 「いや 誰やねん!」って言うことになるわけですよ
まだ名を成してないですから
でも イケイケなんですよね 表現したい事はあるんですよ
若い奴は 血気盛んですから
「俺なりの 俺なりのキリストと ウリエルなんっすよ」
「もう これがいま新しいですよ」 「うるさい!!」
「金払わんぞ!!」って言って 裁判になるんですよ
裁判になって これは 実はですね
「すいませんでした!」って言ってですね
レオナルドと この デ・プレディス兄弟って言うのが
共作で主にレオナルドが描いたのが
ブチギレられて で
デ・プレディス兄弟が 「俺がなんとかすっから」って言って
俺らがなんとかすっからって言って
その同じ構図ですけど 羽をちゃんと描いて
光輪描いてって言う風に 描き直したものを
20年後に収めるというね
とんでもない あの遺恨を残すんです ここで
闘ってますね レオナルドね 相当闘ってますよね
だから この時代は ぜんぜん然不遇なんです
はぁ 認められない
でもお前 才能はあるよ メディチがね
ミラノにね ちょっと紹介してやるから
ミラノの方に行くわけですね
で そこから 始まります
さあ ここ
シロ 貂(テン)っていう動物がいるんですよ
あのいるじゃないですかっ 田舎とかに行くとね 畑荒らして
あぁ あれ貂だよ とか言ってね
「たぬきですか?」 「いや 貂だ!」みたいな
貂? みたいなね
その貂が なんかスイカ食いました! みたいなそういう
貂っているんですよ なんかこういうね 狸みたいな奴がね
その『白貂を抱く貴婦人』っていうのを描いてですね
これ綺麗ですよ この絵も
これ非常にね 綺麗でね あの
ここら辺 宗教がかったり あの色々ね あの 理解がないと わかんない
素人にはちょっと難しいなあ って 思う人も多いかもしれない ですけど
この『白貂を抱く貴婦人』綺麗です!
もう技術が上がってきてましたよ パキーン!! 美人 ピーン!
あぁ 綺麗だなぁ ね これ綺麗だ これはですね この
イルモーロ公のですね
愛人を描いてるんですよ
分かりませんけどね 色々あるんでしょうね
色んなこう愛人がいっぱいいましてですね
この子を描いてくれないかねぇ なんて言われてですね
「分かりました!」とか言ってですね もう これで色々揉めて来てますから
「もう 今度は綺麗に描きますから」つって パッキリ描いてですね
「綺麗に描くじゃないか! 良いじゃないか 君」
なってですね もう一個描くわけですね
『ラ・ベル・フェロニール』
これも美人なんですよ ピーンってね 凄い美人です ピーン 綺麗です 見て欲しいですね
それもですね このイルモーロ公の愛人なんですね
凄いですね
イルモーロ公凄いですよ もう
もうミラノではね 負け知らずですから イルモーロ公ね
おかっぱの太っちょなんですけどもね
あの おかっぱの太っちょとか その当時行ったら すぐ殺される
すぐ殺されます! キュン! なりますけどね
あの 凄いお金持ちでですね この愛人を描かせる
この『ラ・ベル・フェロニール』の どこが見どころかと言いますと
もうですね
腕がね もう円熟の時期に 入って来ておりまして
後の その『モナ・リザ』で
完成すると言われる 先ほど言った「スフマート技法」
ぼかす技法が少し使われ出してくるんですよ
なんだか 質感が凄い良いな と
なんだかリアルだな というのは このスフマート技法が生まれてきたからです
更に
『モナ・リザ』って言うのは表面をですね 細かい亀裂が入るんですね
この陶器が少し焼かれたような
細かい亀裂が こう顔に入っていたりするんです
近ーくで観ると
それによってですね 独特の風合いが出るんですけども
その技法も このフェロニールの時に既にもう
やり始めてるらしいんですよ
もうすでに黄金期がやってくる
さあ
「凄いじゃないか! レオナルドくん 君は凄い!」と
「大仕事を任せよう!」
「壁画に描いて欲しいんだ」
さあ 来た!
『最後の晩餐』ですよ
「最後の晩餐のシーンを描いてくれないか 壁画に」
「大仕事を任せる ミラノ公イルモーロから命ずる」
って うわぁぁ
あの苦労の時代を経て ついに天才 レオナルドが
大仕事を任される それが
後世 もう伝説を残し いまでも人類の至宝と言われる最高傑作
そのひとつ『最後の晩餐』なんですよ
この『最後の晩餐』って
何度も描かれてる絵なんですけども この凄さもね
他の画家が描いた『最後の晩餐』を見ると わかるんですよ
『最後の晩餐』ってね 描くの超ムズイんですよ
なんでか
なんでだと思います? あれ なんのシーンかってことなんですよ
キリストがね ふぁっと こういるわけですよね
ふぁっとこう見てるんですよね
その周りの人間が なんか こんなになって こんなことしてますよね
遠くでこんなになったりですね こんなことをしてるんですよ
あれ なんのシーンなの?
あれ なんのシーンか分からないと もうドンチャン騒ぎしてる
大人しく飯を食え っていうシーンあるじゃない?
大人しく飯を食えよ お前 キリスト先輩がさ こんななってさ
はぁ とかってやってるのにさ なんか食べようかなぁってしてるのにさ
全員でこんなになっててさ
大騒ぎしてたから ね
弟子たち節操ねえなぁ みたいなね 座れよお前!端っこのやつ みたいなね
思うかもしれない
あれは凄い名シーンを描いてるんですね
その名シーンというのが キリストは後にね
裏切られて
逮捕されて
処刑されるわけですよね
でもそれをね 知るわけですよ キリストはね それで言うんですね
弟子たちがガァーッと 集まっているところでですね
「この中に」 ザワザワ
「キリストさん 何ですか?」
「この中に」 「この中に?」
「私を裏切る者が現れる」
ザワザワザワッ ってこういうことなんですよ
「そんなバカな! 今なんとおっしゃいました?」
「えっ!? どういうことなんですか?」
「なに!? 誰ですか!?」みたいなことに
ワァァァァァッ!!! なるわけですよ
そんな! この
この我々の中に そんなやつがいるだなんて!!
っていう 衝撃の一言を聞いた弟子たちが
慌てふためくという シーンなんですよ
これがですね もの凄く臨場感を持ってですね 描かれてること自体が まず凄い!!
プラス+
他の画家と ひと味違う 工夫が入っているんですね
何かと言いますと あれ全員が一列に並んでるでしょ?
他の画家も一列に並べて描いてはいるんですよ
描いてたりするんです ところが
「この中に裏切り者が現れる」
というセリフの後にですね
それは 私が
まあ パンをですね パンとか その食べ物をですね
こうお皿のスープとかに チャッチャと 浸けて食べるみたいなね
浸ける時に
同じタイミングで浸けた者だ って言うんですよ
そのシーンがあれするの
だから そういうことをする奴が裏切り者だって
一言があるんですよ ボソッとね
なので
同じ皿に手を入れてないといけないんですよ
ところが それを受けてですね
他の画家はどう描いたかと言うと
同じ皿に手を入れるっていうことは むっちゃ近くないといけないわけですよ
すごい端っこのね 席から こんななって
何か分かんないけど 棒で入れたりとかできないわけですよ
こんななって
アイツなにしてるんだ まずっていう
まず何してんの? コイツ? ってなるわけですよ
だから同じ皿に手を伸ばしていながら
真隣りはおかしいよね? みたいなね
どうするってなった結果 多くの人はですね
キリストの向かいに置いてたんですよ
他の弟子を並びで置いといて キリストの向かいに
ユダを置くんですよ 裏切り者のユダを
ユダが向かいから
こう同じ皿に手を置いてるっていう 絵をよく描いてたの
でも レオナルドは
それおかしいじゃん!!って言ったんですよ
いや だって この時点って
この時点って
誰か分からないことが一番のポイントでしょ?
誰が裏切るか分かんないぞ――っていう
ザワつきなわけでしょ?
誰なんだ裏切り者は? の時に なんで向かいのやつがチョンといるの
お前だよ!
絶対お前じゃんって言う
もう向かいに座っちゃってんだもん
なんか一人だけ
なんか キリスト様の 向かいに座ってたの
もう同じ皿の中に手を入れてる
バレバレじゃねえかって やったんですよ
だからどうしたかって言うと 少し離れたところにいながら
スッてこう
手を伸ばしてるんですね
後ろを向いて スッと手を
そのね 手の 要するに 同じ皿に入れてないんですけど
入れようとしている雰囲気を ちょっと離れたところで
こうキリスト
キリストは こっちを向きながらこっち
ユダはこっち向きながら こっちチョッとやってるんですよ
絶妙なんですね
それがすごく上手い
ただ これね
『最後の晩餐』が何が悲しいって
非業の絵なんですね
もう悲運の絵
これ なにが大変かと言いますと
まずその キリストは受難な人なわけじゃないですか
ただこのね『最後の晩餐』とか 最高傑作も 受難の作品なんですよよ
それつまりですね
絵の具がですね 失敗してるんですね
じつは このダ・ヴィンチ
壁に描くってことの中で こだわりを見せてまして
一番 自分に向いている絵でですね
絵具でですね テンペラ技法ってので描いたんですね
それは 油と卵を混ぜるやり方だった らしいんですよ
漆喰の壁に描くにはですね どちらかと言うと 水彩のような
水っぽい絵の具で描いた方がですね サラッと漆喰に こう馴染んでいくらしいんですね
だからまあ 定着するんですよ だけど一番得意なのが油でしょ?
緻密でしょ? 何度も描くでしょ?
遅筆でしょ? 塗り重ねていくでしょ?
水彩でサラサラじゃないだろう
よし!! こってりしたもので描こうって テンペラ技法で描くんですよ
ところが これがね
壁にうまく馴染まなかったのと
そのね 卵と油を混ぜたやつがね
腐りやすいんですよ
カビやすいんですよ
すごい大傑作ができたんですが
もうね レオナルドの存命中に
剥離 剥がれるっていうね
剥離が始まったり 少しずつカビたりする
うわぁ オイ!テンペラ技法っつったら
わー これ ダメじゃないですかこれ
うぅぅ 「こんないい絵なのに寿命短いっすよ」 とこうなったわけ
更には 相当ね 色んな目に遭っていて その
あのね ナポレオンね 戦争の時期ですから
あの ナポレオン軍の兵士が来た時に その壁にですね 物を投げられて
傷つけられたりとかですね
あの第二次世界対戦の時も 空から爆撃をね その寺院が受けてですね
あの とんでもない目に遭うんですよ
でもその時は 修道士たちが
「この絵だけはぁ」っつって
その土嚢を積み上げてですね
絵だけは守れっつって もうガードするとか
もうとにかくね 戦争の なに? その
災いによってですね その何度も崩されかけ
その上で絵はどんどん剥がれ落ち
カビはどんどん進行し
修復したやつが勝手に赤い蔦を描いたりして
「それ違う!!」とか
キリストの口をなんか修復 雑にやって 口閉じちゃったりして
「これ違う!違う!開いてんの」て
「これ 私を裏切る者がいるって言って ウワァァァッてなってるのに」
「何で口閉じちゃってんだよ」ってね
開け開け!とかね 色々やってます
あと最悪なのか 一回そこに換気口をつける! って言って
そのキリストの足のところを 一回くり抜かれてるんですよ
くりぬかれちゃって 今でもそこは あの石 石版か何かで
あの絵で隠されてる雰囲気になってるんですけど
なんでキリストの足が見えてないかって言うと
換気口を作るために くり抜かれちゃったからなんですね
なんでそんな目に遭ってんだ っていうことで 何度も遭いながらですね
今もその姿をね 残していると
だから
『モナ・リザ』とかと比べ
『モナ・リザ』って非常に保存状態が良いですよ
比べてかなり ボァーっとしてるんですよ 色味とか
あれは 実は 剥がれちゃってるっていうことなんですね
だから元々はどういう色彩だったかとか 足はどうなってたとかっていうのは
これがあまりにも大傑作って言われたから
そのうちいろんな人がコピーを書いてるんですよ
そのコピーの絵を見てみんな
あぁ こうだったんだって
思い出すようになるという
そういう絵らしいですね
さあ そんな中 このイルモーロ時代
素晴らしかったですね 最高傑作生まれましたよ
そんな中 イルモーロ公が攻められるんですね
なに?とか言ってね
愛人と楽しくやってたんですけどもね
もの凄い攻められ フランスに攻められては 失脚するんですね
で あかん!あかん!ということで
まあ 違う場所に行くと
そこからですね 生まれるのが この『モナ・リザ』なんでね
なので まあ お金持ちにですね
あのオーダーされて 買って貰うってことじゃなかったから
『モナ・リザ』とか10年 描けたわけですよね ずーっと
で この『モナ・リザ』とか その後 のちの『聖アンナと聖母子』
このラスト三作はですね もう 全部 美しいです
むちゃくちゃ 美しいです
もう 技術が完成して時間もあるし もう財も あって有名だし
保護されてますから もうじっくり描きました
しかも手放さなかったんですね
ここら辺の作品は ずーっと持って歩いてたと いうことらしいんですよね
さあ この『モナ・リザ』は スフマート技法が完成しております
その上で10年 手入れしたことを言いました
更にですね この『モナ・リザ』が面白いなって言うのが
このモデルが不明と言われてることなんですよね
ここら辺はね あの貴族の人でしょ?
でも この『モナ・リザ』ね
ラ ジョコンダってこの
『モナ・リザ』まあ リザ夫人のね 違う言語の言い方らしいんですけど
このリザ夫人を描いたっていう説が 有力なんですが
もう一つの説として
母親を描いたんじゃないかって言う 説もあるんですね
でも この母親を描いた説 ドラマチックなんですよ
そのね この『モナ・リザ』を描いた頃にですね
直筆のね 手紙の
あぁ 直筆のメモが やっぱり残ってて
この時にですね
母親の名前が書かれてたんですって
だれ誰がやって来る って書いてるんですって
愛を知らずに育った ダ・ヴィンチが
その時母を見たんじゃないかって言うね
それを思って描いたから 10年ずっと 手放さなかったんじゃないか
だからこんなに 穏やかなんじゃないかっていう説 と
いややっぱり貴族を描いたんじゃない?
リザ夫人っていう その書簡とかもあるよ
いやでも 10年描いてるから
オーダーされても 結局売らなかったんじゃない?と
その上で 徐々に母親の面影を 投影したんじゃないか
いろんな説があるわけですよ
小さい絵です『モナ・リザ』
思っているよりも小さい絵なんですが そこに10年の思いを込めた
これがいったい誰なのかというのは 非常にロマンチックなところですね
そんな中ね 描くのが 『聖アンナと聖母子』
ここもやっぱりマリアなんですね マリアとキリストと
これ面白いのがね
マリアのお母さんの膝の上に マリアが座ってて
その時抱えているのキリストって なんかその 親亀と子亀と孫亀みたいな
そういうなんかその マトリョーシカ状態にこうなってて
それがね 絶妙な構図になってるから非常に面白い
らしいですね これ面白いんですよね
それも非常に綺麗に描かれてまして
そして最後に 描いた実質の遺作と言われるのが
『洗礼者ヨハネ』
この後にやってくるものが 救世主であると言う
こういうですね こっちで角度合ってるかな
こういう感じでね
こう 裸体なんですけどもね
この肝心の部分が見えない
この中世的な男性が こう天を指さすというね
そういう絵なんですね
これもかっこいいですよ
このヨハネのモチーフはですね ですから ずーっと描いてるんですよ 実は
このね 三博士の頃からですね 描いてまして
実は聖アンナと聖母子のですね キリストがですね
抱きかかえている 羊がいるんですけども
それ第一案の時は その羊じゃなく ヨハネ描いてたんですよ
ヨハネの小っちゃい赤ちゃんを描いていた
だから ヨハネにすっごい こだわりがあるんですよ
最後の最後に描いたのもヨハネ
この後にやってくるのは救世主っていう
これをね ずっと描いていたということなんですね
さあ! 全貌が掴めていただけましたでしょうか
ですから基本的にはですね そのマリアとキリストを描いてきた人ではあります
ですが そうじゃない作品も描きました で
そのマリアとキリストを描く中で 自分なりの技術とか 実験とかを
お金持ちに 売るためだけじゃなくて
自分の研究のためにやっていたと 研究者なんですよ
すごい研究してきました これまでね
大量のメモがですね そこから 出てくるんですけども
それがね 出てきたのって 死後なんですよ
死後
メモ書きがブワァーッとあって 「アイツ何もやってないだろう!!」て言われながら
めちゃくちゃ研究してたんですよ
でもそれを全く公表してなかった
で 公表してからもね それね もう読むの大変だったんです
何でかって言うとね
鏡文字で書いてあるの
逆 全部
aとかね 小文字で こうこう逆なんですよ
う こう こうこう わかんないけどね
ぎゃ んんん 左右が反転してる 上下は一緒という
これはねいろんな説があって
誰にも読ませないように 暗号化しようとしてたんじゃないかという説が一つと
もう一つは 左利きなんですね
左利きで
親がね 左利きじゃなくて右に直しなさい とかっていう人いるじゃないですか
あぁ言うことを 受けなかったから
文字とかも独学だったから
左利きでその ある作用が強いと 自然と鏡文字になっちゃう
子供って 結構鏡文字書くんですけど
それがそのままの人って いるらしいんですよ
そうだったんじゃないか という説もあります
どちらにしてもですね この非常に特殊なメモですね
もの凄い緻密で あらゆるジャンルの学問に精通してて
それが全部 鏡文字でびっしり書かれているという 恐ろしい資料が死後大量に出てくるんですって
でもね このね 大量のメモを この死ぬ時にね こう
弟子に残すんですって
死ぬとなってね じゃあ 執行人は君だ と
弟子がね 受け継ぐわけですよ
で その弟子がね 大切にそのメモをね
保存してたらしいんですけども
その弟子の息子がですね
むちゃくちゃ 売り捌いちゃうらしいんですよ
悲しいですよね
これ これ レオナルドのメモですわ 見たら
「おもろー」みたいな 鏡文字やし これ全部 色々な学問があって
「めちゃめちゃ面白いやないか」と言って もの凄い売り捌かれてですね
もう転々として
どんどんですね そっからもう誰かのミスとかでね
ヒューマンエラーで無くなって行ったりしながら
で これはなくなるのは人類のアレだからって言って
その金持ち達から色々もう一回 買い戻したりして
最終的には えっと そのメモのですね
時期によって分けられてて
この時期のメモはここの博物館
この時期のメモは ここの組織が持つようにしようって なってるらしいですよ 面白いんですよ
ダ・ヴィンチがこれね すごくね たった少ない
これだけの中で最高傑作を残して
それがビジュアルとして美しいっていう だけじゃないんですよ
これをレオナルドが胸を打つのは この出自から 結末に至るまで ものすごい
研究者で 探求者だったってことなんですよね
単純に絵がうまい 頭がいい奴じゃない その絵もずーっと闘いながら
描いてたわけですよね
神というものの表現と
お金をね そのくれる スポンサーの要求をつっぱねて
その自分が信じるものを描こうとした姿勢と
全てを自分でね
学んでったんですよ
これね この『最後の晩餐』の辺りから ものすごい裕福になるんですけど
そのお金の大半を何に使ったかと言うと
本を買うことに使ってたんですって
ものすごいその頃 本をね 大量にいまみたいに出版できる時代じゃないですから
一冊が50万円くらい いまで言うとね
すごい高い本 いっぱいあったんですって それをね すごい数買い集めて
すごい勉強して
もの凄いメモするという毎日だったらしいですよ
そのメモの中の晩年がね また胸打つんですよ
その晩年に描かれていたメモの中にね
『私は無学の人だ』って書いてあるんですって
これだけの
これだけの実績を残して その後に全部がね
それ新発見!それ新発見!
国家を助けたりしながら
最高傑作を残しながらも
私は無学の人だと言いながら 最後まで勉強を続けた
そして 書いてあるんですって
まだ 何も成し遂げていない
人類史上最高の万能の天才が残したメモが
まだ 何も成し遂げていないと
いうメモだということなんですね
そんなメモね
いろんなお金持ちからですね
買い戻したんですけども
現代のあるお金持ちが そのメモ
束になって
持ってる人がいる
誰だと思う?それが
ビル・ゲイツだそうですよ
あのビル・ゲイツが ものすごく尊敬しているのが この
レオナルド・ダ・ヴィンチ
彼はこの時代のあらゆる学問
この時代に分かっていること全てを 彼は分かっていたのかもしれない
そう言って私が最も尊敬する歴史上の人物の一人が
レオナルド・ダ・ヴィンチだ
ものすごい高額で そのメモを
手元に置いているそうです
500年経ってなお
未だに全く古い人だと思われていない 今もなお生き続けている万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチ
是非みなさん 絵をチェックしてみてください
そこには レオナルド・ダ・ヴィンチが まだ生きています
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