ワインの歴史で辿る世界のワイン産地⑧~ギリシャ&キプロス&マケドニア~

シニアのワイン生活
12 Apr 202405:11

Summary

TLDRギリシャ本土とエーゲ海の島々では、古代ギリシャ哲学者ソクラテス、プラトン、アルキノスが哲学を語り合う「対話」の起源となった社交イベントがあった。ディオニソス神を崇拝し、ワイン作りは紀元前2000年以前から続いている。ギリシャ産のワインは、アモルファで密閉されエジプトやイタリアに輸出され、多様なブドウの品種から「砂を数える方が簡単」とローマの詩人までも驚嘆。現在でも約300種類の独特な品種があり、アサイルティコで作られる白ワインは爽やかな酸味と柑橘類の香り、豊かなミネラリティで知られる。クレタ島は観光地としても有名で甘いワインを作り、サントリニ島では伝統的なクーラ法でブドウを育てている。キュプロス島は地中海貿易の要衝として栄え、14の村で作られるコマンダリアは紀元前800年の文献に記載され、アントニウスがクレオパトラに贈ったと伝わる。マケドニアはアレクサンドロス大王が活躍し、ワインが軍の士気を高める手段として使われた。ユーゴスラビアの時代には国営ブドウ酒工場が大量のワインを生産し、ユーゴスラビアの3分の2のワインを占めていたが、ユーゴスラビアが分裂後、ブドウ酒の生産は急減したが、2020年には約80のブドウ酒工場が復活している。

Takeaways

  • 🍇 ギリシャ本土とエーゲ海の島々でワインが作られる。
  • 🏺 2000年前に遡る、世界最古の圧搾機と容器が発掘され、その以前からこの地域でワイン作りが行われていたことがわかります。
  • 🎓 ソクラテス、プラトン、アリストテレスなどの古代ギリシャの哲学者が、ワインと食事を交えて哲学を語った「symposia」が、symposiumという言葉の由来です。
  • 🍷 エノホイは、その場で水と割ってワインを提供し、ソムリエの起源とされています。
  • 🌊 ギリシャ神話のゼウスの息子ディオニソスは、豊穣とワインの神です。
  • 🚢 アンフォラに封じられて地中海を通じてエジプトとイタリアに輸出されていました。
  • 🍇 ギリシャのブドウの品種が多く、古代ローマの詩人は、ビーチの砂を数えるよりもギリシャのブドウ品種を数える方が簡単だと言いました。
  • 🍇 現在、約300種類の独特の品種があり、主な品種であるクシマブロは、酸味とタンニンが感じられる赤ワインで、長期熟成に適しています。
  • 🏺 サヴァティアーノは、ギリシャ特有のピネリジンを持つ「レギナ」ワインの原料です。
  • 🌾 ギリシャのワイン生産は、小規模農家が中心を占めています。
  • 🏝️ 3,000以上の島々があるエーゲ海で、多くがワインを生産しています。

Q & A

  • ギリシャ本島とエーゲ海の島々ではどのようなワインが作られるのですか?

    -ギリシャ本島とエーゲ海の島々では、古代ギリシャ時代からワイン作りが行われており、現在でも300種以上の独特のブドウの品种が栽培されています。

  • ギリシャで発見された最古のワイン圧搾機と容器は何年前にさかのぼりますか?

    -ギリシャで発見された最古のワイン圧搾機と容器は紀元前2000年にさかのぼります。

  • 古代ギリシャのシンポジウムとは何ですか?

    -シンポジウムは、ソクラテス、プラトン、アルキテレスなどの古代ギリシャの哲学者が、ワインと食事を通じて哲学を語り合う社会的なイベントであり、現代のシンポジウムという言葉の由来です。

  • エノスとソムリエとはどのように関係していますか?

    -エノスは、その場で水とワインを混ぜて提供する職業であり、現代のソムリエの起源とされています。

  • ギリシャ神話で、酒と豊穣を象徴する神は誰ですか?

    -ギリシャ神話で、酒と豊穣を象徴する神はゼウスの息子であるディオニソスです。英語の発音はバッカスとされています。

  • ギリシャ産のワインはどのようにして海外に輸出されていましたか?

    -ギリシャ産のワインはアンフォラに封じられて、地中海を通じてエジプトやイタリアに輸出されていました。

  • ギリシャには現在、どれだけのブドウの品種がありますか?

    -ギリシャには現在、約300種の独特のブドウの品種があります。

  • ギリシャ産のワインの主要なブドウの品种は何ですか?

    -ギリシャ産のワインの主要なブドウの品种はクシマブロスで、それは黒色のブドウです。クシノは酸味、マブロは黒を意味し、酸味とタンニンが特徴の長持ちの赤ワインです。

  • 「レギナ」というギリシャ独特のピネリジンを持つワインの原料は何ですか?

    -「レギナ」というギリシャ独特のピネリジンを持つワインの原料はサバチアーノです。アンフォラの栓に使われたピネリジンがワインに溶け出したことで作られました。

  • ギリシャのワイン作りはどの様な人々によって主導されていますか?

    -ギリシャのワイン作りは、小規模ファーマーによって主導されています。

  • クレタ島で作られるワインの特徴は何ですか?

    -クレタ島は観光地として有名であり、甘いワインを作ります。

  • サントリニ島で作られるアッシルティコの白ワインはどのような特徴がありますか?

    -サントリニ島で作られるアッシルティコの白ワインは、爽やかな酸味、シトラス類の香り、豊かなミネラリティが特徴で、常に吹き荒れる強い風の中で伝統的なクーラ法でブドウが栽培されています。

  • キュプロス島の歴史的背景とワイン作りの歴史は何ですか?

    -キュプロス島は地中海の小さな島であり、古代ローマ、オスマン帝国、ギリシャ、イギリスなどの統治を受けてきました。地中海貿易の要衝として栄え、紀元前2000年頃からブドウの栽培とワイン作りが行われています。19世紀末のフィロクセラ症の影響を受けず、14の村で作られるコマンダリアという日干しブドウから作られる甘いワインがあります。

  • マケドニアという名前の由来とアレクサンドロス大帝との関係は何ですか?

    -マケドニアという名前は、ゼウスの長女マケドノから来ており、アレクサンドロス大帝が活動していた紀元前3世紀の基地であり、大帝は軍隊の士気を高めるためにワインを使いました。当時、アンフォラに入ったワインが通貨として使われていました。

  • オスマン帝国時代のギリシャのワイン作りの状況はどうでしたか?

    -オスマン帝国時代には、ワイン作りは減少し、タバコ栽培が促進されました。その後、タバコ産業は輸出農産物となり、ワインに続いて重要な農産物となっています。また、保存しやすな風味豊かなブランディの「ラキア」が作られ始め、現在も使われています。

  • ユーゴスラビア時代のギリシャのワイン作りの状況はどうでしたか?

    -第二次世界大戦後、ユーゴスラビアの一部となり、国営のワイン工場が大量のワインを生産していました。ユーゴスラビアのワイン生産の約三分の一を担っていました。しかし、ユーゴスラビアが分裂した後、ワインの生産は大幅に減少しましたが、2020年現在では約80のワイン工場があります。

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