【ダヴィンチ②】最後の晩餐やモナ・リザに隠された秘密とは？【偉人伝】
Summary
TLDR这段视频剧本深入探讨了列奥纳多·达·芬奇的艺术生涯和创作过程。从《最后的晚餐》到《蒙娜丽莎》，剧本详细描述了达·芬奇的完美主义和对细节的执着追求。同时，也揭示了他在艺术表现上的创新和实验，如在《圣母子》系列中对传统宗教主题的新颖诠释。此外，还提到了达·芬奇的个人生活、他的研究笔记以及他作为文艺复兴时期多面手的才华。
Takeaways
- 🎨 达芬奇是被后世誉为人类至宝的艺术家之一，以其对艺术的完美主义和精湛技艺著称。
- 🖌️ 《最后的晚餐》和《蒙娜丽莎》是达芬奇的代表作，分别展现了他对宗教主题和人物肖像的深刻理解与独特表现。
- 👩🎨 达芬奇在创作过程中不断实验和研究，如在《蒙娜丽莎》中使用的特殊技法'Sfumato'，使作品呈现出柔和的质感。
- 🤔 达芬奇的许多作品，如《圣安娜与圣母子》和《洗礼者约翰》，反映了他对人物情感和神性描绘的探索。
- 📚 达芬奇不仅是一位画家，还是一位博学的研究者，他的大量笔记显示了他在多个领域的深入研究。
- 🔍 达芬奇的笔记以镜写字形式书写，这可能是由于他是左撇子或者为了保密。
- 💸 达芬奇的一生经历了从贫困到富裕的转变，他的财富使他能够购买大量书籍并进行广泛学习。
- 🏛️ 《最后的晚餐》在创作时采用了油和蛋混合的Tempera技法，但由于墙面和材料问题，作品在达芬奇生前就开始剥落和变质。
- 🕊️ 达芬奇的《蒙娜丽莎》背后有许多谜团，包括模特的真实身份，以及达芬奇为何花费10年时间不断修饰这幅画。
- 📜 达芬奇的笔记和作品在历史上经历了多次散失和重聚，最终被世界各地的博物馆和收藏家所珍藏。
- 🌟 比尔·盖茨是达芬奇的崇拜者之一，他拥有达芬奇的一批笔记，显示了达芬奇即使在晚年也认为自己尚未完成任何重大成就。
Q & A
《最后的晚餐》是达芬奇的哪部作品？
-《最后的晚餐》是达芬奇最著名的壁画作品之一，描绘了耶稣与十二门徒共进最后一餐的场景。
达芬奇在创作《蒙娜丽莎》时使用了什么特殊技法？
-达芬奇在创作《蒙娜丽莎》时使用了'斯福马托'技法，这是一种通过手指多次涂抹使轮廓变得柔和的技巧。
达芬奇的《圣母子与圣安妮》描绘了哪些人物？
-《圣母子与圣安妮》描绘了圣母玛利亚、圣安妮以及婴儿耶稣，形成了一种类似俄罗斯套娃的构图。
达芬奇的哪部作品被认为是他的实验性作品？
-《布诺瓦的圣母子》被认为是达芬奇的实验性作品，其中玛利亚的笑容非常人性化，显示了达芬奇在表现神圣主题时的创新尝试。
达芬奇的《吉内薇拉·德·本奇的肖像》有什么特点？
-《吉内薇拉·德·本奇的肖像》是达芬奇首次为贵族创作的肖像画，该作品展现了达芬奇对细节的精细描绘和对人物表情的深刻捕捉。
达芬奇在创作过程中有哪些习惯？
-达芬奇在创作过程中非常注重研究，他会进行大量的素描和草图，深入研究人物的面部角度、肌肉、建筑等，这使得他的作品耗时很长。
达芬奇的哪部作品因为使用了不适当的材料而遭受了损坏？
-《最后的晚餐》因为使用了油和蛋混合的颜料在湿墙上绘画，导致作品容易发霉和剥落，遭受了严重的损坏。
达芬奇的《蒙娜丽莎》的模特是谁？
-《蒙娜丽莎》的模特身份一直存在争议，有的说是丽莎·德尔·乔康多，也有的说是达芬奇的母亲或其他贵族。
达芬奇的哪些作品在完成后受到了不公正的对待？
-《岩窟的圣母》因为达芬奇的创新尝试而没有得到教会的认可，而《最后的晚餐》则因为材料和技术问题在达芬奇生前就开始剥落。
达芬奇的哪些作品被认为是他的最高杰作？
-《蒙娜丽莎》、《最后的晚餐》和《圣母子与圣安妮》等作品被认为是达芬奇的最高杰作，这些作品不仅在视觉上美丽，而且在技术上也达到了高度的完成度。
达芬奇的笔记为什么以镜像文字的形式存在？
-达芬奇的笔记以镜像文字形式存在可能是因为他是左撇子，或者是为了保密，防止他人轻易阅读他的笔记。
Outlines
🎨 達芬奇的完美主义与艺术实验
達芬奇作为一位完美主义者，创作了多幅传世名作，如《最后的晚餐》和《蒙娜丽莎》。他对细节的极致追求，如《蒙娜丽莎》的微笑，是通过长达十年的不断柔化和模糊边缘来实现的，这种技法被称为'Sfumato'。同时，他在描绘圣母玛利亚等宗教主题时，尝试了不同的表现形式，如《布洛瓦的圣母子》中玛利亚的人性化笑容，展现了他对神圣与人类本真之美结合的探索。
🤔 宗教主题与人性描绘的结合
達芬奇在创作宗教主题作品时，不仅关注宗教的神圣性，还深入探讨了人性的真实表现。例如，在《圣杰罗姆》中，他描绘了圣人压抑性欲、自我惩罚的苦闷表情，通过这种强烈的对比，展示了人性与神性之间的斗争。同时，他在《东方三博士的崇拜》中，通过未完成的作品，传达了对基督教故事的深刻理解，以及对当时社会和宗教冲突的反思。
👼 聖母與聖子：達芬奇的宗教畫探索
達芬奇在描绘圣母与圣子的主题上，展现了他对传统宗教画的创新和个人理解。在《岩窟的圣母》中，他通过改变服装颜色和使用象征性的物品来区分人物，拒绝了传统的'Attribute'技法。他追求现实主义，即使这导致了与教会的冲突。此外，他在《最后的晚餐》中，通过独特的构图和人物表情，传达了耶稣宣布将被门徒背叛的紧张场景，展现了他作为人类情感和心理描绘大师的才华。
👑 权力与艺术：達芬奇的宫廷生活
達芬奇在米兰宫廷中的生活，受到了伊鲁摩洛公爵的赞助。他创作了多幅描绘公爵情人的肖像画，如《抱银貂的贵妇》和《美丽的费罗尼埃》。这些作品不仅展示了他的绘画技艺，也反映了当时宫廷生活的奢华和权力的象征。達芬奇在这一时期，通过与权力者的合作，获得了更多的创作自由和资源，进一步发展了他的艺术风格。
🖌️ 達芬奇的绘画技法与创作理念
達芬奇在绘画技法上的创新，如'Sfumato'技法的使用，为他的肖像画带来了独特的质感和现实感。他在《蒙娜丽莎》中的十年精心打磨，以及在《最后的晚餐》中对场景和人物表情的精确捕捉，都体现了他对艺术的极致追求。同时，他在创作中融入了自己的哲学思考，如对神性与人性的理解，以及对权力与艺术关系的反思。
🎭 達芬奇晚年的杰作与未完成的梦想
達芬奇晚年的作品，如《蒙娜丽莎》、《圣安娜与圣子》和《洗礼者约翰》，展现了他成熟的艺术风格和深邃的思考。这些作品不仅在视觉上给人以美的享受，更在精神层面上引发共鸣。尤其是《蒙娜丽莎》背后的故事，关于模特身份的猜测，以及達芬奇对母亲的感情投射，都为这幅画增添了神秘色彩。尽管他去世时仍感到自己未能完成所有梦想，但他留给世界的遗产已经足够丰富。
📚 達芬奇的学术遗产与现代价值
達芬奇的学术遗产，包括他的大量笔记和手稿，在他去世后被弟子和后人保存并传承。这些笔记不仅记录了他的艺术创作过程，还涵盖了他在科学、解剖学等多个领域的深入研究。尽管这些笔记曾一度失散，但最终被世界各地的收藏家和机构重新收集和珍藏。比尔·盖茨等现代收藏家对達芬奇的崇敬，以及对他的学术遗产的重视，证明了達芬奇作为一个万能天才，其思想和作品至今仍然具有深远的影响力。
Mindmap
Keywords
💡モナリザ
💡カーネーションの聖母
💡スフマート技法
💡最後の晩餐
💡完璧主義者
💡解剖学
💡聖ヒエロニムス
💡東方三博士の礼拝
💡ラ・ベル・フェロニール
💡鏡文字
Highlights
达芬奇的完美主义和对细节的执着追求，如《蒙娜丽莎》的创作过程长达十年。
《蒙娜丽莎》使用了特殊的'Sfumato技法'，使画像轮廓柔和，增强了作品的立体感。
达芬奇在《圣母子与圣安妮》中展现了圣母玛利亚人性化的一面，与传统神圣形象形成对比。
《最后的晚餐》中达芬奇创新性地表现了耶稣宣布将被背叛的瞬间，增强了画面的戏剧性。
达芬奇在《最后的晚餐》中对传统构图进行了创新，避免了直接揭示背叛者的身份。
《圣杰罗姆》描绘了圣人与内心欲望斗争的场景，体现了达芬奇对人物情感的深刻理解。
达芬奇的《东方三博士的礼拜》未完成，但展现了他对宗教主题的深入探索。
达芬奇在《岩窟的圣母》中对传统宗教画进行了创新，加入了更多现实主义元素。
达芬奇的《吉内薇拉·德·本奇》肖像画展现了他对光影和细节的精湛掌握。
达芬奇在《白貂贵妇》中展示了他对动物和人物情感的细腻描绘。
《拉·贝尔·费罗尼埃》肖像画中，达芬奇使用了'Sfumato技法'，使画面质感更加真实。
达芬奇的《最后的晚餐》在创作过程中遭遇了技术挑战，包括壁画材料和油画颜料的不稳定性。
《蒙娜丽莎》的模特身份不明，增加了作品的神秘感和艺术价值。
达芬奇的《圣安娜与圣母子》展现了家庭三代的温馨场景，具有独特的构图和象征意义。
达芬奇的《洗礼者约翰》作为他的最后作品，体现了他对宗教主题的持续关注和创新。
达芬奇的大量笔记在死后被发现，显示了他在各个领域的深入研究和探索。
比尔·盖茨拥有达芬奇的笔记，显示了达芬奇对后世持续的影响和启发。
Transcripts
00:00この中に
00:01私を裏切る者が現れる
00:04後世もう伝説を残している 今でも人類の至宝と言われる最高傑作
00:11その一つ 最後の晩餐なんですよ 狂気的なまでに完璧主義者なんですよ
00:16「まぁだだなぁ」と言いながら
00:18ぼかしてぼかして10年間柔らかくしてって指で
00:22それが『モナリザ』なんです
00:25それとほぼ同時期に書かれた2作目が 『カーネーションの聖母』
00:27これもつまりマリアなんですよ
00:29今度はマリアのアップなんですよね マリアのアップ
00:32これはね 僕から見てもやっぱり『受胎告知』の方が なんかインパクトあるかなーって感じですね はい
00:37『カーネーションの聖母』出ております これもやっぱりね ちょっと
00:41硬いと いう風に言われております
00:43で『ブノワの聖母子』 ここで大きな実験に出るんですよ
00:46聖母子ということで これもマリアなんですよ
00:48マリアと赤ちゃんのキリストを 描いてるんですけども
00:52マリアって神々しい ふぁーってイメージあるでしょ？みなさんね
00:56このね『ブノワの聖母子』びっくりしますよ 見ていただければわかるんですけど
01:00マリアがね ふぁって笑ってるんですよ
01:02その笑い方が 無茶苦茶 親しみある笑い方なんですよ
01:06なんかね その なんだろう お母ちゃんって感じ
01:09お母ちゃんって感じの ニコッて笑ってる
01:12すごく人間的に描いている
01:15実験が始まってるんですよ
01:17彼が神聖なるものを
01:20神聖に描きすぎるということだけで良いのかと
01:24人間本来の美しさというものをそこに落とし込まないとそこにリアリティがないんじゃないか
01:30科学の要素やいろんなリアリティを こう
01:35積み上げられる 建築だってそうでしょう
01:37解剖学だってそうでしょう
01:39それを知らないと 絵に落とし込むことはできない
01:42だからこそ もの凄いですね 一点の絵を描くためにデッサンとか
01:47そのスケッチを無茶苦茶やるんですよ だからそれがいっぱい残ってるんですよ
01:51一個の絵を仕上げる為に むちゃくちゃ研究するんですよ
01:54顔の角度
01:55筋肉
01:56建築
01:57うわぁぁぁ やって
01:58よし！わかった！ってなってから描くから むちゃくちゃ時間かかるんですよ
02:01「まだか！レオナルド！」ってね
02:03「まだ できないのか！」って
02:04「オイ！どれくらい進んだ？」 「まだ書いてません！まだ下書きです」
02:06「なに!? ふざけるな！」みたいなね そういう状態ですよね
02:09『ブノアの聖母子』も面白い そこからですね 始めて
02:13キリストじゃない絵を描きます
02:15それが『ジナブラ・デ・ベンチの肖像』
02:18これもですね 何だろう ちょっとね 僕から見ると のっぺりした感じなんですけど
02:22これは貴族の女性の絵なんですね 肖像画ですよ
02:27要するに教会から頼まれるパターンと 貴族から頼まれるパターンのうちの貴族パターンが
02:32これですね！
02:33それが初めての絵がこちらでございます
02:35このジナブラ・デ・ベンチという女性は メディチ家のサークルに出入りしていた
02:40まっ 高貴な女性ということなんですね
02:43このね 絵でもですね
02:45まだちょっと 硬さが残ると言われてるのが
02:47『モナ・リザ』があまりにも 柔らかいからなんですね
02:51『モナ・リザ』がなんであんなに柔らかいか そこには特別な技法が使われてるんですよ
02:56その技法の名前こそが 『スフマート技法』というものでして
03:00このね ダヴィンチが凄いなぁっていうのは
03:03輪郭線って 現実的じゃないよね って言い出したわけ
03:07みんな顔を描く時って 輪郭描くじゃないですか
03:11こう 頬 顎のラインを描きますよね 頬のラインをね
03:14シャッシャと描いて 耳描いて 目描いて 鼻描いてとかやるわけですよね
03:18その輪郭線っていうのをキリっと描くこと自体が なんかおかしくない？
03:24輪郭って そんなきっちりしてる？
03:26そんなにきっちりある？
03:28そういうことを言うわけですよ
03:30そこで『モナ・リザ』っていうのは
03:33輪郭をどれだけ柔らかく描くかっていうことに むちゃくちゃ集中して
03:37凄いぼかした あれ筆じゃないんですよ
03:39指で何度も描いたんです
03:42指で何度もぼかしながら描いた
03:44どれぐらいの間ぼかして描いていたか
03:4610年描いてたんですって
03:49おかしいでしょ？
03:51狂気的なまでに完璧主義者なんですよ
03:53「まぁだだなぁ」とか言いながら
03:55ぼかして ぼかして10年間 柔らかくしてった指で
03:59それが『モナ・リザ』なんですよ
04:01それで比べると まだまだそういう技法には 至っていないと言われています
04:05で 貴族からお願いされたんだなぁ っていう感じなのが分かるのは
04:09後の作品としては珍しいんですけども
04:11あっ レオナルドとしては珍しいんですけども裏面に
04:14サインが書いてあってですね
04:15きっちりですね この誰々みたいな レオナルド・ダ・ヴィンチみたいに書いてですね
04:19それで そのモデルになった人をね 賞賛する言葉も書いてたんですって
04:24美は徳を飾る
04:26要するに 優しいだけじゃない
04:28美しいからこの人は最高だ みたいなことをですね
04:31こう ササッと書いてですね 「貴族に」っていう
04:33若き日のね この何とも もうこれ金稼げるんじゃないかと言うね
04:37ところもあったわけですよね
04:40その次 ここから2つ
04:42未完の作品が続くんですよ
04:44苦労した時代です はい
04:48『聖ヒエロニムス』というね
04:50絵を描くんですけども これはね あの神話の その キリスト教の中の話なんですけど
04:55結構迫力ありますよ
04:57聖ヒエロニムスっていうね 聖人なんですけど お爺ちゃんなんですよ ね
05:00つるっぱげのお爺ちゃんが
05:02すごい苦悶の表情でこんなんなってるんですね
05:04これ どう なにを表した絵かと言うと
05:07それがね 実は キリスト教のそのストーリーの中に出てくる シーンで
05:11聖人であるヒエロニムスがですね 自分の中に沸き起こる
05:15性欲
05:16性欲をですね 押さえなきゃと 要するにダメだと言われているからね キリスト教で
05:21そんな 性欲とか淫らなことをね こう することは良くない！って言われてるから
05:25イカン！ イカン！ イカン！ 神の教えに背きたくない ということで
05:28性欲を抑えるために自分の体を 石で殴るというシーンがあるんですよ
05:34それが 崇高な行為だなぁ
05:37という風に描かれているんですけど
05:39それを描いてるんですよ グァァァァッってね その
05:41その聖ヒエロニムスが石でね
05:43俺の性欲よ 無くなれ！っていう
05:45爺ですよ
05:47まだ そんなにあるんだっていうね
05:49こんなになってですね もう シワだらけの爺が
05:53めちゃくちゃ面白いんでね 是非チェックしていただきたいです
05:56聖ヒエロニムス でも これ結構
05:59あのモチーフとしては 結構 人気だったらしくて
06:02他の画家の人も描いてるんですよ
06:04この『Pen BOOKS』で あの 出されてるんですけど
06:07あのね レオナルドの凄いのって
06:10それと同じ
06:11レオナルドと同じモチーフを描いた 他の画家の絵を見ると分かるんですよ
06:17我々はすごい傑作を
06:19後世だから 500年後の民だから
06:21傑作を傑作って言われて見るでしょ？
06:24へぇー
06:25で 何が新しいのかも分からないと 見え方が分からないわけですよ
06:29えっ!? 羽が 虹色じゃないことが凄いんだ みたいなね
06:32そういうのが分からないわけなんですけど
06:34でもその迫力 他の画家の人と比べると
06:38圧倒的!!
06:39他の画家の人が書いた この聖ヒエロニムスは
06:42なんか全然ね 迫力ないんですよ
06:45でっ 後ろの岩山をしっかり描いてて
06:47なんかその ヒエロニムスが小っちゃくて
06:49なんかピンク色の布を着て イテェ―!! みたいな感じなんですよ
06:52なにコイツ みたいな なに外で
06:54外でなに？ くねらせてんの？ みたいな 感じなんですけど
06:58もうこのね
06:59レオナルドの『聖ヒエロニムス』はね もう
07:01うおぉぉぐ 苦しいぞ！というね
07:03痛すぎるというですね もうヒエロニムスのね
07:06顔がものすごい迫力なんですよ
07:08ところがこれね 結構ね 納得がいかなかったと
07:12ね いうことで こう
07:14一回破棄されたらしいんですね
07:16それしかもですね それも発見された あの
07:19がですね もうもの凄い こう不遇の発見のされ方で
07:23発見されてこれは明らかにレオナルドの作品だと
07:27確たる資料はないわけですよ 一回破棄されてるから
07:30だけど 解剖学的にここまで正しく描ける画家が この時代レオナルドしかいないんですね
07:36だから結構ね これはレオナルドのものか そうじゃないかっていうのを検証する時に
07:41その 解剖学的におかしい絵を描いていたら
07:45ここが美しくても ここがなんか のっぺりしてるから
07:47絶対レオナルド こんなの出さない
07:49とかでレオナルドじゃないっていう
07:51真贋の判定の仕方もされるらしいですよ
07:54これレオナルドっぽく描いてるだけで こいつ解剖学わかってないよ 違う
07:58っていうことをやるんですって
07:59面白いですよね それで その
08:03こうなってるね 作品が見つかるんですけど
08:05何で不遇かって言うと顔のところがなぜか 切り取られて発見されるんですって
08:10悪戯でしょうかね？ 四角く切り取られるんですよ
08:14で 顔がねえっつって どこにあるって探したら その近所の靴屋の椅子に貼っ付けてあったんだって
08:20ナンジャコラ!! 怖っ！ ありましたよ！って言って
08:23それで奇跡的に 修復されて今ね
08:26展示されてるそうですよ
08:28それ面白いですよ 聖ヒエロニムス
08:31ヒエロニムスも可哀想だし その絵も可哀想だよね
08:35これも未完なんですよね
08:37でもね そのね ヒエロニムスも面白いのが
08:39ヒエロニムスの手前にね ライオンが描かれてるんですけど
08:41このライオンをね 結構正確に描いてたのは
08:44メディチ家
08:46メディチ家はね もう豪華王でしょう？ 動物園を個人で所有してたんですって
08:50そこでライオンを見たんだろうっていう 話でございます 面白いですよね
08:55メディチ家凄いなってね
08:56それからもう一つ未完の作品 それが『東方三博士の礼拝』
08:59東方三博士というね ちょっとまあ
09:01キリスト教を知ってたら分かるんですけども
09:04どういう事かと言うと キリストが生まれましたぁっていうことに対して
09:07まっ 頭の良い 博士がですね
09:10東方から3人やって来て「おめでとうございます」 って祝福に来るというシーンですね
09:14まあまあまあ 非常にそこのモチーフばっかり 描いてるわけなんですけども
09:17あのマリアがいて 生まれる 生まれました
09:20おめでとうございます をずっと描いているわけですよ
09:22そのおめでとうございますを 描いてるんですが
09:25これが未完なんですね これ結構壮大な作品なんですよ
09:29キリストいて そして マリアいて 東方三博士いて
09:32でっ それまでね そのストーリーが面白くて
09:35キリストが生まれるっていうことを
09:37ものすごく恐れたのが ユダヤの王ヘロデなんですよ
09:40これユダヤ教とキリスト教のね
09:42このナイーブなセンシティブな関係あるんですけど
09:46要するにユダヤの王は迫害するんですね
09:49自分の座を脅かす救世主が 生まれるだろうっていう予言を得て
09:54赤ん坊を次から次に殺すっていう エピソードがあるんですよ
09:58その虐殺をしているシーンとですね 後ろに描いて
10:02で 前に生まれたシーンと
10:04その手前に東方三博士というですね
10:07結構壮大な絵なんですが
10:08これがですね 色が付けられてないわけなんです
10:11なんでか これを頼んできた教会がですね
10:15報酬をお金じゃなくて 土地で渡してきたらしいんですね
10:19これ土地をですね しかも
10:21土地を貰ったんですけども その土地はですね 現金化 売ることができなかったみたいで
10:25なかなか売れずにですね
10:27その絵の具代が すごく高いんですよ 油絵って この新しい技術だから
10:32だから土地でもらったけど 現金化できなかったから 絵の具が足りなくなりました と言うんですね
10:37そういう 本当に貧乏画家なんですよ この時
10:41それにより未完というね
10:43こういう時期なんですね その中でもですね
10:47一番完成に至ったんですが それでも不遇という
10:51このね プラトンアカデミー時代の不遇の 最高傑作が『岩窟の聖母』なんですね
10:57これも凄い絵なんですよ これもね
10:59結局はこの聖母ですから
11:01マリアと こうキリストがいまして でっ ウリエルって天使がそれを祝福に来てて あの
11:08ヨハネというね
11:10最後の作品にも描く このヨハネっていう
11:13ヨハネってのはね 予言者と言うか まあその 預言者と言うか あの
11:17私の後に来るものが救世主であるっていう そのキリストが来ることを
11:23最初に予言する人なんですね
11:25そのヨハネっていう者が もの凄い 好きだった絵なんですよ
11:29この あの三博士の方の奥にもですね ヨハネがこうやってね
11:34ちょっと この後来るよ っていうのを描い てるんですね
11:37で 今度はね あの『岩窟の聖母』では 結構 ヨハネとキリストを並べて描いてるんですよ
11:43すごい 多分 ヨハネが好きだったんじゃないかなぁ
11:46ヨハネが凄い気に入ってたのが分かるんですけど
11:48そういう風に描いてる これ何がですね 不遇かと言うと
11:51絵は凄い美しいんです
11:53この2作と比べて完成してるんですよ
11:56完成してるんですが
11:57実はですね 攻めちゃったんですよ
12:00要するにガブリエルの羽攻め あったじゃないですか
12:03これね 教会から依頼されて 若い画家が描いたわけですよ
12:07だから ここでね
12:09聖母とキリストと あと天使描いてくれよ
12:13こういう構図で こういう岩場の前で
12:15そういう風に言われて描くわけですよ
12:17ところが こだわりが入るんですよ
12:19どうこだわったかって言うと
12:21実はですね キリストの赤ん坊と ヨハネの赤ん坊 両方赤子ですから
12:26どっちがキリストか ハッキリさせるために
12:28通常なら 天の輪っか 光輪を描く
12:32これよくやる
12:33でっ マリアはマリアであるということを 分からせるために
12:37だいたい青と赤の服で描く
12:40でっ ヨハネはヨハネであるっていうことを 分からせる為に 長い十字架を持たせる
12:45そういうことをよくやっていた
12:46このね この物を持っていたら 物を持っていることで
12:51誰かを分からせるのは『アトリビュート』 って技法があったんですって
12:55象徴的持ち物
12:57なんか そういうのってありません？
12:58なんか キャラクターとかで
13:00なんか紫のバンダナしてたら こいつみたいな
13:03なんか斧持ってるから誰だれみたいな
13:05いっぱいキャラがいたら なんかその 持ち物とかで判断するみたいな
13:09よくあるじゃないですか それがね
13:11嫌いだったんですよ レオナルドは
13:15いや 良いじゃん！ なんで赤と青決まってんだよ
13:18それでマリアって分からせるの 古くない？って言って
13:21色を変えるんですよ マリアの服に
13:24その上で キリストはキリストって 分からせる方法 他にあるよってね
13:28こういうポーズしてるんです 赤ちゃんなんですけどね
13:31これは その神聖なる者だけができるポーズ ガブリエルもしてたでしょ？
13:36神聖なる者だけができるポーズだから キリストのポーズ 光輪要らないでしょ？
13:40その上でね ウリエル 天使の羽 今度どうしたか？
13:45服で隠したんですよ
13:47後ろが盛り上がってるって表現したんですよ
13:51そんな表現ある？
13:52天使描く時にさ
13:54羽 絶対描くじゃん！
13:56それをさ ジャケット着て 後ろが盛り上がっちゃってるってね
14:00あっ 天使だ！っていうそういう
14:02リアリティーを追求したものを 教会に出したんですよ
14:06どうなったか 教会ブチ切れたんですよ！
14:08「ナンジャ!! コリャー!!」って
14:10「俺らが言ったとおりの オーソドックスなの描かんかい！ お前」
14:14「誰やねん！」になって
14:16「いや レオナルドです」 「いや 誰やねん！」って言うことになるわけですよ
14:19まだ名を成してないですから
14:21でも イケイケなんですよね 表現したい事はあるんですよ
14:24若い奴は 血気盛んですから
14:25「俺なりの 俺なりのキリストと ウリエルなんっすよ」
14:28「もう これがいま新しいですよ」 「うるさい!!」
14:30「金払わんぞ!!」って言って 裁判になるんですよ
14:34裁判になって これは 実はですね
14:37「すいませんでした！」って言ってですね
14:39レオナルドと この デ・プレディス兄弟って言うのが
14:43共作で主にレオナルドが描いたのが
14:46ブチギレられて で
14:48デ・プレディス兄弟が 「俺がなんとかすっから」って言って
14:50俺らがなんとかすっからって言って
14:52その同じ構図ですけど 羽をちゃんと描いて
14:55光輪描いてって言う風に 描き直したものを
14:5920年後に収めるというね
15:01とんでもない あの遺恨を残すんです ここで
15:05闘ってますね レオナルドね 相当闘ってますよね
15:09だから この時代は ぜんぜん然不遇なんです
15:11はぁ 認められない
15:13でもお前 才能はあるよ メディチがね
15:16ミラノにね ちょっと紹介してやるから
15:18ミラノの方に行くわけですね
15:20で そこから 始まります
15:22さあ ここ
15:23シロ 貂（テン）っていう動物がいるんですよ
15:26あのいるじゃないですかっ 田舎とかに行くとね 畑荒らして
15:28あぁ あれ貂だよ とか言ってね
15:29「たぬきですか？」 「いや 貂だ！」みたいな
15:31貂？ みたいなね
15:32その貂が なんかスイカ食いました！ みたいなそういう
15:34貂っているんですよ なんかこういうね 狸みたいな奴がね
15:36その『白貂を抱く貴婦人』っていうのを描いてですね
15:39これ綺麗ですよ この絵も
15:41これ非常にね 綺麗でね あの
15:43ここら辺 宗教がかったり あの色々ね あの 理解がないと わかんない
15:48素人にはちょっと難しいなあ って 思う人も多いかもしれない ですけど
15:50この『白貂を抱く貴婦人』綺麗です！
15:54もう技術が上がってきてましたよ パキーン!! 美人 ピーン！
15:57あぁ 綺麗だなぁ ね これ綺麗だ これはですね この
16:02イルモーロ公のですね
16:03愛人を描いてるんですよ
16:05分かりませんけどね 色々あるんでしょうね
16:07色んなこう愛人がいっぱいいましてですね
16:10この子を描いてくれないかねぇ なんて言われてですね
16:12「分かりました！」とか言ってですね もう これで色々揉めて来てますから
16:17「もう 今度は綺麗に描きますから」つって パッキリ描いてですね
16:20「綺麗に描くじゃないか！ 良いじゃないか 君」
16:23なってですね もう一個描くわけですね
16:25『ラ・ベル・フェロニール』
16:26これも美人なんですよ ピーンってね 凄い美人です ピーン 綺麗です 見て欲しいですね
16:31それもですね このイルモーロ公の愛人なんですね
16:33凄いですね
16:34イルモーロ公凄いですよ もう
16:36もうミラノではね 負け知らずですから イルモーロ公ね
16:40おかっぱの太っちょなんですけどもね
16:42あの おかっぱの太っちょとか その当時行ったら すぐ殺される
16:46すぐ殺されます！ キュン！ なりますけどね
16:48あの 凄いお金持ちでですね この愛人を描かせる
16:52この『ラ・ベル・フェロニール』の どこが見どころかと言いますと
16:55もうですね
16:57腕がね もう円熟の時期に 入って来ておりまして
17:01後の その『モナ・リザ』で
17:05完成すると言われる 先ほど言った「スフマート技法」
17:07ぼかす技法が少し使われ出してくるんですよ
17:11なんだか 質感が凄い良いな と
17:13なんだかリアルだな というのは このスフマート技法が生まれてきたからです
17:17更に
17:19『モナ・リザ』って言うのは表面をですね 細かい亀裂が入るんですね
17:22この陶器が少し焼かれたような
17:24細かい亀裂が こう顔に入っていたりするんです
17:26近ーくで観ると
17:27それによってですね 独特の風合いが出るんですけども
17:30その技法も このフェロニールの時に既にもう
17:33やり始めてるらしいんですよ
17:34もうすでに黄金期がやってくる
17:38さあ
17:39「凄いじゃないか！ レオナルドくん 君は凄い！」と
17:42「大仕事を任せよう！」
17:44「壁画に描いて欲しいんだ」
17:46さあ 来た！
17:47『最後の晩餐』ですよ
17:49「最後の晩餐のシーンを描いてくれないか 壁画に」
17:54「大仕事を任せる ミラノ公イルモーロから命ずる」
17:58って うわぁぁ
17:58あの苦労の時代を経て ついに天才 レオナルドが
18:03大仕事を任される それが
18:06後世 もう伝説を残し いまでも人類の至宝と言われる最高傑作
18:13そのひとつ『最後の晩餐』なんですよ
18:15この『最後の晩餐』って
18:17何度も描かれてる絵なんですけども この凄さもね
18:20他の画家が描いた『最後の晩餐』を見ると わかるんですよ
18:25『最後の晩餐』ってね 描くの超ムズイんですよ
18:28なんでか
18:29なんでだと思います？ あれ なんのシーンかってことなんですよ
18:33キリストがね ふぁっと こういるわけですよね
18:35ふぁっとこう見てるんですよね
18:36その周りの人間が なんか こんなになって こんなことしてますよね
18:40遠くでこんなになったりですね こんなことをしてるんですよ
18:43あれ なんのシーンなの？
18:45あれ なんのシーンか分からないと もうドンチャン騒ぎしてる
18:50大人しく飯を食え っていうシーンあるじゃない？
18:54大人しく飯を食えよ お前 キリスト先輩がさ こんななってさ
18:58はぁ とかってやってるのにさ なんか食べようかなぁってしてるのにさ
19:01全員でこんなになっててさ
19:02大騒ぎしてたから ね
19:04弟子たち節操ねえなぁ みたいなね 座れよお前！端っこのやつ みたいなね
19:10思うかもしれない
19:10あれは凄い名シーンを描いてるんですね
19:13その名シーンというのが キリストは後にね
19:16裏切られて
19:18逮捕されて
19:19処刑されるわけですよね
19:21でもそれをね 知るわけですよ キリストはね それで言うんですね
19:25弟子たちがガァーッと 集まっているところでですね
19:27「この中に」 ザワザワ
19:29「キリストさん 何ですか？」
19:31「この中に」 「この中に？」
19:33「私を裏切る者が現れる」
19:36ザワザワザワッ ってこういうことなんですよ
19:39「そんなバカな！ 今なんとおっしゃいました？」
19:41「えっ!? どういうことなんですか？」
19:42「なに!? 誰ですか!?」みたいなことに
19:43ワァァァァァッ!!! なるわけですよ
19:44そんな！ この
19:46この我々の中に そんなやつがいるだなんて!!
19:49っていう 衝撃の一言を聞いた弟子たちが
19:53慌てふためくという シーンなんですよ
19:58これがですね もの凄く臨場感を持ってですね 描かれてること自体が まず凄い!!
20:04プラス＋
20:06他の画家と ひと味違う 工夫が入っているんですね
20:10何かと言いますと あれ全員が一列に並んでるでしょ？
20:15他の画家も一列に並べて描いてはいるんですよ
20:17描いてたりするんです ところが
20:20「この中に裏切り者が現れる」
20:22というセリフの後にですね
20:25それは 私が
20:30まあ パンをですね パンとか その食べ物をですね
20:33こうお皿のスープとかに チャッチャと 浸けて食べるみたいなね
20:37浸ける時に
20:39同じタイミングで浸けた者だ って言うんですよ
20:45そのシーンがあれするの
20:46だから そういうことをする奴が裏切り者だって
20:49一言があるんですよ ボソッとね
20:52なので
20:53同じ皿に手を入れてないといけないんですよ
20:59ところが それを受けてですね
21:01他の画家はどう描いたかと言うと
21:03同じ皿に手を入れるっていうことは むっちゃ近くないといけないわけですよ
21:07すごい端っこのね 席から こんななって
21:10何か分かんないけど 棒で入れたりとかできないわけですよ
21:13こんななって
21:14アイツなにしてるんだ まずっていう
21:16まず何してんの？ コイツ？ ってなるわけですよ
21:18だから同じ皿に手を伸ばしていながら
21:22真隣りはおかしいよね？ みたいなね
21:25どうするってなった結果 多くの人はですね
21:27キリストの向かいに置いてたんですよ
21:30他の弟子を並びで置いといて キリストの向かいに
21:35ユダを置くんですよ 裏切り者のユダを
21:38ユダが向かいから
21:40こう同じ皿に手を置いてるっていう 絵をよく描いてたの
21:45でも レオナルドは
21:46それおかしいじゃん!!って言ったんですよ
21:49いや だって この時点って
21:51この時点って
21:52誰か分からないことが一番のポイントでしょ？
21:55誰が裏切るか分かんないぞ――っていう
21:58ザワつきなわけでしょ？
22:00誰なんだ裏切り者は？ の時に なんで向かいのやつがチョンといるの
22:05お前だよ！
22:06絶対お前じゃんって言う
22:08もう向かいに座っちゃってんだもん
22:10なんか一人だけ
22:11なんか キリスト様の 向かいに座ってたの
22:14もう同じ皿の中に手を入れてる
22:16バレバレじゃねえかって やったんですよ
22:19だからどうしたかって言うと 少し離れたところにいながら
22:23スッてこう
22:25手を伸ばしてるんですね
22:26後ろを向いて スッと手を
22:29そのね 手の 要するに 同じ皿に入れてないんですけど
22:33入れようとしている雰囲気を ちょっと離れたところで
22:37こうキリスト
22:38キリストは こっちを向きながらこっち
22:40ユダはこっち向きながら こっちチョッとやってるんですよ
22:44絶妙なんですね
22:46それがすごく上手い
22:48ただ これね
22:49『最後の晩餐』が何が悲しいって
22:52非業の絵なんですね
22:54もう悲運の絵
22:56これ なにが大変かと言いますと
22:58まずその キリストは受難な人なわけじゃないですか
23:01ただこのね『最後の晩餐』とか 最高傑作も 受難の作品なんですよよ
23:06それつまりですね
23:08絵の具がですね 失敗してるんですね
23:11じつは このダ・ヴィンチ
23:15壁に描くってことの中で こだわりを見せてまして
23:19一番 自分に向いている絵でですね
23:23絵具でですね テンペラ技法ってので描いたんですね
23:25それは 油と卵を混ぜるやり方だった らしいんですよ
23:29漆喰の壁に描くにはですね どちらかと言うと 水彩のような
23:33水っぽい絵の具で描いた方がですね サラッと漆喰に こう馴染んでいくらしいんですね
23:39だからまあ 定着するんですよ だけど一番得意なのが油でしょ？
23:44緻密でしょ？ 何度も描くでしょ？
23:46遅筆でしょ？ 塗り重ねていくでしょ？
23:49水彩でサラサラじゃないだろう
23:51よし!! こってりしたもので描こうって テンペラ技法で描くんですよ
23:55ところが これがね
23:57壁にうまく馴染まなかったのと
24:00そのね 卵と油を混ぜたやつがね
24:03腐りやすいんですよ
24:04カビやすいんですよ
24:06すごい大傑作ができたんですが
24:10もうね レオナルドの存命中に
24:13剥離 剥がれるっていうね
24:15剥離が始まったり 少しずつカビたりする
24:18うわぁ オイ！テンペラ技法っつったら
24:20わー これ ダメじゃないですかこれ
24:23うぅぅ 「こんないい絵なのに寿命短いっすよ」 とこうなったわけ
24:27更には 相当ね 色んな目に遭っていて その
24:31あのね ナポレオンね 戦争の時期ですから
24:36あの ナポレオン軍の兵士が来た時に その壁にですね 物を投げられて
24:41傷つけられたりとかですね
24:43あの第二次世界対戦の時も 空から爆撃をね その寺院が受けてですね
24:48あの とんでもない目に遭うんですよ
24:49でもその時は 修道士たちが
24:51「この絵だけはぁ」っつって
24:53その土嚢を積み上げてですね
24:55絵だけは守れっつって もうガードするとか
24:58もうとにかくね 戦争の なに？ その
25:03災いによってですね その何度も崩されかけ
25:06その上で絵はどんどん剥がれ落ち
25:09カビはどんどん進行し
25:10修復したやつが勝手に赤い蔦を描いたりして
25:14「それ違う!!」とか
25:15キリストの口をなんか修復 雑にやって 口閉じちゃったりして
25:19「これ違う！違う！開いてんの」て
25:21「これ 私を裏切る者がいるって言って ウワァァァッてなってるのに」
25:23「何で口閉じちゃってんだよ」ってね
25:25開け開け！とかね 色々やってます
25:27あと最悪なのか 一回そこに換気口をつける！ って言って
25:30そのキリストの足のところを 一回くり抜かれてるんですよ
25:33くりぬかれちゃって 今でもそこは あの石 石版か何かで
25:38あの絵で隠されてる雰囲気になってるんですけど
25:40なんでキリストの足が見えてないかって言うと
25:43換気口を作るために くり抜かれちゃったからなんですね
25:45なんでそんな目に遭ってんだ っていうことで 何度も遭いながらですね
25:48今もその姿をね 残していると
25:51だから
25:52『モナ・リザ』とかと比べ
25:54『モナ・リザ』って非常に保存状態が良いですよ
25:55比べてかなり ボァーっとしてるんですよ 色味とか
25:59あれは 実は 剥がれちゃってるっていうことなんですね
26:01だから元々はどういう色彩だったかとか 足はどうなってたとかっていうのは
26:06これがあまりにも大傑作って言われたから
26:09そのうちいろんな人がコピーを書いてるんですよ
26:11そのコピーの絵を見てみんな
26:13あぁ こうだったんだって
26:15思い出すようになるという
26:16そういう絵らしいですね
26:19さあ そんな中 このイルモーロ時代
26:22素晴らしかったですね 最高傑作生まれましたよ
26:24そんな中 イルモーロ公が攻められるんですね
26:27なに？とか言ってね
26:28愛人と楽しくやってたんですけどもね
26:30もの凄い攻められ フランスに攻められては 失脚するんですね
26:33で あかん！あかん！ということで
26:35まあ 違う場所に行くと
26:36そこからですね 生まれるのが この『モナ・リザ』なんでね
26:41なので まあ お金持ちにですね
26:43あのオーダーされて 買って貰うってことじゃなかったから
26:47『モナ・リザ』とか10年 描けたわけですよね ずーっと
26:50で この『モナ・リザ』とか その後 のちの『聖アンナと聖母子』
26:53このラスト三作はですね もう 全部 美しいです
26:56むちゃくちゃ 美しいです
26:58もう 技術が完成して時間もあるし もう財も あって有名だし
27:02保護されてますから もうじっくり描きました
27:05しかも手放さなかったんですね
27:07ここら辺の作品は ずーっと持って歩いてたと いうことらしいんですよね
27:12さあ この『モナ・リザ』は スフマート技法が完成しております
27:16その上で10年 手入れしたことを言いました
27:18更にですね この『モナ・リザ』が面白いなって言うのが
27:21このモデルが不明と言われてることなんですよね
27:24ここら辺はね あの貴族の人でしょ？
27:27でも この『モナ・リザ』ね
27:28ラ ジョコンダってこの
27:29『モナ・リザ』まあ リザ夫人のね 違う言語の言い方らしいんですけど
27:33このリザ夫人を描いたっていう説が 有力なんですが
27:37もう一つの説として
27:39母親を描いたんじゃないかって言う 説もあるんですね
27:42でも この母親を描いた説 ドラマチックなんですよ
27:45そのね この『モナ・リザ』を描いた頃にですね
27:47直筆のね 手紙の
27:50あぁ 直筆のメモが やっぱり残ってて
27:52この時にですね
27:53母親の名前が書かれてたんですって
27:55だれ誰がやって来る って書いてるんですって
27:59愛を知らずに育った ダ・ヴィンチが
28:02その時母を見たんじゃないかって言うね
28:06それを思って描いたから 10年ずっと 手放さなかったんじゃないか
28:10だからこんなに 穏やかなんじゃないかっていう説 と
28:14いややっぱり貴族を描いたんじゃない？
28:16リザ夫人っていう その書簡とかもあるよ
28:19いやでも 10年描いてるから
28:21オーダーされても 結局売らなかったんじゃない？と
28:23その上で 徐々に母親の面影を 投影したんじゃないか
28:27いろんな説があるわけですよ
28:29小さい絵です『モナ・リザ』
28:31思っているよりも小さい絵なんですが そこに10年の思いを込めた
28:35これがいったい誰なのかというのは 非常にロマンチックなところですね
28:39そんな中ね 描くのが 『聖アンナと聖母子』
28:42ここもやっぱりマリアなんですね マリアとキリストと
28:45これ面白いのがね
28:46マリアのお母さんの膝の上に マリアが座ってて
28:50その時抱えているのキリストって なんかその 親亀と子亀と孫亀みたいな
28:55そういうなんかその マトリョーシカ状態にこうなってて
28:58それがね 絶妙な構図になってるから非常に面白い
29:01らしいですね これ面白いんですよね
29:04それも非常に綺麗に描かれてまして
29:06そして最後に 描いた実質の遺作と言われるのが
29:10『洗礼者ヨハネ』
29:11この後にやってくるものが 救世主であると言う
29:14こういうですね こっちで角度合ってるかな
29:17こういう感じでね
29:19こう 裸体なんですけどもね
29:21この肝心の部分が見えない
29:22この中世的な男性が こう天を指さすというね
29:27そういう絵なんですね
29:28これもかっこいいですよ
29:30このヨハネのモチーフはですね ですから ずーっと描いてるんですよ 実は
29:35このね 三博士の頃からですね 描いてまして
29:38実は聖アンナと聖母子のですね キリストがですね
29:42抱きかかえている 羊がいるんですけども
29:44それ第一案の時は その羊じゃなく ヨハネ描いてたんですよ
29:48ヨハネの小っちゃい赤ちゃんを描いていた
29:50だから ヨハネにすっごい こだわりがあるんですよ
29:52最後の最後に描いたのもヨハネ
29:55この後にやってくるのは救世主っていう
29:57これをね ずっと描いていたということなんですね
30:00さあ！ 全貌が掴めていただけましたでしょうか
30:04ですから基本的にはですね そのマリアとキリストを描いてきた人ではあります
30:09ですが そうじゃない作品も描きました で
30:13そのマリアとキリストを描く中で 自分なりの技術とか 実験とかを
30:18お金持ちに 売るためだけじゃなくて
30:21自分の研究のためにやっていたと 研究者なんですよ
30:25すごい研究してきました これまでね
30:28大量のメモがですね そこから 出てくるんですけども
30:31それがね 出てきたのって 死後なんですよ
30:34死後
30:35メモ書きがブワァーッとあって 「アイツ何もやってないだろう!!」て言われながら
30:39めちゃくちゃ研究してたんですよ
30:40でもそれを全く公表してなかった
30:42で 公表してからもね それね もう読むの大変だったんです
30:45何でかって言うとね
30:47鏡文字で書いてあるの
30:49逆 全部
30:51aとかね 小文字で こうこう逆なんですよ
30:55う こう こうこう わかんないけどね
30:57ぎゃ んんん 左右が反転してる 上下は一緒という
31:02これはねいろんな説があって
31:04誰にも読ませないように 暗号化しようとしてたんじゃないかという説が一つと
31:08もう一つは 左利きなんですね
31:10左利きで
31:12親がね 左利きじゃなくて右に直しなさい とかっていう人いるじゃないですか
31:17あぁ言うことを 受けなかったから
31:19文字とかも独学だったから
31:21左利きでその ある作用が強いと 自然と鏡文字になっちゃう
31:25子供って 結構鏡文字書くんですけど
31:27それがそのままの人って いるらしいんですよ
31:29そうだったんじゃないか という説もあります
31:32どちらにしてもですね この非常に特殊なメモですね
31:35もの凄い緻密で あらゆるジャンルの学問に精通してて
31:39それが全部 鏡文字でびっしり書かれているという 恐ろしい資料が死後大量に出てくるんですって
31:46でもね このね 大量のメモを この死ぬ時にね こう
31:50弟子に残すんですって
31:53死ぬとなってね じゃあ 執行人は君だ と
31:56弟子がね 受け継ぐわけですよ
31:58で その弟子がね 大切にそのメモをね
32:01保存してたらしいんですけども
32:02その弟子の息子がですね
32:03むちゃくちゃ 売り捌いちゃうらしいんですよ
32:06悲しいですよね
32:07これ これ レオナルドのメモですわ 見たら
32:09「おもろー」みたいな 鏡文字やし これ全部 色々な学問があって
32:12「めちゃめちゃ面白いやないか」と言って もの凄い売り捌かれてですね
32:16もう転々として
32:17どんどんですね そっからもう誰かのミスとかでね
32:19ヒューマンエラーで無くなって行ったりしながら
32:21で これはなくなるのは人類のアレだからって言って
32:24その金持ち達から色々もう一回 買い戻したりして
32:28最終的には えっと そのメモのですね
32:30時期によって分けられてて
32:32この時期のメモはここの博物館
32:34この時期のメモは ここの組織が持つようにしようって なってるらしいですよ 面白いんですよ
32:40ダ・ヴィンチがこれね すごくね たった少ない
32:44これだけの中で最高傑作を残して
32:46それがビジュアルとして美しいっていう だけじゃないんですよ
32:49これをレオナルドが胸を打つのは この出自から 結末に至るまで ものすごい
32:56研究者で 探求者だったってことなんですよね
32:59単純に絵がうまい 頭がいい奴じゃない その絵もずーっと闘いながら
33:03描いてたわけですよね
33:05神というものの表現と
33:07お金をね そのくれる スポンサーの要求をつっぱねて
33:10その自分が信じるものを描こうとした姿勢と
33:13全てを自分でね
33:15学んでったんですよ
33:17これね この『最後の晩餐』の辺りから ものすごい裕福になるんですけど
33:21そのお金の大半を何に使ったかと言うと
33:23本を買うことに使ってたんですって
33:25ものすごいその頃 本をね 大量にいまみたいに出版できる時代じゃないですから
33:30一冊が50万円くらい いまで言うとね
33:33すごい高い本 いっぱいあったんですって それをね すごい数買い集めて
33:38すごい勉強して
33:39もの凄いメモするという毎日だったらしいですよ
33:42そのメモの中の晩年がね また胸打つんですよ
33:45その晩年に描かれていたメモの中にね
33:47『私は無学の人だ』って書いてあるんですって
33:50これだけの
33:52これだけの実績を残して その後に全部がね
33:55それ新発見！それ新発見！
33:57国家を助けたりしながら
34:00最高傑作を残しながらも
34:01私は無学の人だと言いながら 最後まで勉強を続けた
34:05そして 書いてあるんですって
34:07まだ 何も成し遂げていない
34:10人類史上最高の万能の天才が残したメモが
34:15まだ 何も成し遂げていないと
34:17いうメモだということなんですね
34:20そんなメモね
34:21いろんなお金持ちからですね
34:23買い戻したんですけども
34:25現代のあるお金持ちが そのメモ
34:28束になって
34:29持ってる人がいる
34:30誰だと思う？それが
34:32ビル・ゲイツだそうですよ
34:34あのビル・ゲイツが ものすごく尊敬しているのが この
34:38レオナルド・ダ・ヴィンチ
34:40彼はこの時代のあらゆる学問
34:43この時代に分かっていること全てを 彼は分かっていたのかもしれない
34:48そう言って私が最も尊敬する歴史上の人物の一人が
34:53レオナルド・ダ・ヴィンチだ
34:54ものすごい高額で そのメモを
34:57手元に置いているそうです
35:00500年経ってなお
35:02未だに全く古い人だと思われていない 今もなお生き続けている万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチ
35:09是非みなさん 絵をチェックしてみてください
35:12そこには レオナルド・ダ・ヴィンチが まだ生きています
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