【音楽談話109】最近の演奏に欠けている二つの大事な力とは?最近の演奏と昔の演奏はどこが違う?音楽のパワーとは?

車田和寿‐音楽に寄せて
25 Feb 202425:44

Summary

TLDRThe video discusses changes in classical music performances over time, focusing on two key elements that have been lost in recent performances - the power/resonance of the notes themselves, and the smooth connection between notes (legato). It explores how recording technology and a shift towards original instruments have contributed to these losses, and why recovering these elements is important for conveying emotion and engaging large audiences in today's huge concert halls.

Takeaways

  • 🎶 クラシック演奏のスタイルは時代によって変化し、新たな研究や楽譜の発見によって演奏方法にも影響が出る。
  • 📚 新しい版の楽譜によって、ベートーヴェンの演奏などにおいて大きな変化が見られることがある。
  • 🔍 昔の演奏と今の演奏を比較することで、演奏スタイルの違いを発見できるが、どちらが優れているかは一概には言えない。
  • 🎵 演奏において音そのものの力、つまり音の魅力や表現力が失われつつある現象が見られる。
  • 🎹 特定の演奏家はその音に宿る力で、深い感動を与えることができる。
  • 🌊 レガート、音と音の美しい繋がりは音楽の表現において非常に重要であるが、これもまた失われつつある技術の一つである。
  • 🎼 オーケストラと会場の大きさが増すにつれて、音の力とレガートの技術がより重要になってきた。
  • 🔉 録音技術の発展により、生演奏の力強さや細かなニュアンスが伝わりにくくなっている。
  • 🎻 オリジナル楽器を使用した演奏が流行することで、ノンレガートのスタイルが増え、レガートの技術が軽視されがちになっている。
  • 📉 若い演奏家がレガートの技術を習得する機会が減少しており、音楽表現の幅が狭まっている可能性がある。

Q & A

  • 講演のテーマは何ですか?

    -クラシック演奏の昔と今で何が変わってしまったかをテーマに話をしています。

  • 最近の演奏で失われつつある2つの要素とは何ですか?

    -音そのものの力とレガートです。

  • なぜ最近の演奏では音の力が失われつつあるのですか?

    -録音の影響で、本当に力のある音とそうでない音の違いが分かりづらくなっているためです。

  • レガートが失われつつある原因は何ですか?

    -1960年代ごろからのオリジナル楽器を使った演奏の影響が大きいです。

  • ノンレガートとレガートの違いは何ですか?

    -ノンレガートは音を切って演奏するのに対し、レガートは音と音をしっかりとつないで演奏することです。

  • なぜレガートの技術が重要なのですか?

    -感情を聴衆に届けるためにはレガートが非常に重要だからです。

  • なぜ録音がレガートの価値を下げるのですか?

    -録音では本当の音の違いが分かりづらいため、レガートの価値が下がっています。

  • 演奏家はレガートの重要性を忘れてはいけない理由は?

    -レガートなしでは聴衆の心を掴むことが難しく、演奏の価値が下がるからです。

  • 若い演奏家は何をまず勉強するべきですか?

    -レガートをまず最初にしっかり勉強することが大切です。

  • 聴衆は演奏を評価する際に何に注目するべきですか?

    -音の力とレガートなど、理屈を超えた演奏の価値に注目することが大切です。

Outlines

00:00

🎵クラシック演奏の進化とその要素

クラシック演奏の変化について、時代と共に演奏スタイルが変わる理由を解説します。新たな研究や楽譜の出版により、演奏スタイルに変化が見られること、例えばベートーヴェンの体育が新しい版の楽譜によってどのように変わったかを例に出し、昔の演奏には今の演奏にない重要な要素があると指摘します。これには音楽の本質に関わる重要な話であり、特に音そのものの力とその重要性に焦点を当て、偉大な演奏家たちの例を挙げて説明します。

05:00

🔍演奏技術の細部とレガートの重要性

音楽演奏における技術の細かな点と、特にレガートの技術について深く掘り下げます。ピアノ演奏での教則本の限界と、実際の音の質を高める方法が直接的な指導に依存していることを説明し、音の力を持つプロの演奏家が稀である理由とその価値について論じます。また、レガート演奏の重要性とその技術的な難しさに焦点を当て、音楽の感情表現において音と音の繋がりがどれほど重要かを解説します。

10:01

🌟演奏におけるレガートの役割

レガートが演奏において果たす役割と、それが失われつつある現状について議論します。ピアノなどの楽器におけるレガートの技術的な課題と、演奏技術としてのレガートが持つ価値について詳細に説明します。また、オーケストラと会場の大規模化がレガートの必要性を高めた歴史的背景と、録音技術の普及が演奏技術に与えた影響についても触れます。

15:03

📉演奏技術の変遷と現代の挑戦

現代の演奏技術、特にレガート演奏が直面している挑戦について述べます。オリジナル楽器を使用した演奏の増加とその影響、レガート演奏の減少の原因としての録音技術の普及、そしてレガートの技術が失われつつある理由とその文化的意義について解説します。

20:05

🎻レガート演奏の価値と未来

レガート演奏の価値と現代におけるその位置づけ、若い音楽家たちが直面するレガート技術の学習の重要性について論じます。ノンレガートが主流になっている現状と、レガート演奏が持つ本質的な価値とその教育的意義について述べ、将来の音楽演奏におけるレガートの重要性を強調します。

25:07

🍊ポメロと音楽の楽しみ

ビデオの結びとして、講師がポメロを食べながら、食べ物と音楽の楽しみ方について軽妙な話題を提供します。ドイツでのポメロの人気や、食べ物を通じた文化の交流についての個人的な観察を共有し、視聴者に向けた温かいメッセージでビデオを締めくくります。

Mindmap

Keywords

💡クラシック演奏

クラシック演奏は、西洋の伝統的な音楽を演奏することを指します。このビデオのテーマでは、クラシック演奏の歴史的な変遷と現代での演奏スタイルの違いに焦点を当てています。例えば、古い楽譜の発見や新しい音楽研究により、演奏スタイルが変わったことが述べられています。

💡音の力

音の力とは、音楽演奏において音そのものが持つ表現力や感動を生み出す力を指します。ビデオでは、現代の演奏においてこの音の力が失われつつあると指摘され、音の深みや響きが演奏の質にどう影響するかが語られています。例えば、偉大なピアニストや歌手がどのように音を響かせるかが例として挙げられています。

💡レガート

レガートは、音楽演奏において音と音を滑らかにつなげる奏法です。ビデオでは、レガートの技術がどのように音楽の流れや感情表現に貢献するかが解説されており、現代の演奏でこの技術が失われつつあることが問題視されています。例えば、チェリビダッケの演奏がレガートの良い例として紹介されています。

💡フレージング

フレージングとは、音楽をどのように区切り、表現するかという技術やアプローチを指します。ビデオでは、古典楽曲のフレージングが時代と共にどのように変化してきたかが話されており、特に演奏スタイルの変遷が注目されています。時代によるフレージングの変化は、演奏家の解釈や表現の幅を示しています。

💡オリジナル楽器

オリジナル楽器とは、特定の時代に使用されていた歴史的な楽器のことで、ビデオではこれらの楽器を使用した演奏が現代にどのように影響しているかが説明されています。オリジナル楽器を用いた演奏は、音楽の古典的な響きを再現するために重要視されていますが、一方でその使用がレガートの技術の喪失に繋がっているとも指摘されています。

💡ノンレガート

ノンレガートは、音楽演奏において音と音をはっきりと分けて演奏するスタイルを指します。ビデオでは、現代においてノンレガートのスタイルが増えていることと、その影響について議論されています。オリジナル楽器の使用と関連して、ノンレガートが流行する背景が解説されています。

💡感情の伝達

感情の伝達とは、音楽演奏において演奏家が聴衆に対して感情を届けるプロセスです。ビデオでは、音の力やレガートがいかに感情を伝える上で重要であるかが強調されています。特に、大きなホールでの演奏において、音の力やレガートの欠如がどのように感情の伝達を阻害するかが述べられています。

💡録音技術

録音技術とは、音楽を記録し再生する技術全般を指します。ビデオでは、録音技術の進化がクラシック音楽の演奏スタイルにどのような影響を与えたかが論じられており、特に生演奏と録音された音楽との間に存在する感情表現の差異に焦点が当てられています。

💡演奏技術

演奏技術とは、楽器を演奏する際の技能や方法のことです。ビデオでは、伝統的な演奏技術と現代の演奏技術との間に存在する差異、特に音の力やレガートに関する技術の変化が議論されています。演奏技術の変化は、音楽の解釈や表現に直接影響します。

Highlights

クラシック演奏のスタイルは時代とともに変化している

新しい楽譜の研究が演奏スタイルに影響を与える

音そのものの力が最近の演奏で失われつつある

レガートが演奏技術の中で最も高度な技術の一つ

Transcripts

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皆さんこんにちは車田和久です今日は

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クラシック演奏の昔と今では何が変わって

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しまったのかその原因となる2つの要素に

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ついて話していきたいと思います

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クラシック演奏の録音をたくさん聞いてく

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と多くの人が1度は必ず通る道が昔の演奏

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と今の演奏の比較です演奏のスタイルには

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やっぱり録音された時代によって流行の

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ようなものがありますだから同じ曲でも

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録音された時代によってテンポから

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フレージングに至るまで結構違っているん

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ですそうしたスタイルの変化っていうもの

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は新たな研究の影響っていうものを受けて

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ます新たな研究によって新しい番の楽譜が

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できるとその楽譜を使った演奏っていうの

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はそれまでとは違ったような演奏スタイル

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になるっていうわけです例えばあの有名な

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ベト弁の体育はベレンライターっていう

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出版社が新しい番の楽譜を出した時に

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かなり演奏に変化が起こりました今までの

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番ではあった音がなかったりまたはテポが

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2倍の速さになったりなんていうことが

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あったんですこのように演奏というものは

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時代と共にどんどん変化してますだけど

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そうやって聞き比べをしていくと昔の方が

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良かったんじゃないかっていう風に思う人

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もいるかもしれませんそのようなこと言う

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と一種の主義っていう風に思う人もいるか

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もしれませんが実はそこにはそうとも言い

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きれない原因があります実は昔の演奏には

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あったのに今の演奏には欠けてい

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るっていうものがあるんですそして実は

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この今の演奏にしばしばかけているものが

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音楽にとってものすごく重要なものであっ

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たりするんですこれは音楽の本質にも

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大きく関わる話でもあります今日は最近の

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演奏において牛失われつつある大事なこと

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について話していき

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ましょうまず最近の演奏で失われつつある

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ものの1つが音そのものの力です音の力

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っていう話は以前音楽談話でもしてます

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から覚えてる人もいるかもしれません音の

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力っていうのは音そのものに宿っている力

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のことです人によってはよく響く音とか

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単に良い音なんていう風に言うこともある

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かもしれませんまいろんな言い方があり

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ますがその人が本当にうまいかどうかって

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いうのは実はその音に力があるかないかで

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わかります例えば偉大なピアニストのスア

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スラフリヒテルとかホロビなどはピアノを

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芯から振るわせるような深みのる音で演奏

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することができましたそれから歌手の

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フランココレッリなんかは会場全体を

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包み込むような大きくて豊かな声で歌う

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ことができました演奏というものは

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しばしばその演奏家がそのメロディーを

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どのように演奏するかとかその曲全体で

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どのようなストーリーを聞かせてくれるの

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かといったところが注目されがちですです

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がそういった音楽っていうのは音の力に

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よって徴収に届けられますこの時音の力が

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足りないといくらうまい演奏をしたとして

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もいくらミスのない演奏をしたとしても

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会場の徴収の前の方にいる人たちにしか

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届きませんしかし音そのものに力があると

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会場の後ろの方にいる人にも音楽の感情を

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届けることができることになりますこれは

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単に音の大きさとはまた違います実際には

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バカでかい音で演奏すれば会場の後ろまで

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音を届けることができますでもバカでかい

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音っていうものにはしばしば力みや硬さが

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含まれることが多いですだから大きな音と

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は言わずにバカでっていう風にわざわざ

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言うわけですいくら大きくて後ろまで届い

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たとしてもその音に力みや硬さが入ってい

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たらそれは音楽の感情を伝えることが

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できることにはならないです感情というの

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は喜びにしろ悲しみにしろ心の解放です音

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に力めや硬さがあったらそれがいくら

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聞こえる音であったとしてもやっぱり聞い

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てる人は苦しく感じてしまいますそして

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そういう音っていうのは心の開放された音

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とは全く逆の方向性の音なんですこうした

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心の解放といった感情を届けるためには音

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に力が必要です音に柔らかく周りを

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包み込むような響きがあることが大事です

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そして実はこのような音を作ることが演奏

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技術の中で最も難しいんですなぜならどう

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してそういった音で演奏できるのかって

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いうのはそういった音を実際に出する人に

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しか教えることができないからですそれが

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技っていうものですピアノにはたくさんの

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教則本があります指をどのように動かせば

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いいかって言ったことは書かれていますが

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どうしたら1つの音をより優れた音にする

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ことができるのかってことはほとんど書か

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れていませんそれは言葉にしただけでは

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決して伝わるものではないからでもあり

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ますそれはやっぱり技を持った人から直接

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教わらなければならない群のものなんです

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だからこそ音の力を持ったプロの演奏って

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いうものにはものすごい価値があります

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100人のプロがいたらそういった音で

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演奏できるプロの数ってのは本当に少数派

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ですそのぐらい難しくて誰にでも簡単に

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できないことをやってるからこそそこに

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価値がありますしかし昔の演奏と比べると

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最近の演奏ではそういった音の力そのもの

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に対する観っていうものが失われつつあり

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ますその理由を話す前にもう1つ失われ

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つつある力について話していきましょう

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それがレガートです音楽によって最も大事

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な要素の1つがこのレガートですレガート

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というのは音と音をしっかりつぐことを

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言いますそして演奏においては2つの音を

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いかに美しくつぐのかこれが重要になり

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ますなぜなら音楽っていうのは2つの音の

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繋がりによってその感情を表現するから

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です2つの音の間の結びつきっていうもの

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が強力になればなるほどそれは強い流れと

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なって徴収のところに届きます大きな川の

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流れのようなものを想像してみてください

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流れの緩急によって様々な感情を表現する

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ことができるようになりますポイントは

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その流れが決して途切れないてっていう

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ことですこの時音がきちんと繋がってい

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ないと流れは途切れ途切れになってしまい

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ますそうすると感情というものをきちんと

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観客に届けることができません以前

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チェリビ抱けの時にこの流れを水の流れに

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例えたことがありますチェリビだけの演奏

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ではゆっくりだけど絶対に水の流れが解れ

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ないようなそんな演奏を聞かせてくれます

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このように水を素早く移し替えるとその

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流れには勢いっていうものが出てきますだ

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けどゆっくりの流れをやろうと思うとそれ

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は結構難しくなりますなぜならコントロー

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ルっていうものが必要になるからです

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ちょっとやってみましょうゆっくりやろう

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とする

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とねこのように水がポタポタとこぼれ落ち

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てしまいますこれをこぼれないように

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ゆっくりやろうと思ったらよっぽど体の中

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を緊張させて丁寧に丁寧

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にやっていかないといけませんがこのよう

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にまたポタポタと落ちてしまいますこう

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いうのを決してこぼれないようにしてやっ

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ていたのがチェリビだけの演奏ですまこれ

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はあくまで資格的なイメージに過ぎません

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が水をゆっくりこぼれないように移そうと

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思ったら体のコントロールっていうものが

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必要になりますこのように音も一緒で2つ

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の音を絶対に切れないように丁寧に繋ごう

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と思ったら体のコントロールってものが

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ものすごく必要になるんです勢いをつけて

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繋ぐのは結構簡単ですでも勢いをつけない

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でゆっくり丁寧に繋ごうとするとこぼれて

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しまったりしますだからこういったレガト

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で演奏するのってものすごく難しいんです

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だけどこぼれるかもしれないけどこぼれな

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いっていうのは人の注目を引きつけます

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そしてそれがうまくいくと見てる人は安心

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したり感動したりします2つの音を丁寧に

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つぐていうのは実はそういった力もあるん

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ですそういったレガートは聞いてる人の

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注意ってのをものすごく引きつけます

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そして実はこうしたレガートっていうのは

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演奏技術の中では最も高度な技術の1つ

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です誰にでも簡単にできるものではあり

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ません正学家にとってはまさにこのレガー

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こそが最大のゴールです楽譜を見ると渋

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音符がたくさん出てきますが皆さんはこう

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いった脂音符をどういう風に歌うでしょう

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かどういう風に演奏するでしょうかもし

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この4つの脂音符をたんたんたんたんて

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いう風に考えてしまった人は残念ですが

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その人はレガートっていうものをきちんと

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は理解してませんシボンというと本当に

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タンタンタンタンていう風に理解して

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しまう人が少なくないんですがこれは特に

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ピアニストに多いですそれはピアノという

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楽器が歌や原楽器感楽器のようにレガーと

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伝送することができないからでもあります

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ピアノは打器なので音を打ち鳴らした瞬間

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から音が消えていってしまいますだから

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たんたんたんたんていう風になってしまう

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んですでも本当の脂符っていうのは音を

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ただ4つに分割してるだけですだから本当

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は次の脂音符がなるギリギリまで音が伸び

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ていないといけませんだから本当の脂音符

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ってのは

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りていう風にギリギリまで音が繋がってる

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のがシ音符なんです決して

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タンタンタンタンていうのがシ音符では

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ないんですそしてこのように綺麗に音を

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つぐにはものすごく高い技術を必要とし

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ますそれを4つの音1フレーズそして

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さらには曲全体に至るまでずっと繋げて

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やろうと思ったら相当の集中力と

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コントロールを必要とするんですこれは

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バケを水で満杯にして一滴もこぼさずに

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通勤するようなものです実際にやってみ

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たら分かると思いますが相当神経を使うと

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思いますレガートで一極を演奏するには

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それと同じぐらいの神経そして体のコント

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ロールっていうものを必要とするんです

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そしてそのようにしてできたレガートって

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いうものにはやっぱりそれだけの価値が

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あります何よりも1番後ろにいる徴収をも

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こちらに引き寄せてしまうような力があり

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ます流れが強力であればあるほど多くの人

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がその流れに巻き込まれます切れそうで

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絶対に切れないような演奏には人は本当等

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に引きつけられてしまいますしかし非常に

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残念なことなんですがこのようなレガート

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を用いた演奏ってのは徐々に失われつつ

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あり

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ます音楽っていうのはバロック時代から

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20世紀にかけてどんどんどんどん進化し

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ていきましたその中で決して見逃すことが

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できないのがオーケストラと会場の巨大化

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ですモザルトの頃には35人ぐらいだった

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オーケストラもバーグナーの頃には100

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人を超えるのが当たり前になりました会場

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とオーケストラどっちが先に大きくなった

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のかは分かりませんがいずれにせよどちら

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もが大きくなっていったんですそして

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20世紀に入ると1000人以上のホー

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ルっていうのは当たり前のようになりまし

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た会場が1000人以上の規模になると何

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が必要になるでしょうか感情というものを

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徴収に伝えるための音の力とレガートが

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必要になるんですこれがないとどんなにお

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客さんが入ったとしても前の方のお客さん

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までしか感情を届けることができません

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1960年代ぐらいまでに活動を始めた

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演奏家っていうのはほぼ例外なくそういっ

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た環境の中で成果を出すことが求められ

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ましたその頃は暮らし工学といえばまだ

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ライブが基本だったんですだから実際に

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大きな会場でより多くのお客さんを感動さ

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せた人が成功を納めましたそしてそのため

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には音の力とレガートの力が必要でした

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ライブでの成功なしに次の仕事の依頼が来

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るってことはまずなかったんですだから

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この時代の演奏家っていうのはほぼ例外

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なくできるだけいい音でできるだけレガ

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アウトで演奏することが求められました

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しかし1960年代以降クラシッ工学って

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いうものは録音によって広まっていきます

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録音の良いところは家にながらにして一流

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の演奏の演奏を聞くことができる点です

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しかしここには1つの大きな欠点があり

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ますそれは肝心の音そのものの力が伝わり

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にくいっていうことです実際に生での演奏

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をたくさん聞いた人は録音を聞いても実際

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にどのぐらい響いてるのかっていうのを

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想像することができるようになりますでも

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経験をまだあまり積んでない人は

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スピーカーから聞こえてくる声が会場の

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後ろまで届く声なのかそれとも前の方まで

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しか届かない声なのかこの違いを聞き分け

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るってことはなかなかできません録音では

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本当に優れた声も結構小さな声も同じ

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バランスで調整されますこれは相対的に見

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たら会場の後ろまで届くような声の価値が

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下げられてるってことでもあるんです

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せっかく会場の後ろまで届くような声の

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持ち主だったとしても録音ではそうでない

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声と同じ音量に調整されてしまいますでで

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も実際にはその2人の歌手の間には相当

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大きな差があるわけですその差というもの

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が録音では分かりにくくなってますだから

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多くの徴収そして録音をたくさん聞いて

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育った若い演奏家がそこにそれだけの差が

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あるんだっていうことに気がつかなくなっ

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てしまいますこのようにして音の力に

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対する価値観っていうものがだんだん

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だんだん薄れてしまってるん

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ですさてレガートが失われつつある原因も

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録音が関係してますでも最も大きな原因は

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60年代あたりからオリジナル楽器を使っ

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た演奏っていうものが境になってきたこと

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がげられますオリジナル楽器での演奏って

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いうのは作曲家が生きていた時代の楽器を

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使って演奏するものです楽器の再現に伴い

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様々な双方も研究されましたそしてそうし

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た中でレガートではなくてノンレガート

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っていう双方が採用されることが多くなり

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ましたロンレガートの原因の1つは当時の

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楽器においては今の楽気と比べて音をつぐ

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のが難しかったっていうことがあげられ

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ます楽器というものは性能で言ったら

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やっぱり昔の方が劣ってました響きも

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少なければ音を滑らかにつぐっていうのも

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相当難しかったんですだからその当時の

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楽器の特性を生かしたフレージングとか

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アーティキュレーションていうものを考え

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て演奏そうするのが筋なんではないかって

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いう仮説が立てられましたつまり音を繋

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ぐっていうのが特性でないのであれば音を

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繋がなくてもいい双方っていうものがある

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んじゃないかっていうわけです例えば

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チェンバロなんていうのは音を伸ばすこと

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ができないわけです鍵盤を鳴らせば

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パンパンパンパンっていう風になるだけな

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ので8本譜なのか四オプなのかを表現する

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のもそこまで簡単ではありません最近では

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バッハもノンレガトって言ってピアノでで

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演奏する際も音を切って演奏することが

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求められますその理由の1つがチェンバロ

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だと音が短いからっっていうわけですこの

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ようにしてオリジナル楽器の登場により音

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をあまり伸ばさないロンレガーと双方って

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いうものが浸透してきましたその結果現在

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バッハを演奏する時にレンアートで演奏

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する人ってのはあんまりいなくなりました

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しかし忘れてはならないのはバロック時代

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というのは今と比べてもっと規模の小さな

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ところでその音楽が演奏されていたって

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いうところですお城の異質って言えばま

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結構広いと思うかもしれませんが現在の

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ホールと比べたら天井はかなり低くて大き

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さもかなり小さいですそのぐらいの規模

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ですから音をわざわざ伸ばさなくても十分

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に響きっていうものが行き渡りましたその

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ような演奏っていうものはたくさん録音さ

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れるようになって家にいながらオリジナル

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楽器での演奏っていうものが聞けるように

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なったのははものすごく画期的なことでし

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たしかしそれを実際に演奏しようとすると

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また話が変わってきますというのも今

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やっぱり演奏会を開こうと思ったらどうし

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てもその会場っていうものは1000人

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以上の規模の会場になるからですバロック

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時代の曲をやるんだったらショホールで

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やったら当時の双方でも十分にその特性を

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活かした演奏を楽しむことができると思い

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ますでもどうせ演奏会を開くんだったら

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ダイホールでやった方がチケットをより

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たくさん売ることができますだから大

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ホールでやりましょうっていう風になり

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ますそうなるとやっぱりノンレガーと双方

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ではどうしても音の感情を伝えるっていう

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点において限界が出てきますせっかく聞き

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に行ったのになんだか後ろの方の席は

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あんまりよく聞こえなかったなっていう

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ことが起こるようになってしまいますそれ

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は楽器の双方の特性でもありますから仕方

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がないって言ったら仕方がないのかもしれ

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ませんしかし肝心の音楽のの感情が後ろの

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方まで届かなかったとしたらそれはその

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後ろに座った人にとっては残念なことです

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現在はこういったことをあまり考えずに

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こうしたノンレガートっていうものがある

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意味流行のようにして浸透してますその

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結果ノンレガートでは演奏できるけど

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レガートでは演奏できないっていう演奏感

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が増えてますノンレガートで演奏するのは

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割と誰にでも簡単にできますしかし

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ちゃんとしたレガートは本当に勉強した

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演奏家にしかできませんもちろんこれは

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バロック時代の曲をノンレガートで演奏

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することが悪いっていう話をしてるわけで

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はありませんあのグレングールドなんて

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バッハだけでなくモーサルともノン

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レガートで演奏してましたでもレガートが

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できる上でノンレガートで演奏するのと

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ノンレガートでしか演奏できない人がノン

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レガートで演奏するのとでは技術に大きな

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差があります若い音楽家がどっちを勉強す

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べきかっていう風にに聞かれたら僕は

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レガートを絶対に最初に勉強しるっていう

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風に言います若いうちにレガートで勉強

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する大切さに気がつかなかったらその人は

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多分レガートで演奏することができない

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からですしかし今はこうしたノンレガート

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が主流になってるので若い人も何も考え

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ないうちからノンレガトで当たり前のよう

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に演奏することを要求されますバッハの

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インベンションなんてみんな小さいうち

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からノンレガアウトで演奏しますがそれは

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みんな流行だからですそのインベンション

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をレガードで演奏しようとしたらそんなの

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はバッハじゃないロマン派みたいだなんて

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言われかねませんだけど本来音をつぐって

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いうのは目の前にいる1000人または

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2000人の観客に音楽を届けるためには

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必要なことなんですそうするためにバッハ

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の頃から100年200年の時間をかけて

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洗練されてきた技術なんです今残念ながら

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そういった技術の価値観っていうものが

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失われつつあります確かに指がよく回る

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ミスをしないフレーズを美しく奏でること

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ができるこういった手において演奏レベ

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ルっていうのは上がってるかもしれません

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しかし最初の一から徴収の心をわしづかみ

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にするような力が音にはあるんだレガート

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にはあるんだっていうことが忘れられつつ

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あります難しいのはそういう力があったと

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しても録音からはなかなか分からないって

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いうところですよっぽど経験を積んでない

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とそういった力がある人の音とそうでは

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ない人の音っていうのを録音から判断する

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ことはなかなかできませんなので1番懸念

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されることは本当の力がある人の演奏って

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いうものが評価されなくなってしまう可能

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性があるっていうところですそれは録音

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からではなかなか分からないからですまた

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仮に本当に美しいレガアウトでバッハを

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演奏できる人が現れたとしてもそんなのは

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スタイル的におかしいとかバロックじゃ

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ないなんていう風に言われてしまう可能性

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もありますそういう評価をされてしまうと

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レガートの演奏の価値というものが

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だんだんだんだん失われてしまいます本当

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に音の力がある演奏レガートのある演奏

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っていうのは理屈を超えますその音を聞け

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ばなんだこの音はみたいに一瞬で反応が

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変わりますなんかよくわかんないけど

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すげえ音だなみたいに感じるんですでも

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これは生でしか分からないですそしてこれ

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は本当に限られた人にしかできない優れた

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技術ですそしてこれはカールリフターの時

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にも話をしましたがこれこそが理屈抜きで

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目の前に座っている000人の聴収に感情

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を伝えることができる音です演奏です演奏

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家はもちろん徴収もこうえった価値を

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見失わないことがこれからも演奏化を

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育てる土壌というものをはぐ含むことに

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つながります是非そういったところに注目

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しながらいろんな演奏家の演奏っていう

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ものを聞いてみてくださいこのチャンネル

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ではこれからも音楽についての話を

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たくさんしてきますのでチャンネル登録高

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評価よろしくお願いしますそれじゃまた別

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の話でお会いしましょう

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チュースそれじゃあ撮影が降りましたんで

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今日は

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ハブてィいただき

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ますほっと

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するうんああ今日はちょっと喉乾いたんで

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ねフルーツいただきますあの僕は

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あのま果物も好きなんですが冬はねよく

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このポメロっていうフルーツを食べてます

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ねこんな大きなグレープフルーツよりも

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相当大きなねフルーツなんです

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けどうんあのそんな酸っぱくなくてね

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美味しい

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です

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うんあのたまにね乾燥してこの水分がね

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あんまりないのも売ってたりするんです

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けどそういうのだとこうポロポロポロポロ

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身があのばらけちゃうんですけどまこれは

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まだオッケーね結構大きく

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うんああ喉が

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うるね冬はよく食べて

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ます日本にもあるのかな日本だったらま冬

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はやっぱりね

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みかだと思うんです

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けど

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うんこれ

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が美味しいですま最近はねあのドイツでも

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コミ感が売っててまスペインの方で作っ

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てるのなんですけど

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まあねあの僕はそんな食べないんですけど

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みかなんかも割とえ見るようになりました

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来たばっかりのはねそんなになかったよう

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な気もするんだけどでも僕はねポメロ派

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ですま今日はそんな話でしたそじゃバイ

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バイ

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